◆京伝怪異帖-2000- ⇒07/02/27の日記
時
安永8(1779,天狗髑髏),天明5(1785,地獄宿),天明8(1788,生霊変化),
寛政2(1790,悪魂),寛政3(1791,神隠し)
場所
江戸,白河,庄内
登場人物 年齢は寛政2(1790)年に換算
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伝蔵周辺
伝蔵(30) 絵師。北尾重政の弟子で政演を名のる。
糸印の伝蔵。質屋の息子。後の山東京伝。
寛政3年(1791)年に手鎖五十日の処罰。
相四郎(21) 伝蔵の弟。
母親の妹の縁で大身旗本青山家の鵜飼家に養子入りするが,戻って質屋を継ぐことに。
よね 伝蔵の妹(10歳下)。14歳のときに黒鳶式部の名で黄表紙を出す。
菊園(27) 吉原の遊女。伝蔵のなじみ。
寛政2年に伝蔵と婚姻。
花扇 菊園の妹。吉原の花魁。
窪田安兵衛 伝蔵の親友の戯作者。
南陀伽紫蘭の筆名で本を出す。北尾重政の門下として浮世絵師窪俊満となる。
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平賀源内・田沼意次周辺
田沼意次・意知 老中(1786年に罷免)と息子(1784年死)。
蘭陽(28) 出羽出身の(元)陰間。
平賀源内 風来山人。
安永8(1779)牢死だが……
かつて安兵衛の師楫取魚彦と同門(賀茂真淵)。
池永道雲 源内の家督を受け継ぐ。
吉兵衛 両国の陰間茶屋(→料理屋)の主人。
料理屋は田沼意次の隠れ屋敷の1つ。
隼人 「地獄宿」に行く伝蔵たちを助けるため田沼が差し向けた忍び。
かえで 隼人と同。芸者として吉原にも出ている。
土山宗十郎 田沼意次の懐刀。
松平定信 天明7(1787)年から老中。
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秋田藩
佐竹義淳 田沼意次と親しかった先代藩主。1786年に死。
平沢常富 江戸留守居役。
朋誠堂喜三二の名で江戸を沸かせた戯作者。
小田野直武 源内の弟子。詰め腹を切らされ自害。
田代国綱 源内の弟子周助(周公)。絵で雲夢と名のる。
大和田篤胤 天狗,鬼,魂のすべてに関心を持つ若い藩士。
後の平田篤胤。
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その他
蔦屋 版元。
寛政3年(1791)年に身代半減の処罰。
杉田玄白 源内の通夜に参加。
勝俵蔵(36) 狂言作者。
後の鶴屋南北。
歌麿 蔦屋の仕事を中心とする浮世絵師。
春朗 安兵衛の所に出入りする勝川派の絵師。
後の葛飾北斎。
太田蜀山人 幕臣。狂歌会の大立者。
伝蔵の処女作を褒めて世に広めた恩人。
伝蔵の手鎖の刑の終わりを祝う宴を提唱。
仙波一之進シリーズ
◆だましゑ歌麿-1999- ⇒07/03/14の日記
◆おこう紅暦-2003- ⇒07/03/18の日記
◆春朗合わせ鏡-2006- ⇒07/02/10の日記
時
だましゑ歌麿→寛政2~3(1790~91)
おこう紅暦→寛政3(1791)
春朗合わせ鏡→寛政3(1791)
場所
江戸
登場人物 年齢は寛政2(1790)年に換算
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仙波一之進周辺
仙波一之進(38) 北町奉行所吟味方筆頭与力。
南町の市中取締掛同心から火盗改を経て北町に。
菊弥 一之進の配下。
おこう(22) 一之進の妻。
元柳橋の芸者。
左門 一之進の父。
元同心。
由利(19) おこうの幼馴染み。赤城の麓の村出身。
浅草の見世物で「熊娘」として出ていたが,おこうの妹分として仙波家に。
与八郎 左門の義弟(亡妻おまちの弟)。
川崎で薬屋を営む。
お房 仙波家の女中の1人。
お鈴(11) 仙波家の下働き。
柳橋で花や辻占を売り母を探していた。
お光 南町同心時代の通いの家事手伝い。
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歌麿周辺
喜多川歌麿(38) 勇助。蔦屋の仕事を中心とする浮世絵師。
元鳥山石燕の弟子。栃木の出。
狂歌名は「筆の綾丸」。
おりよ(26) 殺された歌麿の妻。
笹屋五兵衛 霊岸島の白銀町のもぐさ屋。
徳成 栃木の小間物屋の跡継ぎ。歌麿の身内。
花扇 吉原の花魁。山東京伝の義妹(菊の妹)になる。
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諸藩
佐竹義淳 田沼意次と親しかった先代藩主。
意次の失脚の直後に死亡。
平沢常富(56) 江戸留守居役。
朋誠堂喜三二の名で江戸を沸かせた戯作者。狂歌の名は手柄岡持。
歌麿の弟子の行麿が洒落本の絵を手がける。
倉橋格 駿河松平家江戸屋敷用人。
恋川春町のなで黄表紙を書くが病死。
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松平定信周辺
松平定信 老中首座。
佐野平太郎 南町の与力。一之進の上役。
中山格之助 火盗改の召捕同心。
脇田治五平(45,6) 火盗改で,寄場に詰める。
槍の名人。
長谷川平蔵 火盗改の頭。
安井才蔵 南町の同僚同心。
今村 南町の年番方与力。
初鹿野 北町奉行。
池田 南町奉行。
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春朗周辺
春朗(31) 勝川派を破門になった絵師。鉄蔵。
左門との関わりで,仙波一之進の手先を務める。
蘭陽 不明。田沼の配下だったらしい。
両国にある田沼の持ち物だった元料亭の離れに住む。
窪俊満,山東京伝など知人が多い。
出羽の田舎出身といい,12,3年前都座に「音哉」の名で娘姿の軽業を披露。元陰間。
がたろ 春朗の居候。
大川端のぼろ小屋がに住んでいて,大雨で流されそうになったときに春朗が連れてきた。
江戸で5本の指に入る室町の彩雲堂(筆と硯の問屋)の旦那弥兵衛。
おふみ 春朗の妻。葛飾で暮らす。
湯島の漢書を扱う店の娘。娘はお栄(3歳)。
清七 春朗の父。
仏師として諸国を回るお庭番。
浅草寺裏で小間物屋「井筒屋」を営む兄もお庭番。
中島伊勢 幕府の御用鏡師。
春朗の母の弟。
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絵師や戯作者など
蔦屋重三郎(41,2) 版元。
狂歌名は「蔦の唐丸」。
山東京伝
窪俊満 浮世絵師。
安兵衛。狂歌本の挿絵を専らに手がける。
勝俵蔵(鶴屋南北) 戯作者。
「夏芝居」の仕掛け人。
勝川春章 浮世絵師。
勝川派を築き上げたが,今は病気がち。
春好 勝川派の兄弟子。
春朗を破門に追いやった。春章にかわり勝川派を率いる。
6年前病気で右腕をだめにしたが左腕で描ける技術を身につけた。
春栄 勝川派で仲のよかった絵師。
銀蔵(39) 浅草の筆作りの名人。
松本幸四郎 人気役者。鼻高屋。
中村滝太郎 若手の人気役者。
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柳町の芸者
おしず 柳橋の芸者(福井町福屋)。
おこうの元朋輩。
およう 新内の師匠(湯島天神裏)清志賀。
元浅草のばくれんをひきいる。
おこそ 柳橋の芸者(こそで)。
姉さん格。
おしま 彩雲堂(がたろ)の後妻。
元柳橋の芸者で,おこその朋輩。
鏡平(16,7) 鏡職人。
おこうの先輩芸者おそのの1人息子。
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