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2chのまとめサイトです。ニュー速VIPのm9(^Д^)プギャーーーッなスレを紹介していきます。

暇だからケータイ小説(笑)書いてみる 

1 :恋空(笑):2007/11/22(木) 15:04:04.07 ID:d6H/JGN0O
今電車の中なんだけど、家に着くまであと一時間くらいあるんだ。
糞ガキ共がうるさくて寝れないから、スイーツになったつもりでケータイ小説を書いてみようと思う。
ネタじゃなく、まぢで書くから。



2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:05:04.92 ID:U7cynfYF0
これはまぢだな


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:08:57.14 ID:d6H/JGN0O

「…チエ…」

まただ。
あたしは、小さい頃からずっと、男の人の声が聞こえている。

この声の持ち主は誰なんだろう…??

いつしかあたしは、この声に恋をしていた。

きっと、この声の持ち主が、あたしの王子様なんだ…。



8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:14:51.34 ID:RZAOLQ2g0
文体がかなりスイーツ臭えwwwwwいいぞwwwww


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:15:01.27 ID:47ISXCTfO
wktk


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:16:20.06 ID:d6H/JGN0O
「あ~!テスト超ヤバかったしっ♪♪」

最後の試験を終えて、帰り支度をしているあたしの席に、友達のマナとカナがやってきた。

「ちょっと~チエ!その顔はテストてごたえアリって感じじゃないのぉ??」
「まあ、ね♪」
「いいな~!カナなんて、汚職事件をお食事券って書いちゃったよ~ヤバス♪」

あたしは、勉強はそこそこできる、ごくごく普通の女の子だ。



13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:16:47.44 ID:llJ83c7R0
テラスイーツwwwwwwwwwww


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:17:18.03 ID:EGgZoyVnO
ワロチwwwwwwwwwwwww


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:25:32.77 ID:d6H/JGN0O
普通の子のあたしに比べて、マナとカナはちょっぴり不良だ。
マナは、援助交際とかしちゃってる。ブランド品が大好きだから、お金が欲しいらしい。
カナは、少し前までキャバクラでバイトしてたんだけど、最近やめた。客だったおじさんと付き合うようになったからだ。ちなみに不倫。
そんな二人と、どうして友達なのか、マジで不思議。ケータイ小説だからかなぁ??

「テストも終わったことだし、街にナンパされにいこーよっ♪」
「そんな、ナンパなんて…」



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:32:38.27 ID:d6H/JGN0O

「もぉ~、チエは相変わらず純粋だなぁ!」
「チエには、運命の王子様がいるんだもんね~♪」

マナがニヤニヤ笑いながらからかった。

「ちょっと、ちょっとちょっと!その話はナイショだって言ったでしょっ!」
「え~ナニナニ、なんなのよぉ!カナだけ仲間外れなんてズルイ~」

結局、カナにも例の「声」のことを話した。
バカにされるかと思ったけど、カナは感動したみたいだった。



18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:32:53.61 ID:qD4RZTT4O
ちょwwwwwwwwwこれは良いスイーツ(笑)


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:39:51.15 ID:d6H/JGN0O
「感動したっ!!運命の相手ってカンジ♪カナもね、今の彼氏は運命の相手だと…」
「あ~はいはい。あんたには何人運命の相手がいるのよ(笑)」
「あははっ。じゃあ、あたしは先に帰るね。ばいばい♪」

二人は街で寄り道をしてくというので、あたしは先に帰ることにした。



帰り道、あたしが高架下を歩いていると、目の前にガラの悪そうな男たちが立ちふさがった。

なんだろう…怖い。



21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:44:44.81 ID:d6H/JGN0O

「カ~ノジョ♪今ヒマ??俺たちと一緒に遊ばな~い?」
「暇じゃないです…やめてくださいっ」

あたしはいつの間にか、まわりを囲まれていた。
どうしよう…。

誰か、誰か助けてっ!!!



「何やってんだよ、おまえら」

!?

この声は…。



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:52:57.22 ID:d6H/JGN0O

声のした方を振り返ると、そこには金髪の男の子が立っていた。
見た目は、学ランの下に赤いトレーナーを着ていて、派手目なベルトに腰パンで、いかにもワルって感じ。

「テメーは…!!」
「「聖スイーツ高校の、ジュン!!」」

「その通りだ!!」


やっぱり!


彼の声は、あたしがずっと聞こえていた、あの声とそっくり…いや、あの声そのものだったのだ。

彼は、不良集団をあっという間にガッシボコにしてしまった。



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 15:57:57.82 ID:d6H/JGN0O

「…ありがとう…」

あたしは、彼にハンカチを差し出しながらお礼を言った。
彼の口端から、血が流れていた。

「別に…おまえを助けようと思ったんじゃねーよ。このクズ共が気に入らねーから…」

彼は服の袖で乱暴に血をぬぐうと、くるっと背を向けて立ち去ろうとした。

「待って…!!」


あたしは、思わず彼を呼び止めていた。



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:01:21.19 ID:xXMR5cfcO
赤いトレーナーwwwww


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:04:31.50 ID:5hFoWjQzO
ちょwww学ランの下に赤いTシャツならわかるけどトレーナーってwwwwww
テラモコモコwwwwwwww



27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:05:38.12 ID:d6H/JGN0O

やっと見つけた、あたしの王子様。
このままサヨナラなんて、絶対に嫌…!

「あたし、チエ!ジュン君にどうしてもお礼がしたいの!何でも言って?あたし、なんでもする?」

あたしは勢いよくまくし立てた。

「…マジで、、なんでもするんだな?」
「うん!」
「じゃあ、ウチ来いよ」
「…うん」


あたし、勢いあまって、とんでもないことを言っちゃったみたい…!

でも、彼…ジュンなら…。



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:08:33.17 ID:d6H/JGN0O
やべw駅に着いてしまったwww
いくらケータイ小説でも一時間じゃ完結できないんだな。
これから原付で帰るから、家に着くまでスレがあったら続き書くわ。



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:22:14.44 ID:iLUu+MNGO
あ~!超続きが気になるしっ♪♪


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:44:10.43 ID:d6H/JGN0O

「ここが俺の家…」


着いたのは、お世辞にもキレイとは言えない、小さなアパートだった。

「おじゃまします…」

ジュンの後に続いて部屋の中へ入る。
部屋の中はかなり汚くて、男の人の部屋って感じ。

「一人で住んでるの??」
「あぁ…」
「ご両親は?」

あたしがそう訪ねると、ジュンは顔を曇らせた。



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:45:42.91 ID:pNAnaV1BO
きたー


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:51:40.32 ID:d6H/JGN0O

あたしは、しまった!と思った。

「ゴメン!!聞かれたくないことだって、あるよね…」
「別に…親父は、俺が生まれる前に癌で死んだんだ」
「え…」

あまりの衝撃に、あたしは声が出なかった。

「母親は、小説みたいなのを書く人で…俺のことなんかどうでもいいんだよ。
昔、小説みたいなので荒稼ぎして金はあるみたいだから、こうして金はくれるけどな…」


その切ナイ物語に、あたしの目からは涙がこぼれていた。



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 16:59:04.62 ID:d6H/JGN0O

「なんでおまえが泣くんだよ(笑)俺は別に、気にしちゃいねーし」
「ご、ごめんなさい…なんでだろう…えへへっ」

あたしは、涙をぬぐって笑顔を作った。
ジュンは、こんなに切ナイ人生なのに、強くたくましく生きている…。
あたしも、泣いてないで笑わなくちゃ!!


「…さて、なんでも言うこと聞くんだったよな?」
「うんっ!ジュンのためなら、なんでもするよ♪♪」


マジでそう思えた。
ジュンになら、あたしの全てを、カラダをあげてもいい―――



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:06:32.07 ID:d6H/JGN0O



「さぁ、どーぞ!全部食べてねっ♪」



テーブルの上には、あったかいごはん。

ジュンの要求は、手料理だった。

ぶっちゃけあたしは、ジュンはエッチを要求してくると思ってた。
でも、ジュンはそんな人じゃなかった。

やっぱり、あたしの王子様だ!!


「すげぇ…いただきます」
「どうぞ♪」

ジュンはビーフストロガノフに手を伸ばし、口に運んだ。




43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:11:30.08 ID:d6H/JGN0O
「どう?おいしい??」
「すげぇウマイよ!!」

ジュンはすっごい笑顔で笑った。
なんか、あたしまで笑顔になっちゃうよ。

「よかったぁ…あ~!!あたしも超お腹すいたしっ♪♪いっただきまーす!」

私もお箸を手にとり、ヘルシーな春雨スープをすすった。


「チエ…」


ドキン。

あの声が、ジュンの声が、あたしの名前を呼んだ。



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:16:25.11 ID:d6H/JGN0O

ジュンと、見つめ合う。

「な、何…??」

「…サンキュー。」


そう言って、ジュンはあたしを抱き締めた。
あたしの心臓は、うるさいくらいに鳴っていた。


「あたし…ジュンが好き。一万年と二千年前から愛してる…」
「チエ…」


あたしたちはその夜、合体した。



45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:27:23.79 ID:d6H/JGN0O


「やっほー、チエ!なんか最近ご機嫌じゃん??」

マナがあたしの席に寄ってきて、鼻歌を歌うあたしを見てそう言った。

「フッフッフ。ついに見つけちゃったんだよねー、チエ♪♪」
「カナったらぁ~、あんまり言いふらさないでよぉ!!」
「え~、ナニナニ?!ちょっとぉ、マナにも教えなさいよっ!!」

あたしは、ジュンとのことを話した。
ジュンは偶然にもあたしたちと同じ学校だったから、二人はちょっと驚いたみたい。



46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:34:26.56 ID:d6H/JGN0O

「ジュンって、あの3‐Bのジュン??」
「ねっ、やっぱマナも驚くでしょ!意外だよね~、純情なチエがあんな不良となんて!」

ジュンは、学校ではかなり有名な不良だったみたい。
あんまり学校には来てなかったみたいだし、そういうことに疎いあたしは、全然知らなかった。

「でも、よかったね♪声の主が見つかって」
「あ~あ、カナも運命的な恋がしたぁ~い!!」

知られるのはなんだか少し恥ずかしかったけど、そんなことは気にならなかった。
あたしは、すっかりジュンに夢中だった。



49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:44:29.23 ID:d6H/JGN0O

「いけない!遅くなっちゃった~」


ジュンにご馳走を作ってあげようと、スーパーに買い出しに行ったていたら、あたりはすっかり暗くなっていた。

「急がなくちゃ!」

あたしはジュンのアパートに走った。


ドンッ


「きゃっ!ごめんなさい!」

角を曲がったところで、あたしは誰かにぶつかって尻餅をついた。
顔をあげると、見知らぬ数人の男が立っていた。

「あ…すいません。あたし…」
「大丈夫?ケガはない?」

ぶつかった男の人が、手を差し出してくれた。



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 17:54:09.42 ID:d6H/JGN0O
「あ、ありがとうございます…」

あたしがその手を取ろうとしたら、いきなりグイッと手を強く掴まれた。

「痛っ!!」
「ゲヘヘ。悪く思わないでくれよ、チエちゃん♪」
「!!なんで、あたしの名前…もごっ!」

なにか布のようなものを口の中に押し込まれて、喋れなくなってしまう。
あたしは男たちに体を押さえつけられ、近くに停めてあったワゴン車に引きずりこまれてしまった。


何これ…!?

怖い、怖いよぉ…!!




あたしは、レイプされた。



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:04:21.86 ID:d6H/JGN0O

ピーンポーン


ガチャッ


「チエ?遅かっ…」

ジュンは、玄関に立つあたしの姿を見て呆然とした。
あたしは、髪や服は乱れ、血や精液で汚れていて、ひどい格好だったのだ。

「どうしたんだよ!?誰がこんな…!!とりあえず、中入れよ」

あたしは、ジュンに言われるままにフラフラと部屋の中に入った。
深く傷ついたあたしは、ショックで声も出なくなっていた。


「ほら、これでも飲んで落ち着け」

ジュンは、あったかいミルクをいれてくれた。



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:13:24.12 ID:d6H/JGN0O

ミルクを一口飲むと、安心したのかポロポロと涙が流れてくる。


ドンッ!


ジュンが、机に拳を叩きつけた。

「クッソ…!!一体、誰がこんなこと…チクショー…チクショー!!」

ジュンは、一緒に泣いてくれた。
守れなくってゴメンって、何度も何度も謝った。

そんなジュンを見て、ジュンとした。

「謝らなくていいから…その代わり…」

あたしは、ジュンにそっとキスをした。



53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:21:38.83 ID:d6H/JGN0O

「チエ…」


ジュンが、あたしをギュッと抱き締めた。
あたしの名前を呼ぶジュンの声が、ミルクよりもセコムよりも、一番安心できる。
ずっと聞こえてた、この声…。

「ねぇ、ジュン…あたしのカラダを、ジュンでキレイにして…」
「チエ…」
「お願い…」


ジュンは、何度も何度もあたしを抱いてくれた。
いつになく、ジュンは激しくあたしを抱いた。

「ああっ!やっ…ジュン、もっとぉ…!アッー!」
「チエ…アッー!」

いまわしいあの出来事を、忘れさせるように、何度も…。



55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:29:21.96 ID:xXMR5cfcO
SECOMwwwwww


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:28:59.79 ID:d6H/JGN0O
次の日、あたしは学校へ行った。


「チーエちゃん♪昨日は楽しかったぁ??」

下駄箱で、マナがニヤニヤと笑いながら近づいてきた。後ろにはカナもいる。

「マナカナ…楽しかったって…?」
「じゃーん♪♪」

マナが見せてきたのは、あたしがレイプされている写真だった。

「!!!なんでそれ…!!」
「だってぇ、これ撮らせたのマナだもーん」


お約束の通り、真の犯人はあたしの友達のはずのマナだったのだ。



56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:39:21.35 ID:d6H/JGN0O

「どうして!?あたしたち、トモダチでしょ!?なんでそんな…」
「トモダチ?トモダチが、トモダチのカレシ奪っちゃダメでしょー?」
「は…?」

マナの言っていることが、まったく理解できなかった。

「何言って…」
「この裏切り者!!純情に見せかけて、ほんとは男好きのビッチだったんでしょ!?」

カナまでもが、あたしに罵倒を浴びせる。

「マナの彼氏盗ったんだもん、これくらい当然よねぇ??」



58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:49:31.03 ID:d6H/JGN0O

「待ってよ!あたしは、マナの彼氏なんて知らないし、そんなことしない!!」
「とぼける気?カレシが自分で言ったんだから!!」
「信じてよ…!」
「うるさい!!」

あたしは、女子トイレに連れ込まれた。
ホースで水をかけられ、汚いモップで顔をつつかれる。

過酷ないじめの始まりだった。

チャイムが鳴って、やっとあたしはモップ地獄から解放された。
マナは去り際、あたしにこう言った。

「あんたはマナのおもちゃなんだから」


あたしは、負けない。



59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 18:50:46.72 ID:nVbIwulo0
>>58
吹いたw作品変わってるww


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 19:03:35.93 ID:d6H/JGN0O
びしょ濡れのこんな姿じゃ、とても教室には行けなくて、あたしはなんとなく屋上へ向かった。


ガチャッ


屋上の扉を開けると、そこには大の字になって寝転ぶジュンがいた。

「ジュン…」
「チエ…おまえ、その格好…」

かくかくしかじかと理由を説明すると、ジュンは着ていた学ランをあたしの肩にかけてくれた。
その温かさに、あたしはまたジュンに甘えてしまう。

「ジュン…あたしには、もうジュンしかないの…」
「チエ…俺は同じ学校なのに何もできないけど、慰めることくらいならしてやれるから」
「じゃあ、今ここで、あたしを慰めて…」


あたしたちはまた愛し合った。



61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 19:11:35.16 ID:d6H/JGN0O

あたしは、いじめに負けなかった。
机がベランダから降ってきたり、カンニングの濡れ衣を着せられそうになったりもした。
そんな過酷な学校ライフでも、あたしにはジュンがいる。
ジュンがいつでもどこでもユビキタスで慰めてくれたから、あたしは耐えれた。


あたしには、ジュンさえいればいい…。
ジュンが、ずっとずっと、あたしを守ってくれる…。



でも、それは間違いだった。



64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 19:30:32.46 ID:d6H/JGN0O


「チエ、俺と別れてくれ…」


あたしは、その言葉をすぐには理解できなかった。
ううん、理解したくなかったのかもしれない。


「え?俺と和歌詠んでくれ??」
「違う!俺と…別れてくれ」
「え…!?」


信じれなかった。
だって、あたしたちはラブラブで、順調で…。
どうして急に!?


「どうしてそんなこというの!?あたし何か悪いことした!?」
「もう、うんざりなんだよ!!」


すがるあたしの手を、ジュンは振り払った。



67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 19:54:00.47 ID:d6H/JGN0O

嫌…嫌だ嫌だ!!
ジュンと別れるなんて、絶対嫌だ!!


「嫌だよっ!!悪いところがあるなら直すから、だから…」
「そういうところがウゼーんだよ!!」


あたしの目から、涙がこぼれた。

「重いんだよ。セックスも大したことねーし…それに、俺、他に女いるから」


ウソ…。

ウソデショ…?


「そういうわけだから…もう俺の前から消えてくれ」


ジュンは立ち去った。
あたしは、呆然と立ちつくしていた…。



70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:05:17.11 ID:d6H/JGN0O

あたしは、生きる希望を失った。
ジュンは、絶対に運命の王子様だと思っていたのに…。
別れた後も、私を呼ぶあの声は聞こえてるんだよ…?


もう、生きていてもしょうがない。


いつからかあたしは、リストカットをするようになっていた。
リスカの痕は、あたしの心の傷そのものだ。



今日も、あたしは神社の石段に座って、リスカをしていた。
いつも持ち歩いているカッターを手首に当て、軽く引く。


「そんなことしたら、いけまてん…!」




71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:14:21.60 ID:d6H/JGN0O

後ろから声がして、あたしは振り向いた。
そこには男の人が一人たっていた。


「なによ…あんたには関係ないじゃない!」
「命を、粗末にしては…いけまてん」

彼は、あたしの目を真っ直ぐ見ながら言った。

「…あんたに何がわかるのよ!?誰にもあたしのキモチなんてわからない!!」

あたしは興奮して、カッターを彼に投げつけた。


「いっ…!!」

それは彼の手に当たり、彼は手を押さえてうずくまった。
地面に、ポタポタと血が落ちた。




73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:22:41.93 ID:d6H/JGN0O

「あ…」


あたしは我に返って、彼に駆け寄った。

「ごめんなさい…!あたし、あたし…」
「いえ…ダイジョブです。…でも、」

彼はカッターを拾って、立ち上がる。

「これは、ボクが預かります…」

そう言って、はにかんだ。




「あなた、名前は??」
「…パク、です…」

あたしは濡らしたハンカチで、彼の傷口をそっと押さえた。

「パク…?変わったアダ名ね♪」
「…アダ名じゃありまてん…ほんとの名字です…」




75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:30:28.16 ID:d6H/JGN0O

「そうなの??」
「はい…ボク…在日なんです」


それからあたしたちは、自分のことをたくさん話した。
パクは、いわゆる在日韓国人で、朝鮮学校に通う高校生らしい。

パクは、在日という理由で差別を受けていることをあたしに話した。
それを話すパクの顔は、どこか悲しそうで…。
心に深い傷をおっているように思った。

あたしと同じ、心に傷がある…。


守ってあげたい。


あたしは、初めて、男の人を守ってあげたいと思った。




76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:37:36.44 ID:d6H/JGN0O

「パク…辛かったね」
「チエさん…」

あたしは、パクをそっと包み込むように抱き締めた。壊れちゃいそうだったから。

あたしはいつも、守ってもらうことしか考えてなかった。

でも、パクには違う。

これが、愛するということなのかな??

…ジュンも、同じように愛することができたら…結果は違っていたのかな??

ううん…ジュンのことを考えるのはもうやめよう…。



あたしとパクは、神社の境内で慰め合った。もちろん性的な意味で。
それから、付き合うことにした。



78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:47:12.75 ID:d6H/JGN0O

「パクー!お弁当作ってきたよっ♪」


あたしとパクは順調だった。

あの声はいまだに聞こえているし、パクの声はその声と全然違うけど、あたしはパクを愛していた。

「おいしそうだね」
「おいしいよ♪」

パクパクとお弁当を食べるパクを見るのが、何よりも幸せだった。


そういえば、いじめは終わった。
あたしが彼氏を盗ったというのは、マナの勘違いということが分かったのだ。
彼氏が「チャイコフスキー」と言ったのを、「チエのこと好き」と聞き間違えたらしい。
あたしたちはトモダチに戻った。


そんなある日…。



81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 20:57:30.46 ID:d6H/JGN0O

『ねぇねぇ、私見ちゃったんだけどさー』

学校帰り、パクのバイト先のキムチ屋へ行こうと、下駄箱で急いで上靴を脱いでいる時だった。
こっちに歩いてくるJKが、大声で喋っているのが聞こえた。


『入院してるおじいちゃんのお見舞に行ったんだけどさ、そこの病院に、あのジュンがいたの!!』


あたしの手からローファーが落ちた。


『なんかすっごい痩せちゃってさ、ニット帽とかかぶっちゃって…あれはかなりの重病だね!!』



82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 21:07:07.12 ID:d6H/JGN0O

ジュンが…?


あたしは無意識に、そのJKに飛び付いていた。


「それホント?!」
『きゃあ!な、何よ~』

あたしは頭が真っ白になって、ガクガクとそのJKを揺さぶる。

「ジュンが病気って…ホントなの!?」
『ちょっと落ち着いて…!見ただけだからわかんないけど、相当具合悪そうだったよ??』
「そこの病気、おせーて!!」
『北スイーツ病院だけど…』
「㌧!!」


あたしは病院に向かって走っていた。



83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 21:14:02.57 ID:KOWhfoghO
これは映画化するw


84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 21:18:32.11 ID:d6H/JGN0O

ガラッ


「ジュン!!!」


あたしは、ジュンの入院している病室の扉を勢いよく開けた。
ジュンの部屋の位置が分かったのは、愛の力とかなんかそんな感じだと思う。


「チエ…!!」

ジュンはすっかり変わり果てた痛々しい姿で、そこにいた。
でも、声だけは変わってない…。

「ジュン…!いつから、いつからこんな…!?」
「チエ…バレちまったか…」

ジュンは力なく笑った。



85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 21:30:28.53 ID:d6H/JGN0O

「どういうこと…??」
「…チエには…こんな弱った俺の姿、見られたくなかったぜ…」

ジュンは、ゆっくりとベットから上半身を起こしてあたしを見つめた。

「何の…病気なの…?」
「…癌、だってさ…笑っちゃうだろ?」
「癌って…そんな…」

その病名に、あたしは恋空のカドで頭を殴られたような耐え難い衝撃を受けた。

「悪性?良性??治療方法は!?摘出?抗がん剤?放射線治療!?」
「そこまで詳しく決めてないよ…」



87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 21:44:04.85 ID:d6H/JGN0O

まくし立てるあたしを黙らせるかのように、ジュンはかぶっていたニット帽を外した。

言葉を失った。

「わかりやすいかと思って、とりあえず抗がん剤で髪の毛抜けた感じにしたんだ」

そう、ジュンの頭はツルツルだったのだ。


「カッコ悪いだろ?」
「そんな…そんなことないよっ!!」


あたしはジュンに抱きついた。
無菌室とかそんなことはカンケーなかった。


「やっぱり、あたし、ジュンのことがだいすきだよ!!」
「チエ…俺も!!」



89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:01:15.86 ID:d6H/JGN0O


あたしたちは、そのまま愛し合った。
ジュンのぬくもりを感じるのは久しぶりだったから…もう止められなかった。
無菌室とかそんなことカンケーなかった。



それから、あたしはジュンの看病をした。
日に日に弱っていくジュンを見るのは辛かったけど、できるだけ一緒にいたかったから…。

あたしたちは、精一杯生きていた。

ジュンの声を、耳に焼き付けた。

パクとは別れた。


ある晩、ジュンは血を吐いた。
癌で血を吐くかは知らないけど、誰が何と言おうとジュンは血を吐いた。



92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:14:39.50 ID:d6H/JGN0O

「ジュン!!お医者さん、お医者さん呼ばなきゃ…!!」

あたしはナースコールに手を伸ばした。
でも、それはジュンに止められた。

「やめてくれ…!!ゲッホ!ゴッホ!」
「でも!!」
「どうせ俺はもう長くない…だから、最後に…チエと、あのアパートで…」


ジュンの、最後のお願いだった。
あたしはどうしても叶えてあげたかった。


あたしたちは、この狭い病室から抜け出した。



94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:23:28.33 ID:d6H/JGN0O

誰の目から見ても病人なジュンを連れ出すのは容易ではなかったけど、なんとかして抜け出した。
そして、あたしたちはジュンのアパートにたどり着いた。


「なんか、なつかしいね…」

ちょっと来てなかっただけなのに、そこはなんだかなつかしかった。
あたしたちが別れる前の、ジュンが癌になる前のまま…。

「また…手料理作ってくれよ…ビーフストロガノフ…」
「うん…、うん…!!」


あたしは腕をふるった。初めてこの部屋に来た時のように。



97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:32:43.48 ID:d6H/JGN0O

抗がん剤治療で食事制限をされていたから、本来はお粥からだんだん慣らさないといけないけど、そんなことカンケーなかった。
ジュンはおいしそうにあたしの作ったビーフストロガノフを食べていた。

あたしも、ビーフストロガノフを口に運ぶ。

涙の味がした。


「うまかった…腕、あげたな」
「そっかな…うれしい♪♪」

ジュンは見事に料理をたいらげると、あたしの手を握った。


「食後のスイーツは…チエでいいや」
「ジュン…」

ベットになだれ込む。



101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:47:55.24 ID:d6H/JGN0O


チュン、チュン…


朝、スズメのにぎやかな声で目が覚めた。

「ん~…」

伸びをして、隣のジュンを見る。
その顔はとても穏やかで、すっかり眠っているように見えた。

「ジュン、おはよ…起きて」

肩を揺さぶっても、反応がない。

「ジュン…病院、戻らないと…ねぇ…!」


分かってる。


頭では分かってるよ。


「ジュン…ジュン…いやあぁぁああ!!!」



ジュンは死んだ。



103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 22:58:48.82 ID:d6H/JGN0O

それからあたしは、学校にも行かずにひきこもっていた。

泣いて

泣いて

泣いて

泣きあかした。

マナカナからメールが来たりしたけど、あたしの心は曇ったままだ。


「…ウッ!!」


そんなある日、あたしは突然の吐き気に襲われた。
トイレに駆け込む。


「オエ……ま、まさか…!!」

あたしはマツキヨに妊娠検査薬を買いに行って、駅のトイレでこっそり調べた。



108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:04:06.68 ID:d6H/JGN0O

「神様…!!」

祈るような気持ちで、尿のついた検査スティックを見た。


結果は、クロだった。


「あたしの中に…赤ちゃんがいる…??」

間違いない、この子は…。

「ジュンとあたしの赤ちゃんが、ここに…」

私はお腹に手を当てて鼓動を感じた。

ジュンとあたしの愛の証。
運命の赤ちゃん。



110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:12:42.34 ID:d6H/JGN0O

「ヤッター!ヤッタ、ヤッタよー♪♪」

あたしは、嬉しくて思わず叫んだ。

ジュンと愛し合った証が、ここにある。
あたし、この子に会いたい…。

「ジュン…あたし、産むよ…」


将来なんて分からない。
でも、あたしは、この子ができたから、生きる意味を見つけれたんだよ。
だから、あたしは産むよ。


『…チエ…』


あの声が聞こえたような気がして、あたしは振り返る。
でもそこには、便所の落書きしかなかった。



「空耳」~完~



111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:12:58.24 ID:T14JJv+BO
笑えるんだけど実際の携帯小説もこんなだしなwwwwww


114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:15:11.39 ID:d6H/JGN0O
一時間で終わらすつもりが八時間もかかったwww
ケータイ小説は相当暇なやつしか書けねーなww



122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:28:46.15 ID:p/nQpMK6O
ところどころ吹いたwww乙www


123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:32:15.37 ID:FnNbFarP0
これはかなり評価したいwwww


124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/22(木) 23:32:34.97 ID:d6H/JGN0O
やべw今思い出したけど、一回妊娠→流産やろうとしたのに忘れてたw
流産はケータイ小説のデフォなのに…しくった




わくわくめーる

[ 2007/11/22 23:18 ] ネタ系【VIP】 | TB(0) | コメント(-)| はてなブックマーク