永田町の話

February 13, 2009

「笑っちゃうくらい○○な」話

■ このネタは、外せない。
 □ 「笑っちゃうくらいあきれた」=郵政見直し発言、首相を批判-自民・小泉氏
                  2月12日18時40分配信 時事通信
 自民党の小泉純一郎元首相は12日午後、党本部で開かれた有志議員による「郵政民営化を堅持し推進する集い」であいさつし、民営化をめぐる麻生太郎首相の一連の発言について「怒るというより、笑っちゃうくらいただただあきれている」と批判した。また、定額給付金の支給を裏付ける2008年度第2次補正予算の関連法案に触れ「(衆院の)3分の2を使って(再可決して)でも成立させないといけないとは思わない」と述べ、執行部に慎重な判断を求めた。
 「民営化に賛成でなかった」などと国会で答弁した首相に対し、党内の改革推進派を中心に反発が広まっている。小泉氏は、公明党主導の給付金への不満が残る党内の空気も踏まえ、首相を痛烈に批判した形で、政権内部の亀裂が鮮明になった。 



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May 29, 2007

志半ばにして…

■ 昨日午前、愛知和男事務所に帰朝報告に出る。先週一週間は、実質休眠状態であったので、今週からエンジン始動である。

■ 昼前、かんべえ殿のオフィスに押しかける。フランス報告という建前だったが、「そもそも、双日総研とはどんななところよ」という野次馬根性が頭を擡げた結果である。
 かんべえ殿にお話したことは、色々である。
 フランス旅行は、「ただほど高いものはない」ものになりそうである。
 齢四十を過ぎてから、フランス語をやろうと思い始める。今まで、まったく「縁」の無かったフランス語である。
フランスから書籍を買ってきたのけえれども、それは読めなければ意味がない。一年や二年を取得に費やしたところで、その分を長生きしてフランス語の文献を参照できるようにすれば、政治学徒として思考の幅も広がるであろう。さしあたり以下のホームページの記事を読めるようにしたいものである。
 ● 『ル・フィガロ』
 ● 『ル・モンド』
 「壮にして学べば老いて衰えず」である。二十歳前後の受験生だった頃の「熱」を思い出せばいい。

■ 夕方近く、帰宅した時、松岡利勝農相が自殺したことを知る。衝撃は大きい。
 政治家の自殺ぐらい、雪斎には不愉快なものはない。それは、国家にとっては何の益もないことであるからである。
 松岡氏は、たとえば竹中平蔵氏が「小泉構造改革」を象徴する「表」人物であるとすれば、その「裏」人物であった。
 松岡氏は、典型的な「古い自民党」気質の人物であると思われたのであるけれども、何時の頃からか、「構造改革」党になった。それは、松岡氏が「構造改革」が日本の農業を壊滅させるのではなく飛躍させるものであると気付いたからであろう。この転向は、「構造改革」の文脈では大きかったと思う。松岡氏に限らず、官僚出身の政治家は、一つの政策志向さえ見極めることが出来れば、その後の政策展開をかなり精力的に行うものである。その点、松岡氏は、「攻めの農業」の展開の急先鋒だった。前回ののエントリーでも書いたけれども、「『ジャパン・ブランド』の食材が世界を席巻する日」を誰よりも夢見たのは、松岡氏であったような気がする。
 それにしても、日本の政治家は、政策論議以外に消費するエネルギーが多すぎる。松岡氏の自殺は、農業失政の責を負ったというよりは、自身の醜聞を気にした故のことであったようである。だから、いたたまれない。「有能で黒い政治家と「無能で白い政治家」どちらかを選べといわれれば、雪斎は、躊躇なく前者を選ぶべきであろうと思うのだが…。
 松岡氏のご冥福をお祈り申し上げます。

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March 06, 2007

参議院の攻防

■ 安倍晋三総理のエキサイトぶりを初めて眼にしたような気がする。

□ 慰安婦問題「狭義の強制性なし」と安倍首相=予算案、参院で審議入り
3月5日13時1分配信 時事通信
 参院予算委員会は5日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、2007年度予算案の基本的質疑に入った。首相は従軍慰安婦問題に関し、同問題を謝罪した1993年の河野洋平官房長官談話を「基本的に継承する」と重ねて表明。米下院に提出された日本への謝罪要求決議案については「事実誤認がある」とし、採択しないよう働き掛けを強める考えを示した。さらに、決議が採択された場合の対応について「(日本政府として)謝罪することはない」と強調した。
 民主党の小川敏夫参院幹事長への答弁。首相は「(日本の)官憲が家に押し入って人さらいのごとく連れて行くという強制性はなかった。狭義の強制性を裏付ける証言はなかった」と指摘。一方で「進んでそういう道に進んだ方は恐らくいなかったが、当時の経済状況や、間に入った業者が事実上強制していたケースもあっただろう。広義の解釈で強制性があったということではないか」との認識を示した。 

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February 28, 2007

「復党問題」という妖怪

■ 「寝た子を起こした」というべきであろうか。

□ 造反・衛藤氏の自民復党容認へ=「国造りの方向」同じ-安倍首相
               2月23日19時1分配信 時事通信
 安倍晋三首相は23日夕、郵政民営化に造反して一昨年の衆院選で落選した衛藤晟一氏の自民党への復党について「衛藤氏は基本的に同じ考え方、方向性を持っている。国造りを一緒にしていきたいという人に加わってもらうのは、わたしは当然だろうと思う」と述べ、容認する意向を表明した。これに関し首相周辺は「参院選を考えると今が復党のぎりぎりのタイミングだ」と語った。
 衛藤氏は夏の参院選比例代表に同党からの出馬を求めている。首相の発言は、同氏の復党を認めた上で、参院選に公認候補として擁立する意向を示唆したものとみられる。ただ、公明党は同氏の復党に反対しており、復党が決まれば両党の選挙協力に影響が出るのは必至だ。

  □ 「身びいき」に広がる安倍首相批判=中川氏との不仲説も-衛藤氏の自民復党
                2月27日23時1分配信 時事通信
 安倍晋三首相が郵政造反組の衛藤晟一前衆院議員の自民復党を容認したことで、「身内」の復党を優先させた首相への批判が党内外に広がっている。落選組の復党に慎重だった中川秀直幹事長は方針転換で苦しい釈明に終始。首相との「不仲説」も取りざたされている。
 「衛藤さん、何とかなりませんか」。首相は26日夜、笹川堯党紀委員長に電話し、党紀委での迅速な審査を求めた。衛藤氏は27日、復党願を提出し、党紀委の開催が決まった。首相の要請はこれを見越した「根回し」であるのは明らかで、党内では「首相の独走」(閣僚経験者)との反発の声が上がった。 

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January 05, 2007

天の時、地の利、人の和

■ さて、雪斎も「仕事始め」である。
 

□ 憲法改正、参院選の争点に=衆院との同日選「現在考えず」-安倍首相年頭会見
         1月4日11時1分配信 時事通信
 安倍晋三首相は4日午前、年頭に当たり首相官邸で記者会見し、政権課題の柱に掲げる憲法改正について「わたしの内閣として改正を目指したいというのは当然、参院選でも訴えていきたい」と述べ、自民党として夏の参院選の争点に位置付けて戦う考えを明らかにした。参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選に踏み切る可能性については「現在のところ全く考えていない」と述べた。
 首相は会見の冒頭、「今年は美しい国に向かってたじろがず一直線で進む覚悟だ」と述べ、一連の不祥事などで求心力低下が指摘される現状に歯止めを掛け、諸課題に取り組む決意を示した。
 その上で、今月25日に召集される通常国会で取り組むテーマに関して、教育再生と社会保険庁改革の2つを重視する方針を強調。特に社保庁改革では「国民から信頼される社会保障制度を構築しなければならない」と指摘するとともに、「廃止、解体、6分割し、徹底した合理化を図る」と言明し、教育関連とともに社保庁改革関連法案の提出、成立を優先する意向を示した。 

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December 05, 2006

♪ 祝・「造反組」復党 ♪

■ 郵政政局「造反組」議員11名の復党が決まった。決まったことである以上、これ以上云々しても意味はない。雪斎は、「造反組」議員に何ら特別な好悪の感情を持っていない。雪斎が復党にネガティブであったのは、自民党の党勢にはマイナスの効果しかもたらさないであろうと読んだからに他ならない。

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November 29, 2006

内閣支持率40%の「防衛線」

■ 「ああ、やっちゃったのね」。これ以外に、どのような言葉を考え付くであろうか。
 

□ 「選挙で反対と言ってない」=造反4氏が苦しい弁明-自民復党
 郵政民営化造反組の堀内光雄元自民党総務会長ら無所属議員4氏は28日午前、衆院議員会館で記者会見し、自民党に復党願を提出した経緯などを説明した。堀内氏は「昨年の選挙戦でも民営化反対とは一言も言ってなかった」と弁明。山口俊一氏も「民営化ではなく、法案に問題があると言ってきた」などと苦しい釈明に追われた。
 同日の記者会見は、安倍晋三首相(党総裁)が復党希望者に対して公の場で自らの立場を説明するよう求めたことを受けたもので、堀内、山口両氏のほか、古屋圭司、森山裕各氏が出席した。 
(時事通信) - 11月28日13時0分

 次の各紙世論調査で発表される内閣支持率は、間違いなく急降下するであろうけれども、雪斎の今の関心は、「どこまで落ちるか」という点に移りつつある。一つの目安は、「40%」である。「40%」というのは、小泉内閣支持率の「下値抵抗ライン」であるl。メディアの違いはあれ、この「40%」の支持層が「小泉執政」のコアな支持層であった。これを維持できるかは、「安倍執政」の性格を展望する上では、大事になるであろう。
 

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November 28, 2006

政治は「二流の仕事」である。

■ 「政治は『二流の仕事』である」。かって、ホセ・オルテガ・イ・ガセットは、このように語った。
 

□ 国民の理解得られる=中川自民幹事長
 自民党の中川秀直幹事長は27日夜の記者会見で、郵政民営化造反組11人の復党を認めたことについて、「党として筋を通すことができた。復党希望者も努力することを約束していただいたので、(国民も)いずれ理解していただけるのではないか」と語った。 (時事通信) - 11月27日21時0分

 □ 造反11人復党、首相が手続き指示=「責任持って決断」-時期尚早と反対論・自民
 安倍晋三首相は27日夕の自民党役員会で、郵政民営化に反対し、同党を離党した無所属衆院議員12人から復党願が提出されたことについて「(平沼赳夫元経済産業相を除く)11人の復党審査手続きに党紀委員会で入ってもらいたい」と指示した。誓約書を出さなかった平沼氏は、審査対象から外した。党内では新人議員らから反対論や慎重論が相次いだが、同党は早ければ月内にも党紀委員会を開き、復党を正式決定する運びだ。
 首相は同日夜、首相官邸で記者団に「総裁として責任をもって決断した。古い自民党に戻ることはない」と言明。復党条件に関しては「郵政民営化是か非かをあいまいにしてはならないと考えた」と国民の理解を求めた。また、復党問題での衆院解散を否定した。(時事通信) - 11月27日21時0分

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November 25, 2006

木端を貯めて大木を流すな。 続

■ 郵政政局「造反組」の自民党復党に関する件が、正念場を迎えつつある。
 

□ 条件、中川幹事長に任せる=自民復党問題で安倍首相
 安倍晋三首相は24日夜、郵政造反組の自民党復党問題をめぐり、中川秀直幹事長が示した民営化支持などの復党条件に執行部から異論が相次いでいることに関し「わたしの考えは既に中川幹事長に示している」とした上で、「どのような原則を示すのかは中川氏に任せている。任せた以上、中川氏の方針で協議していただけるのではないか」と述べ、同氏の調整に委ねる考えを示した。 (時事通信) - 11月24日23時1分更新

 この件に関する雪斎の所見は、既に示してある。雪斎は、現時点での「造反組」復党は、自民党にとってはマイナスのほうが大きいであろうと判断している。

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November 23, 2006

木端を貯めて大木を流すな。

■ このところ、政局の焦点になってているのが、 郵政政局「造反組」の自民党復党を認めるかどうかという話である。
 雪斎も今は自民党関係者であるので、この微妙な問題に対する言及は控えてきたところである。
 しかし、この際、明確に所見を示すことにする。
 いいたいことは、ただ一つである。

  「木端を貯めて大木を流すな」。

 党内で「造反組」復党に熱心な層というのは、要するに、選挙区の支援団体組織票という拾いやすい「木端」を集めることに関心を向けているかもしれないけれども、それが無党派層の票という「大木」を流す結果を招くかもしれないということには気を付けていないところがある。来年の参議院議員選挙は、小泉旋風の下で、自民党が「大木」を得たことによって勝った六年前の選挙の改選である。現有議席の「積み上げ」を狙うのは無論、「目減り」を防ごうとすれば、「大木」をつかみ続けるしかない。安倍晋三総裁それ自身が、「大木」をつかみ続けるのに最も相応しい人材であると思われた故にこそ、総裁に選ばれたのではなかったか。「初心」を忘れたような議論が多すぎるのである。

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