特集 2011年7月16日

「スープだったカレー」の時代が来る!

スープカレーをスープだったカレーにします
北海道を代表するカレー「スープカレー」。
スープと言うだけあってカレーライスのカレーとは違い全くどろどろしていない。春の小川の流れのようにサラサラとしているのが特長だ。ザ・液体なのだ。

そんなスープカレーを普通のカレー(カレーライスのカレー)のように、どろどろにしてみてはどうだろうか。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

まずはスープカレーを知ろう

スープカレーをどろどろにする前に、まずは普通にスープカレーを食べてみようと思う。なぜなら僕はまだ人生で一度もスープカレーを食べたことがないのだ。
札幌の「yellow」というお店にやって来ました
DJブースとかもある
人生で初のスープカレーを求めて札幌にある「yellow」というお店にやって来た。まずは店内のオシャレさに驚く。カレー屋と言わなければカレー屋とは思わない。クラブみたいで誰か踊りだすのではと思うほどだ。
早速スープカレー登場
「チキン野菜カレー」を頼んだ。

初めて見る生のスープカレー。普通のカレーは具が程度の差こそアレ溶けているが、スープカレーは具がそのまま。そして、スープなだけあってやっぱりルーは多くの女性が求める髪質のようにサラサラとしている。
ご飯と一緒にいただきます
ドキドキしながらスープカレーを口へと運ぶと、横腹をふいに突かれたような衝撃が走る。野菜や鶏ガラの旨みがこのスープに凝縮されているのだ。店内の雰囲気も手伝って踊りだしそうなほどに美味。

正直な話、僕はスープカレーなんて普通のカレーを水っぽくしただけだろうと思っていた。でも、食べてみると全然違う。数分前の自分を思いっきり殴りたくなった。舐めててごめんなさい。
興奮して写真がブレてた
スープカレーは、スープ(ダシ)とスパイスを別々に作り合わせるのだそうだ。そのおかげなのか、普通のカレーはこだわりがバックグランド(深みとかコクとか)として現れるけれど、スープカレーの場合はスープの美味しさが前面に押し出されている。カレーがバックグラウンドという感じだ。普通のカレーと力関係が逆転している。
やっぱりスープにこだわっている。そりゃ美味しいはずだ

まだまだスープカレー

スープカレーを堪能できたので、もうスープカレーをどろどろにする作業に移ってもいいのだけれど、せっかくなのでもう一軒行ってみようと思う。次も札幌にある「GARAKU」というお店だ。
焼き鳥屋の二階にあります
やっぱり店内はオシャレ
このスープカレー屋もやっぱりオシャレ。スープカレー屋はオシャレなようだ。店内を見渡せば高校生やカップルがテーブルを埋めている。北海道ではカレーといえばスープカレーなのだそうだ。
ではでは、スープカレーの登場です
このお店でもやっぱり具は大きく、スープはサラサラしている。そして、当たり前だけれどご飯と一緒に食べる。スープをおかずにご飯を食べるというのは、スープカレー以外にあまりない気がする。
ご飯と共にいただきます
ではでは、とスープカレーを口に運ぶ。
その瞬間に僕の心の中の中島誠之助が「いい仕事してますね~」と3回言って泣き出した。

タマネギの甘み、豚骨のコクなど、それぞれの素材のいい部分だけがスープに滲み出ているのだ。みんな知っていたと思うけれど、スープカレーは美味しすぎる。
スープには各店こだわりがある

スープカレーの問題点

さて、人生初のスープカレーを堪能したところで思うのは「食べにくい」だ。確かに美味しいのだけれど、スープをおかずにご飯というのは、なんだか食べにくい。

お茶漬けは決して、液体であるお茶とご飯を別々には食べない。お茶をご飯にかけると思う。しかし、同じように液体であるスープカレーは別々に食べなければならないのだ。そりゃ食べにくいはずだ。
普通のカレーはご飯にかける。これは食べやすい
周りをみてもスープカレーにご飯を投入している人はいなかった(その逆もいない)。スープをすすり、間髪入れずにご飯を口に運ぶという食べ方となる。こればっかりは普通のカレーの方が食べやすい。
スープカレーをかけてみても見かけがイマイチ
思い切ってスープカレーをご飯にかけてみても、どこか貧乏臭い。ステーキのタレだけをご飯にかけた「ステーキご飯」もこんな感じのビジュアルだった。

やっぱり最初に考えたスープカレーをどろどろにするというのは、あながち間違った提案ではないような気がする。絶対に食べやすくなると思うのだ。
ということで、スープカレーを用意しました

スープカレーをどろどろにします

長い前フリを経ていよいよスープカレーをどろどろにする。絶対に食べやすくなると思うけれど、問題はどろどろだからスープカレーと呼んでいいのかという点だろう。
水で溶いた小麦粉を準備します
スープカレーと普通のカレーの一番の違いは「小麦粉を使わない」という点らしい。そこに躊躇なく小麦粉を入れたみたい思う。チョイ悪とはこういうことだろうか。
鍋にスープカレーを入れて、さらに小麦粉を投入
普通のカレーは小麦粉がベースだからどろどろとなる。つまり小麦粉を入れればスープカレーだってどろどろになるはずなのだ。ネーミングは変わって「スープだったカレー」になると思う。
完成!
どろどろになった。

ご飯の上にスープカレーがのっている。今までのスープカレーでは考えられないことだ。さすが小麦粉。この写真だけを見れば普通のカレーと見分けが付かない。
具も大きいまま!
早速食べてみると、スープカレーの美味しさはそのままに食べやすくなっている。こんなに美味しいカレーライス(正しくはスープだったカレー)を食べたことがない。

というか、従来のスープカレーの食べ方より、コチラの方がスープカレーがご飯に馴染み、さらに美味しく感じた。

「スープだったカレー」の時代がやってくると確信した瞬間だった。
食べ終わるのが惜しかった

ビジネスチャンスだ

スープカレーをどろどろにするなら、もはや普通のカレーライスでいいのでは、と思うかもしれない。しかし、先に書いたようにスープカレーは普通のカレーとは別物。もちろん「スープだったカレー」になっても別物だ。とてつもなく美味しい。こういう形態で売っているスープカレーがあってもいい気がする。
札幌のスーパーではカレーよりスープカレーの棚の方が面積が広かった
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