AppleのiPad及びiPhone4が相次いでIPS/FFSモードを採用し、積極的に”IPS”という言葉でディスプレイの優位性を訴求したことによって、様々なモバイル端末メーカーがIPS/FFSモードを採用する状況となった。主要な端末メーカーのうち、LGElectronicsとSony Ericssonは以前よりIPS/FFSモードを志向する
傾向にあったが、近年ではRIM、Samsung Electronicsも積極的にIPS/FFSモードを採用している。また、製品発表の相次ぐiPad以外のSlatePCにおいてもIPS/FFSを採用するケースが多く、2010年後半にはIPS/FFSモードの供給不足が危惧されている。
IPS/FFSモードの供給メーカーは、HITACHI DISPLAYS、HYDIS TECHNOLOGIES、LG　DISPLAY、CHIMEI INNOLUXなどであるが、各社が生産ラインの能力のすべてをIPS/FFS生産に対応させている訳ではない。各社とも需要増加に伴い生産設備の対応を急いでいるものの、IPS/FFSモードは比較的歩留まりが低下しやすく、短期的な供給不足が発生する可能性は高いと言える。