特集 2012年12月3日

オールマイティ顔ハメシステム

新しい自分を見つけたい
観光地に行くと、顔を出すための穴が開いた看板を見かけることがある。一般的に「顔ハメ」と呼ばれているあれだ。 旅の記念におどけた写真を撮るのもいい思い出だろう。楽しさゆえに、当サイトでも手作りした記事がいくつもある。(参照)

楽しさはわかってる。ならばもっと気軽にできたらうれしい。今回は、観光地に行ったり工作したりしなくても顔ハメができる方法を考えてみた。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

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すぐシステムとか言いたがる

「オールマイティ顔ハメシステム」と仮称している今回の考案は、以下のようなものとなる。
まずはこういう感じの写真が写った印刷物を用意する。
そして、その顔の部分を切り抜く。
物干しなどに紙をぶら下げて、顔の大きさが穴にうまくマッチするように距離を取る。
こういう写真が撮れる。
これがシステムの全貌だ。遠近法を無視して、こじ開けた穴に顔がはまるように写せば意外とそれっぽく見えるという次第。この方法を使えば、全ての印刷物は顔ハメと化すのだ。
カメラの設定をいじって広い範囲にピントが合うようにすると、顔ハメ看板から顔を出してる状態と同じような感じに見える。
あとはお好みで本人気分を楽しもう。自分にはこれが精一杯。
もちろんあえて全く違った雰囲気の表情にもできる。記事によると「愛さない約束」という副題のシングルをリリースしたそうだが、この人には約束をちゃんと守ってほしい。
本物の顔ハメ看板の要領で、穴から顔を直接出すとこんな感じに。モアイみたいになった。
我ながら「こいつ絶対ATSUSHIじゃないな」というのが正直な感想。サングラスかけてる人だからもう少しなんとかなるかと思っていたが、やってみるとそんな希望は砕け散った。
無謀にも女性の写真にも挑む。
ここに俺がはまるのかと思うと、身震いしたくなる。
意外とマッチしたか?…と思ったすぐあと打ち消した。自分に甘くなってる。
こいつからのプレゼントはあんまり受け取りたくない。
女性の写真でも試してみた。男性のときの感想が「ひどい」だったとしたら、今度は「やばい」になった。2つの試みの間にある「ひどい」と「やばい」の境界。「ひどい」よりも「やばい」の方がやばい。これはやばい。
最近買ったカメラのカタログ。
シュッとした表情にはまってみたい。
横顔なので角度調整が難しい。
何回か撮ってのベストがこれという有様。「美しさにこだわるなら」の文字が虚しい。偶然なのか、体部分もつながっているように見えるが、それは何の救いにもなってない。
横顔の写真だとうまくぴったりさせるのが難しく、完成度の低い写真になるようだ。そしてそういう考察とは関係なく、どんなことがあっても現実生活ではロングヘアにはしないようにしようと思わされる結果となった。
引き続きカタログの中を見ていくと、この写真はいけそう。いろいろ試しているうちに、そういう感覚がわかってきた。
謎のはまり具合。ここにきて急に「こういう人いるかも」感が出てきた。
「首長族のティータイム」
現実はこうです。
女性をターゲットとしたカタログのようで、載っているのはおしゃれな写真ばかり。今回のシステムではそういう写真こそやりがいを感じる。すかしてくれてる方が、そこに入り込んで次元を歪める楽しさがあるからだ。
この本にはまるのは無理があるか。
いや、こういう写真ならいけるかもしれない。
窓の部分を切り抜いてシステムに装着。
別の雰囲気が襲ってきた。
自宅にあったマンション情報誌、さすがに顔ハメに適した写真はないか…と思いつつ、気になる写真があったので試してみた。純粋な顔ハメとは違うが、なんだかおかしなのができた。
なんか…近づいて来てないか?
表情もおかしくなってきた…。
絶対やばいって!
早く逃げた方がいい!
こういうはまり方はこのシステムならでは。正確にははまっておらずはみ出しているが、この場合はそのはみ出しが巨大さを知覚させておかしくなっている。
懲りずに女性にはまりたい。
これでは角度がおかしい。
小首かしげて奇跡を待つ。
ここまで来ました。
これまでに前面に出ていた違和感が少し落ち着いてきた。うまくはまっている気がするのは、前髪部分の切り抜いた形が複雑であることが関係している気がする。つるっとした単純な形よりも、顔にかかっている部分がある方がうまくいくようなのだ。
あごにかけた手がよさそう。
キモいのはともかく、はまり度は結構な高ポイント。
これはいけそうな気がする。
こういうお母さん、見たことある!
ベルメゾンの表紙では、元の写真の雰囲気を粉々に砕きつつ、これはこれであり得る写真になった気がする。カタログに載ってる商品のラインナップがどんなものなのか、心配だけど気にはなる、という訴求力だ。

すごく大きい顔の写真もあった。
でも逆にうまくいかない。

モデルの特質上掲載写真は不気味になっただけで、ちゃんとした人がちゃんとやれば、きれいにはまる写真が撮れると思う。
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