Virtual化する社会(Short ver.)
年が明けてから3ヶ月近く経って、新年の抱負も今年の予測も何もないが、今年は Virtual化(Virtualization)がますます進むと考えている。ここでいう「Virtual化」とは、SecondlifeのようなMetaverseだけを意味するのではなくて、もっと広義のVirtualizationのことである。具体的には、Web上の「ID」や「ハンドルネーム」でidentifyされた個人が、現実世界とは別個にWeb世界で活発に行動する傾向が進むということである。
「ハンドルネームでBlogを書く」というこの行為自体、ここで言うVirtualizationの具体例と言えるし、「Amazonで本を買う」「ヤフオクでレア品を競り落とす」という行為もVirtualizationの実例である。各々、AmazonのログインIDやYahoo!のIDで特定される「Web上の個人」が「Web上で商行為を行っている」と言えるからだ。ビジネスにおいて、こうしたWeb上の活動を捉える場合、現実世界のリアルな個人と紐付けて考える必要はない。現実世界における性別・年齢・職業と言った属性情報はWeb上では何の意味もなさず、あくまで「Web上のナニモノか」というidentificationさえできればよいからである。Web上での個人活動は、現実世界と深くリンクしている場合もあれば、全く異なっている場合もある。いずれの場合であっても、Webビジネスに深く関係するのはWeb上の行動でしかなく、それを捉えることが最も大事なのである。私自身を例にとれば、Web上であたかも技術者のように振舞っているTEDDY-Gを、現実世界の商社マンの振る舞いと紐付けて考えることは全く意味がない。寧ろ、「Web上での私」を捉える意味ではDecisionをmisleadする可能性すらあるのだ。
というわけで、既に3ヶ月が経過してしまっているが、今年はこの「Web上の人格」「Identification」に注目している。昨年盛り上がったMetaverseのような直接的なVirtualizationより、もっと深いところでVirtualizeされたサービスとかシステムとか、そういうものをビジネスにしたいというか作りたいというか、そんな妄想に耽る今日この頃である。
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