2011/08/23
話題の「ゼロ・トレランス方式」
全国生活指導研究協議会の全国大会…、さらに全教の全国教研集会でもよく出てきた言葉が「ゼロ・トレランス」です。ゼロ・トレランスというのは、ウィキペディアによると、-----
割れ窓理論に依拠して1990年代にアメリカで始まった教育方針の一つ。「zero」「tolerance(寛容)」の文字通り、不寛容を是とし細部まで罰則を定めそれに違反した場合は厳密に処分を行う方式。日本語では「不寛容」「無寛容」「非寛容」等と表現され、転じて「毅然たる対応方式」などと意訳される。
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ということです。そしてこれが、日本の全国の学校現場に広がりつつあるということ。
まずは、見える処分ができる高校現場ではあたりまえのように広がり、それが、中学校、小学校にも「強い指導」「毅然たる態度」という言葉で教師に強要してくる傾向があります。
そして、上からの「強い指導」の要請と、子どもたちとの関係を結ぶことの間にはさまれて悩む教師が、精神的に追いつめられる傾向も報告されています。
なぜそんなことまでこまかく決めるのか?
そんな罰を与えることは、子どもの人権侵害ではないのか?
そう考えられてきたことが、当たり前のように簡単に処理されていく最近の学校現場。教育基本法が改悪され、それがいよいよ学校現場に具体的な形として表れてきています。
現場の中にいてはなかなか感じられないのですが、外からそう言われてみるとそう言われてみるとそうなっている…、ということがたくさんあります。
まずは私たち現場の者が、こういった流れに対して感覚を麻痺させないこと。そして学校外からも教育現場をきちんと分析して、注意深く子どもたちや教師の人権を守ることをしていかなければならない時代に入っています。