WinMXとかWinnyとか、日本ではろくな扱いを受けていないP2Pですが、海外ではけっこう真面目に議論されてるんですよというブログ。
以下の文章は、P2P Blogの「Musician mashes up 70,200 songs, delivers lists to rights holders by the truck load」という記事を翻訳したものである。
原典:P2P Blog
原題:Musician mashes up 70,200 songs, delivers lists to rights holders by the truck load
著者:Janko Roettgers
日付:August 21, 2008
ライセンス:CC
by-nc-sa
ドイツの前衛的音楽家Johannes Kreidlerは、ほんの33秒の間に、70,200曲もの他音楽作品からの引用を含む楽曲を作曲した。私は彼を前衛的(アバンギャルド)といったよね?いずれにしても、彼はよき市民であろうとしており、きちんとドイツ音楽権利団体GEMAに利用した楽曲のすべてを報告しようとしている。唯一の問題、それは引用されたすべての楽曲ごとに、それぞれフォーム(書類)に記入して報告しなければならないということ。
Kreidlerは、この楽曲がインターネットの時代における著作権の有効性について疑問を呈するためのものであるという。「コピーは文化の形です。そしてテクノロジーの進歩は常に勝者です。」と彼は最近の記者会見にてジャーナリストに語っている。では、どうやって彼は70,200曲もの楽曲を用意したのだろうか。「純粋な謙虚さです」と彼は自らのWebサイトにて説明する。そして、理論的には1秒間に41,000曲もの楽曲を利用することができたと彼は付け加える。
Kreidlerは、9月12日に記入したすべてのフォームを積んだトラックをGEMAに送りつけることを予定している。楽曲そのものは、Internet Archiveにてホストされている。ただ、現在のところダウンしておりダウンロードはできなくなっている(訳注:9月13日現在ではダウンロードできました)。
さて、このKreidlerが予定していた9月12日より1日早く、フォームを乗せたトラックは無事GEMAに到着したようだ。
以下の文章は、P2P Blogの「Musician delivers 72,000 forms to rights holders」という記事を翻訳したものである。
原典:P2P Blog
原題:Musician delivers 72,000 forms to rights holders
著者:Janko Roettgers
日付:September 12, 2008
ライセンス:CC
by-nc-sa
1つの楽曲に70,200もの楽曲をサンプリングし、地元音楽権利団体にそれらすべての登録を行おうとしていたドイツの音楽家のことをご記憶だろうか。明らかに、これらすべてのためにフォームに記入することは彼に多くの時間を費やさせた。しかし、ついに彼は昨日、ドイツ音楽権利団体GEMAにそれらを送り届けたようだ。その配達にビデオはこちら。
GEMAの方々は単に彼を追い払うことはできないと考えたようで、その場にいた人々に即席に記者会見に参加するよう求めた。ドイツのオンラインマガジンgulliによれば、そこではファイル共有ユーザに対するコレクティブライセンスなどといったことが話し合われたが、そこで意見の一致を見ることはなかった。
しかし、ミュージシャンはGEMAの従業員たちを責めるつもりはないという。結局、彼のフォームはすべてその日のうちに返却されることになり、代わりに博物館がそれを引き取った。
なんか展開がよくわからないのだが、gulliの記事(ドイツ語)をWeb翻訳して読むと、とりあえず書類を受け取りはしたあとに、Kreidlerとともに即席の記者会見を開き、そこで著作権使用料分配やWebでの公開、Creative Commons、ファイル共有、コレクティブライセンスなどなどいろんなことを和やかに話し合ったとのこと。で、その後、書類は返却されて、博物館がそれを引き取ることに興味を示した、とか何とか。博物館って何でしょうね。ドイツ語がわかる方に読んでいただきたいところ。
その辺はともかくとしても、ビデオの中にも海賊党の人たちが移っていることからも、全部とは言わないまでも半分くらいは政治的なパフォーマンスなんだろうね。
コメント
33秒に70000とか異常過ぎる