VALUE DOMAIN のDNS設定で、サブドメインを別サーバーに設定する方法の覚書です。
サーバーは、CORESERVERを利用していますが、XREAでもバリューサーバーでも同様だと思います。
なお、お約束ですが、作業は自己責任でお願いします。DNS設定は、デリケートなので、あくまでも慎重に。
それでは、本題に。
今回、実現したいことは、通常ドメインとサブドメインを別サーバーに振り分けて運用を行うことです。
【具体例】
■ 通常ドメイン: example.com ・・・ x111.coreserver.jp
■ サブドメイン: blog.example.com ・・・ x222.coreserver.jp
このように、サブドメインを通常ドメインとは異なるサーバーで運用するための方法です。
このためには、VALUE DOMAINの「DNS情報変更」ページにて設定を行います。なお、今回は、ドメイン管理が、eNomの場合です。
ドメインの自動設定をした場合、通常だと、次のようになっています。
【元の自動ドメイン設定】
(ホスト名) (ターゲット) (タイプ) (MX設定)
* / 202.172.67.112 / A / 10
@ / mail.example.com. / MX / 10
サブドメインを別サーバーに設定するため次のようにします。
【変更後のドメイン設定】
(ホスト名) (ターゲット) (タイプ) (MX設定)
@ / 202.172.67.112 / A / 10
blog / 202.172.67.223 / A / 10
mail / 202.172.67.112 / A / 10
@ / mail.example.com. / MX / 10
簡単に説明しておきます。
【変更前】
変更前のドメイン設定については、説明は不要でしょう。ただ、サーバーのipアドレスについて、ご利用のサーバーの仕様を必ず確認してください。
【変更後】
1行目。ホスト名を@にしていますが、これは、「ホスト名無し」にする設定です。
つまり、example.comでの運用です。wwwとかblogとか付かない形式です。なお、変更前の*はワイルドカードで「すべて」に適用されてしまいます。
2行目。ホスト名をblogにして、運用したい別サーバーのipをターゲットに設定しています。つまり、blog.example.comのための設定です。必ず、別サーバーのipアドレスを仕様により確認してください。また、サーバー側では、ドメインウェブの設定を忘れずにしておきます。
3行目。ホスト名をmailにして、mail.example.com. で運用できるようにするための設定です。これは、変更前が * のワイルドカードでホスト名「mail」にも適用されていたものを外したため必要になる設定です。つまり、1行目が@になった関係によるものです。
4行目。変更前と変わらず。ただ、3行目とセットにならないとメールの運用ができないので注意が必要です。こうしないとメールが届きません。なお、変更前と同様、最後はピリオドがついています。
(注意)上記の行数は、設定の際に入れ替わることがあります。
一応、自分の場合には、これで、サブドメインを別サーバーに設定することができました。DNSの浸透には、だいたい、30分くらいかかった感じがします。15分から30分おきくらいに、DNSが反映されているか確認すると良いでしょう。
ここまでで基本の作業は終了です。以下は単なる確認の作業です。
【PINGで確認】
SSHでログインして、pingコマンドを発行します。
> ping -c 5 blog.example.com
DNSが浸透している場合、次のレスポンスがあります。
赤字のように新IPに変わっているのが確認できます。
PING blog.example.com (202.172.67.223) 56(84) bytes of data.
64 bytes from x222.coreserver.jp (202.172.67.223): icmp_seq=1 ttl=64 time=0.020 ms
--- blog.example.com ping statistics ---
5 packets transmitted, 5 received, 0% packet loss, time 4011ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.020/0.029/0.043/0.009 ms
DNSが浸透していない場合には、次のようになるか、又は、旧IPが表示されます。
ping: unknown host blog.example.com
【最後に】
作業終了後は、複数の別のブラウザで、主ドメイン、サブドメインともに表示されるか確認します。また、ブラウザを開いたまま作業を続けると、DNSの変更がブラウザに反映されないことがあるので、一度、ブラウザを閉じると良いでしょう。
さらに、両方のドメインにおいて、メールの送受信が可能かも確認します。
最後にもう一度お約束ですが、この覚書について、当サイトでは責を負いません。自己責任でお願いします。また、もし間違っていたら、ご指摘くださるとありがたいです。
以上です。