2008/6/14 1:54
似ているようで違う――サリンジャーとサレンダー その他の雑学本 間違い探し編
『月刊ほんとうに怖い童話』 2008 年 7 月号
コラム 『唐沢俊一が選ぶアブナイ奇書』 の『ライ麦畑でつかまえて』の紹介。
×ジョン・サリンジャー ○ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー
×ホールデン・コーンフィールド ○ホールデン・コールフィールド
×突然大学生活がバカバカしくなり、テストの答案を白紙で出して退学になった
○成績不振でプレップスクールを退学になった
『ライ麦畑でつかまえて』の作者 J・D・サリンジャーは、ジェローム・デイヴィッド・サリン
ジャー (Jerome David Salinger)。「ジョン・サリンジャー」と呼ばれることはない。主人公
の名前は、「ホールデン・コーンフィールド」ではなくて、ホールデン・コールフィールド。
主人公のホールデンは 16 歳。飛び級で大学に入るほど成績優秀ではなく、それどころ
か成績不振でプレップスクール (大学に入る準備をする学校) を退学させられる。まだ
大学に入っていないのに、「突然大学生活がバカバカしくなり」ようがない。
「レーガン元大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリーなど、殺人犯たち」と、暗殺は
未遂で結局誰も殺してないジョン・ヒンクリーを「殺人者たち」に数えているのも変だし、
たった 2 人の名前を挙げただけで、「殺人犯たちの多くが愛読書にしていた」ことに
してしまうのもおかしな話だ。結局のところ、ベストセラーの小説に、殺人犯の愛読者が
1 人混じっていたというだけのことでしかないのに。
また、2ちゃんねるのスレへの書き込み (Read More 参照) で指摘されていたように、
ジョン・ヒンクリーの犯行に影響を与えたのは、『ライ麦畑でつかまえて』よりも『タクシー
ドライバー』の方だろう (ヒンクリーは売春婦役のジョディ・フォスターをストーキングして
いて、彼女の注意を引くために大きな事件を起こしたという)。
作者の名前と主人公の名前の間違いについては、「唐沢俊一 まとめ wiki - 間違い5」
に、「作者と主人公の名前を両方とも間違えるなんてある意味すごい」と書かれている
が、まったくもってその通りである。
不思議なのは、「1951年の刊行」、「総部数はアメリカで1500万部、世界全体では6000
万部」、「ジョン・レノンを殺したマーク・チャップマン、レーガン元大統領を暗殺しようとした
ジョン・ヒンクリー」など、下記に引用する Wikipedia の「ライ麦畑でつかまえて」の記述を
下敷きにしていると思われる箇所が多いのに、「J・D・サリンジャー」や「ホールデン・コー
ルフィールド」、「ボーディングスクール」など、それを忠実に引き写さえすれば初歩的な
間違いを防止できたはずの箇所に限って、コピペしていないことだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/J・D・サリンジャー
>ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー(Jerome David Salinger, 1919年1月1日 - )は
>20世紀のアメリカ文学を代表する作家の一人。ニューヨーク市マンハッタン生まれ。
>代表作『ライ麦畑でつかまえて』は現在でも新たな読者を獲得しつづけている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ライ麦畑でつかまえて
>『ライ麦畑でつかまえて』(らいむぎばたけでつかまえて, 英:The Catcher in the Rye)
>は、J・D・サリンジャーの1951年発表の小説である。
〈略〉
>大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目に
>当たるボーディングスクールの成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出
>し、実家に帰るまでニューヨークを彷徨する3日間の話。
〈略〉
>若者の熱狂的な支持と体制側の規制は、アメリカの「暗部」の象徴としての役割を負う
>ことになった。ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンも、レーガン元大統領を狙撃
>したジョン・ヒンクリーも愛読していた。現代においても、未だに禁書として扱われるとこ
>ろもある。
>〈略〉累計発行部数は全世界で6000万部、アメリカで1500万部を超え、2003年時点で
>も全世界で毎年25万部が売れるという。
http://www.amazon.co.jp/dp/4560070512
>『英語ペラペラキッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』 より
>ホールデン・コールフィールド、16歳。プレップスクールを退学になったこの少年が、ひと
>りで巨大都市ニューヨークの街をさまよい続ける。
http://ja.wikipedia.org/wiki/マーク・チャップマン
>書籍「ライ麦畑で捕まえて」を愛読し、自分を「ライ麦畑―」の主人公「ホールデン・コー
>ルフィールド」と重ね合わせて(犯行当日(1980年12月8日)のチャップマンを取り巻く、
>人物や曜日がホールデン・コールフィールドの行動と一致する部分が多かったため)
>「何者か」になろうと銃を撃った。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジョン・ヒンクリー
>映画『タクシードライバー』を繰り返し見たヒンクリーは、映画の中で売春婦を演じた
>ジョディ・フォスターへの偏執的な憧れを抱く。フォスターがイェール大学に入学した
>とき、ヒンクリーは彼女の側に近づくためにコネチカット州ニューへブンに転居し、彼女
>の自宅のドアの下に自作の詩を書いたメッセージを挟み込んだり、繰り返し電話を
>かけるなどした。
>フォスターとの接触に失敗した彼は、飛行機をハイジャックし彼女の前で自殺して注意
>を引こうとする計画を考えた。結局彼は歴史上の人物として彼女と同等の立場になる
>ために、大統領の暗殺を企てる。
追記: 「似ているようで違う――失われた世代と打ちひしがれた世代」に続く。
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1212823815/153-
153 :無名草子さん:2008/06/10(火) 22:54:09
『ライ麦畑でつかまえて』の記事全文。
>ビートルズの元メンバーであるジョン・レノンを殺したマーク・チャップマン、 レーガン元大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリーなど、
>殺人犯たちの多くが愛読書にしていたのが、ジョン・サリンジャーの青春小説『ライ麦畑でつかまえて』である。
>1951年の刊行以来、売り上げ総部数はアメリカで1500万部、世界全体では6000万部に達したともいわれる世界的ベストセラーである。
>ある日、突然大学生活がバカバカしくなり、テストの答案を白紙で出して退学になった主人公ホールデン・コーンフィールド。
>なぜ彼は学校を飛び出したのか。なぜ彼は社会に対して、凄まじい疎外感を抱くのか。
>1950年代、繁栄の絶頂にあったはずのアメリカに生まれたが、人生に目標を失い、生きていく希望を持てなくなった世代、
>すなわちロスト・ゼネレーションたちにより、この本は“自分たちのことを書いた本だ!”という熱狂的な支持を受けた。
>自分たちが何をしようと、どうせこの世の中は変わりはしない。ならば、せめて人を殺すこと、有名人を殺すことで、この世界に、
>なんらかの足跡を残しておきたい……。ニヒリズムの極致のようなこの思想が、この本の中には秘められているという。
>事実、アメリカのいくつかの州では、この『ライ麦畑でつかまえて』は未成年が読むことを禁じられている悪書である。
>だが、本当にそうなのだろうか。邦名になっている『ライ麦畑でつかまえて』は、原題では「ライ麦畑の捕手」の意味である。
>主人公ホールデンは、麦畑で遊ぶ子供たちを見て、あの子たちが崖から落ちたら、下にいて、
>その落ちてくる子供たちを受け止めたい、という奇妙な想像をするのだ。
>すべての子供たちが、自分のように目的を見失う前に、それを救ってあげたい。ホールデンの本当の悲劇は、そんな、
>前向きな考えを持っているのに、それを実行に移す方法を知らないということだろう。作者は、そういう主人公のようになる前に、
>社会に目的を見いだすように、と読者に訴えかけているのだ。
>しかし現代では、すでに読者の多くは、主人公と同じく、人生に目標を失ってからこの本を手に取り、その喪失感を完全に共有し、犯罪に走る。
>悲しい運命に彩られているのは、実は「悪魔の書」といわれるこの本自体なのかもしれない。
154 :無名草子さん:2008/06/10(火) 22:59:35
>>153
いや……言葉を失うね。
ガセ、いい加減というだけでなく、ここから透けて見える唐沢俊一という人の思想と
いうか世界のとらえ方の貧しさに愕然とするよ。
唐沢俊一こそ、人生の目的を失い、ニヒリズムを気取り、パクリという犯罪的
行為に走ったその人じゃないか。ここでもまた勝手な自分語りをしてるんだな。
155 :153:2008/06/10(火) 23:24:42
まとめwikiでは、単純にガセを指摘しておくにとどめたけど、もう少し詳しく書いてみよう。
でも、書いていて思ったけど、まだガセありそうだな。
>事実、アメリカのいくつかの州では、この『ライ麦畑でつかまえて』は未成年が読むことを禁じられている悪書である。
ここなんかアヤしい。発表当時は発禁喰らったらしいけど、今でもそうなんだろうか。
まず、一番思ったのは、唐沢さんの文学的センスの無さ。
>作者は、そういう主人公のようになる前に、社会に目的を見いだすように、と読者に訴えかけているのだ。
こういう読み方ってどうなんだろう。読書感想文ならありなのかも知れないけど。
「ホールデンはかわいそうだなあと思いました」と書くのと大差ない。中学生だってもっとマシなこと書くよ。
>自分たちが何をしようと、どうせこの世の中は変わりはしない。ならば、せめて人を殺すこと、有名人を殺すことで、この世界に、
>なんらかの足跡を残しておきたい……。ニヒリズムの極致のようなこの思想が、この本の中には秘められているという。
「という」って誰の説なんだ。チャップマンやヒンクリーがそう考えたのかも知れないけど、それは『ライ麦畑』の内容とは関係ない。
それから、ヒンクリーは『タクシードライバー』を繰り返し観て、ジョディ・フォスターをストーキングしている。
作品の内容から考えて、『ライ麦畑』より『タクシードライバー』の影響を強く受けた、と考えるのが妥当じゃないかな。
あと、いちいち指摘はしないけど、文章がヒドい。
『ライ麦畑』を「アブナイ本」にしようとこじつけているせいで、流れがムチャクチャになっている。
まあ、それ以前に事実誤認があまりにも多すぎるんだけど。作者と主人公の名前を両方とも間違えるなんてミラクルすぎる。
ただ、唐沢さんはべつに『ライ麦畑』を誹謗中傷しようとしているわけじゃないと思う。
ただ単に理解できないだけで、にもかかわらず理解するための努力もしていない、きっとそういうことなんだろう。
ついでに言えば、『ライ麦畑』のような名作が実は「アブナイ本」なんだ!とウケを狙ったのもマズかったんじゃないかと。
いずれにしても、書評をするのはもうやめたほうがいいと思う。この人が朝日新聞の書評委員というのはあまりにも悪い冗談だ。
156 :無名草子さん:2008/06/10(火) 23:36:41
あまり本を読まない読者層を想定してるんだろうけどね。
疑古文調の文体で扮飾できない分、本来の文章力の貧弱さがモロに出てるな。
157 :無名草子さん:2008/06/10(火) 23:37:42
>>153
なに、この中身がないクセに升目を埋める為に適当な「らしい」言葉を並べただけの文章は。
朝日の書評をやっている他の人に、この文章読んでほしいね
159 :無名草子さん:2008/06/11(水) 00:10:03
>朝日の書評をやっている他の人に、この文章読んでほしいね
とりあえず、柄谷行人の意見が聞きたいね。
162 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:13:26
wikipediaは見ているようだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E9%BA%A6%E7%95%91%E3%81%A7%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%BE%E3%81%88%E3%81%A6
163 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:27:22
>>162
あれま。結構記述が似かよっているねえ。
でも Wikipedia の方はちゃんと「ホールデン・コールフィールド」になっている。
何でこういうところに限って、コピペしないんだろ。
164 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:43:14
ほら、ネットに書いてあるものと固有名詞が同じだと「ここからのコピペだ」と指摘されるので
オリジナリティを出したんだろ
166 :無名草子さん:2008/06/11(水) 05:59:15
Wikipediaを彼が書いた可能性もないわけじゃないな・・・。
167 :無名草子さん:2008/06/11(水) 07:08:04
ないない。そもそも編集法が分からないだろう。
168 :無名草子さん:2008/06/11(水) 08:01:26
つくづく思う。
バカは撃たれ強い。
まともな知性の持ち主なら自殺していたろう。
169 :無名草子さん:2008/06/11(水) 08:33:28
>>163
ウィキペディアだけ読んで適当に脚色したって感じだな。
その脚色ぶりが凄まじくズレてるんだが。
コラム 『唐沢俊一が選ぶアブナイ奇書』 の『ライ麦畑でつかまえて』の紹介。
ビートルズの元メンバーであるジョン・レノンを殺したマーク・チャップマン、
レーガン元大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリーなど、殺人犯たちの
多くが愛読書にしていたのが、ジョン・サリンジャーの青春小説『ライ麦畑
でつかまえて』である。
1951年の刊行以来、売り上げ総部数はアメリカで1500万部、世界全体
では6000万部に達したともいわれる世界的ベストセラーである。
ある日、突然大学生活がバカバカしくなり、テストの答案を白紙で出して
退学になった主人公ホールデン・コーンフィールド。
×ジョン・サリンジャー ○ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー
×ホールデン・コーンフィールド ○ホールデン・コールフィールド
×突然大学生活がバカバカしくなり、テストの答案を白紙で出して退学になった
○成績不振でプレップスクールを退学になった
『ライ麦畑でつかまえて』の作者 J・D・サリンジャーは、ジェローム・デイヴィッド・サリン
ジャー (Jerome David Salinger)。「ジョン・サリンジャー」と呼ばれることはない。主人公
の名前は、「ホールデン・コーンフィールド」ではなくて、ホールデン・コールフィールド。
主人公のホールデンは 16 歳。飛び級で大学に入るほど成績優秀ではなく、それどころ
か成績不振でプレップスクール (大学に入る準備をする学校) を退学させられる。まだ
大学に入っていないのに、「突然大学生活がバカバカしくなり」ようがない。
「レーガン元大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリーなど、殺人犯たち」と、暗殺は
未遂で結局誰も殺してないジョン・ヒンクリーを「殺人者たち」に数えているのも変だし、
たった 2 人の名前を挙げただけで、「殺人犯たちの多くが愛読書にしていた」ことに
してしまうのもおかしな話だ。結局のところ、ベストセラーの小説に、殺人犯の愛読者が
1 人混じっていたというだけのことでしかないのに。
また、2ちゃんねるのスレへの書き込み (Read More 参照) で指摘されていたように、
ジョン・ヒンクリーの犯行に影響を与えたのは、『ライ麦畑でつかまえて』よりも『タクシー
ドライバー』の方だろう (ヒンクリーは売春婦役のジョディ・フォスターをストーキングして
いて、彼女の注意を引くために大きな事件を起こしたという)。
作者の名前と主人公の名前の間違いについては、「唐沢俊一 まとめ wiki - 間違い5」
に、「作者と主人公の名前を両方とも間違えるなんてある意味すごい」と書かれている
が、まったくもってその通りである。
不思議なのは、「1951年の刊行」、「総部数はアメリカで1500万部、世界全体では6000
万部」、「ジョン・レノンを殺したマーク・チャップマン、レーガン元大統領を暗殺しようとした
ジョン・ヒンクリー」など、下記に引用する Wikipedia の「ライ麦畑でつかまえて」の記述を
下敷きにしていると思われる箇所が多いのに、「J・D・サリンジャー」や「ホールデン・コー
ルフィールド」、「ボーディングスクール」など、それを忠実に引き写さえすれば初歩的な
間違いを防止できたはずの箇所に限って、コピペしていないことだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/J・D・サリンジャー
>ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー(Jerome David Salinger, 1919年1月1日 - )は
>20世紀のアメリカ文学を代表する作家の一人。ニューヨーク市マンハッタン生まれ。
>代表作『ライ麦畑でつかまえて』は現在でも新たな読者を獲得しつづけている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ライ麦畑でつかまえて
>『ライ麦畑でつかまえて』(らいむぎばたけでつかまえて, 英:The Catcher in the Rye)
>は、J・D・サリンジャーの1951年発表の小説である。
〈略〉
>大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目に
>当たるボーディングスクールの成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出
>し、実家に帰るまでニューヨークを彷徨する3日間の話。
〈略〉
>若者の熱狂的な支持と体制側の規制は、アメリカの「暗部」の象徴としての役割を負う
>ことになった。ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンも、レーガン元大統領を狙撃
>したジョン・ヒンクリーも愛読していた。現代においても、未だに禁書として扱われるとこ
>ろもある。
>〈略〉累計発行部数は全世界で6000万部、アメリカで1500万部を超え、2003年時点で
>も全世界で毎年25万部が売れるという。
http://www.amazon.co.jp/dp/4560070512
>『英語ペラペラキッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』 より
>ホールデン・コールフィールド、16歳。プレップスクールを退学になったこの少年が、ひと
>りで巨大都市ニューヨークの街をさまよい続ける。
http://ja.wikipedia.org/wiki/マーク・チャップマン
>書籍「ライ麦畑で捕まえて」を愛読し、自分を「ライ麦畑―」の主人公「ホールデン・コー
>ルフィールド」と重ね合わせて(犯行当日(1980年12月8日)のチャップマンを取り巻く、
>人物や曜日がホールデン・コールフィールドの行動と一致する部分が多かったため)
>「何者か」になろうと銃を撃った。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジョン・ヒンクリー
>映画『タクシードライバー』を繰り返し見たヒンクリーは、映画の中で売春婦を演じた
>ジョディ・フォスターへの偏執的な憧れを抱く。フォスターがイェール大学に入学した
>とき、ヒンクリーは彼女の側に近づくためにコネチカット州ニューへブンに転居し、彼女
>の自宅のドアの下に自作の詩を書いたメッセージを挟み込んだり、繰り返し電話を
>かけるなどした。
>フォスターとの接触に失敗した彼は、飛行機をハイジャックし彼女の前で自殺して注意
>を引こうとする計画を考えた。結局彼は歴史上の人物として彼女と同等の立場になる
>ために、大統領の暗殺を企てる。
追記: 「似ているようで違う――失われた世代と打ちひしがれた世代」に続く。
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1212823815/153-
153 :無名草子さん:2008/06/10(火) 22:54:09
『ライ麦畑でつかまえて』の記事全文。
>ビートルズの元メンバーであるジョン・レノンを殺したマーク・チャップマン、 レーガン元大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリーなど、
>殺人犯たちの多くが愛読書にしていたのが、ジョン・サリンジャーの青春小説『ライ麦畑でつかまえて』である。
>1951年の刊行以来、売り上げ総部数はアメリカで1500万部、世界全体では6000万部に達したともいわれる世界的ベストセラーである。
>ある日、突然大学生活がバカバカしくなり、テストの答案を白紙で出して退学になった主人公ホールデン・コーンフィールド。
>なぜ彼は学校を飛び出したのか。なぜ彼は社会に対して、凄まじい疎外感を抱くのか。
>1950年代、繁栄の絶頂にあったはずのアメリカに生まれたが、人生に目標を失い、生きていく希望を持てなくなった世代、
>すなわちロスト・ゼネレーションたちにより、この本は“自分たちのことを書いた本だ!”という熱狂的な支持を受けた。
>自分たちが何をしようと、どうせこの世の中は変わりはしない。ならば、せめて人を殺すこと、有名人を殺すことで、この世界に、
>なんらかの足跡を残しておきたい……。ニヒリズムの極致のようなこの思想が、この本の中には秘められているという。
>事実、アメリカのいくつかの州では、この『ライ麦畑でつかまえて』は未成年が読むことを禁じられている悪書である。
>だが、本当にそうなのだろうか。邦名になっている『ライ麦畑でつかまえて』は、原題では「ライ麦畑の捕手」の意味である。
>主人公ホールデンは、麦畑で遊ぶ子供たちを見て、あの子たちが崖から落ちたら、下にいて、
>その落ちてくる子供たちを受け止めたい、という奇妙な想像をするのだ。
>すべての子供たちが、自分のように目的を見失う前に、それを救ってあげたい。ホールデンの本当の悲劇は、そんな、
>前向きな考えを持っているのに、それを実行に移す方法を知らないということだろう。作者は、そういう主人公のようになる前に、
>社会に目的を見いだすように、と読者に訴えかけているのだ。
>しかし現代では、すでに読者の多くは、主人公と同じく、人生に目標を失ってからこの本を手に取り、その喪失感を完全に共有し、犯罪に走る。
>悲しい運命に彩られているのは、実は「悪魔の書」といわれるこの本自体なのかもしれない。
154 :無名草子さん:2008/06/10(火) 22:59:35
>>153
いや……言葉を失うね。
ガセ、いい加減というだけでなく、ここから透けて見える唐沢俊一という人の思想と
いうか世界のとらえ方の貧しさに愕然とするよ。
唐沢俊一こそ、人生の目的を失い、ニヒリズムを気取り、パクリという犯罪的
行為に走ったその人じゃないか。ここでもまた勝手な自分語りをしてるんだな。
155 :153:2008/06/10(火) 23:24:42
まとめwikiでは、単純にガセを指摘しておくにとどめたけど、もう少し詳しく書いてみよう。
でも、書いていて思ったけど、まだガセありそうだな。
>事実、アメリカのいくつかの州では、この『ライ麦畑でつかまえて』は未成年が読むことを禁じられている悪書である。
ここなんかアヤしい。発表当時は発禁喰らったらしいけど、今でもそうなんだろうか。
まず、一番思ったのは、唐沢さんの文学的センスの無さ。
>作者は、そういう主人公のようになる前に、社会に目的を見いだすように、と読者に訴えかけているのだ。
こういう読み方ってどうなんだろう。読書感想文ならありなのかも知れないけど。
「ホールデンはかわいそうだなあと思いました」と書くのと大差ない。中学生だってもっとマシなこと書くよ。
>自分たちが何をしようと、どうせこの世の中は変わりはしない。ならば、せめて人を殺すこと、有名人を殺すことで、この世界に、
>なんらかの足跡を残しておきたい……。ニヒリズムの極致のようなこの思想が、この本の中には秘められているという。
「という」って誰の説なんだ。チャップマンやヒンクリーがそう考えたのかも知れないけど、それは『ライ麦畑』の内容とは関係ない。
それから、ヒンクリーは『タクシードライバー』を繰り返し観て、ジョディ・フォスターをストーキングしている。
作品の内容から考えて、『ライ麦畑』より『タクシードライバー』の影響を強く受けた、と考えるのが妥当じゃないかな。
あと、いちいち指摘はしないけど、文章がヒドい。
『ライ麦畑』を「アブナイ本」にしようとこじつけているせいで、流れがムチャクチャになっている。
まあ、それ以前に事実誤認があまりにも多すぎるんだけど。作者と主人公の名前を両方とも間違えるなんてミラクルすぎる。
ただ、唐沢さんはべつに『ライ麦畑』を誹謗中傷しようとしているわけじゃないと思う。
ただ単に理解できないだけで、にもかかわらず理解するための努力もしていない、きっとそういうことなんだろう。
ついでに言えば、『ライ麦畑』のような名作が実は「アブナイ本」なんだ!とウケを狙ったのもマズかったんじゃないかと。
いずれにしても、書評をするのはもうやめたほうがいいと思う。この人が朝日新聞の書評委員というのはあまりにも悪い冗談だ。
156 :無名草子さん:2008/06/10(火) 23:36:41
あまり本を読まない読者層を想定してるんだろうけどね。
疑古文調の文体で扮飾できない分、本来の文章力の貧弱さがモロに出てるな。
157 :無名草子さん:2008/06/10(火) 23:37:42
>>153
なに、この中身がないクセに升目を埋める為に適当な「らしい」言葉を並べただけの文章は。
朝日の書評をやっている他の人に、この文章読んでほしいね
159 :無名草子さん:2008/06/11(水) 00:10:03
>朝日の書評をやっている他の人に、この文章読んでほしいね
とりあえず、柄谷行人の意見が聞きたいね。
162 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:13:26
wikipediaは見ているようだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E9%BA%A6%E7%95%91%E3%81%A7%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%BE%E3%81%88%E3%81%A6
163 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:27:22
>>162
あれま。結構記述が似かよっているねえ。
でも Wikipedia の方はちゃんと「ホールデン・コールフィールド」になっている。
何でこういうところに限って、コピペしないんだろ。
164 :無名草子さん:2008/06/11(水) 01:43:14
ほら、ネットに書いてあるものと固有名詞が同じだと「ここからのコピペだ」と指摘されるので
オリジナリティを出したんだろ
166 :無名草子さん:2008/06/11(水) 05:59:15
Wikipediaを彼が書いた可能性もないわけじゃないな・・・。
167 :無名草子さん:2008/06/11(水) 07:08:04
ないない。そもそも編集法が分からないだろう。
168 :無名草子さん:2008/06/11(水) 08:01:26
つくづく思う。
バカは撃たれ強い。
まともな知性の持ち主なら自殺していたろう。
169 :無名草子さん:2008/06/11(水) 08:33:28
>>163
ウィキペディアだけ読んで適当に脚色したって感じだな。
その脚色ぶりが凄まじくズレてるんだが。
2008/6/14 9:11
投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/
http://tondemonai2.web.fc2.com/
2008/6/14 6:56
投稿者:藤岡真
http://www.fujiokashin.com/
http://www.fujiokashin.com/
そもそも、このライ麦畑とはロバート・バーンズの“Comin' Thro' The Rye”からきています。“Comin' Thro' The Rye”はなかにし礼が意訳していますが、あの「誰かさんと誰かさんが麦畑」の唄です。雑学王ならこのへんの薀蓄が欲しいところ。
いけれど、まさにその邦題の翻訳 (繁尾久訳) があることはスルーか?
と思いました。
題名の問題や、「ロスト・ゼネレーション」ではないだろ問題は、
続きの文章にかかるので、別エントリーでやる予定。