パキスタンのペシャワル郊外とクエッタで爆弾攻撃、19人死亡
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【3月15日 AFP】パキスタンで14日、治安部隊を狙った2件の爆弾攻撃があり、合わせて19人が死亡した。当局が明らかにした。パキスタン政府とイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban Pakistan、TTP)」との和平協議に打撃を与えることを狙ったものとみられる。
最初の攻撃は、北西部の都市ペシャワル(Peshawar)郊外の、イスラム武装勢力タリバン(Taliban)と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力の拠点になっている部族地域に近いサルバンド(Sarband)という村で起きた。当局によると、自爆犯が徒歩で警察の装甲人員輸送車に近づいて自爆し、9人が死亡したという。
その数時間後に南西部の都市クエッタ(Quetta)で、8~10キロの爆発物を積んだ自転車が、通過する治安部隊輸送車を狙って爆発し、10人が死亡し31人が負傷した。市警察署長が述べた。
TTPの主流派は犯行を否定し、ほとんど知られていない反政府武装組織Ahrarul Hindが2つの攻撃について犯行声明を出した。同団体の報道官はAFPに、「われわれはTTPとは何の関係もない。パキスタン国内でシャリア(イスラム法)が施行されるまで同様の攻撃を続ける」と述べた。
14日の攻撃は、タリバンとTTP指導部が政府との和平協議の次の段階について交渉している中で起きた。TTPは今月1日に停戦を宣言し、和平協議は先週再開していたが、その後も武装勢力による攻撃が起きている。
14日の死者の数は、イランから戻ってきたイスラム教シーア(Shiite)派巡礼者を乗せたバスが狙われ、24人が死亡した今年1月22日の爆発攻撃以降、最悪のものとなった。(c)AFP