■なりたいわたし対決はエールさんと社長の一騎打ち。
どんなに理想を語っても人間からトゲパワワが尽きる事は無いし、綺麗事を語る英雄はいつか民衆に異端者として排除されるのだと社長は投げかけ、ネチネチとした攻撃が続く。
前回言われている通り、縛るのも苦しめるのも、それは世の中で人間同士が行っている事の顕れに過ぎない。だからこそ止むことなく、未来永劫ネチネチ苦しめる。
であれば、時を止めるのが唯一の解決策なのだと…。
生きていれば辛く苦しいコトもある。だから応援したいのだと野乃さん。綺麗事だと冷笑されても何度でも立ち上がる、それが「なりたい野乃はな」の姿。
薬師寺さんや輝木さんといった、見るからにスーパーな女子中学生に比べて、自分は名も無き花・雑草であるかのように思えるのに、何故プリキュアになれたのか。
スーパーな女子中学生の人たちにも辛い事や苦しいことがあって、それは野乃さんとも変わらないし、プリキュアというモノが特別な人にしかなれないようなモノではないコトを示してもいる。
野乃さんのなりたい自分。イケてるお姉さん。
それは誰かを応援し、何度でも立ち上がれるコト。
つまり、野乃さんはもう「なりたい野乃はな」になっていた。
プリキュアが「未来のなりたい自分」だというなら、野乃さんは1話で既に手が届いていたからこそ、プリキュアになれたのです。
再度なりたい自分、プリキュアさんの姿になった野乃さんは社長の逢魔降臨書…本を吹き飛ばす。
未来が書かれた本を消し飛ばし、この瞬間に未来は変えられる。
それにつけても社長の絶望は深い。
デカイ人と融合し、物理的に街を破壊しようとしますが、物理的にプリキュアさんに止められます。
赤ん坊はみんなで育てるように、未来は一人では作れない。
みんなの力が集まる事で未来を作ることが出来る。
テーマ語りだ…最終回っぽい!
街の皆さんの応援を受けてアスパワワが充満。
映画でお馴染みの展開を今回はテレビでも。
上述していたように、プリキュアは特別な存在ではありません。
なりたい自分、理想の自分になる事がプリキュアなのだから、誰もがプリキュア足りえる。
ということで、みんなでプリキュアになるのです。
なかなかパワーのある光景。
これは社長の言っていた「英雄(プリキュア)が民を救って出来た王国」とは全く違う未来です。
社長が見た未来は、プリキュアさんが民を救って統治していた(?)にもかかわらず、民衆の尽きない欲望によってその王国は滅びたとか何とか。
しかし、今回提示された未来は、一人の英雄に寄って救われる世界ではなく、みんなでプリキュアとなって世界を救うモノです。
どんなヒーローであろうとも世界を一人では救えない。
であれば、みんながヒーローになればいい。
このテーマは「ドキドキ!プリキュア」ぐらいからずっと描かれているコトなのですが、今回の「みんながプリキュアになる」という光景は、テーマに対する解答を最も分かり易く提示している展開・ビジュアルと言えるのではないでしょうか。
アンドロイドだ男の子プリキュアだ何だーと言うて来ましたが、全てはこの展開に持っていくための布石だったのだと繋がります。
人間はみんな…否、アンドロイドですらもみんなプリキュアになれるのです。
王制より民主制というのは「ドキドキ」でも言うておりましたですなぁ。
■みんなプリキュア未来は変わり、クライアス社は文字通り崩壊する事となりました。
輝く未来の光を見て、現代の若い社長に何らかの変化を催させたというのもあるのかしら。
社長と野乃さんの未来での関係性は次回に何らかの言及があるのか、あるいはこのまま匂わせる程度なのか…。
個人的にはやはり、あのデカイ人は未来の闇落ちした野乃はな説を推しておきます…。
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プリキュア 各話レビュー
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