■ザラブとかサロメとか…ファッションショーを終えて一段落の花咲諸氏。
今日は植物園でプリキュア四人揃ってティータイム。
月影「たまにはそんなのもいいか」
月影さんが…辛気臭く…ない…。
驚異的にガッカリした。辛気臭さが抜け、ただ背の高いメガネおでこ女子高生に成り下がってしまったのか…。くそぅ。
そんな折、突如地球に飛来する隕石!
中から現われる謎の怪物!! 超展開過ぎる!!!
謎の怪物自体はプリキュアさん四人揃っての攻撃で撃退出来ましたが、その怪物さんを送り込んだのは砂漠の使徒の大首領デューンさんなんだそうです。
デューンさんは惑星城なるアジトから砂漠の種“デザートデビル”を別の星に撃ち込み、その星を砂漠にしてしまう大層な計画を教えてくれました。
「お前たちがどう立ち向かうか見せてもらうとしよう。ハハハハハ…」
…なんと恐ろしい計画…そして、なぜ全て説明してくれたんだこの人は…。
黙ってやればすんなり地球を砂漠化出来るというのに、何故にわざわざデモンストレーションまで見せて親切丁寧な説明をプリキュアにしてくれるのだ、この悪の親玉…。
サバーク博士曰く、ミラージュの力を発動させない為のデザートデビルらしいですが、どう考えても逆効果だろう…。
むしろミラージュ使うっきゃないって結論にしか至らないよね、これ?
もしかして、すごく頭の悪い人なのか…デューン様…?
その裏をかいて、ミラージュを使わせる事が計画の一部という可能性もありますが…。
うーむ…とりあえずデューン様の株はストップ安だなぁ…。
ということでプリキュアさん達は更なる力を得る為、再びプリキュアパレスへとやって参りました。
そこで行う修行とは、各々が一人ずつ自分の陰と戦う事。
陰の自分とは、自分の心の陰。そして昔の自分の姿。
若干、陰の方がスタイルがいい気がするのは気のせいか(え)。
「自分対自分」というコトで「昔の自分を克服、超える」というテーマは見え易いワケですが、劇中で「心の陰」とか「昔の自分」とか全部説明してくれるとは思いませんでした。えらく分かり易い。つまりオレがこの記事で書くことはもう無い(うわ)。
しかし「自分VS自分」とはいいつつ、陰キュアの方は変身後のプリキュアを模したものではなく、むしろ変身前の姿の方に近いといっていい。陰ゆりさんの前髪は…まぁ深く気にしないでさ(ちょ)。
つまりプリキュアVS陰キュアは、変身後VS変身前、変わった自分VS変わっていない自分という構図をずばり表している。
「変身」というモノが何を意味しているかを、よく突き詰めて考えられて出来ているシリーズなのだなぁ…。
もも姉のようになりたい、姉へのコンプレックスの塊である陰マリン。
お兄様のようになるために、可愛いモノ好きという気持ちを封じる陰サンシャイン。
一人で戦い、コロンを失って心を閉ざした陰ムーンライト。
それはそれぞれの心の陰で昔の自分。
ならばコレを倒すコト、過去の自分を否定する事、それこそが昔の自分を克服し、変わるという事を意味する…… と思うところなのですが、陰サンシャイン言うところの「なら、もう昔の自分は要らないの?」という疑問符が突きつけられる。
今の自分が正しいというのなら、昔の自分は間違っていたというコトなのか。
あの時頑張っていた自分すらも全て否定するというコトなのか…。
来海さんは、もも姉へのコンプレックスから自分はイイトコ無しの妹のように思っていたけれど、みんなのおかげで自分にもイイトコロがあると気付けたと言う。
今でも姉のようになりたいとは思っているけれど、それはモテモテのカリスマモデルという意味ではなくて、自分流の素敵な人になりたいというコトなのだそうで。
マイナスな事を言う自分だって嫌いじゃない、そう言えるまでに成長してる。
明堂院さんにとっての太陽とは、全てを受け入れる心を持つお兄様のコト。
そのお兄様のように全てを受け入れられるようになりたい。好きな物を好きと言えるようになった今の自分も、前の頑張っていた自分も。
月影さんは以前のように一人では戦わない事を決意している。(前々回の戦いはきっと錯覚か何かなのです。そうですとも)
自分の中の哀しみを背負い、それもいつか愛で包んでみせる。
自分対自分の戦いの決着は、過去の自分を否定する事ではなく、受け入れる事。
変わった後も変わる前も、弱かったり未熟だったりした頃の自分も全て飲み込んで、そして新しい自分へと変われる。
心の問題は自分で解決するしかありません、という方針がぬるりと巣食っているらしいこの番組。
今までのゲストがプリキュアさんあんまり関係なく問題を勝手に解決していたように、プリキュアさん自身が抱えている問題だって、それはプリキュアさん自身で解決して頂くしかないのです。
だからこその今回は、自分との対決・対話で自分の心の闇を受け入れ、自分の心を一つにするというお話なのですねん。
成長の表れを見せるだけだったら、陰を倒して“今”の優位性を見せつけるだけでも十分に成立していたのだと思います。
同様のテーマであるプリ5劇場版「鏡の国」では夢原さん以外の方々は普通に相手を倒していましたしね。
しかしこの話ではそこからさらに踏み込んで、昔の自分や弱さも受け入れるというステージにまで持って来ているのがアツイです。燃えます。
受け入れるという優しさ自体にも燃えるし、プリキュアシリーズ全体としても思考がステージアップしているという事実に燃える。徐々に頭のイイ作品になっているのか(え)。
あと、光だけではなく闇も必要だというプリキュア初代からの思想も脈々ハートキャッチされているンですよねぇ。ふむふむ。
しかし…。
この話はこの話で面白いンだけれど、少なくともムーンライトさんの陰キュアはダークさんの役割であるべきだったのではないだろうかという気がしてしまうなぁ…。それこそダークさんと融合して心の種を満月にするべきなんじゃーねーのかなー…。
ダークさんは存在が丸ごとフェイクなのだろうか(おい)。
■やはりこちら側の米村さんはイイ仕事をする(こら)自分対自分、本物対偽者、メカ、宇宙結晶生物。
「自分を越える」的なテーマが分かりイイってのは勿論としても、そういうテーマが別に載っていなくても沸き立つモノがあるというか、純粋にその戦いの図にはテンション上がる気がします。
陰キュアの皮膚の下からスペースチタニウムが見えた時はゾクゾクしましたよね(え)。
さてさて、ブロ子さんに関しては次回へ続く展開。
もうこの話で結論出てるのに、来週なにを…という気がせんでもありませんが、パワーアップの溜めはまだ必要らしい。
スーパー化という新たな変身に伴って、心の強さも一段上のステージへと上がっていなければならないのですからして。
ふむ、「変わる」がテーマだけにこの辺はやはり丁寧に描かれているのね。
上にもチラッと書いたけれど、変身ヒロイン番組として、「“変身”とは何を意味しているか」についてよくよく突き詰められた作品なのですよねぇ…。
その結果出てきたのが「変わる」というテーマなんだろうなぁ、たぶん…。
空から剣が降ってきたお話を書いた人とは思えない真っ当なパワーアップのお話なんだよなぁ(おいまて)。
⇒
ハートキャッチプリキュア 各話レビュー
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コメント
今回はホントに超展開だった
まだまだ大丈夫!あのセリフ、言ってる顔&セリフが「すごくツマンなそう」だったじゃないですか。
「仲間と戦う」と一応誓った手前、無理して振舞ってるだけです。
逆に、「ホントにそうかしら…」とつい地を出したら、効果テキメン!
ものの見事に恐獣バレルが降ってきたし。
2010/10/29 00:12 by 妄想オジサン URL 編集
恐獣ミサイル 爆破せよ!
ホーピッシュ、キャラフェ、コレット、インフィニティと、考えてみれば重要アイテムが軒並み奪われてるこのシリーズですから、ミラージュが利用されるってのは十分考えられますが…やっぱりデザートデビルの事を黙ってた方が成功率高いですよね、この場合。
>>パリの画をみたらこれしか思い浮かばなかった…。
え?パリと言ったら世界の宝、凱旋門が地底怪獣に破壊される所ですよね?(え)
2010/10/29 20:30 by 銀河水晶 URL 編集
えラゴンなのか、えロザウルスなのか、それが問題だ
パリまで豆腐を買いに行った理由が、ついに明かされるんじゃなかったんですか?
ちなみに、映画の爆笑ポイントは「ムーンライトが敵のアジトに突入したら、ラスボスのサンシャインが正座して待っていた」カットですね。さすが武道の人。
つぼみって、引っ込み思案のせいで誤解されてしまう…みたいなエピソードが無いから、普通に人間関係こなせてる様に見えて、イマイチ同情できないんです。
(それをネチネチやってると視聴率が落ちる、というのは分かるんですが)
この辺で一発ガツーンと、内気な少女の成長話を見せて欲しいです。
やっぱり、未熟者は成長してナンボですよ。
「君は今のままでいいんだよ」とか、ありえないっすよ。
では、明日観てきます。『GARO』を。(え)
2010/10/29 21:17 by オニギリ URL 編集
あれは正直NARUTOと被ってました。
パリと言えば砂の超人が技を出したり(地獄の凱旋門じゃない)宇宙人ピエールが侵略しようとしたり(でんじゃらすじーさんでもない)天道が豆腐を買いに行ったり(それは・・・ブログに書いてある)ブロッサムが友達の欲しいあまりに龍をだしたりモンサンミシェルが破壊されたり!(ケロロ軍曹!?)などパリでは色んな事がありますね。
あれ?隕石から怪獣が出てきてコッペ様が死んじゃうんでは?しかも中性子だから透明になるやつ(それ違うやつやん!)
えりか怪獣の尻尾を触りたいですな~。ちょっとさわ・・・ドーーン!・・・・ち~ん♪(触ろうとしたら尻尾で潰された)・・・わ・・わが人生に一片の・・・悔・い・・は・なーい!!・・ガクッ
2010/10/29 22:12 by pegasasu URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
まぁ月影さんの立場から見れば、同じプリキュアといっても三つも歳の離れた後輩と話す話題なんてないですよね。せいぜいえりかともも姉について話すぐらいしか共通の話題ないです。
明堂院さんにいたっては何者かすら理解していないような気がします…。黄色は相関図で矢印が繋がらないから…。
>銀河水晶さん
よかろう博士とネタバレデューン様…ダークさんはほぼ喋らないし、メビウス様が見たら怒り心頭の管理体制だと思います。ひどい、これはひどい。
そういえば「キュアフラワーが何か凄い力を手に入れてヤバかった」と話していたデューンさまは、それが具体的にミラージュのこととは知らなかったのに…いつ知ったんでしょうね。というか博士はいつミラージュのことを知ったのか…? うぅむ…。
>オニギリさん
ブロッサウルスという手もあったのですが…まぁ画的に面白い方を取りましたよ。たしか映画ではムーンライトSY3さんがサバアク星人を倒す為に結構活躍していたと思います。
確かに引っ込み思案で失敗というくだりは無かった…ですかね。転入初日の自己紹介が上手くいってなかったけど、あれはえりかがウザイという印象しか与えんしなぁ(え)。
てか、個人的にはえりかはいつシスコンを克服したのかと思っているのですが…え、8話なの? はやいな…。
>pegasasuさん
ボクは「ブレイブストーリー」を思い出しました。あれも陰を倒しちゃあいけなかったのだよなぁ…。東洋思想ぽいよなぁ(え)。
パリといえば地底怪獣。最近ではカマキラス。もしくはパリ本部。とりあえず本部といえばパリ。意義は認められないのですとも、ええ。
しかし別にパリで劇場版やらなくともよい気はします。原宿でいいんじゃないかしら。
2010/10/31 02:35 by TJ-type1@管理人 URL 編集