秋葉原の恐怖画廊
今日は怖い話をします。
あなたは、街を歩いていて、妙ににこやかな女性に絵葉書を渡されたことはありませんか……?
その葉書のイラストは、こんなラッセンのイルカではありませんでしたか……?
おまえだーーーーっ!!!(ガターン)
日経の夕刊にどえらい記事が載ってたので、批評目的で一部引用。
新色アキハバラ(上)
家電の街、東京・秋葉原が進化を始めている。
「アールジュネス秋葉原」。イラスト作品の展示即売会を開くスペースで、現代絵画販売のアールビバンが運営する。
扱う商品はSFやファンタジーなどを軽めの文体でつづった「ライトノベル」と呼ぶ小説の挿絵や、ゲームキャラクターを手がけるイラストレーターの作品だ。平均価格は25万円。人気作家の作品は200万円を超えることもあるが、4〜5日間の開催期間中に平均80枚ほど売れる。
「ビジュアルな素材に対する関心が高い店で、パソコン好きと客層が重なる」と、森嶋知子アールジュネス部長は秋葉原の新しい「らしさ」を指摘する。これまで10枚以上の作品を購入したという男性会社員(37)は「漫画にせよ風景画にせよ、ここに来て絵を眺めるのが好き」と話す。
(略)感度の高いアキバのファンと、商機を生かしたい販売店の商魂が未来のアーティストを生み出す孵化器となる。(太字宮本)
2003年12月2日付 日経新聞夕刊一面
おいおいおい、大丈夫ですか日経は。
アールビバンといえば、『悪徳勧誘業者に大人数で押し掛けるオフ』でもおなじみ、絵画商法の会社です。
“絵画商法”とは……?
キャッチセールスの一形態。戦闘員たちが街で獲物をキャッチし、自称“画廊”に連れ込んで、印刷物を破格の値段で売りつける恐ろしい商法。
秋葉原や原宿の駅前などで、「こんにちはー」「ギャラリーのご案内でーす」「違うんですよー」などと言いながら、ラッセンのイルカ絵葉書を配っている女性たちが、その戦闘員である。
(ちなみにあの葉書は、戦闘員が自腹で組織から購入させられているので、彼らも必死である。)(「違うんですよー」は、“タダで配ってるものではない”ということを言いたいのかも知れない)
そして基地に連れ込まれたが最後、戦闘員と怪人に囲まれ、ヘンな絵(原版ではなく、カラーコピーのポスター)をン十万円で買わされる恐ろしい搾取システムが“絵画商法”なのだっ。
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今まではラッセンとか天野喜孝なんかだったと思うんですが、この日経記事によると、最近はオタ絵の販売も始めたようで、こりゃ大変だ。少年が街を爆破しようとするのもわかる。食物連鎖! 搾取! PK!
この会社、すごく羽振りがいいらしいっすよ。日経的にはそれだけでOK!
▼参照リンク
@絵画商法
2007年8月31日 at 15:00
新聞を引用するときは日付を入れろと何度言ったら…… (記憶では夕刊の一面だったはずだが)
2009年12月16日 at 09:16
アールジュネス
「平均価格は25万円」で「4~5日間の開催期間中に平均80枚」ってことは、4~5日で2000万円の売り上げですか?「4~5日間の開催期間中に平均80枚」って、市場価値が…