WinMXとかWinnyとか、日本ではろくな扱いを受けていないP2Pですが、海外ではけっこう真面目に議論されてるんですよというブログ。
以下の文章は、TorrentFreakの「Downloading 3322 Copyrighted Movies is Okay in Spain」という記事を翻訳したものである。
原典:TorrentFreak
原題:Downloading 3322 Copyrighted Movies is Okay in Spain
著者:Ernesto
日付:May 29, 2009
ライセンス:CC
by-sa
スペイン法廷は、3322本の著作権で保護された映画をダウンロードし、共有したという男性への訴えを退けた。スペインの地元アンチパイラシー団体の努力にもかかわらず、スペインの法律システムは営利を目的としていない音楽・映画共有ユーザの味方であるようだ。
本日、パンプローナ刑事裁判所は、男性が数千本もの映画、音楽(曲数については不明)をダウンロードしたことで、法律を犯したことにはならない、との判決を下した。被告は著作権侵害の容疑で起訴されていたが、映画や音楽のダウンロードや、第三者との共有によって利益を得ていたという証拠がなかったために無罪とされた。
裁判官は、2003年、2004年に被告が実際に「権利者の同意なく」ファイルをダウンロードしたことを認めているが、彼が「私的利用または他のインターネットユーザとの共有」のためだけにそうしたと判断した。そこに経済的な利益はなかったために、被告は刑事責任を問われることはなくなり、晴れて自由の身となった。
スペイン法廷が、ファイル共有寄りの判決を下したのはこれが初めてではない。2006年にも、同様の状況で男性が無罪とされた。さらに最近では、P2Pダウンロード(たとえばTorrent)にリンクを張っているウェブサイトは、適法に運営されているという判決も下されている。スペインの法律では、著作権侵害に対して責任を問われるのは「営利目的」でなければならない、とされている。
スペインの閉店したBlockbusterに書かれた落書き
もちろん、こうしたスペインの著作権侵害に対するリベラルな視点を批判する人々もいる。米国は、スペイン政府が国内にて広まっているP2Pファイル共有は合法だという誤認を、改善する努力をほとんどしていない、と批判している。しかし、スペイン法廷の判決は一貫しており、これは誤認とは言えないだろう。そう、それは法に従っていることを示している。
BitTorrentやその他のファイル共有ネットワークでの共有が合法であるため、スペインが音楽著作侵害大国として上位に位置するのも、驚くべきことでもない。パイラシー追跡企業のBayTSPによれば、それは2,500万回を数えるという。そしてその大半がBitTorrentであった。
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