【2月22日 AFP】米国政府は22日、ドーピングにより自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が米郵政公社(U.S. Postal Service)からスポンサー料を不正に受け取っていたとして、損害賠償訴訟に参加することを表明した。

 アームストロング氏と損害賠償の交渉で合意することができなかった米政府は、自身のドーピングにより2006年のツール・ド・フランス(2006 Tour de France)優勝を取り消されたフロイド・ランディス(Floyd Landis)氏が原告の訴訟に加わることになった。

 アームストロング氏の弁護人を務めるロバート・ラスキン(Robert Luskin)氏は、「ランスと彼の代理人は、この問題を解決するため、連邦政府と建設的な話し合いを行ってきた。しかし、米郵政公社が損害を受けたかどうかについて合意できなかったため、会談は物別れに終わった」とコメントした。

 かつてアームストロング氏とともに米郵政公社のチームに所属していたランディス氏は、アームストロング氏が禁止薬物を使用して1999年から2005年までツール・ド・フランス7連覇を達成し、国と納税者から不正にスポンサー料を受け取っていたとして公益通報者訴訟を起こしていた。

 この訴訟は市民が国に対して不当な請求を行った人物を提訴するもので、告発者は回収した金額の3分の1を報酬として受け取ることができる。

 また、この法律で国側は米郵政公社が1999年から2004年まで支払った合計約3000万ドルのスポンサー料の3倍の賠償金を請求することができる。

 アームストロング氏は、1月に米女性司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)氏のトーク番組でドーピングを告白していた。(c)AFP