欧米人などは、
「日本人はイエス・ノーをはっきりと言わない」
と感じる言葉たびたびあるようですが、
ではなぜ日本人は婉曲的な表現をとるのか、
動画ではその理由を、いくつかの言葉を例に説明しています。
動画の要点は以下
・同じ話し手でも、日本語を話してる時のほうが穏やかに聞こえる。
英語の否定は"No"が先にきて、日本語はそれが最後の方にくる為。
・日本人は直接的な否定の代わりに「((肯定的)ですが、)結構です」を使う。
外国人には肯定か否定かの判断が難しいが、日本人は表情や雰囲気で判断する。
・日本人は婉曲的な否定として「もったいないです」を使う。
・路上で人前を通り過ぎる際などに使う「すみません」という言葉には、
"sorry"と"Excuse me"両方の意味が含まれている。
謝罪ほど重くなく、しかしその意味を含んだ言葉として使用できる。
以上の例を挙げた上で、日本人が直接的な否定を口にしないのは、
調和を大事にし、他人との摩擦が生じるのを避けるため、
と説明してらっしゃいます。
この指摘に、外国人から様々な反応が寄せられていました。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
Japanese won't say "NO"!?
■ そうなのか!
自分はスペイン語を話すんだけど、
個人的には英語はもっと礼儀正しい感じに聞こえるんだ。
ケッコウデスは"No thank you"の、
直接的な言い方なのかと思ってたよ。
メキシコ■ oh……自分が今までどれだけアグレッシブだったのか気付かされた!
いつも何の説明なしに"No, thanks"って言っちゃうんだ。
だけど肯定的な場合は"sure"じゃなくて、
"yes"っていうように心がけてる。
そのほうが興味を抱いてるって事が、
調度良い感じで相手に伝わるから :D
アメリカ ■ 単にノーって言う代わりに、
色んなシチュエーションごとに文脈を変えるのに慣れるには、
まだまだ時間がかかりそう >_<
国籍不明■ 日本人がノーってはっきりと言わないのは、
冷たく聞こえるからっていうのも聞いたことある。
ポルトガル ■ ブルガリア人です。
何が礼儀正しいのかっていう認識はこっちとすごく似てる。
動画で言われてることは私達の言語や表現にも反映されてるよ。
ブルガリア ■ イギリスにももっと丁寧な方法で非直接的にノーを言う方法がある。
"i'm fine thank you"っていう表現がそれ。
日本の婉曲的な否定とすごく似てるニュアンスなの。
私は丁寧に接しなきゃいけない人にはこの言葉を使うよ。
自分の友達や家族には単にノーって言うけどねw
イギリス■ ああ、これは何回も聞いたことある。
日本人は衝突を避けることをプログラミングされてるかのようだ。
だから直接的にノーっていうのは問題外なんだよ……。
ベネズエラ■ 私が日本人と接したら衝突しちゃうかも……。
イタリア 24歳■ 公式な場で何かを断らないといけない時、
私は普通"Thank you(very much), but no"って言うよ。
それが英語で攻撃的なニュアンスを削ぐ言い方だと思ってる。
カナダ■ 今度日本に行く予定なんだけど、
この動画を観てちょっとナーバスになってる。
凄く役に立ったけどね! どうもありがとう!
アメリカ 16歳 ■ 基本的な部分だけ抑えておけば全然問題ないはず ^^
イギリス■ 動画を観てて勉強になったと同時に笑ったことがある。
だってほら、みんな日本語と英語を話してる時で感じが変わるじゃない。
投稿者さんも日本語を話してる時はkawaiiんだけど、
英語で話してる時は年齢が上がったか、
先生みたいな感じになってるもんね。
アメリカ■ 今日初めての日本語の授業があったんだけど、その時に、
「あなたは日本人ですか?」ってsenseiに日本語で訊かれたの。
だから私普通に"iie"って言っちゃったよ。
きつい言い方に聞こえちゃってないか不安だ :(
フィリピン■ この動画かなり面白かった。
私の国の人達も日本人と同じくらい礼儀正しくあってほしいな。
あんなふうに他人を思いやる人たちに囲まれてたら凄く幸せだと思う。
あと彼女が「私は」って言う代わりに、
「私達日本人は」って頻繁に言ってるのに気づいた。
それって個よりも公をより気にかけてるからなんじゃないかな。
日本に行って、もっと礼儀正しくいられる方法を学べたら、
すごく素敵な事なんだろうと思う。
アメリカ■ つまり日本語だと多くの場合文法的に一番大事なのは文の最後って事だ。
それなら何で非直接的な表現が自然なのか理解できるなぁ。
実際、直接的な表現を使わないのは凄くスマートな方法だと思う。
俺達もせめて、何でノーになるのか、その理由を説明するべきだよ。
そうすれば向こうから代替案が返ってくるわけだしさ。
英語や欧米の言語にも似たような表現があるけど、
こっちの社会ではほとんど使われることがないよね。
+3 フィンランド ■ 日本人が英語を話すとアグレッシブな感じになるっていうのには同意……。
私の彼氏は日本人なんだけど、ネイティブみたいな英語を話すの。
でも彼が英語を話す時、突然彼が"つめたい"and"優しくない"人になる。
日本語を話してる時は「何て優しい人なの」って感じなんだけどね。
だから今は彼と話すときは日本語だけ。英語は使ってないよ……。
イギリス■ 日本人は他人との衝突を避けるために凄く苦労してるんだね。
ただノーっていう時でさえ、
考えられないくらい礼儀正しくあろうとする……。
アメリカ ■ 今までは全然意識してなかったことなんだけど、
日本に興味を持って日本語を勉強するようになってからは、
単に「ううん、飲み物はいらない」っていうんじゃなくて、
「いいね、だけど今は喉が乾いてないんだ、ありがとー!」
って言うようになったんだよね。
日本の文化が大好き。本当に素敵だと思う。
アメリカ 16歳■ 分かるわ~……。
俺も日本語を話すときはもっと落ち着いた、
丁寧な口調になるんだよ……。
ふーむ、新しいことを学んだ。arigatou na
オランダ 25歳■ 欧米の文化が個人主義なのに対して、
日本の社会は集団主義みたいな印象を受けるな。
オランダ 36歳■ 日本の文化ってまさに私の性格だ。
いつも他人の感情を傷つけないように気をつけてるんだよね。
なんだか自分のことを言われてる気分になった……。
コロンビア■ じゃあ例えば「もう一杯どうですか」って訊かれた時、
"けっこうです"って言葉には否定と肯定の意味があるの?
ああ、もっと日本語を勉強しないとね。
だって何でちっちゃい"つ"があるのかも理解できないし。
アメリカ■ 実際日本語には1つの言葉に色んな意味が含まれてるものが多いよね。
これって日本語のトレードマークみたいなもんだと思ってる。
英語の句動詞にも同じことが言えるけど。
クロアチア 32歳■ ああ、俺もまったく同じだよ。
イエスって言う時でさえ問題を抱えてるくらいだから。
「パンをもう一枚いかがですか」って時に、
「ああ、いいですね」って言う代わりに、
「あっ、大丈夫です」って言っちゃうんだよ。
凄く食べたい時でさえ。
アメリカ ■ この動画気に入った……。
だけど何で日本人はここまで礼儀正しく、
あるいは正しくあろうとするんだろう。
それが俺には理解できない点なんだよ。
南米■ 了解した!
つまり大事なのは、"空気読めない"人間にはなるなって事だね!
香港 海外にでも婉曲的とまでは言わずとも、
否定を和らげる言い方はあるようですね。
「自分の性格に似てる」という方が何人かいるのも面白いです。
でも確かに、単純な表現方法の違い以外にも、
最初に「ノー」とバンっとくるのと、
最後の方に、「……ないです」とくるのでは、
大分印象が変わるかもしれないですね。
特に丁寧語の場合は「したくないです」「いらないです」といったように、
「ない」という否定語が他の言葉に挟まれて隠れるようになってますし。
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