2008年 04月 24日
なんか公取がJASRACに立ち入り調査に入ったらしい。ソースはどっかのHPチラ見。いま家のパソコン使えなくて投稿も閲覧も携帯電話のみなんで情状酌量お願いします。 そして、どうせ「ざまみろ!カスラック!」と騒いでいる人が大量にいるんでしょ?見てないから知らないけどさ。ぼく携帯ライフだし。知りたくないものまで知る必要はないし。(引用LR曲名忘れた。確か…僕は電話をかけない?) ということで詳細分からないけど、公取がJASRACを監視リストに入れて警告していたのは前々からのこと。 しかし包括許諾契約がNGというのは、どこを指しているんだろ?つかこれが確定すれば大変だよな。 包括許諾自体は手続きを(どんぶり勘定化と引き換えに)簡素化するためのツールだ。もちろんライバルのイーライセンスも包括許諾契約を結んでいる。 いまや全曲報告義務は両社ともにあるため、(但しJASRACは猶予中。あとテレビ以外の契約は知らん。)違いは2点に過ぎない。歴史と料金形態だ。 まず歴史。これがためにJASRACは警告もらっても安心してたんだろうけど、元々JASRACは戦前にドイツ人プラーゲから御国を守るための国策機関、大日本著作権協会(だっけ?)からはじまる。 そして数年前の著作権等管理事業法成立まで作詞作曲分野では唯一無二の管理団体だった。そりゃ7年やそこらで扱いがバラけるはずもなく、(しかも信託した曲を権利者が全員で協議して、書類集めて取り返して、他業者に再信託って、誰がやるかって程の手間だ)独占にもなるわな。 次に料金形態。 JASRACの料金は「食べ放題コース」みたいなもんで、売上の何%かグロスで支払えば、使い放題だ。(勿論1曲1曲許諾をとってもいいが、誰がやるんだってくらい作業量が増大する。言ってしまえば包括契約は個別許諾の場合に発生するスタッフの賃金他コストをカットするためにある制度だ)一方イーライセンスは包括許諾契約は結んだものの(これがないと、万が一報告漏れがあった場合に民事刑事で大変なことになってしまう)、料金は「1曲あたり」精算だ。 この構造を足し算で組み合わせると、 「他管理団体の曲を使用すると放送局は追加料金が必要になる」だ。こんにちは独禁法。 包括契約が認められないと影響は大きい。テレビだけではなく、それこそようやくここまで漕ぎ着けたYOUTUBEやニコニコ動画も煽りくらう。個別申請・許諾へ「退化」せざるを得ない。 利用者(放送局に限らずね)から言えば、使いやすい権利のあり方とは、「どこの管理団体であれ誰の権利であれ自由に簡易な手続きで使用できる」だ。何度も何度でも繰り返すけど「権利料は携帯電話料金みたいに精算したい」だ。 これまではこの条件を満たす方法はJASRACみたいな独占及びどんぶり包括契約しかあり得なかった。 しかしこれはいかんと公取が立ち入りをした。結果はまだだけど。 ではこれからは? 1つやり方はあると思う。共通データベースとそれに伴う音声認識・楽曲自動判別プログラムだ。 窓口を1つに絞り、そこで楽曲を判別し、共通データベースから信託先に連絡が行き、JASRACなりイーライセンスなりから請求させるようなシステムなら、一応問題は解決する。さようなら独禁法。 あとはJASRACの著作権信託契約約款に1点まずい点が見られる。3条「委託者は今持っている全ての著作権と将来取得する全ての著作権を信託しなければならない」とかなんとかそんな感じ。適当携帯ライフ! しかしこれは過去の取引による優越的地位により将来の契約を制限するという、公正な競争を阻害する規定、つまりもろに独占禁止法に触れかねないと思う。7年経っても信託先がバラけない原因だし。 (但し、僕は独占禁止法について大学生の時に勉強したきりなのでそこまで詳しくない) 実際のところ、直ちに包括契約を止める訳にはいかない。これはJASRACというか利用者にとって。つか困る。 なので今回の落としどころとしては、上記約款の変更、つまり権利者に今後の信託先の選択権を解放するというのは、考えられる線ではないだろうか。 この読みが当たったら誉めてね。
by soulwarden
| 2008-04-24 13:38
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