神社の最寄り駅はJR桜井線(万葉まほろば線)の長柄(ながら)駅。
やたら風流な路線名ですが、本数は1時間に2本程度、当然単線、しかもほとんどの駅は無人駅と、
非常に落ち着いた路線です。(つまり何もない
この長柄駅も無人駅。
しかしいっちょまえにICカードには対応しており、SUICAだって使えます!
まあこんな感じで。
でも1時間に2本ペースということは上り下りで1時間に4本は走る訳で。
田舎は田舎ですが、1日当たり数本とかいうところに比べるとまだまだ走ってる方ですね。
長柄駅から10分程度歩くと、一の鳥居に到着します。
朱塗りではない、石で出来た鳥居です。
鳥居の下にある神社の説明書き。
まあ奈良ですからね。平安京より古い、天平の時代から続く神社と思うと
歴史の教科書を紐解いているような気分になります。
一の鳥居をくぐって参道を眺める。
結構長いこの参道、戦艦大和の全長と似たような長さの250mだそうです。
どちらかが合わせたなんてことはないでしょうから、不思議な偶然の一致でしょうか。
それにしても、参道が駐車場になってるこのフリーダムさ。
二の鳥居。
馬など通らない現代においてもなお残る下馬札。これも伝統か。
神域では皆平等ということですね。
忠魂碑。
「朝和地区戦没将士260柱の慰霊碑」と説明がありますが、ちょっとよく分かりません。
朝和地区ってこの神社周辺のことですけど、
先の大戦によって亡くなられたこの地区出身の方々の忠魂碑でしょうか?
広場には大きなたき火。
たき火ってなんだか穏やかな気分になりますね。
冷え切った体を柔らかくほぐしてくれます。
油断すると煙をもろにかぶりますが(笑
手水舎。
大和神社は龍ですね。
戦艦大和の石碑と説明板。
平成になってから建てられたものらしく、まだまだ綺麗です。
当然というかなんというか、碑の表側しか見なかったのですが、神社のHPによると
「同石碑の裏面には石碑建立の経過・目的・願いを表しています。」
ですって。
流石に裏は見なかったな…
やり残した。
祖霊社。
戦艦大和と、大和を護った巡洋艦矢矧、駆逐艦冬月、涼月、磯風、浜風、雪風、朝霜、初霜、霞。
司令長官の伊藤整一をはじめ、坊ノ岬沖海戦で大和と運命を共にした第二艦隊の方々、
実に3721名もの魂がここに合祀されています。
大和にまつわる祭事も年に二回行われているようですね。
大和が没した日であり乗組員の命日でもある4月7日には戦艦大和第2艦隊慰霊祭、
8月7日(何かの記念日?)には戦艦大和みたま祭が開催されているそうです。
そういった祭事も一度は見てみたいものですね。
境内には小さいながらも大和の展示室が設けられています。
神社内にこのようなスペースがあること自体珍しいですね。
大和の説明文。
武装などは結構細かく書かれていたり。
にしても、紙っぺら…もう少し何とかすればいいのに。
奉納された戦艦大和の几帳や…
めちゃデカい大和の模型など。
大サイズだけあって非常に精巧な作りです。
サイズ違いで他に3つも模型が展示されていました。
中には大和の設計に携わった方や、呉在住の方から奉納されたものも。
やはり、大和の生まれ故郷である呉とは何かと縁があるようですね。
ちなみに、実際の大和の備品などの展示はありません。
そういうのは呉の大和ミュージアムに行くのが一番!(行ったことないけど
拝殿。
春日大社と同じ春日造。
端がくるんっと反った優雅な屋根が特徴的ですね。
自分が訪れたのは3日ですが、早くも正月モードは終了を迎えていました。
提灯も既に左半分が撤去済み。
拝殿から本殿を望む。
拝殿の横には近畿地方の主な神社の絵馬が張り出されていました。
これ面白いですね。他の神社のものを展示している光景って初めて見ました。
愛宕神社の絵馬のシンプルさはどういうことだ…自分で描けってことか?(手前から3列目、中央
社務所。
高龗神社(たかおおかみじんじゃ)。
天候、産業を司る神様だそうです。
それにしても、何という難解な字!(環境によってはちゃんと表示されなかったりして?
お守りなどと一緒に「大和グッズ」も売ってました。
鈴が丸っこくてやたらと可愛らしい!
ちょっとこの鈴は買ってもいいかも?と思ってしまいました。
ちりんちりん鳴らしながら関東に帰るのもどうか?と思いとどまりましたが。
以上。
非常に長い歴史を持つとはいえ、
華々しいイメージの戦艦大和のルーツであるという割には規模もそこそこ、
雰囲気も非常に落ち着いているということで多少の意外さはありましたが、
かなり地方ということもあって、世間の喧騒から隔絶され心身ともに穏やかになれる神社でした。
翻っては、
坊ノ岬沖海戦で亡くなられた3千名以上の方々の魂が眠っている地である、という重みもあり。
沈んだ船の名前を見ると当時の悲劇に思いをはせずにはいられません。
早々行ける場所ではないですが、
艦船の守護神のおわす場所に詣でる、というのもたまにはよいのではないでしょうか。
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