第10話 恋人たちの時間プリンセス・プリンセス第10話 恋人たちの時間 学園祭 いらっしゃいませとプログラム配りをする姫3人組。 「皆様、ようこそいらっしゃいました」 「これが本日のプログラムです。どうぞ」 実琴に注意する亨。 裕史郎は彼女が来るからってソワソワしちゃってさと嫌味を言います。 そろそろ抜けたいと言う実琴に、待ち合わせまでまだ少しあるだろうと言う亨とそれまでは働けと言う裕史郎。 だってさと辺りを見渡す実琴。 姫達の元に模擬店を盛り上げて欲しいと生徒が駆け寄ってきます。 分かりましたと答える裕史郎。 色々と辺りを見渡している実琴に行くぞと言う亨。 盛り上げるために射的をしている姫。 亨は命中します。 姫がいるので周りに人だかりが出来ています。 今度は柔道部、生物部、美術部が盛り上げて欲しいとやって来ます。 分かりましたと答える裕史郎。 何時になったら抜けられるんだと不安な実琴。 生徒会用控え室(会議室) 実琴は姫衣装から制服に着替えて、亨と裕史郎に「任せて悪いけど後は頼んだぞ。午後からの劇にはちゃんと戻るから」と言います。 「「はいはい」」 「実琴が彼女のために抜けてる間もずーっと姫の仕事してるよ」 「まっ、そんなことこれぽっちも気にしなくていいからな」 「楽しんでこいよ」 2人の言葉に責められているように感じる実琴は遠まわしに言わなくてもいいと言います。 笑顔になる2人。 「まあな。午前中は特に重要な仕事はなかったよな」 「校内回って催し物の雰囲気を盛り上げるだけだしね」 冷や汗たらたらの実琴。 「ただ気になることが1つだけあってな」 「そうそう」 「今日は一般客も校内にいるじゃないか」 「うんうん。でも外部の人間は何も知らないから安心だね」 「気をつけろよ」 「そうそう。途中でバッタリ出くわすってことがないとは限らないからね」 本当にすまないと思っていると土下座する実琴。 頭下げりゃ助かると思われてもなと言う2人。 「彼女を紹介するのは別に問題ないんだ。ただ…その…ちょっと一緒に来るのが問題あって…」 はいはい、どうせ邪魔者だよと言う亨と会わないように気をつけるから安心しろと言う裕史郎。 とにかくそんな怪しい格好で現れないでくれと言う実琴。 「「怪しい!?」」 「怪しい!?」 「怪しい格好だと!?」 何が怪しい格好だと怒る亨と、お前だって着てるだろうがと怒る裕史郎。 2人は絶対会ってやると決意し、そう宣言して部屋を去っていきました。 どうしようと肩を落とす実琴は絶対に会わないようにしてやると決意しました。 実琴は門までやって来て、恋人の姿を探します。 2人の女性の姿を見つけます。 姉、麻琴と彼女、恵です。 流石時間通りと近づいていく実琴。 麻琴は実琴に感謝するように言います。 理由は恵とペアルックしてきたことのようです。 実琴も恵とのペアルックを想像しますが。何故か姫の格好で想像してしまいます。 麻琴は不本意だけど不本意だけど仮にも恋人同士なので2人きりにしてあげるわと別行動をとることにしてあげます。 1時間後にという言葉を残して麻琴はどこかへ行きました。 恵を案内する実琴。 姫2人は実琴を探しているようですが、見つかりません。 ハーメルンの笛吹き状態のように姫の後ろには大勢の人が付いてきていました。 このまま引き連れていくと面倒なことになると言う亨と何とかしないと大変だと言う裕史郎の前に救世主秋良が現れます。 秋良は問題がないか見回っているそうです。 後ろの人が付いてきて困るので、秋良は拡声器を使って追い払います。 「えー、皆様。通行の妨げになる恐れがあります。他にも色々とお楽しみいただけるイベントやショーがございますのでそちらに行ってみてはいかがでしょうか?第1体育館ではバンド演奏、第2体育館では映画の上映、東棟2階ではお化け屋敷、1階ではゲームコーナーがあります」 あちこちに散らばっていく一般客。 姫2人は次期会長決定みたいだとか、これ以上指導力がある人間他に誰がいるんだとか言っています。 校内を歩いている恵と実琴。 皆こっちを見て姫がどうとか言っていると言う恵。 それはきっと恵さんがお姫様に綺麗で見惚れているんだよと誤魔化す実琴。 恵はどうも実琴を見て言ってるような気がすると言います。 姫とか、ミコっちゃんと言う生徒達に声をかけるんじゃねえと睨む実琴。 姫2人は劇までまだ時間が有るのでどうするか考えていると、生徒に囲まれている女性を発見します。 校内を案内するという生徒と結構だと言っている女性。 姫2人は難破は禁止ではないが、迷惑なので止めようと近づいていきます。 「あんた達、人の話聞こえないの?それとも理解力が足りないのかしら?もう1度だけ言ってあげるわ。うっとおしいから消えなさい!!」 睨みをきかせる麻琴。 はいと離れていく生徒達。 驚く姫2人。 麻琴が実琴に似ているように感じる亨。 不機嫌そうな表情が特にと言う裕史郎。 麻琴は姫2人に何なのか尋ねます。 止めに入ろうと思ったが、ご自分で対処されたと答える姫2人。 あれぐらいあしらえて当然だと言う麻琴。 麻琴は姫がどうとか言ってたけど何なのか分からないようです。 この学園に親戚の方がいるか尋ねる亨。 弟がいると答える麻琴。 もしかして実琴かと尋ねる裕史郎。 それだと言う麻琴。 やっぱり似ていると思ったという姫2人。 男の子なのか訪ねる麻琴。 姫の格好でいることを忘れていた姫2人。 弟にも似合いそうだと言う麻琴。 更にやばいと感じる姫2人。 でも着るのはめちゃくちゃ嫌がりそうだけどねと笑う麻琴。 まさにその通りですお姉さまと感じる姫2人。 そこに恵と実琴が通りがかったので、恵に声をかける麻琴。 ばったり会ってしまう姫3人。 実琴は亨と裕史郎が姉といることに驚きます。 お姉さんとそっくりですぐに分かったと言う姫2人。 実琴に友達なのか尋ねる麻琴は何故2人は女装してるのかも尋ねます。 恵に話しかける姫2人。 ノロケ話が親バカみたいで大丈夫かと思っていると。 でも、これじゃあ納得ですねと。 言葉に詰まっている実琴。 恵の顔を見て、姫2人は超美少女系と言われた実琴に見劣りしないと言っています。 これじゃあ実琴と並ぶと美少女アイドルユニットって感じだよなとか言ってる2人を引っ張っていく実琴は何しに来たと尋ねます。 お前らが近づいてきたんじゃないかと言う裕史郎。 午後の仕事を忘れていないか尋ねる亨。 実琴は2人に麻琴に喋ってないだろうなと尋ねます。 すごーく言いたかったけど止めたと答える裕史郎。 はぁと安心する実琴。 でもお姉さんはズバリ真実を言い当てたと言う亨。 何を!?と驚く実琴。 麻琴がこっち放って何をしているのかとやって来ます。 まことは仲が3人ともいいけど同じクラスなのか尋ねてきたので、実琴だけ違うと答える亨。 部活が同じなのか尋ねる麻琴に、違うと答える裕史郎。 じゃあどういう仲間なのか尋ねる麻琴に言葉が詰まる実琴。 生徒会の役職が同じなんですと機転を聞かして答える姫2人。 疑っている麻琴に怯えたのか、裕史郎はこれから仕事なんですと言います。 実琴もそうだと言うと、麻琴は恵を呼んで適当に回るわと言います。 これ以上ここにいられては困ると言う実琴。 理由を聞く麻琴に答えられない実琴の代わりに、最愛の彼女に悪い虫を寄せ付けたくないんだよな、男子校は危険なやつらばっかりなので心配なんだよなと言う姫2人。 これから女装するとは言えないよなと仕方なく機転を利かせてやります。 実琴はこれ以上他の奴に言い寄られてきては嫌なので寄り道せずに真っ直ぐ帰るように言います。 恵は分かったと言います。 「でも、今日はこんなところまできてくれてありがとう。会えて嬉しかった。また電話する。メールも」 「勉強もあるんだし、無理しなくていいんだぞ」 「無理じゃないよ!!恵さんと連絡できない方が辛いよ。今度は俺の方が会いに行くから」 実琴の台詞に笑いを何とかしてこらえようとしている2人ですが、限界なのか先に行っていると走っていきます。 俺も行かなきゃならないからと実琴は恵に別れを告げて走っていきます。 生徒会用控え室に何とか辿り着いた姫2人は腹を抱えて笑い出します。 中にいた秋良に実琴が彼女の前だと態度が違うんだと言います。 演技に入る姫2人。 「今度は俺の方が会いに行くから」 って決め台詞吐いてさと笑う姫2人。 両方ともヴィジュアルが美少女なんておかしいと笑う裕史郎。 笑っちゃ本人達に失礼だと言う秋良。 そこに入ってくる実琴を見て、また笑い出す姫2人。 そろそろ劇の準備をしないと間に合わないよと言う秋良。 笑うなと怒る実琴。 麻琴と恵は帰っていませんでした。 恵は麻琴にさっきの2人は男なのか確認しています。 ちゃんと普通の友達なんだよなと。 麻琴は恵に実琴は恵のことしか見ていないわよと言います。 恵は俺みたいなのを好きになってくれたわけなので男でもあれだけ綺麗ならぐらつくこともあるのではと思っているようです。 麻琴は絶対ないと言います。 友達より恵の方が可愛いからと。 可愛さを勝負してるわけではないと言う恵はじぶんにはあんな風な遠慮ない態度とらないと言います。 麻琴は彼女と友達とじゃ態度違うのは当たり前だと言います。 今のことは絶対に実琴に言わないように言う麻琴。 恵は友達との仲を疑われたらと知ったら傷つくなと感じていますが、麻琴はそうではなくて、それほど恵に思われていると思い舞い上がるのが嫌だそうです。 麻琴は帰れといったのにまだ回る気なので、止める恵ですが、麻琴はあんだけ念を押してるというのは隠し事があると言ってるるようなもんだと言います。 知られたくないこともあるんだろうと言う恵ですが、麻琴は聞く気は全くないようです。 体育館 大勢の人が集まっています。 恵がちゃんと帰ったのか気になる実琴。 彼女に見てもらえなくて残念だなと言う姫2人。 そうこうやり取りをしてると開始のチャイムが鳴ります。 生徒会プレゼンツ、主演姫のプリンセス・ワンダーランドの上演が始まります。 幕が上がると、手を振って愛想を振りまく姫3人。 昔々あるところにそれはそれはたいそう美しい3人の姫がおりました。 しかし、3人の継母は姫達の若さと美貌を妬んでいたのです。 劇はアリスでと言ったのにと怒っている名田庄は連れ出されていきます。 劇を見ている麻琴と恵。 麻琴は隠し事を仕様なんて10年早いと言っています。 「変な生き物が…」←聞き取れませんでした 「さぁ早く…」←聞き取れませんでした 「そうよ、頑張ってどんどん進まないと」 ここで10分間の休憩に入ります。 次のステージで終わりだとか言いながら歩いている姫3人組ですが、実琴は急に立ち止まり固まってしまいます。 何立ち止まってんだよと怒る姫2人。 目の前に立っていたのは劇良かったわよと言う麻琴と恵でした。 その衣装も似合っているわと。 実琴がフリーズして使い物にならなくなってしまったので麻琴に怒る裕史郎。 麻琴はいかにも隠してますという態度が気に入らなかったと言います。 しかし、何とかすると言う麻琴は空き部屋があるか尋ね、恵にお願いねと言います。 人に頼むんなら苛めるのを止めるように言う恵。 生徒会室に入る恵と実琴。 恵は外で待っているように言います。 本当に何とかなるのか心配な亨と、ダメージ受けるとなかなか戻ってこれないんですけどと言う裕史郎。 麻琴は大丈夫だと言います。 生徒会用控え室 フリーズした実琴に恵は大丈夫か尋ねます。 気が付く実琴。 実琴に情けないとか、恥ずかしいとか、穴があったら入りたいとか、記憶を消してくれとか、時間を戻してくれとか思ってるだろうと尋ねる恵。 お前が考えてることくらい分かるよと。 「気にすんなよ。俺、女の子の格好したからってお前のこと嫌いになったりしないよ」 「恵さん…」 「どんな格好しても実琴は実琴だから」 実琴はありがとうと、仕事に戻ると言います。 実琴を呼び止める恵…。 外で待ってる姫2人。 部屋から出てくる実琴には笑顔でやる気満々です。 甦っていました。 驚く姫2人に麻琴は大丈夫だったでしょと言います。 恵にかかれば実琴なんてひとたまりもないと言っています。 恵がいるのにミコっちゃんとか、姫こっち向いてと生徒に話しかけられても笑顔で対応する実琴。 そう話しかけた生徒達も驚いています。 余裕で微笑み返しが出来るなんて何があったんだと考える姫2人。 夜 学園祭の終わりかと姫の衣装ではなく、制服に着替えている姫3人。 実琴は笑顔で、生徒会用控え室で恵と何があったのか思い返しています。 呼び止められた実琴は恵にキスされ、頑張ってこいよと言われたのでした。 「実琴、何思い出し笑いしてんだよ」 「吐け。何があったか洗いざらい吐け」 笑顔な実琴に、気になると言う亨と、こうなったら何が何でも吐かせてやると言う裕史郎。 第10話完 ジャンル別一覧
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