何と言う才能の無駄遣い。
久々に「実にいい『才能の無駄遣い』を見た」という気持ちでいっぱいです。考察も何も無用、と言ってもいいんじゃないかしら?
いや、無理やり書こうと思えば、ここまで打ち解けた未来・秋人と名瀬兄妹について色々と書くことも可能でしょうし、そのことをショッキングピンクという色の何かと結びつけようと試みることも不可能ではないのでしょうけれど…自分の中にある考察脳とでも言うべきものが全力で「そうじゃないんじゃない?」って力説するものですから…。
これはやっぱり、「良質な息抜き回」として見るのが正しいのでしょう。一番の見せ場が、アイドルアニメの公式PVなのかと見まごうばかりにリキの入ったあのシーンになってる時点で、そう言わざるを得ません。「ひょっとしたらこれを描きたくて、これありきでストーリーを組み立てたのではないか」とさえ思えます。
もちろん、作ってる側は「息抜き」とかとんでもない話で、これ作るの、相当に大変だったろうなぁと。通常シーンの作画に澱みの欠片もないばかりでなく、そのPVまがいのダンスシーンの部分は別の労力がかかってますから。…何がショッキングって、こういう回でも全然手を抜かない、その制作姿勢がショッキングだよ!
まあ、これだけだとナニなので、色のお話でも少々。
Wikipediaさんの記述によると、英語のpinkは元来ナデシコの意であり、後にナデシコの花の色を指してpinkと言うようになったのだとか。日本女性を指す「やまとなでしこ」という言葉もありますが、和洋問わず、ナデシコは女性の象徴として扱われるようですね。
今話においても、件の妖夢が女性に対して以上に興味を示すというモチーフもあることから、ピンクが女性を暗示する色として扱われていると見て良いでしょう。中でもショッキングピンクは、見た者に印象を強く残す、派手で鮮烈なピンクを指すとのことですから、コスプレまがいの扮装で奮闘した未来、美月らの姿と重なる言葉になっていますね。
あと、色とは関係ないですが、構成上、ちょっと面白かったところを。本編を全部見終わると、冒頭のアバンの意味が分かります。今話ではラストシーンを、アバンに持ってきてるんですね。で、そのアバンでは、ヤキイモ~美月の従えてるペットみたいな妖夢が、スッコスッコ言ってるボディソープ容器の音に合わせて踊ってるんですが、ああ、そうかと。これ、美月たちのダンスを真似てる、ってことなんでしょう。最初に見た時は、コミカルだけど何か小馬鹿にしてるようにも思えて、ちょっと引っかかりを覚えるんですよ。それが、最後でストンと胸に落ちる、いい仕掛けでした。
通じて、肩ひじ張らず、楽しく見れました。次は、シリアス側にまた寄せるのかな。いずれにしても、次回も楽しみに。
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