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スイートプリキュア♪ #48「ラララ~♪世界に響け、幸福のメロディニャ!」



シリーズ8作目「スイートプリキュア♪」。

過去7年の歴史を受けての8年目。

8音目で音階が一つ上がるように、物語の進化を見せてくれた作品であったなぁと思い至る。


といったわけで最終回とまとめの記事。
例年通り長いので、流し読みでどうぞ(えー)。
■ FINALE

悲しみと喜びの変換が成り立つ公式の応用により、哀しみの化身であったノイズさんは消えました。
しかし、石にされた人々が戻ったわけではありませんでした。アニメ的・特撮的に「なんか知らんが倒したら戻ったぜぃ!!」みたいなコトを期待していたのですが、そう上手くもいかなかった。まぁ実際倒したわけでもないのですが…。

ノイズさんの中から出てきたハミィも眠ったまま起きません。
あぁ、そういえば動物の晩年っていつも眠ってばかりいt げふんげふん。
とりあえずノイズさんの石化を免れたギターとカップケーキがある。音楽とスイーツさえあれば人は生きてゆける。もぐもぐ。
そういえば音楽に関してはテーマとしてまとめ上げたけど、スイーツの方は…もぐもぐむしゃむしゃ ケーキうめぇ。

哀しい時はカップケーキを食べれば元気になるニャ♪
…とはハミィさんの言であり、北条さん達はその言葉に従うようにカップケーキでエネルギー補充。
さらにセイレーンさんの歌声のおかげでお花畑へやって来ました。まるで現とも思えぬ美しい場所です。
最終回間際で忙しいさなか、キューバロケでもしてきたかのような映像だ…。

お花畑の中でハミィに話しかけますが、ハミィには聞こえない。
ハミィに聞こえるのはみんなの歌声だけ。

最終回がまさかのハミィ回…とも思いましたが、思い返せばハミィは番組当初からずっと哀しみを笑顔に変えて、ブレずに頑張ってきた猫さんだった。
響たちは「哀しみを乗り越える事で幸せになる」事を、この一年間の物語の中で学んで成長したキャラクター達だったけれど、ハミィだけは最初からその事を理解しているキャラクターでした。
言ってしまえば、「スイートプリキュア♪」はハミィによってその周りの人々が変化していく物語だし、響と奏がハミィに出会うトコロから始まるストーリーでもあった。
そういう意味では、最終回でハミィを崇め奉るお話になっているのは当然の帰結のような気もする。
今、立候補すれば確実に一位当選するレベルなんじゃないだろうか。


ハミィの歌う幸福のメロディによって石化は解け、親子やトリオといった人々の絆が再び戻る。
人と人が結びつくように、音と音が繋がりあって出来るのが音楽。音楽とは心の繋がりであると…。
このシーン自体が今まで描いてきた色んな絆の回復を意味している気がしますね。
親子とか友達とか…トリオは…んまぁ…えーと…仕事仲間ですかね…。

幸福のメロディに強く感銘した響さん。
それは思わず「鼓動のファンファーレを響かせよう!」と恥ずかしい台詞を叫んじゃうぐらい(ちょ)。
言いたいコトは分かるし、大きなことを成し遂げてテンション上がってるのも分かるけど、後で振り返った時に「キャー!///」てなりそう。まぁ中学生だから仕方ないね(えー)。


戦艦・調べの館にて加音町へと戻って来た響さん達。
思い返せば、パイプオルガンさんのピークは戦艦に変形した時でした…。
OPにも登場するからもっと活躍するかと思いましたが、とんだ噛ませ犬であった。
やっぱり一人で作っていたというのがテーマ的にダメだったのだろうか…。

加音町の人々も元に戻り、幸福のメロディによる満ち足りた幸福感を味わっていました。
それは町の人々だけではなく、ノイズさんも同じ。
哀しみの化身であったノイズさんは笑顔を知り、白ノイズさんとして蘇ったのでした。

哀しみは憎むのでなく、消し去るのでなく、それもまた受け入れて笑顔に変えればいい。
哀しい涙ではない、嬉しい涙を流すノイズさんにこちらも涙腺が…うぐぐ。
哀しみもまたこの世界には必要なモノ。それを受け入れ、許す。

「絶対に許さない」なんて恐ろしげな事を言い続けてきたのも、全てはこの日の為だったのだなぁ…。

哀しみを消し去る事しか考えていなかった音吉さんやクレッシェンドトーンには辿り着けなかったその境地に、プリキュアさん達はついに辿り着いた。。
前世代が出来なかった事を新世代が成し遂げるというのが「ハートキャッチ」「スイート」と続いておる。
かつてと現代の価値観を戦わせることにより、現代的な正義観である「許し」を訴えているのかなという感も受ける。

それもまた次の世代では変わるモノかもしれない。
そうやって日々変わり続ける。人は明日へ向かって変身し続ける。
いつも新しい、自分の音楽を爪弾き続けられるように。


今まで描いてきた要素を畳み掛け、まとめてきたラスト3話でしたが、最後の最後は「変身」まで消化してくれて、なんかもー、企画書に書いてある事は全て回答し終えたゼ!みたいな印象すら受けます。
べ、別に一回は変身しなきゃいけないお約束に配慮したからじゃないんだからね!(えー)

いやもう… ギャグも皮肉も無く、本来の意味で「いい最終回だった」と思う。

最終編でのテーマのまとめ方にしても、個人的には歴代イチの出来ではと思う。
もうこれで「プリキュア」シリーズが終わっても悔い無しというほどの回答に到達してしまっている気がする。
コレ以上の終わり方、決着はもう無いんじゃないかと、そう思ってしまったよ…。
いや、本当に終わっちゃったら「ウギャー!」って言うだろうけどさ(えー)。

最終回の1話を丸ごとエピローグに使ってしまうという、ちょっとした夢の構成をプリキュアさんで味わえたというのもありがたいことでした。これを見るために一年間視聴し続けて来たのだなぁと、しみじみと、しかし猛烈に感じる最終回でありました。



■ ABOUT

「スイートプリキュア♪」はどんなシリーズだったのかと考え出すけれど、大方のテーマについては先週・先々週の記事で書いてしまったので、まぁその辺は省くとして(えー)。

パッと思いつく特徴で言えば――
わざわざ東山や西島といったキャラクターを配置してまで躍起になっていたミスリーディングの本気さ(もっと言えば北条・南野という名前自体がミスリードだったし…)
心臓(ハート)型アイテムやベルテュエの相互換装といった、玩具におけるテーマの表限度は歴代随一だなぁ…

――といったコトもありますが、改めてどんな話だったのかと振り返る為に自分の書いて来た記事を見返してみました。
そうすっと、ちょくちょく「なんでや!」といった風にも思いつつ、音楽が心と心の繋がりだとか、哀しみと喜びの相互転換だとか、序盤からずーっと提示し続けてきているテーマへの真摯さも再確認。

また、1クール目で「響と奏」「響と音楽」、2クール目で「ハミィとセイレーン」、3クール目で「アコとメフィスト」といった素材を扱い、それが積み重なって展開するというよりは、並列的に、それぞれが同価値で展開していたという珍しいシリーズ構成であったようにも思う。
だから各々が自分の主役クール以外ではあまり動かなかったんだよね。

ただ正直言って、その構成は丁寧な構成ではないです。
徐々に徐々に積み上げていくのではなく、平場に材料を全部用意しておき、最後に一気呵成の突貫工事でやってやった!という風に見える。
だから人によっては、必要なピースを忘れていたり、手に入れていなかったりして、「なんか急に今までと違うこと言い出した」と感じた人も居たらしい。

確かに、端々に説明不足感があるのもこの作品の特徴であったようにも思う。「?」と感じる部分があってもあまり説明が無いので、それが伏線なのか演出が雑なだけなのか、判別がし辛かったりしました(ぅゎ)。
で、また案外それが重要なピースだったりしたので、取り損ねた人もちょくちょくいたのかもしれないし…。

しかし、ラスト3話でこの1年間の物語が一気に完成していく様は、この戦法でしか感じられないカタルシスであったとも思う。
「フレッシュ」や「ハートキャッチ」の方がシリーズ構成としては丁寧だったけれど、この神懸かったどうしようもないテンションは他にない。全然伝わらない例えで言うと「ゲキレンジャー」とか「セイザーX」とか、そんな感じなんですよぅ(え)。
急激に面白くなる妙な感動…。

思い返せば第1話での怒涛の説明台詞から、「ん?」「え?」と節々で思うところが多かったシリーズでもあったのですが、結果「今まで観て来て良かった」という感想だけが残る、荒っぽいけど面白いシリーズだったと思う。

んま、「セイレーンが人間化したままじゃん!」とか、王子先輩や肉球、さらにゴリラといった投げっぱなしもあるのではあるけれど、まぁいいかと思える(えー)。
最終回では猫に戻るだろうと踏んでいただけに驚きでしたけどね。やっぱり猫の方が仮初の姿だったと解釈すべきなのかしら…これ。メイジャーランドにいた動物や楽器のような国民はみんな呪いをかけられた人間なのかもしれないな…やだこわい。


「音楽」がテーマと聞いた時は、楽器の演奏シーンや歌シーン、なんならミュージカル回もあるんじゃないかと思ったりもしましたが、実際にはもっとマクロな意味を突き詰める、人間にとっての音楽の意義みたいなトコロを突っ込む、大きな物語になりました。最後まで音楽の比喩で全てを例えてまとめ上げ、初心を貫いたなーという感じ。
そういえば震災を受けてシリーズ構成を変更したとは聞きましたが、元々プリキュア的価値観と震災後の価値観とは合致している風に思えるので、何をどう変更したかの違和感はありませんでした。

あぁ、ミュージカル回が無かったのも惜しいけど、「題名のない音楽会」とコラボしなかったのも惜しかったよなー(え)。
「今度、響のパパが番組で指揮者やるんだって?」みたいな話がひとつぐらいあっても好かったよ。

個人的には… モヤッとしたりツッコミ満載な部分も楽しく、まるで「ふたりはプリキュア」を観ていた時のような感覚が思い出されて、妙に懐かしくもあるシリーズでした。「ふたり」の関係性を結構丁寧に描いていた点も含めて。
あ、久しぶりに百合要素が高い!とかはボクはどうでもいいのですが(えー)。



■ SUITE PRECURE

物語の最後は変身シーンで終幕。
そういえば第1話でもちょうど変身し終えたところで終わったように記憶しています。

その時には「ふたりの組曲」だった台詞が、最終回では「みんなの組曲」に。

「この世界そのものが組曲」とは前回の言葉ですが。
最初は「ふたりだけ」だった少女達の世界が、次々と繋がって行って「みんなの世界」に広がった。
そんな物語でもあったのだなぁと。

もそっと言えば、最初は「ふたり」だけだった作品が、年々その数を増してきた「プリキュア」というコンテンツそれ自体を指しているようにも捉えられる。


♪ (sing) この世界は (swing) つながっている


そんな壮大な組曲を描いた物語だったのだなぁ。

最後に上手くやり切ったもんだ…。



といったわけで、

「スイートプリキュア♪」とそれに関わった全ての皆様へ――

そしてこのブログに足を運んで頂いた皆様へ――

どうもありがとうございましたー!

スイートプリキュア 各話レビュー
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コメント

エレン「2月2日、飛鳥五郎という男をk

北条 「とうとう…やったな…黒川!」
オサム「えっ、ズバットは黒川さんだったの!?」

いや~、プリキュア史上最高の傑作でしたね、ラブギターロッドは。
変形のカッコよさ、本体とフェアリートーンの連動サウンド、ボタン3回押しのビートバリア&ソニック、全てがツボにハマりました。CMも良かった!
ミューズもモジューレ2個買わせ商法なんかせずに、色違いのギターを持たせてビートとツインギターにすればもっと盛り上がったのに…。
とにかく、半年間楽しませてもらいました。ありがとう、ラブギターロッド!


え、本編の良かったところですか?
……結局、友情モノとしてグっとくる話が一本も無かったというか…。
アコとピーちゃんのエピソードで盛り上げるかと思ってたのに、いきなりブチ切ったもんなぁ…。

いたいけな少女に三人がかりでボディプレスの図…(こら)

ファルセットの豹変のくだりから漂っていたキナ臭い空気を思うと、あの頃にはこの大団円は想像もできませんでした。ピーちゃんの再登場はある程度読めていましたが、何はともあれ自分はこの終わり方に満足しています。

実は中盤辺りまでは本気で途中離脱を考えた時期もあったのですが、はっきり言えば改心したエレンの涙を見て初めて「今まで見てきて良かった」と素直に思うことができ、最後まで見ていこうとも思えたんですよね。まあ、その後のエレンの壊れっぷりは予想外でしたが…(汗)。

でも敢えて贅沢を言うなら、響と奏のピアノの連弾などから、音楽について突っ込んだ話をもう少し用意して欲しかったかも知れません。
「たった二小節で間違えるなー!」とか叫びながら響をぶっ飛ばす奏が見たかった…(こら)。

ENDLESS MELODIES

『スイートプリキュア♪』、確かに端々を見ると手放しで褒められる感じではなかったかもしれませんが、全編通して見てくると終盤の盛り上がりには心に来るものがありましたね。
出会いも別れも、喜びも悲しみも、快音もノイズも、それら引っくるめての人生という音楽。その組曲を1年聴き続けてきて、本当によかったと思います。

セイレーンが猫に戻れなくなった理由とか、後期ED完全版にもドドリーがいなかったりとか、そこら辺はどうにかならなかったのかなー…とは思いますが(え)。

◆コメントありがとうございます!◆

>オニギリさん
アコとエレンなのだから、アコの方はアコースティックギターを出してあげても良かったんでしょうけどね。いかんせん登場するのが遅すぎた…。てかこれから毎年3クール終わりに追加される人はあんな扱いなのかしら…。
アコとピーちゃんの話は確かにみんな「え?」と思いましたけど、結果論からすると最後の最後で和解エンドだったからあの時点での絆は必要なかったという風にも見れるんですよね。途中の式の段階ではどんな回答になるのか全然分からないのが特徴でもありましたなー。


>おおふさん
ピアノも2クール3クール以降あんまり出てきませんでしたからね。もっと演奏シーンがいっぱいあるのかと思いきや、人の生き方を音楽に例えるコトに終始する文学的活用方法でしたね(え)。まぁ東映さんの作画で演奏シーンは最初から期待していなかったけれど(おい)。
ゲキレンジャー好きとしては、ゲキ同様にモヤモヤしたものを抱き続けながら見てきて、しかし最後にすっきりさせてしまうまとめは心地よいです。有終の美というか、今までの事もまぁ良しとしてしまいます。
いやはや楽しませて頂きました。


>銀河水晶さん
フレッシュやハートキャッチの方が全体の構成としては出来もイイのに、どうしてスイートの方がテンション上がっているんだろうと、この数週不思議で溜まりませんでした。本当に走馬灯の様に一年間のエピソードが浮かぶだなんて…オレ、死ぬのかな…(え)。
セイレーンさんが戻らない件については他所様の考察でそれとなく納得できました。セイレーンさんはプリキュアを選んだ…のね、たぶん。春に映画があるからだなんて思ったのは気の迷いよ。

愛のプリキュア三部作堂々の完結

フレッシュプリキュアから始まった梅澤プリキュアですが
今回このスイートプリキュア最終回をもって一つの到達点に達したと見てます
わかりやすい例だと前回の記事でTJ-type1が指摘されていたラスボスとのやり取りの深化ですね

「あなたの笑顔も守らなきゃプリキュアの名がすたる」

この台詞にこれまでの3年間のほぼ全てが詰まってると思います。
こういうことがやりたかったんだなーとしみじみ思うとともにリアルタイムで追いかけてよかったと
少しだけ泣けました。
ここに至って一昨年の最終盤ゆりが突然「愛で戦いましょう」と言い出したことに納得がいきます。


それはそれとしてこのスイートプリキュア僕といたしましてはシリーズ随一の傑作と位置付けております。
(シリーズ全部見たわけではありませんが)
特に好きなプリキュアがいるわけではないのですが
(強いられて言えばハミィとフェアリートーン)
何故か物語に引き込まれてしまいました。
序盤で言えば響と奏の喧嘩が一段落してセイレーンの心が揺さぶられ始めたのと同時に
トリオ達が自己主張してきてミューズという謎の存在も現れつつ
そのままビート誕生編になだれこんでいくという計算された構成の巧みさに感心しつつ見事にハメられ

中盤以降はエレン加入後ふたりから3人になっての状況やプリキュア間でのやり取りの変化
端的には響と奏という夫婦の間にエレンという子ができたという感じ
そのまま今度はミューズに焦点があたりミューズがメフィストを救ったところで
序盤に張った伏線をほぼ回収したと同時にいよいよ黒幕が登場

終盤はアコという二人目の子が加わりいよいよノイズとの戦いが始まるわけですが
ここに来てシリーズ構成自らバカ話を担当するという嬉しい誤算がありました
大野さんという人は未だなかなか得体の知れない御仁です
ドラえもんののび子回に脚本協力でクレジットされていた時は何事かと思いましたよ。

謎であったり伏線であったり引っかかりであったり物語を引っ張る要素というか
視聴者(主に僕)を飽きさせない工夫というのがよく盛り込まれていて
それにより中だるみという期間がそんなに無かったように思います。
それでいて見事に物語を畳んだわけですからけっこうな良作だったんじゃないでしょうか?
最後の変身なんかは制約というかお約束を逆手に取った粋な演出だと思います。


あーセイレーンがネコに戻る戻らないに関しては人間界で暮らすには人間の姿のが都合がいいからじゃないでしょうか
メイジャーランドに戻ればまたネコに戻ると思いますよ
正直あんまり細かいところなので気にもしなかったのですが

矛盾してるようですが子供向け番組を見るのならまず大人にならないといけませんね

長々と失礼いたしました
引き続き本日より始まるスマイルプリキュア
このブログと共に楽しませてもらうつもりなので
これからも一つよろしくお願いいたします。

はじめまして

第1話との対比と言うのは、こちらのおかげで初めて気づきました。1人だった響が第1話ラストで2人の組曲を手に入れ、ラストでは「みんなの組曲」を引っ張る存在になったと思うと、感慨深いです。

snyaさんと同じく、私も「スイートが最高傑作」だと思っています(世間の評判はさておいて)。響と奏の「対立から和解」の流れと、各回で表現されているテーマを考えると、着地点としては最終回で表現されたところしかない、と、早い段階から期待していた一方、本当にそこに降りてくれるのか?という思いで見守っていました。絶対大丈夫だな、と確信したのは、ビート誕生回でしたが。あそこでハミィが「説教も説得もせず」セイレーンの心を動かした時に、本気で「この作品は凄い」と思いました。この後、敵キャラを救っていく場面の全てで「説教していては上手く行かず、相手を受け入れて初めて相手が変わる」ことが貫かれていたことを思うと、ご指摘の通り、ハミィだけは最初から求められている境地に辿り着いていたんですね。

スイートの素晴らしいところは、「上手く作ろう」と言う「大人の打算」が入っていないところ、だと個人的には思っています。全体の構成自体も、「技術として上手く作る」ためではなく、「最終回に帰結したテーマを伝えるため」でしたから。ここまでド直球に、余計な計算をせずにテーマをぶつけて来てくれる物語は珍しいので、見て来て良かったと思いました。

長文失礼しました。スイートに好意的なレビューは貴重なので、思わず突撃してしまいました。お邪魔いたしました。

◆コメントありがとうございます!◆

>snyaさん
シリーズ構成の大野さんは序盤こそアニメ慣れしてなさも見えたりしましたが、最近はドラえもんや深夜アニメもこなしていて、名前を見ると嬉しくなります。
シリーズ中は若干分かり辛いポイントなどもあったのですが、最後まで見るとそれもまた構成の内だったと分かり、ああいった美しい形でまとめてくれたので満足感ある作品になったかと思っています。記事中でも書いたとおり、現時点ではベストの結末を描いたプリキュアだと思います。究極の理想のような姿みたいなもんで。
ボク的にはどのシリーズも良い所と悪い所があるのを把握しているつもりなので、もはやイチバンもニバンもないという気持ちなのですが、結末に関しては、スイートが最も現代の価値観を上手くすくい取って見事にまとめ上げたなぁと感心しきりですね。


>Merciさん
結末の形は見えつつ、しかし大丈夫かという気持ちでヤキモキして、終わってみると予測以上のモノを見せてくれたなぁという印象でした。9回裏で逆転ホームラン打ったような気持ちかしら。
メイジャーとマイナーは和解したから第3勢力のノイズさんは倒してもOKだと思っていたけど、実は第3勢力じゃなかったという…なるほど。最後の最後まで「しかし実は…」が仕込まれていた作品でした。
シリーズ構成に関しては、フレッシュやらハートキャッチのように丁寧に積み上げていく面白さを求める可能性もあったんでしょうけど、テーマを最後に爆発させる勢いやらパワーはこの方法論で結果として正解だったようにも思いますね。勢いはあるけど意味がわからんみたいな最終回も前にはあったけど(おい)。
一年間のアニメだから感じられる感動がしっかりとある作品になっていたと思います。楽しかたー。

評価

構成:全体的に一見さんお断り状態なストーリーとしてしてこそは居ましたが、裏を返せば年間を通して見れば面白い構成の数々でしたね。

その日はフォーゼが、マグネットステイツ登場した日で、弦太朗と賢吾の関係は磁石みたいな間柄と捉えた場面は、放送初期の響と奏を見ているようでしたね。

ある意味で年間を通して成長を丁寧に描いているのも冥利に尽きます。

デザイン:今作は高橋晃氏に因って、今迄で一番美しいデザインでした。

やたらフリルが目立っている割には、動くときは徹底的に動かしまくる上に、スカートであることを自重していないアングルがやたらとアクションに目立ってましたね。

変身:実を言うと変身中の4人のボディの美しさには、やらしさ抜きで惚れてしまいますよ。

音楽:キュアメタルで定評の高梨氏の本気を見せ付けられましたね。

最後に一言:夏に再放送してほしい(MXで)!

◆コメントありがとうございます◆

>横浜学園都市部さん
キャラクターデザインはその線の多さ、情報量の多さでとても見栄えのするデザインだったという印象です。
その代わりに描く人はかなり大変だったそうですけどね。もうフリルかきたくない!!と思わず言ってしまうほどだったそうですが。
プロでもやはりそう思うか…。
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