特集 2015年7月6日

豪華客船 来航、乗客4000人がイオンに押し寄せる

正面に見えるのはなんと船
世界最大級の大型客船というものを初めて見た。テレビや映画で見るのと全然ちがう。実物ってすごい。圧倒される。ハァ~~ ウワーー と声にならない声ばかり出る。

そして近隣のイオンには、この船に乗ってきた乗客たちが店頭に押し寄せる日時まで貼りだされていた。この船の乗客がなんとイオン2店舗に! そうなると、店のほうは一体どういうことになるんだろう。
島根県生まれ。毛糸を自在に操れる人になりたい。地元に戻ったり上京したりを繰り返してるため、一体どこにいるのか分からないと言われることが多い。プログラマーっぽい仕事が本業。(動画インタビュー

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ビルが来た!

先日、鳥取県の境港に世界最大級の大型客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」号が寄港した。

「船たのしみだなー」程度の生ぬるい気持ちで見に行ってしまったが、船を目の前にして度肝を抜かれた。正直なめてた。いや、なめてたつもりもなかったが。
でかい!!! (目の当たりにすると圧倒されるが、写真では伝わり切らないのが悔しい)
うわーーー…… ビルにしか見えない!
うわーーー…… 夕焼けが反射してきれい
団地か
あ、手振ってる!
すごい。かっこよすぎる。まったく見飽きない。

船の詳細が紹介されてるサイトによると、ロボットバーテンダーがカクテルを作るとか、船の中でサーフィンできるとか、なんだか訳が分からない。

そして船の高さは62.9mだが、今回寄港した鳥取県にはそんなに大きなビルはない。ということは、この日この船が鳥取で一番大きかったということになる。
鳥取県で一番大きい米子ユニバーサルホテル(55m)
一通り、船への感動を伝えたところでちょっと話はそれて、これに乗ってる人たちを見に行った話に移ろう。
船を見るその前にこの乗客を見に行ってきた

きっかけは謎の貼り紙

話は数日前にさかのぼる。私がよく行くイオンに「600人、中国からのお客様が来店されます」というお知らせ貼り紙があった。

え!? どういうことだ。なんの話だ。
これだけだといろいろと謎が残る
どうやら豪華客船に乗って4000人以上の人がやってくる関係らしいとわかり、それが冒頭に紹介した船だ。

定着する港から比較的近い2店舗のイオンに乗客が割り当てられた。
それぞれ港から車で3~40分
「600人」の貼り紙があったのは島根県のイオン松江店。告知されてた日時に行ってみたが、開始予定時間を過ぎても特に変わった様子もない。
店内の様子も外も変わらないなー、と写してたのは観光バスが来ない方の駐車場だった……
入り口には普段はない表記があった
さて、中の様子は……と思ったら、その日取材撮影については取り締まられておりNG。
い……いや、いいんですよ、べつにいいんですよ
この店舗よりも、鳥取県の日吉津村(ひえづそん)の店舗のほうが多く来るらしいという情報もあり(2000人?と聞いた)、せっかくならそっちをじっくり見ようじゃないか……と移動してみたら、こっちはなんと4000人!
もっと別の店にも割り振られてるのかと思ってたら、まさかの残り全員
この店舗だけでも大型バス7~80台ってことか。(港で111号車を見たので、2店舗合わせ るともっと居たんだと思う。)

一気に押し寄せる非日常な光景を期待してたが、パッと見驚くほどでもなく。
停車場所が4か所ぐらいに分けられ、出入り時間もバスごとにずらされてたので、それほど押し寄せた感はなかった
そういえばこの村の住人全員があの船に乗ってもあと1000人は乗れるらしい。それもすごいが、それにしてはイオンが大きいと思われるかもしれない。周辺地域から結構来るのだ。
バスのナンバーを見ると、鳥取だけではなく広島岡山島根からも駆り出されてる
そんなに混雑感もない……?
よし、中もぐるっと見てまわろう!

撮影はできないので、ここからはイラスト(その他小道具)のみで進めます。
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ちょっとした海外気分

外をパッと見た様子では、ちょっと混雑してる程度で、大したことないのかな? という印象。けど中に入ってみたら、通り抜けできないほどに混雑してて結構な非日常だった。
周りの人たちの言ってることが何ひとつとして分からない。ここは海外か……!
ふらっとその辺のイオンに行っただけのつもりが、周りにいる人たちの言葉もアナウンスも中国語。聞こえてくるアナウンス、シェイシェイしか分からない。

日用雑貨や化粧品、医薬品コーナー(ドラッグストアみたいなコーナー)が特に混雑してて、おすすめのものには中国語表記がされている。
おすすめされてるわりに山積みだった。必要な人って限られてるからか
爆買いの様子を一通り眺めたところで、フードコートに移動。

フードコートではラーメンを食べてる人が多くて、やっぱり日本のラーメンって人気なのかなと思いつつぼんやり眺めてたら、カニを食べてる人たちが! カニ!?
このフードコート、カニなんてあるのか! と思って探してみたが、そんなわけなかった
見渡してるだけでも文化の違いを感じるなーと休憩しつつあたりを眺めてると、自分が意外と観光客に馴染んでる気もしてくる。

このとき隣に座ってる人は地元の人だろうと思ってたら、知らない言葉を話し出したし、この日店員の人もどっちか分からなくて探り探りな状況あったんだろうな。……というか、観光客に混じってフードコートに並んでた私なんて喋るまで確実に中国人観光客だと思われてただろう。
今回に限らず外国人の多い街に行った時もこういうことよくある
一通り海外気分を味わった(ような気がする)ところで、そろそろ豪華客船を見に行こう。このときはまだ「イオンも気になるけど、船も気になる」程度の気分だった。

これが、このあとくつがえされる!

船の周りをみてまわる、そして見送り

到着したあとの興奮は冒頭にも書いたので置いといて、客船を見物・見送りしたざっくりとした流れを紹介しよう。

まず許可証が必要で、これがないと制限区域内に入れず見送りもさせてもらえないらしい。
簡単な身分証明が必要 (順番待ちで停車中)
許可証ゲット。これで岸壁まで見放題!
許可がないと入れない区域内も接待モードだ。大漁旗があったり、屋台があったり、ゆるキャラがいたり。
あちこちに貼られる「熱烈歓迎!」
ずらりと大漁旗
ひざ立ちで子供に対応するゆるキャラ
わん うぇい?
手裏剣は300円
船の周りを見てまわったところで、やっぱり中のほうが気になる。頑張って見ようとするがこれが限界だ。
最上階に店が見える……
冒頭でも載せたが、空の夕焼けが見事に反射してた。もっと晴れてて空が赤いともっと綺麗なんだろうけど、この日は結構当たり日だったのかもしれない。
向かい側の空の色が
反射してた
ようやく暗くなった頃はもう夜の八時で、ライトアップをそんなに堪能する暇もなく出港だ。行ってしまう!
キャンドルライト文字や
竿燈などの見送りパフォーマンスもありつつ
さーよーうーなーらーーー (……というかみんないつの間にひまわりなんか……! そんなのもらってない!)
うわァァァ 海面に反射して余計に迫力が増す
あああ…… 行ってしまう
人が散り始める……
行ってしまった。花火とおなじで、圧倒されつつシャッターを切っても、後で見返すとそのときの迫力は残らない。やっぱり実物を見るに限る。当サイトで今までに公開されてた豪華客船に関する記事(T斎藤さんの記事安藤さんの記事)も、ようやく思い知った気がした。

そんなわけで、見たことない人には一度でいいから実物を見てもらいたい。

また見たい、乗ってみたい

影響されやすいのか、もう「船旅に出たい……」とか言い始めたり、「船旅 シミュレーション」で検索してしまってる。「豪華客船 ゲーム」で検索すると、脱出系のゲームしか出てこない。ちがう、そんなんじゃない。ただ船でゆっくり過ごしたいだけだ。

もっと大きな客船も見てみたいので、今後は豪華客船の寄港情報もチェックするようにしたい。
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