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PRESS RELEASE

2010年4月5日
富士通株式会社

農業分野向けクラウドサービスを提供開始

経営管理と栽培管理のSaaS型業務支援サービスを新発売

当社は、このたび、JAグループ・農業生産者・農業法人(注1)・小売業など農業分野の業務を支援するクラウドサービス「F&AGRIPACKシリーズ(エフ アンド アグリパック シリーズ)」の提供を開始します。

本シリーズは、農業の「経営の見える化」「生産の見える化」「顧客の見える化」を支援するものです。当社データセンターを利用したSaaS(注2)で提供することにより、利用者はインターネットに接続されたパソコンから、簡易にサービスを利用することができます。

今回、その一環として、農業独自の会計や給与計算、税務申告などの業務を支援するSaaS「F&AGRIPACK 経営管理」と、農産物の生産履歴情報を管理し、食の安心安全を支援する「F&AGRIPACK 栽培管理」を、JAグループ・農業生産者・農業法人・小売業向けに提供開始します。

また、当社は、株式会社富士通九州システムズ(注3)、株式会社富士通北海道システムズ(注4)、株式会社富士通東北システムズ(注5)の3社とともに、富士通グループで横断的に、JAグループをはじめ農業分野に向けたサービス拡充とサポート強化を推進する国内最大規模の「AGRIソリューションセンター」(約100名)を設立しました。今後、農業分野におけるビジネス拡大を支援していきます。

日本の農業従事者の高齢化が進む中、食料自給率低下を防ぐため、現在、行政も担い手育成や、農業法人化、企業参入による食料確保に向けて各種施策への取り組みを推進しています。一方、農業生産者や農業法人は全国各地に点在しており、また比較的小規模経営で、その多くはITスキルやIT専門要員が不足しています。

当社は、このような環境下における農業分野の業務効率化に向け、宮崎県などで行ってきた農業支援システムの実証実験で得たノウハウなどを踏まえ、クラウドサービスを体系的に提供していきます。

「F&AGRIPACKシリーズ」体系図

農業分野向けの業務支援サービスとして、「経営の見える化」「生産の見える化」「顧客の見える化」に関し、「F&AGRIPACKシリーズ」を順次提供していく予定です。

「F&AGRIPACK 経営管理」の特長

農業専門の会計サービスとなっており、減価償却、従事分量配当(注6)など、農業独自の会計処理を正確に行うことができます。また、税理士の経営コンサルティングと組み合せることで適切な税務申告が行えます。本サービスで提供するソフトウェアは、株式会社富士通九州システムズが開発しました。

  1. 会計・給与・税務申告まで一貫したサービス

    パソコンの画面に表示される取引伝票と給与明細に入力するだけで、仕訳・源泉徴収の管理まで行うことができます。会計・資産・給与の基本業務機能に加え、年末調整・決算申告・経営診断機能を提供します。また、新たな入力や設定をすることなくタイムリーな部門損益の管理も可能です。

  2. 日常の業務イメージで入力することで税務申告まで可能

    パソコンの画面に表示される入出荷伝票の取引区分を選択するだけで伝票の仕訳ができるため、会計における高度な専門知識が不要です。発生主義での入力により自動的に決済伝票も作成されます。さらに、法人税申告書、消費税申告書も作成できます。

  3. 農業独自の制度に対応した管理が可能

    従事分量配当に対応した消費税計算が自動で行えます。農業経営基盤強化準備金の積立限度額の自動計算、自動仕訳に対応しています。

「F&AGRIPACK 栽培管理」の特長

農産物の生産履歴情報の管理や、農薬基準に基づいた適切な生産管理を行うことができます。本サービスで提供するソフトウェアは、株式会社富士通北海道システムズが開発しました。

  1. 記帳運動の定着化を支援

    手書きで記入した記帳シートをOCRで読み込むだけで、簡単に生産履歴の記帳ができるとともに、記帳シート保管の効率化や点検作業負荷の軽減を図ることができます。

  2. 農産物の安全性の確保

    法制度に対応した農薬使用基準照合機能により、農産物の安全性を確保できます。品質トラブルを未然に防止することでリスクを回避し、安全な農産物の提供や取り組みを消費者にアピールすることができます。

  3. 農業法人の経営安定化を支援

    生産履歴情報をもとに、農産物の品質向上、生産の平準化の促進が図れます。情報提供による早期の病害対策も実現でき、農業法人の経営の安定化が目指せます。

販売価格およびサービス開始時期

「F&AGRIPACK 経営管理」

サービス名 販売価格(税別) 提供時期
税理士連携モデル(税理士向け) 20万円/年 即日
一般モデル(法人向け) 15万円/年から 即日

税理士連携モデルのサービス利用契約は当社と税理士が行い、税理士が農業生産者・農業法人に当サービスのIDを貸与します(農業生産者・農業法人は税理士とのコンサルティング契約の中でサービスを利用します)。一般モデルのサービス利用契約は当社と農業生産者・農業法人が直接行います。

「F&AGRIPACK 栽培管理」

サービス名 販売価格(税別) 提供時期
生産履歴基本サービス 140万円/年 即日
GAP(注7)運用支援基本サービス 40万円/年 即日

JAや農業法人など、1団体あたりでの販売価格です。

販売目標

「F&AGRIPACK 経営管理」:今後3年間で税理士向け30件、法人向け1,200件

「F&AGRIPACK 栽培管理」:今後3年間で48団体

今後の計画

農作業工程管理、圃場管理などに向けたSaaS型サービスを順次提供していく予定です。

以上

注釈

  注1 農業法人:
「法人形態」によって農業を営む法人(約1万社)の総称。
  注2 SaaS:
Software as a Serviceの略。ネットワークを利用してアプリケーション機能をサービスとして提供するサービス形態。
  注3 株式会社富士通九州システムズ:
代表取締役社長 富永 英俊、本社 福岡県福岡市。
  注4 株式会社富士通北海道システムズ:
代表取締役社長 土井 雄一郎、本社 北海道札幌市。
  注5 株式会社富士通東北システムズ:
代表取締役社長 八田 信、本社 宮城県仙台市。
  注6 従事分量配当:
当初から農家組合員の労働の提供に対しての対価を賃金としての単価の定めをしないで、集落法人組織の事業を行った結果に対する剰余金を農家組合員が事業に従事した度合いに応じてする配当。
  注7 GAP:
Good Agricultural Practiceの略。食品の安全確保などへ向けた適切な農業生産を実施するための管理のポイントを整理し、それを実践・記録する取り組み。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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