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カテゴリ:投資・お金
前に書いたCDSの記事。
まず、CDSとは「保険料払えば、企業が破綻しても債権を保証するよー」な金融商品です。 でもってリーマンが破綻してどうなったの?というニュースが週末ありました。 以下、ネットで拾ったニュース3本。 ---引用開始 (1)米リーマン対象のCDS清算、国内に損失波及も(日経) 経営破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズを対象にしたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の清算に伴って国内外の金融機関に大きな影響が広がる可能性が出てきた。リーマン関連の想定元本は4000億ドル(約40兆円)もあり、CDSの清算では過去最大規模。思わぬ損失を迫られることから、金融市場で不透明感が高まる一因になっている。 CDSとは企業が倒産して、出したおカネが返ってこなくなる可能性を想定して取引する保険契約。投資家が保証料を払って契約すると、企業倒産時に保証料を受け取った相手から元本の補てんを受ける。リーマンの場合は10日に清算価格が元本の約8.6%で決定した。この契約をしていると、元本から差し引いた残りの90%強も保証される。逆に売り手は多額の損失を受ける。(18:07) (2)リーマン対象金融派生商品「清算価値は8・625%」(読売) 【ニューヨーク=池松洋】経営破綻(はたん)した米証券大手リーマン・ブラザーズを対象にした、金融派生商品(デリバティブ)のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の清算価値が10日、元本の8・625%に決まった。 金融派生商品を扱う事業者の業界団体「国際スワップ・デリバティブス協会」(ISDA)が発表したもので、破綻後に暴落したリーマンの社債の価値などに連動する形で決まったという。 市場推計ではリーマン関連のCDSの契約残高(想定元本)は約4000億ドル(40兆円)。この9割以上が損失となり、リーマンの社債保有者などからCDSを引き受けた金融機関などがかぶることになる。ただ、契約時の手数料などで損失の一部はカバーされる可能性がある。 CDSは、企業に融資をした金融機関や、企業が発行した社債を購入した投資家が、焦げ付いた場合の損失を肩代わりしてもらうために、他の金融機関などと行う金融取引だ。(2008年10月12日01時32分 読売新聞) (3)リーマンCDS40兆円 実損は8000億円程度との見通し(証券新報ダイジェスト ) ブルームバーグニュースや日本経済新聞の報道によると、10日に行われたリーマンブラザーズ債に対するCDS4000億ドル(約40兆円)の清算の清算価値は8.625%となった。残りの約36兆8000億円は損失となるが手数料やヘッジで、売り手の金融機関の損失は全世界で7000億円~8000億円程度との業界団体の見方がある。国内に余波が出るとの報道もあるが、金曜日の米市場はこの見通しで株価が戻したとの観測が流れていた。(2008年10月12日(日) 01時39分 ) ---引用終了 (1)(2)の記事 ⇒リーマンCDSの元本は40兆円。大部分が損失となる(リスクを引き受けた人の)。 (3)の記事 ⇒リーマンのCDSの元本は40兆円。損失は7000億~8000億程度の見方。 (1)(2)と(3)言っていることが違う気が??損失が40兆と8000億では全然違うし。 ということで調べてみました・・・が難しくてよく分からない。けど分からないなりに書いてみました。 ただ、書いている本人がよく分かっていないので、非常に意味不明な文章になってしまっています。 内容も怪しい部分もあるので、ちょっとした参考くらいに留めておいてください。 ●(現時点の)結論 ・リーマンの社債の価値が元本の10% ・CDSによる損失の予想が7000億~8000億 どゆこと?というのは以下で。 ●CDS発行について CDSは債権者・債務者でなくても発行可能。「リーマンが倒産したら1億円貰える賭けを100万円でやらない?」みたいな。 よって、別に債権者・債務者でなくても発行可能。 よって、債務残高≠CDS残高となる。(リーマンの場合、社債残高15兆に対しCDS残高40兆) ●CDSを使うメリット ココが分かりやすかったです。 ポイントとなるのは、上記記事の↓の部分。 >貸し倒れた場合の元利金の支払いを第三者に保証してもらい、代わりに銀行は保険料を払う。そうすれば、JPモルガンはリスクをバランスシートから切り離し、準備金を取り崩して商売に回すことができる。 ここは「リスクをBSから切り離し」の解釈をどう考えるか、以下3つ説があるみたいですが、(1)が有力っぽいです。 (1)引当金を計上しなくてもOK (2)自己資本何%以上必要のBIS規制の分母から除外 (3)債権そのものをBSから除外←これはないと思うけど…。 つまり、お金を貸す際に計上が必要な引当金を、CDSを使うことで計上しなくてもOKとなると考えられます。 ●CDSの使い方(例) 「A社がリーマンの社債を100億購入。その全額をB社にCDSで引き受けてもらう」 「B社がリーマンの社債を100億購入。その全額をA社にCDSで引き受けてもらう」 お互いCDSで保障をし合う。こうすることでA社/B社それぞれが引当金の計上をしなくても済む。 (ここで引き受けたCDSの引当金は必要ないの?というのが疑問ですが、現時点では「計上が必要」との情報は確認できませんでした) リーマンが潰れたら、A社B社のCDS保障の相殺が起こりCDSの保障金額はゼロとなる。 ⇒こういった相殺の結果がCDS元本40兆円に対し、損失が2%(8000億)と考えらます。 続きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 14, 2008 02:25:44 AM
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