iモード絵文字の「色」の読者から、「KDDIのN3777の方はどうなのか」とご質問があった。正直なところ、NTTドコモよりKDDI(au)の方がひどい。以下、EZweb「シフトJIS」F756とF757の文字(絵文字番号23と24)を例にして、問題点をあげつらってみよう。

EZwebのオリジナル絵文字(のちのTypeA)では、F756が白ヌキの小さい丸(littlecircle1)で、F757が黒ベタの小さい丸(littlecircle2)だった。これがカラー化(のちのTypeB)されて、F756が青い小丸、F757が赤い小丸となった。ところがTypeCでは、F756が緑の小丸、F757が赤の小丸となり、さらにTypeDでは、これが逆転して、F756が赤の小丸、F757が青の小丸となった。

つまり、色という点では全く一定していなかったことから、UCSとの対応に関しては、EZwebのオリジナルに回帰する形で、F756をU+26AA「⚪」MEDIUM WHITE CIRCLEに、F757をU+26AB「⚫」MEDIUM BLACK CIRCLEに、それぞれ対応させるしかなかったのである。ところが、これに対するKDDIのコメントN3777は、たとえばF756に関しては

KDDI's Shift-JIS "F756" is not defined as "WHITE circle". Please change the character name to "RED CIRCLE" or newly create a character name "RED CIRCLE".

と、まるで最初から「赤丸」だったかのような言い草だ。DDIセルラー以来のTypeAやTypeBのみならず、TypeCだって相変わらず運用されているのだから、それを無視した形で国際規格にコメントするというのは、旧来のユーザを全く眼中に置いていないということだ。それともKDDI(au)は、あえて旧来のユーザを切り捨てたい、ということなのだろうか？