大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/ 日本の大学・研究・教育関連のニュースメディア Sat, 25 Jan 2025 07:57:11 +0000 ja hourly 1 https://univ-journal.jp/wp-content/uploads/2016/07/cropped-favi-32x32.png 大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/ 32 32 睡眠の自己評価と客観評価に大きな乖離 筑波大学が報告 https://univ-journal.jp/251206/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Sat, 25 Jan 2025 08:00:08 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,研究成果,不眠症,睡眠]]> https://univ-journal.jp/?p=251206 <![CDATA[
 自覚的な睡眠時間や睡眠の質は、客観的な睡眠評価と乖離があることがわかった。筑波大学と同大学発スタートアップ企業である株式会社SʼUIMINが発表した。
 睡眠に関する診断や治療は本人の自覚的な訴えに基づいて進められることが多いが、睡眠中の記憶はほとんど残らないため、本人の評価だけでは不十分であると考えられる。例えば、実際はある程度眠れているのに「まったく眠れない」と感じていることで不適切な治療を受けたり、逆に自覚がない「睡眠時無呼吸症候群」で重症化してしまうケースも少なくない。  そこで本研究では、株式会社SʼUIMINが開発した、自宅で簡単に睡眠時脳波を計測できるInSomnograf(インソムノグラフ)を用いて、被験者421人の自覚的な睡眠評価と客観的な睡眠評価を比較した。  その結果、自覚的な睡眠評価と客観的な数値や医師の評価との間には乖離があることがわかった。睡眠の不調を訴えている対象者のうち、66%は客観的な睡眠計測で問題がなかった。一方、自分では十分に眠っていると感じている人の45%は客観的に睡眠不足が疑われることがわかった。このほか、自覚的な睡眠の質が「良い」と感じているグループと「悪い」と感じているグループで、同程度の割合で中等症以上の睡眠時無呼吸症候群が疑われる人が存在した。  以上より、「眠れないと悩んでいる人が、実は思っているよりも眠れている」や、「十分に眠れていると思っている人が、実は睡眠不足」などの可能性があることが明らかとなった。自覚的な睡眠評価は当てにならず、自宅での睡眠脳波測定などの客観的な睡眠計測とそれに基づく医師の総合的な評価が重要であることが示されたといえる。本研究成果は、睡眠習慣の改善や睡眠障害の早期発見・効果的な介入に役立つことが期待される。 論文情報:【The Proceedings of the National Academy of Sciences】Discrepancies between subjective and objective sleep assessments revealed by in-home electroencephalography during real-world sleep
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 自覚的な睡眠時間や睡眠の質は、客観的な睡眠評価と乖離があることがわかった。筑波大学と同大学発スタートアップ企業である株式会社SʼUIMINが発表した。
 睡眠に関する診断や治療は本人の自覚的な訴えに基づいて進められることが多いが、睡眠中の記憶はほとんど残らないため、本人の評価だけでは不十分であると考えられる。例えば、実際はある程度眠れているのに「まったく眠れない」と感じていることで不適切な治療を受けたり、逆に自覚がない「睡眠時無呼吸症候群」で重症化してしまうケースも少なくない。  そこで本研究では、株式会社SʼUIMINが開発した、自宅で簡単に睡眠時脳波を計測できるInSomnograf(インソムノグラフ)を用いて、被験者421人の自覚的な睡眠評価と客観的な睡眠評価を比較した。  その結果、自覚的な睡眠評価と客観的な数値や医師の評価との間には乖離があることがわかった。睡眠の不調を訴えている対象者のうち、66%は客観的な睡眠計測で問題がなかった。一方、自分では十分に眠っていると感じている人の45%は客観的に睡眠不足が疑われることがわかった。このほか、自覚的な睡眠の質が「良い」と感じているグループと「悪い」と感じているグループで、同程度の割合で中等症以上の睡眠時無呼吸症候群が疑われる人が存在した。  以上より、「眠れないと悩んでいる人が、実は思っているよりも眠れている」や、「十分に眠れていると思っている人が、実は睡眠不足」などの可能性があることが明らかとなった。自覚的な睡眠評価は当てにならず、自宅での睡眠脳波測定などの客観的な睡眠計測とそれに基づく医師の総合的な評価が重要であることが示されたといえる。本研究成果は、睡眠習慣の改善や睡眠障害の早期発見・効果的な介入に役立つことが期待される。 論文情報:【The Proceedings of the National Academy of Sciences】Discrepancies between subjective and objective sleep assessments revealed by in-home electroencephalography during real-world sleep
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現役女子大学生に進路など気軽に相談 女子中高生対象の座談会を3/16(日)開催 東京ウィメンズプラザ https://univ-journal.jp/251174/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Sat, 25 Jan 2025 02:00:08 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,女子中高生,女子大学生,進路相談]]> https://univ-journal.jp/?p=251174 <![CDATA[
 2025年3月16日(日)、東京都生活文化スポーツ局は、女子中高生を対象に女子大学生との座談会を開催する。会場は東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区)、事前申込制で定員200名。参加費無料。
 東京都生活文化スポーツ局 東京ウィメンズプラザが2024年8月23日に座談会第1弾を開催したところ、中高生・大学生併せて総勢100名以上が参加。文理選択、進路・職業選択といった悩みを気軽に相談・共有できる場として好評を得た。  第2弾となる今回は、東京大学工学部、東京科学大学医学部、お茶の水女子大学生活科学部、早稲田大学大学院法学研究科の現役女子大学生によるパネルディスカッションをはじめ、有名国公立・私立大学の様々な学部から女子大学生50名が参加し、少人数グループでの座談会を実施する。また、人気声優の村瀬歩さんが登壇し、「学生時代の選択とその先」をテーマに受験期の挫折や進路選択などを語る。参加申し込みは2025年3月9日(日)まで。 <女子中高生向け女子大学生との座談会> 日時:2025年3月16日(日)13:00~16:30 会場:東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67) 対象:都内在住または在学の女子中学生、女子高校生 ※当日、学生証など身分証明書の持参必須 申込:3月9日(日)までに専用フォームから申し込む 定員:200名 ※応募者多数の場合は抽選 費用:参加無料 参考:【東京ウィメンズプラザ】女子中高生向け女子大学生との座談会
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 2025年3月16日(日)、東京都生活文化スポーツ局は、女子中高生を対象に女子大学生との座談会を開催する。会場は東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区)、事前申込制で定員200名。参加費無料。
 東京都生活文化スポーツ局 東京ウィメンズプラザが2024年8月23日に座談会第1弾を開催したところ、中高生・大学生併せて総勢100名以上が参加。文理選択、進路・職業選択といった悩みを気軽に相談・共有できる場として好評を得た。  第2弾となる今回は、東京大学工学部、東京科学大学医学部、お茶の水女子大学生活科学部、早稲田大学大学院法学研究科の現役女子大学生によるパネルディスカッションをはじめ、有名国公立・私立大学の様々な学部から女子大学生50名が参加し、少人数グループでの座談会を実施する。また、人気声優の村瀬歩さんが登壇し、「学生時代の選択とその先」をテーマに受験期の挫折や進路選択などを語る。参加申し込みは2025年3月9日(日)まで。 <女子中高生向け女子大学生との座談会> 日時:2025年3月16日(日)13:00~16:30 会場:東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67) 対象:都内在住または在学の女子中学生、女子高校生 ※当日、学生証など身分証明書の持参必須 申込:3月9日(日)までに専用フォームから申し込む 定員:200名 ※応募者多数の場合は抽選 費用:参加無料 参考:【東京ウィメンズプラザ】女子中高生向け女子大学生との座談会
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女子栄養大学 男子学生が学ぶ意義や新校名「日本栄養大学」に込めた思いを説明 共学化の記者会見 https://univ-journal.jp/251191/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Fri, 24 Jan 2025 22:00:37 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,共学化,校名変更]]> https://univ-journal.jp/?p=251191 <![CDATA[
 2025年1月23日、女子栄養大学は、2026年度からの共学化・校名変更に向けて記者会見を実施し、共学化を目指した背景、男子学生が学ぶことの意義、新校名に込めた思いなどの説明を行った。
 90年以上にわたり「食は生命(いのち)なり」という考え方を原点に、栄養学分野の教育・研究を通じて、日本の健康増進に貢献してきた「女子栄養大学」。この校名には、女子の専門教育という創立者、香川昇三・綾の理念が込められていたが、男女ともに料理をする時代になり、すべての人に栄養学の知識と行動が求められる時代への変化とともにその使命は達成されたと考え、共学化による教育の拡充を決定している。  現在、どんな分野においても新しい商品開発や技術革新を通じてイノベーションを生み出せる人材が求められている。共学化は、性別に関係なく学べる場を提供するだけでなく、男子学生の受け入れによって管理栄養士や栄養士、家庭科教諭や養護教諭といった職に男性の進出が進み、栄養学の分野における多様性の高まりが期待される。 「日本栄養大学」という新名称は、性別、地域等の属性にとらわれず、社会全体を視野に入れての貢献を意図して採用している。また、日本における栄養学の発信地として、これからもあり続けることの思いも込められている。 参考:【女子栄養大学】2026年4月 女子栄養大学・女子栄養大学短期大学部は 共学化に伴い日本栄養大学・日本栄養大学短期大学部へ(PDF)
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 2025年1月23日、女子栄養大学は、2026年度からの共学化・校名変更に向けて記者会見を実施し、共学化を目指した背景、男子学生が学ぶことの意義、新校名に込めた思いなどの説明を行った。
 90年以上にわたり「食は生命(いのち)なり」という考え方を原点に、栄養学分野の教育・研究を通じて、日本の健康増進に貢献してきた「女子栄養大学」。この校名には、女子の専門教育という創立者、香川昇三・綾の理念が込められていたが、男女ともに料理をする時代になり、すべての人に栄養学の知識と行動が求められる時代への変化とともにその使命は達成されたと考え、共学化による教育の拡充を決定している。  現在、どんな分野においても新しい商品開発や技術革新を通じてイノベーションを生み出せる人材が求められている。共学化は、性別に関係なく学べる場を提供するだけでなく、男子学生の受け入れによって管理栄養士や栄養士、家庭科教諭や養護教諭といった職に男性の進出が進み、栄養学の分野における多様性の高まりが期待される。 「日本栄養大学」という新名称は、性別、地域等の属性にとらわれず、社会全体を視野に入れての貢献を意図して採用している。また、日本における栄養学の発信地として、これからもあり続けることの思いも込められている。 参考:【女子栄養大学】2026年4月 女子栄養大学・女子栄養大学短期大学部は 共学化に伴い日本栄養大学・日本栄養大学短期大学部へ(PDF)
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神戸大学起業部SkinNotes 「アトピー患者向け肌にやさしい緑茶染めシャツ」の クラウドファンディング https://univ-journal.jp/251177/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Fri, 24 Jan 2025 08:00:46 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,アトピー性皮膚炎,クラウドファンディング,起業]]> https://univ-journal.jp/?p=251177 <![CDATA[
 神戸大学起業部所属の3人チーム「SkinNotes」は、クラウドファンディングのプラットフォーム、CAMPFIREにて「アトピー性皮膚炎の小学生向け肌にやさしい緑茶染めインナーシャツ」の商品化実現に向けたクラウドファンディングを行っている。2024年12月26日に開始し、2025年1月9日に当初の目標金額である500,000円を達成。現在、ネクストゴール1,500,000円に向けて寄付を募っている。募集期間は2025年1月30日まで。
 神戸大学起業部に所属する学生3人チーム「SkinNotes」は、「アトピー性皮膚炎患者さんが明るく前向きに生きられる社会へ!」を理念に2022年から活動している。メンバー3人全員が幼い頃からアトピーを患っており、周りに理解されない孤独感などを1人で抱え込み、苦しんできた経験を持つ。今回商品化を目指す「アトピー性皮膚炎の小学生向け肌にやさしい緑茶染めインナーシャツ」は、自分たちと同じ苦しい想いをする人を少しでも減らしたいという想いから生まれた。  素材には、栽培する際に化学物質を含む農薬を使用しないオーガニックコットンを100%使用。緑茶染め繊維は抗菌試験実施済みで、10回洗濯しても黄色ブドウ球菌を99.9%減少させる高い抗菌性があると実証されている。染料となる茶葉には形が悪いという理由で製造工程ではじかれた規格外茶葉を使い、廃棄される際に排出されるCO2の削減にも繋がる。さらに、煮出した後の茶葉は堆肥や塗料として加工し、循環させる。規格外であってもカテキン等の成分は通常の茶葉と変わらないため、商品のクオリティを下げることなく、商品価格を抑え、環境へも配慮できる。  「SkinNotes」のメンバーは、クラウドファンディングのネクストゴール、1,500,000円を達成できれば、「アトピー性皮膚炎患者さんが明るく前向きに生きられる社会」の実現に向けた大きな一歩を踏み出すことができると、協力を広く呼び掛けている。 参考:【CAMPFIRE】アトピーに悩む子どもたちを救いたい!肌にも環境にもやさしい緑茶染めインナーシャツ
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 神戸大学起業部所属の3人チーム「SkinNotes」は、クラウドファンディングのプラットフォーム、CAMPFIREにて「アトピー性皮膚炎の小学生向け肌にやさしい緑茶染めインナーシャツ」の商品化実現に向けたクラウドファンディングを行っている。2024年12月26日に開始し、2025年1月9日に当初の目標金額である500,000円を達成。現在、ネクストゴール1,500,000円に向けて寄付を募っている。募集期間は2025年1月30日まで。
 神戸大学起業部に所属する学生3人チーム「SkinNotes」は、「アトピー性皮膚炎患者さんが明るく前向きに生きられる社会へ!」を理念に2022年から活動している。メンバー3人全員が幼い頃からアトピーを患っており、周りに理解されない孤独感などを1人で抱え込み、苦しんできた経験を持つ。今回商品化を目指す「アトピー性皮膚炎の小学生向け肌にやさしい緑茶染めインナーシャツ」は、自分たちと同じ苦しい想いをする人を少しでも減らしたいという想いから生まれた。  素材には、栽培する際に化学物質を含む農薬を使用しないオーガニックコットンを100%使用。緑茶染め繊維は抗菌試験実施済みで、10回洗濯しても黄色ブドウ球菌を99.9%減少させる高い抗菌性があると実証されている。染料となる茶葉には形が悪いという理由で製造工程ではじかれた規格外茶葉を使い、廃棄される際に排出されるCO2の削減にも繋がる。さらに、煮出した後の茶葉は堆肥や塗料として加工し、循環させる。規格外であってもカテキン等の成分は通常の茶葉と変わらないため、商品のクオリティを下げることなく、商品価格を抑え、環境へも配慮できる。  「SkinNotes」のメンバーは、クラウドファンディングのネクストゴール、1,500,000円を達成できれば、「アトピー性皮膚炎患者さんが明るく前向きに生きられる社会」の実現に向けた大きな一歩を踏み出すことができると、協力を広く呼び掛けている。 参考:【CAMPFIRE】アトピーに悩む子どもたちを救いたい!肌にも環境にもやさしい緑茶染めインナーシャツ
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低所得の高血圧患者 コロナ禍で受診控えが顕著な傾向 東北医科薬科大学・東北大学が調査 https://univ-journal.jp/251167/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Fri, 24 Jan 2025 02:00:12 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,医療,研究成果,公衆衛生,新型コロナウイルス,高血圧]]> https://univ-journal.jp/?p=251167 <![CDATA[
 新型コロナウイルス感染症が流行していた2020年、低所得の高血圧患者に顕著な受診控えの傾向が出ていたことが、東北医科薬科大学と東北大学の調査で分かった。
 東北医科薬科大学は全国規模のインターネット調査である「日本におけるCOVID-19問題および社会全般に関する健康格差評価研究」のデータを用い、治療中と答えた高血圧患者2,832人を対象に世帯所得と定期受診控えの関連を調べた。低所得者は年収318.2万円未満としている。  その結果、2020年に定期受診を控えた低所得者は19.6%に上った。これに対し、318.2万円以上の世帯所得があった患者の受診控えは8.8%にとどまっている。特に低所得者の受診控えは女性でその傾向が強く、コロナ禍で女性の家事や育児負担が増加したことが影響したとみている。  2021年に入ると受診控えは大きく減り、世帯所得の影響も消失した。緊急事態宣言など社会活動の制限が高血圧患者の受診行動に大きな影響を与えていたことが明らかになっている。  別の研究でも、2020年の治療中高血圧患者の血圧が上昇していたことが分かっており、研究グループは、公衆衛生上の緊急事態により社会活動が制限された際、効果的な経済的支援とともに、オンライン診療の推進など低所得層の医療アクセスを低下させない対策が必要としている。 論文情報:【Hypertension Research】Association between equivalized annual household income and regular medical visits for hypertensive patients since the COVID-19 outbreak
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 新型コロナウイルス感染症が流行していた2020年、低所得の高血圧患者に顕著な受診控えの傾向が出ていたことが、東北医科薬科大学と東北大学の調査で分かった。
 東北医科薬科大学は全国規模のインターネット調査である「日本におけるCOVID-19問題および社会全般に関する健康格差評価研究」のデータを用い、治療中と答えた高血圧患者2,832人を対象に世帯所得と定期受診控えの関連を調べた。低所得者は年収318.2万円未満としている。  その結果、2020年に定期受診を控えた低所得者は19.6%に上った。これに対し、318.2万円以上の世帯所得があった患者の受診控えは8.8%にとどまっている。特に低所得者の受診控えは女性でその傾向が強く、コロナ禍で女性の家事や育児負担が増加したことが影響したとみている。  2021年に入ると受診控えは大きく減り、世帯所得の影響も消失した。緊急事態宣言など社会活動の制限が高血圧患者の受診行動に大きな影響を与えていたことが明らかになっている。  別の研究でも、2020年の治療中高血圧患者の血圧が上昇していたことが分かっており、研究グループは、公衆衛生上の緊急事態により社会活動が制限された際、効果的な経済的支援とともに、オンライン診療の推進など低所得層の医療アクセスを低下させない対策が必要としている。 論文情報:【Hypertension Research】Association between equivalized annual household income and regular medical visits for hypertensive patients since the COVID-19 outbreak
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文部科学省「少子化時代を支える新たな私立大学等の経営改革支援」 45校と4グループを選定 https://univ-journal.jp/251139/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Thu, 23 Jan 2025 08:00:50 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,文部科学省,日本私立学校振興・共済事業団,私立大学]]> https://univ-journal.jp/?p=251139 <![CDATA[
 文部科学省は少子化時代を生き残るための経営改革を支援する新事業に、北海道の札幌大学、石川県の北陸大学など45校と、複数の大学短大の連携で改革に着手する4グループを選定した。45校には1000~2500万円と一般補助による増額措置、4グループには3500万円程度が原則5年間支援される。
 この事業は、少子化を乗り越えることができる大学への構造転換を図り、その知見やノウハウの普及・展開を図る取組について支援し、2つのメニューを設定している。  1つは、個別の大学短大について、自治体や産業界等と緊密に連携し、社会・地域等の未来に不可欠な専門人材の育成を担う事を目的とし、資源の集中等による機能強化を図ること等により、未来を支える人材育成機能強化に向けた経営改革を支援するもの。  もう1つは、複数の大学短大(グループ)について、人的リソースや各種システムの共用化などにより、複数の大学等が強固な連携関係を構築することで、経営の効率化や開設科目の相互補完等を通じた経営改革の取組の支援するもの。  日本私立学校振興・共済事業団に設置された外部有識者による委員会で選定し、個別の大学短大で経営改革に挑む45校は大学32校、短期大学13校で、うち40校が収容定員2000人以下の小規模校。専門人材育成を行う取組分野類型は7つあり、多いのは「観光・地域振興」13校、「健康・医療」9校などとなっている。  複数の大学短大の連携で経営改革に着手するのは、4グループ。桐蔭横浜大学(神奈川県)を代表とする東京家政学院大学(東京都)、京都文教大学(京都府)、日本文理大学(大分県)の4大学のグループ。昭和音楽大学(神奈川県)を代表とする東京音楽大学(東京都)、平成音楽大学(熊本県)の3大学のグループ。桃山学院大学(大阪府)を代表とする神戸国際大学(兵庫県)、平安女学院大学(京都府)の3大学のグループ。西九州大学短期大学部(佐賀県)を代表とする長崎短期大学(長崎県)、長崎女子短期大学(長崎県)の3短大のグループ。 参考:【文部科学省】令和6年度「少子化時代を支える新たな私立大学等の経営改革支援」選定結果(PDF)
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 文部科学省は少子化時代を生き残るための経営改革を支援する新事業に、北海道の札幌大学、石川県の北陸大学など45校と、複数の大学短大の連携で改革に着手する4グループを選定した。45校には1000~2500万円と一般補助による増額措置、4グループには3500万円程度が原則5年間支援される。
 この事業は、少子化を乗り越えることができる大学への構造転換を図り、その知見やノウハウの普及・展開を図る取組について支援し、2つのメニューを設定している。  1つは、個別の大学短大について、自治体や産業界等と緊密に連携し、社会・地域等の未来に不可欠な専門人材の育成を担う事を目的とし、資源の集中等による機能強化を図ること等により、未来を支える人材育成機能強化に向けた経営改革を支援するもの。  もう1つは、複数の大学短大(グループ)について、人的リソースや各種システムの共用化などにより、複数の大学等が強固な連携関係を構築することで、経営の効率化や開設科目の相互補完等を通じた経営改革の取組の支援するもの。  日本私立学校振興・共済事業団に設置された外部有識者による委員会で選定し、個別の大学短大で経営改革に挑む45校は大学32校、短期大学13校で、うち40校が収容定員2000人以下の小規模校。専門人材育成を行う取組分野類型は7つあり、多いのは「観光・地域振興」13校、「健康・医療」9校などとなっている。  複数の大学短大の連携で経営改革に着手するのは、4グループ。桐蔭横浜大学(神奈川県)を代表とする東京家政学院大学(東京都)、京都文教大学(京都府)、日本文理大学(大分県)の4大学のグループ。昭和音楽大学(神奈川県)を代表とする東京音楽大学(東京都)、平成音楽大学(熊本県)の3大学のグループ。桃山学院大学(大阪府)を代表とする神戸国際大学(兵庫県)、平安女学院大学(京都府)の3大学のグループ。西九州大学短期大学部(佐賀県)を代表とする長崎短期大学(長崎県)、長崎女子短期大学(長崎県)の3短大のグループ。 参考:【文部科学省】令和6年度「少子化時代を支える新たな私立大学等の経営改革支援」選定結果(PDF)
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京都光華女子大学 社会学部社会共創学科(仮称)設置構想 2026年4月より https://univ-journal.jp/251136/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Thu, 23 Jan 2025 02:00:06 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,学部新設,募集停止,学部再編]]> https://univ-journal.jp/?p=251136 <![CDATA[
 京都光華女子大学は2026年4月より、現・キャリア形成学部キャリア形成学科を発展的に改組し、社会学部社会共創学科(仮称)を設置する構想を進めている。
 設置構想する、社会学部社会共創学科(仮称)は、社会に「新しい価値」を生み出す学科として、「共創」を合言葉に、地域、文化、データサイエンス、経営、ウェルネスなど複数分野を横断複合的に学び、様々な特徴をもった個々のアイデアや強みを掛け合わせ、より良い社会(=Well-Beingな社会)を形にすることを目指す。  また、設置構想に伴い、人間健康学群の2026年度以降の学生募集を停止し、その定員および教育内容を社会学部社会共創学科(仮称)へ発展的に統合する計画。そのため、入学定員は、キャリア形成学部75名と人間健康学群12名をあわせた87名となる予定。  人間健康学群の在学生および2025年度入学生に対しては、卒業まで現在の教育環境を継続し、進路・就職支援を含め今後も安心して学修を続けられるように、責任をもって対応していくとのこと。 参考:【京都光華女子大学】社会学部社会共創学科(仮称)の設置構想と人間健康学群の発展的統合について
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 京都光華女子大学は2026年4月より、現・キャリア形成学部キャリア形成学科を発展的に改組し、社会学部社会共創学科(仮称)を設置する構想を進めている。
 設置構想する、社会学部社会共創学科(仮称)は、社会に「新しい価値」を生み出す学科として、「共創」を合言葉に、地域、文化、データサイエンス、経営、ウェルネスなど複数分野を横断複合的に学び、様々な特徴をもった個々のアイデアや強みを掛け合わせ、より良い社会(=Well-Beingな社会)を形にすることを目指す。  また、設置構想に伴い、人間健康学群の2026年度以降の学生募集を停止し、その定員および教育内容を社会学部社会共創学科(仮称)へ発展的に統合する計画。そのため、入学定員は、キャリア形成学部75名と人間健康学群12名をあわせた87名となる予定。  人間健康学群の在学生および2025年度入学生に対しては、卒業まで現在の教育環境を継続し、進路・就職支援を含め今後も安心して学修を続けられるように、責任をもって対応していくとのこと。 参考:【京都光華女子大学】社会学部社会共創学科(仮称)の設置構想と人間健康学群の発展的統合について
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東京大学が2025年度から授業料免除を拡充 世帯年収600万円以下の学生は授業料全額免除 https://univ-journal.jp/251060/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Wed, 22 Jan 2025 22:00:24 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,学生支援,学費減免,授業料]]> https://univ-journal.jp/?p=251060 <![CDATA[
 東京大学は、2025年度以降に実施する学生支援拡充(授業料免除)の内容を決定した。授業料全額免除の対象は、2024年度までは世帯年収400万円以下としていたが、2025年度からは世帯年収600万円(総所得金額が358万円以下)の学生とし、さらに授業料の4分の1が免除される対象として、世帯年収900万円以下(総所得金額642万円以下)の地方学生が加わることになった。
 同大学は、2025年4月【修士・専門職学位課程(法科大学院を除く)は2029年4月】入学者より、現行の年間授業料53万5,800円を64万2,960円に改定するすることを発表しているが、授業料免除の対象者は、改定後の授業料が適用される学生(留学生を除く)であること、授業料免除を一般申請(父母と同一生計)で申請していること、授業料免除の学力基準を満たしていることが条件となっている。  授業料免除の対象となる条件である世帯年収は、2025年度の審査では、給与所得者の場合は2024年源泉徴収票の支払金額、自営業等の場合は2024年確定申告書の所得金額で判断する。途中で退職や再就職した場合はこれらの金額ではなく、今後12カ月の年収見込金額を基に判断する。ただし、全額免除の場合、世帯年収が600万円を超えていても、世帯の状況(就学中の子が多い、障害・介護・長期療養等の控除がある等)によっては全額免除は確約されないが、授業料免除の基準を満たす可能性がある。  また、授業料4分の1免除の対象となるには、学部の場合、高校卒業から2年以内に学部に入学しているという条件、修士の場合、高校卒業から2年以内に学部に入学し、かつ学部卒業から1年以内に修士課程に入学しているという条件や、基準日時点で父母が1都3県以外に居住しているという条件などが加わることになる。  申請方法等の詳細は2025年2月中旬頃に入学料・授業料の免除ページに掲載予定。 参考:【東京大学】2025年度以降の学生支援拡充について
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 東京大学は、2025年度以降に実施する学生支援拡充(授業料免除)の内容を決定した。授業料全額免除の対象は、2024年度までは世帯年収400万円以下としていたが、2025年度からは世帯年収600万円(総所得金額が358万円以下)の学生とし、さらに授業料の4分の1が免除される対象として、世帯年収900万円以下(総所得金額642万円以下)の地方学生が加わることになった。
 同大学は、2025年4月【修士・専門職学位課程(法科大学院を除く)は2029年4月】入学者より、現行の年間授業料53万5,800円を64万2,960円に改定するすることを発表しているが、授業料免除の対象者は、改定後の授業料が適用される学生(留学生を除く)であること、授業料免除を一般申請(父母と同一生計)で申請していること、授業料免除の学力基準を満たしていることが条件となっている。  授業料免除の対象となる条件である世帯年収は、2025年度の審査では、給与所得者の場合は2024年源泉徴収票の支払金額、自営業等の場合は2024年確定申告書の所得金額で判断する。途中で退職や再就職した場合はこれらの金額ではなく、今後12カ月の年収見込金額を基に判断する。ただし、全額免除の場合、世帯年収が600万円を超えていても、世帯の状況(就学中の子が多い、障害・介護・長期療養等の控除がある等)によっては全額免除は確約されないが、授業料免除の基準を満たす可能性がある。  また、授業料4分の1免除の対象となるには、学部の場合、高校卒業から2年以内に学部に入学しているという条件、修士の場合、高校卒業から2年以内に学部に入学し、かつ学部卒業から1年以内に修士課程に入学しているという条件や、基準日時点で父母が1都3県以外に居住しているという条件などが加わることになる。  申請方法等の詳細は2025年2月中旬頃に入学料・授業料の免除ページに掲載予定。 参考:【東京大学】2025年度以降の学生支援拡充について
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高校生・受験生対象 清泉女子大学が4月新設学部への理解を深めるオンライン講座を開始 https://univ-journal.jp/251064/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Wed, 22 Jan 2025 08:00:34 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,オンライン講座,高校生]]> https://univ-journal.jp/?p=251064 <![CDATA[
 清泉女子大学は、2025年1月から高校生・受験生を対象としたオンライン講座を開始する。2025年4月に新設する「総合文化学部」「地球市民学部」について理解を深める内容となる。
 オンライン講座は「大学で何を学ぶのか」をテーマとし、各回に学部ごとのテーマを設定。参加者が自由に選択することができる形式となる。自宅からでも参加できるオンライン講座によって、2025年4月に開設する「総合文化学部」「地球市民学部」の学びを知ることができる。2月に実施予定の対面形式のオープンキャンパスの参加者は、この講座によって大学についての理解をより深めることができ、また、オープンキャンパスへの参加が難しい人や、オンラインで情報を収集したい人、気になる分野や学問について詳しく知りたい人も気軽に参加可能。なお、受講者には、感想を提出することで総合型選抜の活動記録として利用できる「受講証明書」が交付される。  開講日は毎月第2・第4木曜日を基本とし、1~3月は1月23日、2月13日、27日、3月13日、27日。初回となる1月23日は、総合文化学部・地球市民学部の合同講座「社会で生きるプラスアルファの学び ~司書課程・日本語教員課程~」を開催。担当するのは西村美保教授と新居池津子専任講師。受講無料、要事前申込。  清泉女子大学では今後も、高校生や受験生を対象としたオンライン講座を定期的に開講予定。4月以降の詳細は、決定後に大学ホームページで公開していく。 <清泉女子大学 オンライン講座 1~3月 概要> 会場:オンライン(Zoom)19:00~20:00 ※視聴できるのは当日の配信時間のみ 対象:高校生、受験生、保護者、高校教員 費用:無料 申込:大学ホームページから要事前申込 内容: 1月23日(木) 総合文化学部・地球市民学部 合同 「社会で生きるプラスアルファの学び ~司書課程・日本語教員課程~」西村美保教授/新居池津子専任講師 2月13日(木) 地球市民学部「探究セミナー」 「4年間で見つけるあなたの『好き』とその伸ばし方」鈴木直喜教授/山本達也教授 2月27日(木) 総合文化学部「ミニ講義」 「天使の世界を覗いてみよう~天使論入門」坂田奈々絵准教授 3月13日(木) 地球市民学部「探究セミナー」 「自然大好き! フィールドで見つけた国立公園のワクワクする未来」山本達也教授/兼清慎一教授 3月27日(木) 総合文化学部「ミニ講義」 「歌舞伎・能を楽しもう~古典芸能入門」姫野敦子准教授 参考:【清泉女子大学】高校生・受験生対象「清泉女子大学オンライン講座」
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 清泉女子大学は、2025年1月から高校生・受験生を対象としたオンライン講座を開始する。2025年4月に新設する「総合文化学部」「地球市民学部」について理解を深める内容となる。
 オンライン講座は「大学で何を学ぶのか」をテーマとし、各回に学部ごとのテーマを設定。参加者が自由に選択することができる形式となる。自宅からでも参加できるオンライン講座によって、2025年4月に開設する「総合文化学部」「地球市民学部」の学びを知ることができる。2月に実施予定の対面形式のオープンキャンパスの参加者は、この講座によって大学についての理解をより深めることができ、また、オープンキャンパスへの参加が難しい人や、オンラインで情報を収集したい人、気になる分野や学問について詳しく知りたい人も気軽に参加可能。なお、受講者には、感想を提出することで総合型選抜の活動記録として利用できる「受講証明書」が交付される。  開講日は毎月第2・第4木曜日を基本とし、1~3月は1月23日、2月13日、27日、3月13日、27日。初回となる1月23日は、総合文化学部・地球市民学部の合同講座「社会で生きるプラスアルファの学び ~司書課程・日本語教員課程~」を開催。担当するのは西村美保教授と新居池津子専任講師。受講無料、要事前申込。  清泉女子大学では今後も、高校生や受験生を対象としたオンライン講座を定期的に開講予定。4月以降の詳細は、決定後に大学ホームページで公開していく。 <清泉女子大学 オンライン講座 1~3月 概要> 会場:オンライン(Zoom)19:00~20:00 ※視聴できるのは当日の配信時間のみ 対象:高校生、受験生、保護者、高校教員 費用:無料 申込:大学ホームページから要事前申込 内容: 1月23日(木) 総合文化学部・地球市民学部 合同 「社会で生きるプラスアルファの学び ~司書課程・日本語教員課程~」西村美保教授/新居池津子専任講師 2月13日(木) 地球市民学部「探究セミナー」 「4年間で見つけるあなたの『好き』とその伸ばし方」鈴木直喜教授/山本達也教授 2月27日(木) 総合文化学部「ミニ講義」 「天使の世界を覗いてみよう~天使論入門」坂田奈々絵准教授 3月13日(木) 地球市民学部「探究セミナー」 「自然大好き! フィールドで見つけた国立公園のワクワクする未来」山本達也教授/兼清慎一教授 3月27日(木) 総合文化学部「ミニ講義」 「歌舞伎・能を楽しもう~古典芸能入門」姫野敦子准教授 参考:【清泉女子大学】高校生・受験生対象「清泉女子大学オンライン講座」
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スペースコタンがJAXAの基金に採択 室蘭工業大学など5機関が連携し発射場基盤技術開発へ https://univ-journal.jp/251119/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Wed, 22 Jan 2025 02:00:08 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,トピックス,JAXA,宇宙事業]]> https://univ-journal.jp/?p=251119 <![CDATA[
 北海道大樹町で商業宇宙港「北海道スペースポート」を運営するSPACE COTAN(スペースコタン)が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金による支援事業に採択された。スペースコタンは次世代ロケット発射場に必要な技術開発を進める。
 スペースコタンによると、技術開発は室蘭工業大学や岩谷技研、NECネッツエスアイ、応用気象エンジニアリング、清水建設とともに進める。複数種のロケットを高頻度で打ち上げるのが目的で、 ・打ち上げ時の射点や飛行経路の風速、気温、氷結層など気象関係の高精度予測 ・複数種のロケット打ち上げに対応できる地上系とロケットのインターフェイス共通化 ・複数種のロケットに共用可能な極低温推進薬の貯蔵、高速充填など管理技術 ・複数種のロケットと通信を可能にする共通無線技術 -を開発する。  北海道スペースポートは民間企業や大学、研究機関が自由に使えるアジア初の商業宇宙港として2021年春に本格始動した。札幌ドーム9個分の敷地と長さ1.3キロの滑走路を備え、多様な角度、方向へのロケット発射ができる。  宇宙戦略基金はスタートアップ企業や大学などが複数年にわたって大胆な技術開発に取り組めるよう創設された。「輸送」、「衛星等」、「探査等」の3部門で技術開発テーマを設定し、10年間で1兆円規模の支援を予定している。 参考:【スペースコタン】SPACE COTANが宇宙戦略基金に採択|ロケットの打上げ高頻度化を目指した射場基盤技術を開発
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 北海道大樹町で商業宇宙港「北海道スペースポート」を運営するSPACE COTAN(スペースコタン)が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金による支援事業に採択された。スペースコタンは次世代ロケット発射場に必要な技術開発を進める。
 スペースコタンによると、技術開発は室蘭工業大学や岩谷技研、NECネッツエスアイ、応用気象エンジニアリング、清水建設とともに進める。複数種のロケットを高頻度で打ち上げるのが目的で、 ・打ち上げ時の射点や飛行経路の風速、気温、氷結層など気象関係の高精度予測 ・複数種のロケット打ち上げに対応できる地上系とロケットのインターフェイス共通化 ・複数種のロケットに共用可能な極低温推進薬の貯蔵、高速充填など管理技術 ・複数種のロケットと通信を可能にする共通無線技術 -を開発する。  北海道スペースポートは民間企業や大学、研究機関が自由に使えるアジア初の商業宇宙港として2021年春に本格始動した。札幌ドーム9個分の敷地と長さ1.3キロの滑走路を備え、多様な角度、方向へのロケット発射ができる。  宇宙戦略基金はスタートアップ企業や大学などが複数年にわたって大胆な技術開発に取り組めるよう創設された。「輸送」、「衛星等」、「探査等」の3部門で技術開発テーマを設定し、10年間で1兆円規模の支援を予定している。 参考:【スペースコタン】SPACE COTANが宇宙戦略基金に採択|ロケットの打上げ高頻度化を目指した射場基盤技術を開発
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立命館大学が学術成果を英語で出版 第1弾は「おいしい京都学」 https://univ-journal.jp/251116/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Tue, 21 Jan 2025 22:00:28 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,研究成果,オープンアクセス,論文]]> https://univ-journal.jp/?p=251116 <![CDATA[
 立命館大学は学内の学術研究成果を英語で国際発信する英文特化型学術出版を始めた。第1弾は江戸時代から現代までの京都の料理や文化をたどる「A Delicious History of Kyoto: The Geographical History of Restaurant Culture in Japan’s Former Capital(邦訳)『おいしい京都学』」。電子版と書籍版の双方で刊行され、書籍は国際的に流通する。
 オープン・サイエンスの推進は、世界的な課題としてG7広島サミット(2023年5月)や、G7科学技術大臣会合(2024年7月)等でも議論されている。一方、日本の大学の人文社会科学の研究成果の多くは主に日本語で発信され、言語や流通網の関係で国際的な広がりに欠けていた。  立命館大学は2024年に文部科学省のオープンアクセス加速化事業の採択を受け、学術研究成果の世界への発信力強化に向けた総合的な取り組みを推進している。英文特化型学術出版については、2023年12月に包括連携協定を結んだ丸善雄松堂と、ドイツの世界的な学術出版社De Gruyterの3者で連携し、出版体制および海外流通網へのアクセス体制を構築した。  第1弾として出版する「おいしい京都学」は京都の伝統料理、食文化を歴史と地理の観点から解説したもので、文学部の加藤政洋教授、河角直美教授による共著。立命館大学の著書リスト約2,300冊から丸善雄松堂のコンサルタントを受けて9冊の候補を選び、学内の委員会で決定した。書籍内には日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点でもある立命館大学アート・リサーチセンターが提供する「近代京都オーバーレイマップ」など学術資源が活用されている。  仲谷善雄学校法人立命館総長は「立命館大学の学術研究成果を世界に発信することで大学の研究成果が国際的に活用される基盤を構築したい」とするコメントを発表した。 参考:【立命館大学】英文特化型学術出版 (University Press of Ritsumeikan, 略称UPR)で 初の学術研究成果を国際発信:『おいしい京都学』出版へ ~第一弾の刊行開始~
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 立命館大学は学内の学術研究成果を英語で国際発信する英文特化型学術出版を始めた。第1弾は江戸時代から現代までの京都の料理や文化をたどる「A Delicious History of Kyoto: The Geographical History of Restaurant Culture in Japan’s Former Capital(邦訳)『おいしい京都学』」。電子版と書籍版の双方で刊行され、書籍は国際的に流通する。
 オープン・サイエンスの推進は、世界的な課題としてG7広島サミット(2023年5月)や、G7科学技術大臣会合(2024年7月)等でも議論されている。一方、日本の大学の人文社会科学の研究成果の多くは主に日本語で発信され、言語や流通網の関係で国際的な広がりに欠けていた。  立命館大学は2024年に文部科学省のオープンアクセス加速化事業の採択を受け、学術研究成果の世界への発信力強化に向けた総合的な取り組みを推進している。英文特化型学術出版については、2023年12月に包括連携協定を結んだ丸善雄松堂と、ドイツの世界的な学術出版社De Gruyterの3者で連携し、出版体制および海外流通網へのアクセス体制を構築した。  第1弾として出版する「おいしい京都学」は京都の伝統料理、食文化を歴史と地理の観点から解説したもので、文学部の加藤政洋教授、河角直美教授による共著。立命館大学の著書リスト約2,300冊から丸善雄松堂のコンサルタントを受けて9冊の候補を選び、学内の委員会で決定した。書籍内には日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点でもある立命館大学アート・リサーチセンターが提供する「近代京都オーバーレイマップ」など学術資源が活用されている。  仲谷善雄学校法人立命館総長は「立命館大学の学術研究成果を世界に発信することで大学の研究成果が国際的に活用される基盤を構築したい」とするコメントを発表した。 参考:【立命館大学】英文特化型学術出版 (University Press of Ritsumeikan, 略称UPR)で 初の学術研究成果を国際発信:『おいしい京都学』出版へ ~第一弾の刊行開始~
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近畿大学新井ゼミ 貨客混載プロジェクトの実証結果を報告へ https://univ-journal.jp/251111/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Tue, 21 Jan 2025 08:00:26 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,産学連携]]> https://univ-journal.jp/?p=251111 <![CDATA[
 2025年1月24日、近畿大学経済学部の新井圭太准教授のゼミ生が、兵庫県養父市に本社を置く全但バス、大阪市の阪急阪神百貨店と協働して兵庫県豊岡市で進めてきたバスへの貨客混載実証プロジェクトの結果をビデオ会議ツールのZoomを通じて発表する。
 近畿大学によると、当日は新井准教授と新井ゼミの3年生12人、全但バスのプロジェクト担当チームが参加、ゼミ生から結果を報告する形を取る。  全但バスは豊岡市や養父市など兵庫県北部の但馬地方で路線バスを運行し、長年にわたって地域住民の足を支えてきた。しかし、但馬地方は人口減少が深刻なうえ、バス運転士不足も進んでバス経営が厳しさを増している。  そこで、新井ゼミは2024年11月、豊岡市の道の駅や公共施設で阪急阪神百貨店の移動販売車でスイーツを売り、移動販売の需要や最適販売価格を購入者から聞き取り調査した。さらに、12月には大阪市から豊岡市へ向かう高速バスの車内に移動販売の商品を積載し、移動販売車の倉庫として活用する実験をした。  報告では、移動販売車の燃料費負担減や公共交通機関としての収益増、運転士不足の解消、運行の継続に役立つアドバイスもする予定。新井ゼミは今後、実証実験の対象地域を拡大し、公共交通事業者が収益化しやすい方法をさらに検討する。 参考:【近畿大学】過疎地域で買い物の利便性と公共交通の収益を同時に向上させる! 経済学部新井ゼミ生がバス事業者に貨客混載実証プロジェクトの結果を報告
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 2025年1月24日、近畿大学経済学部の新井圭太准教授のゼミ生が、兵庫県養父市に本社を置く全但バス、大阪市の阪急阪神百貨店と協働して兵庫県豊岡市で進めてきたバスへの貨客混載実証プロジェクトの結果をビデオ会議ツールのZoomを通じて発表する。
 近畿大学によると、当日は新井准教授と新井ゼミの3年生12人、全但バスのプロジェクト担当チームが参加、ゼミ生から結果を報告する形を取る。  全但バスは豊岡市や養父市など兵庫県北部の但馬地方で路線バスを運行し、長年にわたって地域住民の足を支えてきた。しかし、但馬地方は人口減少が深刻なうえ、バス運転士不足も進んでバス経営が厳しさを増している。  そこで、新井ゼミは2024年11月、豊岡市の道の駅や公共施設で阪急阪神百貨店の移動販売車でスイーツを売り、移動販売の需要や最適販売価格を購入者から聞き取り調査した。さらに、12月には大阪市から豊岡市へ向かう高速バスの車内に移動販売の商品を積載し、移動販売車の倉庫として活用する実験をした。  報告では、移動販売車の燃料費負担減や公共交通機関としての収益増、運転士不足の解消、運行の継続に役立つアドバイスもする予定。新井ゼミは今後、実証実験の対象地域を拡大し、公共交通事業者が収益化しやすい方法をさらに検討する。 参考:【近畿大学】過疎地域で買い物の利便性と公共交通の収益を同時に向上させる! 経済学部新井ゼミ生がバス事業者に貨客混載実証プロジェクトの結果を報告
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大阪大学が開発した「光る植物」 大阪・関西万博で一般初公開へ https://univ-journal.jp/251103/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Tue, 21 Jan 2025 02:00:18 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,研究成果,カーボンニュートラル,大阪・関西万博]]> https://univ-journal.jp/?p=251103 <![CDATA[
 大阪大学産業科学研究所の永井健治教授が開発した「光る植物」が、4月から大阪市此花区の人工島・夢洲で開催される大阪・関西万博で一般初公開されることになった。光る植物を照明代わりに利用することで2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)実現に向け、二酸化炭素排出量を削減するのが狙いで、万博では光る植物で灯りを取る和室空間を展示する。
 大阪大学によると、永井教授は電力を必要としない光る植物を二酸化炭素排出削減の代替照明として注目し、オワンクラゲなど発光生物のメカニムズ研究から高光度発行たんぱく質のナノランタンを開発、発光たんぱく質の遺伝子を導入して自発的に光る植物を作製した。  万博では大阪ヘルスケアパビリオンのリボーンチャレンジで4月21日から28日までの8日間、「未来の侘(わ)び寂(さ)び」をコンセプトに植物の光でほのかに照らされた和室空間を展示する。  永井教授は光る植物が屋内外の照明や街路樹に実用化できるとみており、さらに研究を進めるほか、将来的には光る植物が吸収した二酸化炭素をバイオ燃料など有用な資源に活用することを目指している。 参考:【大阪大学】「光る植物」大阪・関西万博で一般初公開!(阪大・産研)(PDF)
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 大阪大学産業科学研究所の永井健治教授が開発した「光る植物」が、4月から大阪市此花区の人工島・夢洲で開催される大阪・関西万博で一般初公開されることになった。光る植物を照明代わりに利用することで2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)実現に向け、二酸化炭素排出量を削減するのが狙いで、万博では光る植物で灯りを取る和室空間を展示する。
 大阪大学によると、永井教授は電力を必要としない光る植物を二酸化炭素排出削減の代替照明として注目し、オワンクラゲなど発光生物のメカニムズ研究から高光度発行たんぱく質のナノランタンを開発、発光たんぱく質の遺伝子を導入して自発的に光る植物を作製した。  万博では大阪ヘルスケアパビリオンのリボーンチャレンジで4月21日から28日までの8日間、「未来の侘(わ)び寂(さ)び」をコンセプトに植物の光でほのかに照らされた和室空間を展示する。  永井教授は光る植物が屋内外の照明や街路樹に実用化できるとみており、さらに研究を進めるほか、将来的には光る植物が吸収した二酸化炭素をバイオ燃料など有用な資源に活用することを目指している。 参考:【大阪大学】「光る植物」大阪・関西万博で一般初公開!(阪大・産研)(PDF)
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自閉スペクトラム症の特性と発達初期の男性ホルモン減少との相関を示唆 上智大学 https://univ-journal.jp/251098/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Mon, 20 Jan 2025 22:00:40 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,研究成果,性的マイノリティ,神経発達症,自閉スペクトラム症]]> https://univ-journal.jp/?p=251098 <![CDATA[
 上智大学などの研究グループは、自閉スペクトラム症(ASD)患者で一般的に観察される特性と、発達初期における男性ホルモン作用の低下との間に関連があるとする新たな研究結果を発表した。
 これまで、『超男性脳(Extreme Male Brain)仮説』に代表されるように、ASDの主要な成因は発達初期の男性ホルモン過剰であると考えられてきた。しかし、男性ASD患者は男性的特徴が少ないなど、むしろ超男性脳仮説とは逆に、男性ホルモン作用の低下とASDに相関があるという報告も挙がっている。  そこで本研究では、発達初期の男性ホルモン作用の低下が想定される、クラインフェルター症候群の男性および出生時に男性と割り当てられた性的マイノリティ(自分の性別に違和感のある出生時男性)に焦点を当てた。これらの人と、ASDで一般的な特性である感覚過敏/鈍麻、サヴァン傾向、共感覚(ある感覚を刺激すると、無意識のうちに別の感覚が誘発される知覚現象)などとの関連を検討した。  その結果、クラインフェルター症候群患者では、対照群よりも高い感覚過敏/鈍麻の傾向を示すことが確認された。また、性的マイノリティでも、共感覚、サヴァン傾向、感覚過敏/鈍麻を有する傾向が対照群よりも高かった。  このことから、発達初期における男性ホルモン作用の低下に関連があるとされる状態が、ASD特性とも相関を認めたといえる。超男性脳仮説に真っ向から対立する結果であり、ASDの成因について従来とは異なる視座を提供したとしている。また、性別違和、共感覚、サヴァン傾向、感覚過敏/鈍麻に共通する生理学的背景が存在することも示唆された。自分の性別に違和感のある出生時男性において、共感覚やサヴァン傾向など、『強みにもなり得る特性』を有している傾向が高い可能性を示したことも、本研究の大きな収穫だ。  本研究グループは、この研究が、性的マイノリティや神経発達症の当事者たちの自己理解や周囲の理解を深め、エンパワメントにもつながりうる成果と考えている。 論文情報:【Frontiers in Child and Adolescent Psychiatry】Androgyny and atypical sensory sensitivity associated with savant ability: A comparison between Klinefelter syndrome and sexual minorities assigned male at birth
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 上智大学などの研究グループは、自閉スペクトラム症(ASD)患者で一般的に観察される特性と、発達初期における男性ホルモン作用の低下との間に関連があるとする新たな研究結果を発表した。
 これまで、『超男性脳(Extreme Male Brain)仮説』に代表されるように、ASDの主要な成因は発達初期の男性ホルモン過剰であると考えられてきた。しかし、男性ASD患者は男性的特徴が少ないなど、むしろ超男性脳仮説とは逆に、男性ホルモン作用の低下とASDに相関があるという報告も挙がっている。  そこで本研究では、発達初期の男性ホルモン作用の低下が想定される、クラインフェルター症候群の男性および出生時に男性と割り当てられた性的マイノリティ(自分の性別に違和感のある出生時男性)に焦点を当てた。これらの人と、ASDで一般的な特性である感覚過敏/鈍麻、サヴァン傾向、共感覚(ある感覚を刺激すると、無意識のうちに別の感覚が誘発される知覚現象)などとの関連を検討した。  その結果、クラインフェルター症候群患者では、対照群よりも高い感覚過敏/鈍麻の傾向を示すことが確認された。また、性的マイノリティでも、共感覚、サヴァン傾向、感覚過敏/鈍麻を有する傾向が対照群よりも高かった。  このことから、発達初期における男性ホルモン作用の低下に関連があるとされる状態が、ASD特性とも相関を認めたといえる。超男性脳仮説に真っ向から対立する結果であり、ASDの成因について従来とは異なる視座を提供したとしている。また、性別違和、共感覚、サヴァン傾向、感覚過敏/鈍麻に共通する生理学的背景が存在することも示唆された。自分の性別に違和感のある出生時男性において、共感覚やサヴァン傾向など、『強みにもなり得る特性』を有している傾向が高い可能性を示したことも、本研究の大きな収穫だ。  本研究グループは、この研究が、性的マイノリティや神経発達症の当事者たちの自己理解や周囲の理解を深め、エンパワメントにもつながりうる成果と考えている。 論文情報:【Frontiers in Child and Adolescent Psychiatry】Androgyny and atypical sensory sensitivity associated with savant ability: A comparison between Klinefelter syndrome and sexual minorities assigned male at birth
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培養筋芽細胞の移植により非損傷骨格筋でも筋量増加 東京都立大学が実証 https://univ-journal.jp/251080/ <![CDATA[大学ジャーナルオンライン編集部]]> Mon, 20 Jan 2025 08:00:38 +0000 <![CDATA[教育,大学,社会,研究成果,再生医療,筋疾患]]> https://univ-journal.jp/?p=251080 <![CDATA[
 東京都立大学大学院の古市泰郎准教授らのグループは、筋芽細胞を細胞外基質(ECM)液に浸して移植することで、損傷していない骨格筋に細胞の生着を実現し、骨格筋重量を約10%増加させることに成功。運動が困難な患者や高齢者に対する即効性のある治療法の可能性を示した。
 加齢や不活動に伴う骨格筋の萎縮は、運動能力の低下、生活の質(QOL)の悪化、様々な疾患への抵抗力の減少を生じる。しかし、高齢者や筋萎縮者では筋力トレーニングのような負荷の高いトレーニングは難しい場合がある。そのため、骨格筋の幹細胞を利用した再生医療が注目されているが、筋の幹細胞の移植は骨格筋組織の損傷がある筋疾患には有効でも、加齢による筋萎縮など筋線維がやせ細るだけで損傷していない場合、細胞は生着しない。  研究グループは、細胞外基質(ECM)を用いる新しいアプローチでこの課題を克服した。培養した筋芽細胞を、ECMを含む液に浸してマウスに移植することで、筋線維の損傷がなくても細胞が生着し、筋量を増加させることに成功。さらに、移植細胞の数を増やすことで、コラーゲン沈着による線維化を抑えつつ、生着効率を高められることも確認した。これにより、骨格筋重量が約10%増加するという成果を得た。  今回の研究は、損傷していない骨格筋に対する細胞移植の有効性を初めて示し、骨格筋再生医療の新たな道筋を切り拓くもの。今後は、ECMのいずれの因子が細胞の生着に関与するかを解明し、ヒトへの応用を目指した研究を進めるという。加齢性筋減弱症や廃用性筋萎縮症など、運動が困難な患者に対する画期的な治療法となることが期待されるとしている。 論文情報:【Frontiers in Cell and Developmental Biology】Achieving myoblast engraftment into intact skeletal muscle via extracellular matrix
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 東京都立大学大学院の古市泰郎准教授らのグループは、筋芽細胞を細胞外基質(ECM)液に浸して移植することで、損傷していない骨格筋に細胞の生着を実現し、骨格筋重量を約10%増加させることに成功。運動が困難な患者や高齢者に対する即効性のある治療法の可能性を示した。
 加齢や不活動に伴う骨格筋の萎縮は、運動能力の低下、生活の質(QOL)の悪化、様々な疾患への抵抗力の減少を生じる。しかし、高齢者や筋萎縮者では筋力トレーニングのような負荷の高いトレーニングは難しい場合がある。そのため、骨格筋の幹細胞を利用した再生医療が注目されているが、筋の幹細胞の移植は骨格筋組織の損傷がある筋疾患には有効でも、加齢による筋萎縮など筋線維がやせ細るだけで損傷していない場合、細胞は生着しない。  研究グループは、細胞外基質(ECM)を用いる新しいアプローチでこの課題を克服した。培養した筋芽細胞を、ECMを含む液に浸してマウスに移植することで、筋線維の損傷がなくても細胞が生着し、筋量を増加させることに成功。さらに、移植細胞の数を増やすことで、コラーゲン沈着による線維化を抑えつつ、生着効率を高められることも確認した。これにより、骨格筋重量が約10%増加するという成果を得た。  今回の研究は、損傷していない骨格筋に対する細胞移植の有効性を初めて示し、骨格筋再生医療の新たな道筋を切り拓くもの。今後は、ECMのいずれの因子が細胞の生着に関与するかを解明し、ヒトへの応用を目指した研究を進めるという。加齢性筋減弱症や廃用性筋萎縮症など、運動が困難な患者に対する画期的な治療法となることが期待されるとしている。 論文情報:【Frontiers in Cell and Developmental Biology】Achieving myoblast engraftment into intact skeletal muscle via extracellular matrix
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