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第七回 カラープロファイルってなに?

第七回 カラープロファイルとは

カラープロファイル…Color profile…
直訳すると、色の身上書といったところでしょうか?

最初に言っておきますが、難しく考えてはいけませんよ。
これから色々説明しますが、つまるところ、デジカメ写真の色を正しく表示するためには、ちょとしたルールがありますよ。という事だけなんです。しかもそのルールはいたって簡単。簡単だけど効果は絶大!!!
さあ、本題に入りましょ。

今、みなさんの前にあるパソコンのモニタは、赤、緑、青の3色でカラー表示されているハズです。
???と思った方は画面をルーペで覗いて見て下さい。
3色の小さな点が規則正しくならんでいるでしょ?
これを「光の三原色」と言います。映像の世界ではRGBと呼んでいます。
この3色の強さ組み合わせることで他のすべての色を作り出すことができるのです。
多分小学校の理科の授業でも習っていると思いますので詳しいことは省略します。

デジカメもこの理屈で、カラー映像を作っています。被写体のRGBそれぞれの強さを画素単位で検出して、それをデジタルデータとして記録するのです。
一般的なカメラでは、1色あたり、0から255まで256段階の数値に置き換えられて記録されます。
具体的にはR255,G255,B255という組み合わせで「白」,R0,G0,B0で「黒」を表現します。
ついでに言うとR255,G0,B255だと、ピンク(マゼンタというんですが)になります。

ところが、デジタルの世界でいうところのRGBは絶対的な色ではないんです。
例えば、同じ50,125,255という数字の色(空色ですが)なのに見る環境によって変ってきちゃうのです。これは写真に携わる者には大問題です。美しく仕上げたつもりの写真が、見る環境によって色が違って見えるなんて…
思えば、この業界随分長い間、この問題を放置してきたんですが、デジカメの登場によって本気でなんとかしようという流れになったようです。
なんとかする方法というのが、コンピュータ上の「色」に国際規格を設けて、統一をしようということなんですがこれがまたややこしい。
この規格、たくさんできちゃったんです。(笑)

そもそも、関係のメーカーは(ソフトメーカーも含む)自社独自の規格をもって製品を開発していたわけなので(規格自体がなければRGB画像を表示すらできない)それを国際規格にしたいと思うのは当然の事ですけど。
各社の規格はどれも一長一短があって、必ずしもこれが一番っていうのはなかった。

そこで、規格の垣根すら取り払ってしまう技術が開発されました。
カラーマネージメントシステム(CMS)がそれで、アップルコンピュータの「Color Sync」というシステムが先駆け、少々遅れてWindows系の「ICC」が開発されました。
この両者には互換性があるので、現在では画像ファイルに関しては、Mac⇔Winのやりとりもほぼ問題がなくなっています。
CMSの仕組みを簡単に説明すると、RGB画像を表示しようとしたとき、その画像がどんな規格で作成されているのかを判断して、その規格のルールに準じて表示する。という理屈です。
表示というのは、モニタだけではなくプリントなども含まれ、トータル的に色の統一がはかられるようになっています。

しかし、RGB画像がどんな規格で作成されたのかどのような方法で判断するのでしょうか?

画像1枚1枚に身上書をつけるようにしました。そう、これが「カラープロファイル」なのです。
Windows系では「ICCプロファイル」と呼んでいますが同義です。
画像自体の情報と、その他の情報(メタデータと言います)がセットになってひとつの画像ファイルが構成されています。そのメタデータの中にカラープロファイルが書き込まれている状態を「プロファイルが埋め込まれている」と言います。

この規格、最近ではほぼ2つに絞られてきました。
「sRGB」と「adobeRGB」。しかもほとんどのデジカメはsRGBを採用しています。プロ向けのカメラはこの2つのどちらかを選べるようになっているんですが、初期設定ではsRGBになっていたりします。この2つの違いの説明は別項に譲るとして、「sRGBが標準」と覚えて差し支えないと思います。
これまで「規格」と呼んできましたが、正確には「カラースペース(色空間)」といいます。表示する色の定義の事なんですが、この「カラースペース」と「カラープロファイル」混同している人がプロの中でもたくさんいます。
あくまで「この画像は何々というカラースペースで作成されていますよ」という宣言をするのがプロファイルなのです。
例えばadobeRGBで撮った写真なのにsRGBのプロファイルを埋め込むという嘘の宣言をすることが可能です。当然その場合正確な色は再現出来なくなります。
このようにカラーマネージメントは正しく運用しないと、便利な機能がかえってアダになってしまうんです。
ここが大事!!!ってかここだけ読めばOK!!!(笑)
カラースペースは常に一致させること!プロファイルを埋め込まないなんて言語道断!!!

では、Photoshopにおいて具体的なCMSの運用方法についてはまた次回ということで…
あしからず。

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