P.A.WORKSと言えば、「true tears」や「花咲くいろは」、「TARI TARI」など、美麗かつ丁寧な映像が代名詞。そのため、実在の場所をモチーフとした作品では、アニメ内での再現度も高く、聖地巡礼者向けのアニメスタジオと言えそうです。
自転車旅とは違いますし、実は巡礼メインでもないのですが、今年の夏は秩父だけでなく、ちょっと京都にも行きまして、ついでに何箇所か巡礼もしてきました。
今期でP.A.WORKS、そして京都と言えば「有頂天家族」。まったりと良い雰囲気のアニメ(BGMも白眉)ですが、それだけではなく、後半は怒涛の盛り上がりが控えています。原作は、京都が舞台と言えばでお馴染み・森見登美彦。
アニメ化としては、浅沼晋太郎の怒涛の滑舌にド肝を抜かされる「四畳半神話大系」が先輩で、同作品も京都の裏路地と原作の、なんとも言えない退廃的で胡散臭い雰囲気が見事に映像化されていましたが、主人公の内省的な物語でしたので、舞台地に立って思いを馳せるというタイプの作品とはちょっと違いました。
その点、「有頂天家族」はP.A.WORKSの美麗な映像で京都の街を克明、かつ叙情的に描写。京都の観光案内的なアニメとしても楽しめ、巡礼欲求の高まりを抑えられません。下鴨神社に暮らす狸達の物語ですが、下鴨神社の周囲に広がる糺の森(ただすのもり)に足を踏み入れた時点で、どこかから狸が飛び出してくるのではと脳がトリップし始めます。
アニメと同様、古本市が開催されている時を狙っての訪問。鎮守の森と古本市、この神マッチング。
祀られているのは賀茂建角身命など。誰それという話ですが、神武天皇が東の国へ遠征(神武東征)した時に、熊野の山奥で道に迷っていたところ、飛来して、大和国へ道案内をしたという八咫烏(やたがらす)に化けた方。三本足の八咫烏は、サッカー協会のシンボルマークで目にした人が多いと思いますが、そんな由来から“勝利への道しるべ”的にアイコン化されています。三本足かどうかは見えませんでしたが糺の森でじっと目を凝らすと、黒いシルエットがあちこちに……。
糺の森を抜けると、立派な楼門が登場。夏の京都の日差しは殺人的で、糺の森は涼しく、快適でしたが、このあたりは地面からの照り返しも強烈。ジッと人の流れが途切れるのを狙ってカメラを構えていると、クラクラしてきます。
下鴨神社と言えば、みたらし祭。土用の丑の日に、御手洗池に足をひたして、穢れを祓い、無病息災を願うというもので、神社の入り口で手や口を清める手水舎(ちょうずや)の“足バージョン”と言ったところ。
アニメでも矢三郎が浸かってました。足というより、母上に頭から叩きこまれていましたが。
体感気温40度な京都の夏に、この”みたらし”は絶句レベルの心地よさ。チャリ用のズボンだから、足を浸けるのも楽ちん!! ちなみに”みたらし祭”は、おなじみ、”みたらし団子”の語源でもあります。
かなりどうでもいい話ですが、私は新興宗教を信仰するのではなく、由来や教義を調べるのが趣味です。新興ではない宗教でも、原始的と言うか、アニミズム的なものは大好物。日本の仏教はあまり好きではなく、仏閣への興味は薄いのですが、神道と神社は大好きです。京都の超有名観光地は仏閣が多いですが、神社スキーにも見逃せないスポット目白押しです。
下鴨神社を出て、鴨川を下ります。
日も傾いて、少し涼しくなってきました。
この季節は、鴨川納涼床が大盛況。鴨川沿いに、せり出すように設置された座敷で、川にそって流れる風を受けながら、涼しく晩ご飯でも食べましょうというお店の事。
夜景になると情報量が少なくなるので、アニメと写真の区別がサムネイルではつかなくなりますw 1個上が実写、2個上がアニメです。ホントに金曜倶楽部が狸鍋をどこかで食べているのではという気すらするほど、いやーよく描けてます。
納涼床で食事をしたのは初めてでしたが、涼しさだけでなく、時事刻々と変化していく河原の情景をじっくり堪能できるのが良かったです。橋の観光客から、わりと丸見えで恥ずかしかったですがww
夕食後に少し上流へ向かうと、七夕祭りが開催されていました。
川沿いに七夕の笹が無数に設置されており、それをLEDでライトアップしているようです。
いつのまにか、南座に辿り着きました。
ついでなので、祇園にも寄ってみます。舞妓さんいるかな……。
極めて自己満足的な写真でSDカードが埋まっていきます。
仕事じゃないのでサクッとNEX-7オンリー。キットレンズ+Voigtlanderのノクトン先生(NOKTON classic 35mm F1.4 )+ E50mm F1.8とか。夜景が苦手とか言われるNEX-7ですが、ミニ三脚使って低感度で撮影しちまえば十分写ります。APSCのミラーレスでもこんな暗部が撮れるとは、凄い時代になったもんだ。
フォクトレンダーと言えば、6話で矢三郎がビテッサ使ってました。弁天に”フレームに入って”とお願いする時の仕草が超可愛くて萌えます。
c森見登美彦・幻冬舎/「有頂天家族」製作委員会
七夕祭り、確かに遠くから見る分には綺麗だったんですが、
河原に降りたら等間隔にカップル鎮座エンドレスでニントモカントモな感じでしたww
京都一人旅いいっすねー。ワイワイ回るよりジックリ味わう方がマッチしますよね。
>1月だったこともあって観光客が皆無でして、お寺で畳の大部屋に
>小1時間寝ていられるほどフリーダムでしたが
うらやましいいいいいいいいい
お盆はもう人がエンドレスで、人がいない部屋や庭撮るの物理的に不可能でした。
あー、ホントにお寺で昼寝してみたいです。
ただ、確かにお寺は拝観料とるところが多いので、回りまくると意外にお金
無くなりますよねww さすがに2万超えるとどうなんだという気がしますww
一般の連休でも人が少なめという意味では、奈良がオススメです。