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お金

音楽業界史上最大の失敗は「Napsterを潰したこと」 59

ストーリー by mhatta
いわんこっちゃない 部門より

Anonymous Coward曰く、

ITmediaの記事より。米音楽誌Blenderが発表した「音楽業界における史上最大の失策トップ20」において、オーディションでビートルズを落としたレコード会社重役をも押さえて堂々の首位を飾ったのは、「レコード会社がインターネットを十分に活用できなかったこと」だそうだ(Blender.comの元記事)。特に、ファイル交換サービスNapsterが全盛期に抱えた数千万人のユーザからうまく収益を引き出すことができず、結局2001年に廃業に追いやってしまったことが厳しく評価された。以来音楽業界は慢性的な不況に悩まされている。

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  • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 8時45分 (#1314165)
    • by akiraani (24305) on 2008年03月17日 11時29分 (#1314284) 日記
       アニメ(特に深夜帯のアニメ)はちょっと事情が特殊です。

       普通、テレビ番組は広告代理店がスポンサーを探してきて、スポンサーが出したお金から広告代理店の斡旋費用を引いたものが番組制作費になります。
       しかし、深夜アニメの場合は逆に、制作費は製作会社が自力で調達し、その中からテレビ放送枠を広告代理店から購入します。つまり、無料で番組を流すためにわざわざお金を出しているのが実情です。
       テレビ放映用の番組自体がDVD販促のためのCMのようなものなので番組がネットに上がったところで最終的にDVDを買う人が減らなければさほど痛手にはならなず、ハルヒやらきすたのようにかえって宣伝効果が出ることもあるわけです。

       しかし、他の番組はそうじゃなくて、スポンサーにとっては放送中に流されるCMがほぼすべてで、基準になるのは視聴率だけです。違法アップロードはもとより、録画ですら数字には反映されないのが現状じゃないですかね。放送業界が録画を嫌がるのもこのあたりが原因ではないかと。

      #アニメが特殊というより、アニメ以外のテレビ番組が特殊というべきか……。
      --
      しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
      親コメント
    • by zozbug (9256) on 2008年03月17日 10時01分 (#1314219)
      「ニコニコで見たから買おう」という宣伝効果は有意で、
      「ああニコニコで見れたから買わずに済んだ」という損失の方は無視できる
      ってのはちょと強引な意見だと思うなあ。

      ナップスターも同様。ナップスターを成功させれなかったからレコード業界が落ち目ってのはどうなんだろう。
      「ナップスターを潰したことによるレコード業界の利益」は無いといえるのかどうか。
      親コメント
      • ニコニコはその代わり、「有料オンライン配信」というモデルを木っ端微塵に叩き潰したんだけどね。
        「低画質広告付ニコニコ」か「高額ボッタクリDVD」以外にあった、販売チャンネルを叩き潰してしまった。

        みんなニコニコを支持するって事は、あのボッタクリDVDモデルも支持しているんでしょ?
        ニコニコのお陰で、アニメの資金回収手段はこれからも「マゾなアニオタ層にボッタクリDVDを売りつける」しか無くなったんだけどね。その他の購買層は収入源として切り捨てることを選んだんだからね。

        つーか、DVDのあの価格はありえないだろと売り手も買い手も思ってんだけどさ。。
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 22時50分 (#1314784)

          「低画質広告付ニコニコ」か「高額ボッタクリDVD」以外にあった、販売チャンネルを叩き潰してしまった。
          「低画質有料配信」のことですか?

          馬鹿高いDVDなんてニコニコとは無関係に昔から存在していたし、DVDの購買層に「テレビ見逃した人」を含めてる時点で皮算用では。
          普通の人はニコニコが無くても、あんな馬鹿高いものは買わずに諦めてもう見なくなるだけ。
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          支持しますよ。
          コンテンツなんてどこかでストレージに保存していないといけないわけで、
          テレビ局が保存してくれないものは自分で保存するしかない。
          それをニコニコのように保存してくれるサービスがあるならばありがたい。
          (画質などはさておき)

          今を過渡期と信じるならば、権利者や製作者にうまく還元されるシステムができるのを待つだけです。
          その間できる限りは買い支えるしかないわけですよ。自分でできる範囲で。
          自分の大事だと思うものは自分で金払って守るしかないわけです。ボッタクリかどうかは財布が決めます。
          アニメがボッタクリというのなら邦画DVDは洋画に比べてボッタクリだと思うのですが、いかが?
        • by Anonymous Coward
          > あの価格はありえないだろ
          商品の価格ってのは「需要曲線と供給曲線の交差するところで決まる」ってことくらい中学校の社会科の時間で全国民に周知徹底されてると思ってたけど、なんでこんな「製造原価に適切な利潤を載せたところで決まる」なんて幻想を信じてる人が多いのかね?
          # 売り手も買い手もその価格でオケと考えてるに決まってるだろ、でなきゃ店頭には置かれない。
          • > 商品の価格ってのは「需要曲線と供給曲線の交差するところで決まる」
            以前、相当に大雑把な計算をしたのですが(私は経済の専門ではないので)、ニコニコの違法投稿動画の「再生数」を「0 円での購買者数 = b」と仮定し、需給を y = -ax + b と単純化して amazon 希望小売価格を実勢価格と仮定して販売本数とを代入して方程式を構築、利益が最大になる小売価格を求めてみたところ、現行価格は高すぎて利益が最大になりませんでした。
            もちろん「らき☆すた」「ハルヒ」ぐらいの販売本数だと逆に、今の単価では安くてもっと単価が高い方が利益が最大になりましたが。

            そもそも曲線じゃなく1次方程式で代用しているなどかなりいい加減な計算で出した結果なので、本格的に研究すれば違ってくる可能性大ですが、需要曲線を見誤っている可能性を疑う事自体は正しい姿勢ではないでしょうか。
            --
            -- Where your reading book is, there will your heart be also  天戸 司郎 (Silo Amato)
            親コメント
          • >なんでこんな「製造原価に適切な利潤を載せたところで決まる」なんて幻想を信じてる人が多いのかね?
            ># 売り手も買い手もその価格でオケと考えてるに決まってるだろ、でなきゃ店頭には置かれない。

            さて、これがコンテンツではなく、レンタルビデオ屋ならどこでも売っているような普及品DVDプレーヤーだったとしましょう。
            この場合、機能的に似たものが容易に作れるから、厳しい価格競争に晒されて「製造原価に適切な利潤を載せた」所で価格が決まる…どころか時々過当競争になって値崩れすら起こす。
            次にこれが、高級DVDプレーヤだったとしましょう。
            この場合、独自性=付加価値と需要の折り合いが価格の最大決定要因になるから、基本的には適切な利潤を出せる目算を出した上で原価を決定して開発・生産を決定する。
            最後。コンテンツではどうでしょうか。
            この場合、著作権法のために、似たものが容易に作れない上に流通チャンネルが寡占状態なので、流通チャンネルの方に圧倒的優位性があって原価と販売価格が大きく乖離する。

            ここまで来ると、コンテンツという物は「価格が異常に高くても、消費者に不利な条件があっても買うしかない」商品となってしまっている事が読み取れるかと思います。

            ならば、「金無いなら買うなよ」「物が来ないなら見るなよ(聴くなよ)」と。

            勿論、その通りです。
            しかし、需要は根強くある。それも全世界規模で。
            そうなると、容易にモラルハザードが生じるわけです。
            「金が無いなら海賊版を買うだけ」「横流ししてもらって、タダで取っちまえ」と言う貧困層の理屈は、確かに我々のような(世界レベルで)経済的にも媒体的にも恵まれた者には理解が難しいと思いますが、しかし、そこには一つの真理があることは確か。

            需給原則も適正利潤も崩壊した・謂わばモラルハザードが常態化している商品は、容易に需要者側のモラルハザードをも起こす

            さらりと一例をまとめてみましょう。
            どこかのDVD小売店の販売チャートや制作予算表が2ちゃんねる経由で晒されていた事が何度かありましたが、流通卸業者からの仕入れ値が定価の80%前後でした。
            で、DVD販売サイドの配分表を見ると、定価の半額から三割程度で流通に卸している。
            ここからが複雑怪奇で、プロモを兼ねたテレビ放送の電波使用料が局やネットによって違いますが、一本あたり数百万(U局一局)から数千万(主要都市ネットでなおかつ制作版権の一部をTV局が押さえていない場合)。

            卸で売れたお金から、まずはこの電波使用料が差し引かれます。
            次に、出資者の回収分が抜かれます。
            その次に、原作付きの場合には原作制作者への報酬が支払われます。これは案外安いらしいです(一シリーズで出版社に支払われるのが数百万程度であることも少なくない…勿論単行本や派生した版権商品の売上増加で原作者や出版社は儲ける事に)
            そして、ディストリビュータの利益が抜かれます。
            音楽の制作費やTV以外の媒体での広告費が更に抜かれます。
            結果、製造原価にあたる制作サイドへの制作費は
            …一時期流出して騒がれた「バンブーブレード」の様な原作物で、一本あたり一千万ちょっと。
            この中から、声優のギャラやアニメータの報酬から、音響スタジオの使用料や撮影・編集・納品に至るまでの制作費用の全てを賄う。


            もう一つ例。
            日本国内で制作されたコンテンツは、最近は諸外国でも正式なディストリビュータを通して販売することが多くなっています。
            ここで問題になるのは、ディストリビュータの仕入れ値と小売値が非常に近くて、ディストリビュータの利益が少ないことが大半であること
            諸外国ではディストリビュータから先の流通チャンネルが非常に多くあります(と言うか仲卸通さずに直接購入する場合が多い?)から、当然小売店間での値下げ競争が起こって、小売店からは猛烈な値下げ圧力がかかる。
            しかし、日本企業側はディストリビュータから配信権利料を貰うビジネスを崩さず、商取引の優位性を盾に権利料を下げないでいた。
            …結果として、何が起こったか。
            海外ディストリビュータは韓国や台湾・中国で日本のアニメスタジオの下請けをやっているスタジオに投資して人材育成し、顧客に受けそうな作品を直接発注し出した。
            皮肉な事に、この時点で需給原則に沿った揺り戻しが起きた。
            当然ながら、投資したスタジオの作品が売れたら、日本の作品を高い権利金出して配信権を購入する意義が薄れて、日本からのコンテンツ配信権購入が減少し始めた。

            そうなると、利益を確保したい日本のコンテンツホルダは、制作本数を減らします。
            そして、入手チャンネルを減らしてしまった海外の顧客層も海賊版「市場」(話をシンプルにするのでこれでいきます)に雪崩込む。

            …こういう形で、権利ビジネス側のモラルハザードが、顧客のモラルハザードを誘発して、それでも権利ビジネス側はモラルハザードを維持しようとするものだから、最終的にコンテンツ自体が先細るスパイラルが形成された。

            この事態は、笑えないと思いますよ。
            大衆文化の国際流通と言う物は、最終的には相手側の地域性に合った形に変化して、土着化し、そして発信源に逆流する。(所謂l10n)
            いい例が「寿司」。
            アメリカで寿司が流行り始めたころはカリフォルニア巻きなんてバカにしていましたが、いつのまにか回転寿司ならかなりの確率で目にするようになった。
            今後、コンテンツ市場でも同じようなことが起きるでしょうね。
            国内制作者への投資が滞って負債が増えて衰退する半面、海外ディストリビュータが諸外国に投資・委託して作らせたジャパニメーションが逆輸入される。
            この時、非関税障壁で押さえることが出きるんでしょうかね?
            親コメント
          • by Anonymous Coward
            それは商品がコモディティであり、複数の供給者から市場に出されている、という限られたケースしか適用できないのよ。
            だったらWindowsの価格は(ry……とか、そうじゃないよなぁという例は貴方もいくつか考え付くんじゃない?
      • by Anonymous Coward
        ニコニコがあえて今になって、TV局に対して違法コンテンツの削除を宣言したというのは、
        穿った見方をすれば、アニメ製作会社に
        「放送局にお金払って配信権を譲渡するぐらいなら、 はじめからニコニコでオフィシャルに流せ」
        って宣言かもね
        それほど善意のある会社でもないし
        • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 11時22分 (#1314278)
          そういうアクション [impress.co.jp]が今日とられるっぽいですけど。
          ペンギン娘 はぁと製作発表会 [nicovideo.jp]

          #毎日25時台の放送を録画してメディアに保存してみるぐらいなら
          #録画機器やメディアの経費をコンテンツ関連物品に使いたいと思うのはおかしいのかなあ。
          親コメント
        • by Anonymous Coward
          >穿った見方をすれば、アニメ製作会社に
          >「放送局にお金払って配信権を譲渡するぐらいなら、はじめからニコニコでオフィシャルに流せ」
          >って宣言かもね

          ちがう。
          ニコニコでオリジナルはじめるから、既存の脅威は締め出すってだけのことだ。
        • by Anonymous Coward
          宣伝を流すの無料なんですかね?
          ユーザから取るよりはB2Bでとった方が楽と思うんだけど。
          配信サービスの安売りってだけだろうけどね。
          • by Anonymous Coward
            今のところ、公式配信の動画に関してコンテンツホルダーとの金銭取引は一切生じていないそうです。
            コンテンツホルダーから見れば、タダで配信させてくれる。
            ニコニコから見れば、タダで合法コンテンツを配信できる。

            ニコニコ市場でグッズも売れて権利者は儲かるし、その収益の一部はAmazon経由でニコニコにも還元される。
            エコノミー回避のための有料会員も増加する。
      • by Anonymous Coward
        ナップスターを潰したことによるユーザーの不利益は甚大である点だけで、他を無視できるほどの大問題ではないでしょうか?
      • by Anonymous Coward
        無視してるわけじゃないでしょ。マイナス分を上回るだけのプラスがあるって事で。
        問題は現時点でプラスであっても将来的にもプラスになるのかどうかって事だ。
        • by Anonymous Coward
          コンテンツにも依るだろうし。

          らきすたみたいに前後の流れ関係無いで笑っていれば良いものと、ストーリーの流れ自体が重要な商品であるものは一緒には出来ないんじゃないかな。

          そもそも、コンテンツの資金をCMスポンサーから得ていた場合は先ず言えないセリフだと思うな、これって。
          つまりハルヒでは正しそうに見えるけど、コナンでは最悪かも知れない。
          #カドカワってゴールデンタイムの番組って無いんだっけ?

      • by Anonymous Coward

        「ニコニコで見たから買おう」という宣伝効果は有意で、
        「ああニコニコで見れたから買わずに済んだ」という損失の方は無視できる
        ってのはちょと強引な意見だと思うなあ。

        「買わずに済んだ」の損失は、無視出来るのではなくて
        元から勘定に入れるべきじゃないと思うんだよな、クリエイターを自称する人はさ

        そういう人を損失として考えるって事は
        「TVより悪い画質でも十分満足な人に、DVDを買わせていた」(※)
        って事でしょ?

        タダで流してるTVを見逃したら、何カ月も待ってボッタクリ価格のDVDを買わなきゃいけないってのは
        いくら何でもバランスが悪すぎるよ
        違法行為は肯定しないけどさ、欠けた

        • >「買わずに済んだ」の損失は、無視出来るのではなくて
          >元から勘定に入れるべきじゃないと思うんだよな、クリエイターを自称する人はさ
          >そういう人を損失として考えるって事は
          >「TVより悪い画質でも十分満足な人に、DVDを買わせていた」(※)
          >って事でしょ?

          これって、ネット配信が普及する前の、古い人にありがちな間違った考え方。
          今では「売れるはずだったDVDの金額」だけが損失じゃない。
          ネットで視聴する事自体に値段が付いている。
          だから、相手がDVDを買わない人だったとしても、ネット配信に対する価値分の損失は実際に生じている。
          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 18時42分 (#1314641)
            > ネット配信に対する価値分の損失は実際に生じている。

            実際?

            そういうの皮算用って言わんかね、またはやるやる詐欺。
            親コメント
            • アニメなんかは、1話数百円で配信してるんですよ。
              配信業者からすれば、その数百円のものをタダで見られちゃったら、実際に数百円の損失ですよ。

              権利者からすれば、配信を許可する代わりにお金がもらえるのですよ。
              勝手に配信されたのに、お金がもらえて無いんですから、実際に損失が出てる。

              違法行為があっても無くても、どっちにしろ権利者の金にならないんだから、問題は無いなんて考えは間違ってますよ。
              普通のお店で、売れずに残った商品なら盗んでも良いと考えてるのと一緒です。
              親コメント
    • by Anonymous Coward
      そっちは元々タダで流通させていた物だし。
      権利のない者に勝手にやられてしまっていることを除けば、むしろ放送屋に所場代を払わなくていいだけ違法投稿の方がいいかもね。
    • by Anonymous Coward
      まあ違法うpで売れる効果があるのは、そういう極一部の例だけなんですけどね。
      これからは祭りになる物以外は、金を取ろうとして表に出さない方がいい時代になるのかな。
      • by Anonymous Coward
        私は逆だと思いますね。
        らき☆すたのようなごく一部になれるように、うまく話題作りするべきでしょう。
        そのために大いに道を踏み外すのは結構ですが、本当にいいものはどう祭られても売れるんです。
        • >本当にいいものはどう祭られても売れるんです。

          「本当にいい」の証明がそもそも証明不可能なので論旨が不成立と思います。
          単なる結果論の域を出てません。

          それとは別の話として、
          目新しい情報流通経路など新しい概念により既存には無かった価値観が生まれることは
          当然売り手も買い手も望むことですが、
          それがNapsterやニコニコ動画のように真っ黒状態なのは根本的にルール違反でしょう。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      みんなニコニコってよく利用してます?

      一時プレミアムの会員にもなったくらい中毒だったけど、
      ある時から急速に興味がなくなって、先日プレミアム退会した。

      自分の中で急激に終わってしまったのがすごく不思議、なぜだろう…。
      • by Anonymous Coward
        ニコニコ動画に掛けられる時間と得られる対価のバランスが崩れたんでしょう。

        情報爆発で自分の限界を超えて楽しみきれない事が不満だったのかもしれませんが。
    • by Anonymous Coward
      権利の全権を握っているものが自分の金でやって契約的な問題も無ければ良いだろうさ。
      しかし、スポンサーより金を得ているものに付いては当然契約の問題が発生すると思うのだが?

      制作費を自前だけでどうにかしている物ばかりなら、「アニメ業界の中間搾取問題」なんて話は出ないわな。
      で、この角川のコメントで喜んでいるって層の相当数は中間搾取問題で憤慨していた層と被るんではないかと思う訳だが。

      ま、このコメント自体は都合の良いほうのみを見せての自社の宣伝には効率の良いコメントだろうけど。
      人間、見たいものしか見ないものな。

  • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 7時47分 (#1314140)
    Napsterが潰れたのは合法的には存続できないようなビジネスモデルとユーザーしか持っていなかったからで、レコード会社を攻めるのはお門違い。

    当時のNapsterは今のニコ動より酷い真っ黒黒な状況で、完全に敗訴している。 [wikipedia.org]これを訴えるなと言われてもレコード会社としては放置しておく訳にはいかなかっただろう。この結果、Napsterは賠償金を払うのとネットワークを監視して侵害が起きないようにすることを裁判所から命じられ [wikipedia.org]、当時の状態では命令に従うのは不可能(そりゃそうだ、金取ってないんだから)なのでサブスクリプション制に移行しようとする。しかしNapsterのユーザーはそもそも音楽に金払いたくなくてNapster使ってたんだから当然他の違法サービスに逃げ、経営が破綻して潰れる。

    この数年後にiTunes Music Storeが登場して一定の成功を収め、ある程度バランスの取れた落とし所が見えてくる。それから更に数年してようやくDRMフリーな音楽配信がメインストリームになる兆しが見えてくる。レコード会社だって手をこまねいていた訳じゃないだろうが、7-8年前の当時に完全譲歩しろと迫ってもそりゃ無理ってもんだ。

    合法的に事を進めようと思ったらある程度の時間はかかる。2000年前後に「レコード会社が皆を搾取している、違法音楽をダウンロードして戦うぞ」と鼻息荒かった中二病学生が就職して大企業の上手い使い方を考えるようになる位の時間と考えるとこんなもんじゃないだろうか。
    • by L.star (163) on 2008年03月17日 9時13分 (#1314185) ホームページ
      「潰れた」と「潰した」は違いますね。

      レコード業界はNapsterと(合法かどうかはさておき)折り合いを付けることよりも、自分たちの正当性を(合法的に)振りかざすことを選んだことが、Napster崩壊につながったのは間違いない事実だと思いますけどね。そして、そのために割を食ったのは金を払う気が全くないユーザではなく、オンライン販売に対して少額なら払っても良いユーザたちでした。

      Napsterは、知ってか知らずか、そういうユーザが存在する可能性を表面化させたわけです。が、音楽業界は新しいニーズにはたいした興味を示さなかったようにと思います。そこで、結果としてiTMSがそう言うユーザを拾うことで成功を収めます。しかし、iTMSの成功というのは、レコード会社にとってはビジネスのイニシアチブをAppleに渡してしまったのと同義に近いでしょう。Napsterの時に素早くそういうニーズに気づいて反応できていれば、Appleにつけ込まれるようなことはなかったはずです。

      合法だろうが違法だろうが、音楽業界が時代を読み違えたこと、それによって失ったものが甚大であることは間違いないと思うのですが。もちろん、音楽業界がそれに気づくのは非常に難しく、気づいたとしても方向転換が困難だったのもまた事実でしょう。しかし残念ながら、時代は音楽業界の方向とスピードに合わせて進歩するわけではないのです。ビートルズのストーリーは、一部の人間が時代を読み誤っただけかもしれませんが、このオンライン化の流れを読み損ねた件は、業界全体が舵取りを誤ったという点で一位にふさわしい事件ではないですかね。

      親コメント
      • ほぼ同意。

        あの業界はよほどプラスチックの円盤売る商売に未練があるのでしょう。
        本気で音楽を売り広めるつもりがあるのなら、形式なんて二の次だと思うんですけどね。

        どっかの歌手が別の歌手から聞いた話ですが、『音楽は過去に向かって進行している』
        音楽が生まれたその瞬間の感動を共有したいのだと、その為に人に聞かせるのだと。
        演奏したその瞬間の音が生み出す感動を伝えるために、蓄音機が生まれ(少々の違いは目を瞑れ)
        レコードが作られ、CDが作られた。

        過去にもう何人もが何度も口にして文字にしただろうけど、
        『別にプラスチックの円盤がほしいわけじゃない』
        ってことだと思うのですよ。本質は。

        # 私はどちらかというと覚えてしまうくらいヘビーローテーションで聞くほうなので、必然的にプラスチックの円盤をたくさん買ってるわけですが、
        # 形式よりも入手性をなんとかしてほしいですね。
        # 「あの曲がほしい」と思った時に、それを入手する手段がないというのは、あの業界の最低最悪の落ち度であると思います。
        ## 中古ショップ探せよ。どっかにあんだろ。プレミアついてるかもしれんけど。
        # 探してるけどね。『もう少しなんとかならんのか』って言ってるの。
        ## なんともならんからこのタレこみで元記事なんだろ?
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          >どっかの歌手が別の歌手から聞いた話ですが、『音楽は過去に向かって進行している』
          >音楽が生まれたその瞬間の感動を共有したいのだと、その為に人に聞かせるのだと。

          確か、さだまさしが、ポール・サイモンの「たかが音楽、いつでもやめられる」という発言を聞いて、
          NYまで真意を問いに行ったときに、ポールが言った言葉 [google.co.jp]ですね。
      • by Anonymous Coward

        そのために割を食ったのは金を払う気が全くないユーザではなく、オンライン販売に対して少額なら払っても良いユーザたちでした。
        Napsterは、知ってか知らずか、そういうユーザが存在する可能性を表面化させたわけです。
        少なくともNapstarの時点では、そういう人の存在なんぞは判らなかった筈ですが。

        そして、多くの人間が持ち上げるiTMSが運用を開始されてからもう幾年って現状でも、日本ではWinnyで無料で手に入れようって人間が100万人のオーダーで存在する事に依り、無料と安価の絶対的な違いも教えてくれてますし。

        なんかレコード業界=悪って定義から逆に判断して書いた様に思えますが。

        • 多くの人間が持ち上げるiTMSが運用を開始されてからもう幾年って現状でも、日本ではWinnyで無料で手に入れようって人間が100万人のオーダーで存在する事に依り、無料と安価の絶対的な違いも教えてくれてますし。
          確かにそう言うユーザが結構な割合を占めているのですが、一方で「検索から入手まで全部オンラインで出来、アルバム単位に縛られずに自分の好きな曲だけ手に入る」というインターフェースの良さに着目した意見も多かったはずです。業界に必要だったのは、全部違法と決めつけるのではなく、その中にどのような歓迎すべきニーズがあるか気づくべきだった、と言いたいのです。

          なんかレコード業界=悪って定義から逆に判断して書いた様に思えますが。
          あなたのコメントが、むしろ「Napster=無償クレクレ君」と定義しているように見えますね。私はレコード業界=悪だとは思っていませんが、ユーザのニーズや時代の変化を迅速に読み取れずに失敗した馬鹿だと思っています。
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          • by Anonymous Coward
            別人だが、p2pファイル交換者=クレクレだと思ってるよ。
            今も昔もこれだけは変わらん。
            • どこに付けていいのか分からないけど、一番下に。

              [音楽] 「終わりの始まり」―― 音楽業界の2007年と2008年 [hatena.ne.jp]の意見を支持しているのでモロパクリになりますけど、「みんなが聞いているから聞く」という音楽のスパイラルが、「みんなが聞かないから聞かない」というスパイラルになってしまったんだと思います。その一端を担ったのが、この頃の「音楽を聞きたい人間に自由に聞かせない」という方針だったとは思います。他のコメントにもあるように、結果論的なものがあるので、当時の判断としては仕方なかったという点についても同意して、つまり音楽の衰退そのものが仕方ないということなのかもしれません。また、それもあくまで一端で、経済などほかの要素もあるように思います。

              音楽の著作権者が、その創作物のコピーを有償で配ることで儲けるという商売は、もう、たぶん、駄目なんでしょう。リンク先にもあるように、ライブやフェスの人気は衰えていないんだから、音楽を聞くという体験を売る方向にシフトするのは正しいように思います。映画も、映画そのものにお金を払うというよりも、観終わった後に一緒に行った人と感想を言い合う時間にお金を払っている部分があると思うので、未曽有の巨大シアターとか、高級な音響システムとか、体験を売る方向にシフトせざるをえないのかもしれません。その他の著作物も、似たようなものかなと感じます。

              --
              LIVE-GON(リベゴン)
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              • CDの売り上げ枚数減=音楽業界にとって冬の時代 なんてど素人丸出しです。 音楽業界じゃなくて「CD売り上げという形でしか対価が得られない製作現場」と言い換えれば 意味は通るかもしれないが、その立場の人間が自分の立ち位置を業界として語っちゃダメだろ。

                うーん、けど、「Napsterを潰したこと」という文脈はそういうことなんじゃないかなあ? 慢性的な不況っていうのもそういうことだと思うし。音楽売り上げについては全体として上がっているという数字もあるようですが。

                #とはいえ10代に音楽はほとんど必要不可欠だと思うので、聞かれなくなることはないと思っているけど。

                本ストーリーや各人が語る「音楽業界」っていうのがどのへんを指しているのかよく分からんです。

                #そろそろ下火になってきたとはいえかつて日本の「音楽」があった場所に「お笑い」があるように感じます。

                --
                LIVE-GON(リベゴン)
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            • by Anonymous Coward
              俺もまた別人だが、p2pを利用してる連中はファイルを交換してるんじゃなくて共有してると思ってる。
              だから、p2pファイル共有者=乞食だと思ってる。
              今も昔もこれだけは変わらん。
    • 同意。
      ただ、サーバ管理型のNapstarを上手くコントロールし活用できれば、グヌーテラなどの管理者不在の第二世代P2Pへの移行を阻止出来たであろうことを鑑みるに、それによる損失は大きかったのではないかと想像ができます。
      Napstarが敗訴したのがビジネスが可能なモデル(同社の管理するインデックスサーバを利用していた)であったが故というのが皮肉なところで。

      それを理解するのにパラダイムシフトによる現行ビジネスモデルの衰退(まぁ、衰退は景気や消費者の趣向の変化の影響の方が大きそうですが)と、新しい方法論を違う業界の人間に流通を奪われる形で提示されなければならなかった(<iTunes)というのは避けられぬ不幸でして、大変残念な話でありますよ。
      --
      ◆IZUMI162i6 [mailto]
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      • by Anonymous Coward
        >新しい方法論を違う業界の人間に流通を奪われる形で提示されなければならなかった

        程度問題で言えば、奪われたのではなく掠め取られてるという程度でしかないけどね。
    • by Anonymous Coward
      まあ、先を見通すことは難しいし、当時の感性では極めて難しかったと思うけど、
      結果的にはそうなっちゃったんだから後代への知恵として記憶にとどめとく
      ことはいいんじゃないの。
  • AUDIO GALAXYを潰したこと。むっちゃ使いやすかったのに。

    っていうかこれとおんなじような話、数年前にScienceに載ってたね。
    • Audio Galaxyは、すでに知っているアーティストから
      それに関係するアーティストへと興味を広げるのに使いやすかった。
      あと、ジャンル毎に主要な曲をチェックできたりとか。

      iTMSなどだと、興味を広げようとしても、
      ちょっといらいらすることが多い。
      なぜだか分からないけど。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年03月17日 16時08分 (#1314520)
    PC上のファイルとして音楽があるようになると
    それをコピーするのも別ドライブに移動するのも感覚的に当たり前になる。
    その感覚に幻惑され、アーティストやアルバムに対して持つ気持ちのようなものが
    変になってしまった連中が大量に出た、というのが自分のNapsterの件への感想だったりする。
    (ちなみにNapsterの時はレコード会社以上にアーティスト(メタリカとか)が叩いてたのが印象的だった)

    それなりに音楽メディアのネット流通が動くようになった今でも
    リッピングしたMP3がザックザクに手に入ったあの頃の空気には
    一種の集団ヒステリーじみたものがあったように思えてならない。
    「音楽流通にインターネットがうまく活用されえなかったこと」なら
    これはレコード会社と受け手両方にトガがあったとしか思えんよ。
    つーかあれを過去のことにしていいかどうか。
    WinnyやshareにMP3がガンガン流れてるってことはもうないのか?
    • 飯食わしてもらっている側は、叩いた時のカウンターダメージがあまりにも大きすぎるので何も言えなくなりましたからね。
      デフレだけがぐいぐい進んでいる現状は、napstarやWinMXが現れた頃とは何も変わっていませんので、
      打たれるダメージもバカにならないのに、せめてカウンターダメージだけでも防ごうとしてしまうのは当然です。
      --
      =-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      元記事見ると、「Napstarは解散したけど結局無数のサイトに分散しただけで、
      結局景気回復してないヨ」とありますな。
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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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