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呆れるEU「二重規範」農産物でも保護主義に傾斜 農業者団体の圧力で対南アメリカFTAを反故?

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トランプ次期大統領の自国第1主義を批判する欧州。しかし自らは電気自動車に続き農産物でも保護政策に動いている。

南アメリカ産の鶏肉や豚肉、農産物の輸入をめぐり、EUの農業者団体が反対運動を展開している(写真:Bloomberg)

中国製の電気自動車(EV)に対して追加関税を課すなど、域外貿易に際して保護主義の性格を強める欧州連合(EU)。工業製品ばかりではなく農業製品に関してもそうした性格を強めている。

とはいえ、EVに関してはEUの執行部局である欧州委員会が牽引役だが、農業製品については農業者団体がその役割を担っている点が異なる。

南アメリカ産の農業製品受け入れが焦点に

欧州を中心にロシア、トルコ、新興国のマクロ経済、経済政策、政治情勢などについて調査・研究を行うエコノミストによるリポート

具体的な争点となっているのが、EUがメルコスール(南アメリカ南部共同市場)との間で締結した自由貿易協定(FTA)に基づき、南アメリカ産の農業製品を受け入れることの是非だ。EUとメルコスールは2019年にFTAの締結で大筋合意し、今年12月6日には妥結に達したが、EUの中心であるフランスが国内の農業者団体の反発や政情の混乱を受けてFTAを批准できない状況となっている。

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