【11月6日 AFP】内戦状態のシリアの中部ハマ(Hama)県で5日、反体制派が政府軍駐屯地に自動車爆弾を使った自爆攻撃を行い、政府軍兵士と政権側の民兵合わせて50人が死亡した。在英のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が発表した。

 この攻撃は、前年3月にバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領政権に対する蜂起が始まって以来、政権側への攻撃としては最大規模の死者数となった。

 また同監視団と国営テレビによると同日、首都ダマスカス西部の大使館や治安施設が並ぶマッジ(Mazzeh)地区でも自動車爆弾が爆発し、11人が死亡、数十人が負傷した。

 一方、シリア各地では政府軍機による空爆が続いており、シリア人権監視団によると北西部イドリブ(Idlib)県の町ハレム(Harem)では空爆により反体制派戦闘員が少なくとも22人死亡した。

 北部ではここ数週間の間で反体制派が大きく躍進し、多くの土地を掌握したが、巻き返しを図るアサド政権による空からの激しい爆撃にさらされている。

 シリア人権監視団の集計では、5日にシリア全土で192人が死亡。うち民間人は53人、政権軍兵士は85人、反体制派は54人だった。(c)AFP