米Googleが開発を中止したKnol、「Annotum」プロジェクトが継承
米Googleが11月22日、7種類のプロジェクトの打ち切り計画を発表したが、その1つである知識共有サービス「Knol」を継承するオープンソースの学術向けオーサリングプラットフォーム「Annotum」が立ち上がり、バージョン1.0を公開した。
KnolはGoogleが2007年にローンチしたプロジェクト。Wikipediaのように、専門家が知識を発表することで集合知を作り出すことを目指していた。Wikipediaと異なり、原則として1つの記事は1つの著者のみが執筆・編集できるのが特徴だった。22日に発表した計画によると、Knolは2012年4月30日で公開が終了。その後10月1日までははブログホスティングサービスであるWordPress.comへの移管やファイルへのダウンロードが可能で、それを過ぎるとアクセスができなくなる。
Knolの後継として発表されたAnnotumは、技術ソリューション企業の米Solvitorが中心となって立ち上げたプロジェクトで、GoogleおよびWebデザイン・開発企業である米Crowd Favoriteが支援する。AnnotumはWordPressをベースとした学術業界向けのオーサリング・パブリッシュプラットフォームとなり、複数ユーザーによるコラボレーションや、洗練されたWYSIWYM(What You See Is What You Mean)のXMLエディタなどの機能が特徴。XMLおよびHTML、PDF形式でのインポート/エクスポートにも対応する。
Annotum バージョン1.0はWordPress.comでホスティングテーマとして提供されるほか、WordPress.orgやGitHubからもダウンロードできる。ライセンスはGPL v2で、WordPress 3.3とPHP 5.2.4が必要となる。
Googleは22日、Knolのほか、「Google Bookmark Lists」や「Google Friend Connect」、「Google Gears」、「Google Search Timeline」、「Google Wave」、「Renewable Energy Cheaper than Coal(RE<C)」の各プロジェクトについても今後の詳細な計画を発表している。
Annotum
http://annotum.org/
米Google
http://www.google.com/
米Solvitor
http://www.solvitor.com/
米Crowd Favorite
http://crowdfavorite.com/