【6月24日 AFP】男子砲丸投げのアダム・ネルソン(Adam Nelson、米国)が、繰り上げにより2004年アテネ五輪の金メダル受賞が決まったことを受け、全米陸上競技連盟(USA Track and FieldUSATF)は23日、ネルソンの金メダル授賞式を行った。
 
 アテネ五輪の砲丸投げについては、5月、当初金メダルを獲得したユーリー・ビロノグ(Yuriy Bilonoh、ウクライナ)の記録がドーピング違反のため無効となっていた。

 2004年8月18日にオリンピア(Olympia)のアテネ五輪スタジアム(Athens Olympic Stadium)で行われた砲丸投げで、ネルソンはビロノグに続く2位に入り、銀メダルとなっていた。

 金メダルの実物はまだ届いていないものの、USATFは、全米陸上選手権(USA Outdoor Track & Field Championships)が現在行われているドレイク・スタジアム(Drake Stadium)で授賞式を行い、ネルソンを表彰した。月桂冠をかぶり、花束を手にしたネルソンは、国歌の演奏が終わると、妻と2人の小さな娘とともにスタジアムを1周した。

 これで、ネルソンがこれまでに獲得した国際大会でのメダルは、このアテネ五輪の金メダルと2000年のシドニー五輪の銀メダル、2005年の第10回世界陸上ヘルシンキ大会(10th IAAF World Championships in Athletics Helsinki)の金メダル、その他の世界陸上での3つの銀メダルとなった。

 ビロノグはアテネ五輪で、6回の試技の最後の1投で21メートル16をマークして1位となったが、2004年に提出されたサンプルの再検査が2012年に行われた結果、ステロイドの陽性反応が出ていた。

 そのため記録は修正され、唯一の成功した第1投目で21メートル16を投げたネルソンが1位に繰り上げされた。

 以下、21メートル07を記録したヨアキム・オルセン(Joachim Olsen、デンマーク)が銀メダルに、20メートル84を記録したマヌエル・マルティネス(Manuel Martinez Gutierrez、スペイン)が銅メダルに繰り上げされている。(c)AFP