プリンは新宿店限定
プリンをはじめたのは新宿三丁目、明治通り沿いにある新宿店。伊勢丹の隣である。斜め向かいにも富士そばがあるがそっちではない。
安心の店構え
いつもの富士そばと違うのはガラスケースのなかにあるこのメニューだ。
プリンの文字。180円って安い
かけ/もり、ミニ親子丼といった馴染みメニューのなかにそば茶プリン。写真にある通りここの店長は元パティシエなのだ。
券売機にもしれっとプリンがいる
いつもの富士そばのカウンターにプリンがのっているのはおもしろい
「なぜかおれだけ富士そばでプリン食べてる夢見ちゃったよー」みたいな光景である。後ろに見覚えのあるコップがあるし。
このお皿と器はこのために準備したのだそうだ
プリンはどこかそばっぽい香ばしさを感じる甘さ。プリンの上に乗っているのはそばの実だ。食べるとぷちぷちした食感が面白い。
そば店でプリン?という違和感が面白くて取材をしたのだが、食べてみると違和感ない。そば屋がプリンを作ったらこんな感じになるだろうなと思うプリンである。
プリンなのにちゃんとそばと折り合いがついている。
作った店長に話を聞いた
この茶そばプリンを作ったのは新宿店店長の白山さん。元パティシエだそうだ。
「前に働いていたのは京橋千疋屋です。子どもが生まれるのでよく利用していた富士そばに転職しました」
元の職場ですごい名店の名前が出てきた。
店長 白山さん パティシエからの転身
「そばのデザートを作るというのは社長からの宿題でして。ベースは豆乳で、そこにそば茶を加えたのでまろやかで香ばしくなってます。そばの香りのせいかけっこう甘くしているんですが、あまり甘く感じないんですよね」
そう、ストレートに甘い!という感じではなく、うまい。
プリンは1日20食限定。その理由は白山さんが1日に仕込める数の上限。
「プリンは、持ち帰りのそばを作ってる最中に頼まれる人が多いですね」。
隣の伊勢丹で働いていると思われる人がそばと丼のセットを持ち帰りで買っていくのを見かけた。プリンの持ち帰りの希望も多いそうだ。
「持ち帰り用の容器さがしておきましょうか?」
取材に立ち会っていた本部の営業の佐藤さんが声を挟んだ。
「いつもこんな感じで新メニューができます」
だそうだ。フットワーク軽い。でなければあんな店ごとの独自メニューがあるはずない。
独自メニューの理由も聞いた
せっかくいい機会なので富士そばの独自メニューの理由についても聞いてみた。
「全店共通のグランドメニューのほかに、店長が店の客層に合わせたメニューを作るのは任されています」(本部 お客様係 工藤さん)
本部でもどこの店でなにを出しているの把握できてないほどだという。
「facebookでカレーかつ丼が食べれる店を知りたいって聞かれて、全店にリサーチしたりしました」
とのこと。Facebook で気軽に書いた人もそこまでの作業になっているとは思わないだろう。
これがランチのロイヤルストレートフラッシュ、カレーかつどん
「レアメニューもありますよ。ありすぎてどれがレアがわからないぐらい(笑)。明太クリームそばとか。明太子ペーストに生クリームをあえたものがそばに乗ってて。3食ぐらいしか出なかったかなあ(笑)」
おおらか。それ食べておけばよかった。富士そばの独自メニューは一期一会である。
富士そばでは年4回、季節ごとにいちおしのメニューが変わる。
いまはミニ豚バラキムチ丼セットと桜小えび天そば(うどん)である
「ただこれも2ヶ月限定で、残りの1ヶ月はお店ごとにおすすめを変えていいんですよ。新宿店はプリンになるかも」
春のメニューだと、4~5月は本部指定で6月は各店で推したいものを貼っていいのだそうだ。やっぱりおおらかなチェーンである。
6月になるといろんな富士そばが店ごとにいろいろ推してくるのだ。どこでなにを推してくるか楽しみにしたい。
富士そばおもしろい
町で富士そばを見かけるたびに変わったメニューがないか覗いている。半分宝探しみたいな感覚である。そこに激レアアイテムとしてプリンが加わったのだ。
レアキャラ、プリンは新宿三丁目付近でゲットできるぞ!
僕は酔った帰りにいつも富士そばに行くのでそのときまた食べると思う。