スポーツ関連の靴やアパレル等を開発、製造、販売する、
アメリカで誕生した多国籍企業、「ナイキ」。
世界最大のアスレチックシューズのサプライヤーになるなど、
現在では文字通り世界有数の大企業となったわけですが、
出発点はオニツカタイガー(現アシックス)の販売代理店でした。
ナイキ共同創業者の1人であるフィル・ナイトは、
スタンフォード大学経営大学院在学中、
「日本の運動靴は、日本のカメラがドイツのカメラにした事を、
ドイツの運動靴に対しても成し遂げ得るか」という論文を執筆。
大学時代にトラック競技をやっていたナイト氏は、
日本製のスポーツシューズの品質を身を以て知っており、
カメラのように、やがて世界を席巻するはずだと睨んでいました。
そしてナイト氏は大学卒業後、品質に確信を持ったオニツカの本社へ。
実は当時はまだ会社を正式には設立していなかったのですが、
自身の「会社」を代理店にしてもらうよう直談判しました。
そんなナイト氏の熱意をオニツカ創業者の鬼塚喜八郎氏は気に入り、
わずか50ドルで米国における独占輸入販売権を与えています。
そして1964年に共同創業者であるビル・バウワーマン氏と、
ナイキの前身である「BRS(ブルー・リボン・スポーツ)」を設立。
日本からオニツカタイガーのランニングシューズを輸入し、
アメリカ国内で販売し始めました。
BRS社はスニーカーづくりのノウハウをオニツカから学ぶ一方、
やがてオニツカの製品開発にも関与する事になり、
1968年にはバウワーマン氏のアイデアによって、
看板商品となる「タイガー コルテッツ」が誕生しています
(「コルテッツ」は両社にとって看板商品であったため、
ナイキ設立後に訴訟問題に発展しており、
オニツカがナイキに1億円超の和解金を支払う事となった。
さらに名称も「タイガー コルセア」に変更)。
しばらくは蜜月と言える関係が続いていましたが、
両社に思惑の違いが生まれた事などから1971年に提携を解消。
BRS社が自社生産を行うには資金面が問題でしたが、
将来性に着目した大手総合商社の日商岩井が、
100万ドルの融資を決定した事で道が開き、
同年「スウッシュ」がデザインされた初のシューズを発売。
社名も「スウッシュ」のデザインをヒントに、
ギリシャ神話の勝利の女神である「Nike」に変更されています。
(なお、日商岩井は1975年の経営危機の際にもナイキを救った。
ナイト氏は、日商岩井の融資がなければ、
「ナイキは存在していなかったでしょう」と発言しており、
恩義から、現ナイキ本社の中心に日本庭園を設置した)。
その後は積極的な広告キャンペーンや技術開発で台頭。
「エアジョーダン」や「エアマックス」シリーズが大ヒットし、
世界に名だたる大企業へと成長していきます。
関連投稿には、ナイキと日本の深いつながりに驚く声や、
オニツカタイガーのシューズの品質を称える声など、
様々な反応が寄せられていましたので、その一部をご紹介します。
英国「日本人には本物が分かるんだよ」 BBC 英国製の革靴を愛する日本の人々
■ ナイキが他のブランドの代理店から始まったなんて、
かなり衝撃的な事実だった。
+5 ■ やがてナイキの代理店からライバルが誕生し……。
+2■ オニツカタイガーを選んどけば本当に間違いないよなぁ。
+5■ オニツカはレジェンドと言っていいシューズメーカーだよ。
個人的にはナイキよりはるかにクールだと思う。
+23 ■ うん、俺もその点は100パーセント同意するよ。
+2■ オニツカの「コルセア」とナイキの「コルテッツ」。
どちらも棚に保管してる俺に死角はなかった。
+3■ オニツカの「コルセア」とナイキの「コルテッツ」は、
両方ビル・バウワーマンがデザインした訳でね。
ナイキが批判される謂れはないでしょ。
+3■ アシックスのシューズには品格があり、
そして彼らのシューズこそ「オリジナル」である。
+19 ■ 基本的にはオニツカがナイキを作ったようなものだよね。
+1「日本発祥じゃないのか」 米国発の牛乳屋が日本で大企業に進化していると話題に■ ブルース・リー もオニツカタイガーが好きじゃなかった?
+11 ■ 実際にオニツカのシューズを履いてたの?
■ 黄色と黒のオニツカタイガーを良く履いてた。
だからオニツカを見るとブルース・リーを思い出す。
残念ながら自分の足には小さくて合わないが。
+1 ■ オニツカタイガーのシューズって、
かなりピタッとフィットする感じだから、
小さく感じるのは仕方ないかも。
■ ニッポン製のコルセアを持ってる……。
スニーカーに見えるように作られた、高級革靴のようだ。
+12■ ナイキ「コルテッツ」もオニツカのシューズも両方好き。
なぜなら、結局は同じデザインだから……。
+2■ 日本で作られた、オリジナルの、イギリスに輸出された、
梱包までオリジナルのオニツカをちょうど手に入れたところだ。
+17海外「また日本からなのか!」 日本の一般的な包装が海外では斬新だと大反響■ 「ナイキがオニツカのデザインを使用した」、
みたいな言われ方は正しくないと思う。
ナイキだってオニツカのシューズのデザインを、
1940年代から手伝ってたんだから。
+16 ■ 誰か詳しく説明してくれないか?
+3 ■ オニツカの靴を米国で販売するために設立されたのが、
ナイキの前身である「ブルーリボンスポーツ」。
1963年、スタンフォード大学を卒業する直前に、
日本を訪れた創業者のフィル・ナイトは、
オニツカのシューズが高品質でありながら、
リーズナブルな価格である事に感銘を受けた。
そしてすぐにオニツカのオフィスを訪れて直談判した。
後年ナイキを設立したフィル・ナイトは、
オニツカの技術者たちを引き抜いて、
福岡県のアサヒシューズで靴を製造してた。
だから初期のナイキは日本製だった。
+12 ■ ナイキのシューズをデザインしてたのは、
オニツカのエンジニアだったからね。
+11 ■ オニツカタイガーの創業は1940年で、
ナイキの誕生は1960年代なんだが、
どうやったら40年代にオニツカの手助けが出来るんだ?
元々ナイキはオニツカの下請けだったんだよ。
+13■ オニツカタイガーこそ世界最高のシューズメーカーだ🇵🇪⚡🌎
+3■ 日本製のオニツカを買った。400ドルだった。
今まで買った靴の中で一番の高級品だ。
「日本では高額紙幣が偽札扱いされない」 外国人が語る母国では不可能な日本での体験談■ 数年前にナイキ創業者のフィル・ナイトの著書を読んだけど、
たしかオニツカの販売代理店だった前身のブルーリボンが、
オニツカから契約を解除される事になって、
リブランディングする以外に道がないと考えたようだ。
■ でももしそのオニツカの決断がなければ、
ナイキはこの世に存在してなかったかもしれないのか。
■ オニツカの「コルセア」をジムで何度か使ったけど、
軽いトレーニングにはかなり快適だ。
行きつけのジムでは多くの女性が履いてるよ。
■ 俺はいつだってオニツカタイガーを選ぶぜ。
+96 ■ オニツカを履くのはいかにもヒップスター*っぽくてなぁ。
+8 (*流行に敏感な若者。
乗り遅れていないか過度に心配する人たちの事も指す)
■ オニツカは本当に履き心地が最高だよな。
特にNIPPON MADEコレクション😎
+2■ 自分はオニツカもナイキも評価しない。
どっちもたしかに見た目はいいんだよ。
だけど何時間も歩く時には選べない。
「神道の影響がここにも…」 森林浴という日本独自の概念に外国人が感動■ 自分はオニツカを何足か持ってるけど、
失望させられた事は一度だってない。
デザイン面では、アイデアとイメージの抽象化が、
自分にとっては競合他社のものよりも興味深く、
視覚的なバランスが取れてるように感じる。
+20 ■ 個人的な不満は、靴底が滑りやすいところ。
前後方向のグリップが感じられないんだ。
■ オニツカタイガーは品質面で他を圧倒してるよ。
+24■ 公平に言って、もしも日本の企業がなければ、
ナイキは今存在していなかっただろうね。
+7
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