トルーマン・カポーティの同名小説を原作とする、
オードリー・ヘプバーンの代表作の1つ「ティファニーで朝食を」。
1962年のアカデミー賞では5部門にノミネートされ、
2012年には米国立フィルム登録簿に登録されるなど、
非常に高い評価を受けています。
一方、原作にも登場し、ミッキー・ルーニーが演じた、
日系アメリカ人の登場人物の「ユニオシ」に関しては、
米国社会におけるステレオタイプな日本人像が反映されており、
またコミカルで誇張された動きしている事が当時から批判され、
ミッキー・ルーニーは繰り返し釈明をする必要に迫られました
(キャラクター設定は監督のブレイク・エドワーズ氏の創作)。
現在でも演出や設定には批判の声があり、
イギリスのテレビ局「チャンネル5」は先日、
「ティファニーで朝食を」を放送した際、
日本人などに配慮し、ユニオシの登場シーンを全て削除しました。
いわゆる自主規制なのですが、その動きには反対の声も。
「モンティ・パイソン」のメンバーの1人で、
現在は映画監督を務めるテリー・ギリアム氏は、
こういった規制を「不条理で危険だ」と指摘しています。
この一件に、外国人から様々な反応が寄せられています。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
海外「日本には名作が多過ぎる」 日本映画TOP10ランキングが大反響
翻訳元
■■■ ああいった描写が非難されるのはいい傾向だ。
言う時は言わなきゃいけない時なんだよ。
+32 オーストラリア■ 規制してしまったら過ちを学べないのでは?
イギリス■ 個人的にはそのままにしておくべきだと思う。
当時の映画界の認識の実態を後世に伝えるために。
現代の僕たちにとって不快で、気味が悪く、
不愉快なものであったとしても、
今それを編集しても過去は変わらないし、
これからも軌道修正される事はないだろう。
+477 オーストラリア ■ 俺の考えとほとんど同じだ。
過去とこれまでの歩みを忘れないために、
そしてまだまだ道のりは続く事を忘れないために、
過去の物はそのまま残しておくべきなんだ。
起きた事は変えられない。
しかし記憶し、議論する事はできる。
俺たちは過去に物事がどう行われてきたのか。
それを忘れてはいけないと思う。
+21 オーストラリア■ あれはあくまでも演技でしょう。
ただアジア系の俳優を起用する事も出来たはず。
おそらくミッキー・ルーニーが人気だったから、
それで彼が選ばれたのね。
+37 ハワイ■ たしかに際どいと感じた。
当時でもギリギリのラインじゃないだろうか。
ただ、現在放送する事で問題になるかどうかは、
当事者の人たちに委ねるべきかな。
+10 アメリカ ■ 自分はアジア系アメリカ人。
個人的には「異なる時代」だったという認識。
+3 アメリカ■ 最近はどんな事でも批判されちゃうね。
本当に、世の中はどうなっちゃったんだ。
アメリカ■ 個人的にはそのままにしてほしい。
ステレオタイプや歴史的背景について、
意義ある会話をするためにも
(ちなみに撮影はWW2からわずか15年後)。
+2 オーストラリア■ 明らかにアジア系の人たちはユニオシの設定が嫌だと思う。
だけどシーンの削除はやり過ぎ。
カナダ■ つい最近観ようとしたけど、あのキャラクター設定が凄く嫌で、
登場シーン以降はもう観る事が出来なかった。
何で今まで見過ごされてたんだろう。
+3 アメリカ■ そのままにしておこうよ。
多くの人は、これは60年前の作品であって、
現代の価値観は反映してない事を知ってるよ。
+37 国籍不明海外「終戦間もないのに凄い」 1960年代の東京の発展ぶりに外国人が衝撃 ■ あなたの意見には敬意を払うけど、異議あり。
だってああいう不快な表現は今でも健在だから。
実際に私は不当な扱いを経験してる。
+23 オーストラリア■ 当時の映画界がアジア系住民をどう認識していのか。
それを忘れないためにも残しておくべき。
+232 ブルキナファソ ■ そういう考えは今の問題にも繋がらない?
「編集されないって事は問題ないんだろ?」って、
そんなふうに考える人は本当に多いんだ。
+18 アメリカ ■ よく言った。過去の過ちを消してはいけない。
そのままにしておくべきなんだ。
人はそこから気づき、学ぶ事が出来る。
+3 イギリス ■ 君の意見に同意する。
「不適切だった」という免責事項を、
最初に書いておけばさらにいいんじゃないかな。
ただ規制するだけじゃ何も学べないさ。
+2 アメリカ■ アジア系の人たちは不快に思ってるのかな。
それとも外野が代わりに批判してるとか?
個人的には過去より未来に目を向けるべきだと思う。
+12 国籍不明■ 少なくとも、日本人が演じるべきだったと思います。
+2 イギリス「こんな顔に生まれたかった」 ハリウッドがとある日本人俳優に頼り過ぎと話題に■ 今とは価値観が違うんだよ。
こんな調子じゃ「風と共に去りぬ」あたりの映画は、
堂々と観る事が出来なくなっちゃうぞ。
アメリカ■ 間違いを覆い隠すようなやり方は得策ではないかなぁ……。
カナダ■ まぁオリジナルを観たいならいつでも観られるからね。
これは別に検閲って次元の話じゃなくて、
民間のTV局が自主規制しただけの話だよ。
+5 アメリカ■ 当時の主要メディアの認識を如実に表してる。
だからそのままにしておくべきだと個人的には思う。
こういった事が年と共に輝きを増す事はまずない。
むしろ恥ずかしい物として認識されるようになる。
黙殺しちゃったら世間は忘れるよ。
+27 国籍不明■ 正直、なんでこの作品がこんなに愛されてるのか分からない。
私はオードリー・ヘプバーンの大ファンだけど、
それでもそう思ってしまう。
+44 😆
+8 アメリカ ■ 個人的には主人公に凄く共感出来る。
人付き合いの問題の点とかでね。
+4 カナダ■ とりあえずミッキー・ルーニーは悪くない。
彼は役者として台本通り演技をしただけなんだから。
国籍不明「世界的大スターだった」 戦前に全米の女性を虜にした日本人俳優 早川雪洲□ この作品は最後まで観られなかった。
あの日本人キャラクターの登場シーンは、
文字通り直視する事が出来なかったんだ。
だから色々な選択肢がある事は正直嬉しいよ。
+3 カナダ ■ ユニオシの出番が少ない事だけが救い。
+1 アメリカ □ それなら今度最後まで観てみようかな!
僕はオードリー・ヘプバーンが大好きなんだ。
どうしてみんながこの映画を愛してるのか。
その理由を確認してみたい!!
■ うん、本当に酷いキャラ設定だったと思う。
+10 ホンジュラス■ これは指摘する価値があると思うから言うけど、
こういうのを批判してるのは日本人以外なんだよ。
だって、実際に日本人は怒ってるの?
+9 イギリス■ こういう規制は焚書と何が違うんだろうか。
過去から学ばなきゃ過ちを繰り返すだけだ。
+1 イギリス■ 自分はアジア人だけど、削除して欲しくない。
過去に実際にあった過ちを、
なかった事にはして欲しくないから。
+1 オーストラリア■ 数年前に初めてこの作品を観て唖然としました。
小説を読んだ事がある人はいますか?
原作者のトルーマン・カポーティは、
ユニオシを映画の中のキャラクターのように、
かなり大げさな振る舞いをする人物として、
あのまま描写してたんでしょうか?
イギリス「日本文学は傑作の宝庫」 外国人が人に薦めたい好きな日本の文学作品 ■ いや、誇張的な表現は一切ないよ。
ミスター・ユニオシは実際に登場するけど、
主人公と同じアパートに住んでいる、
日本人カメラマンとだけ描写されてる
(ついさっき原作を確認した)。
アメリカ■ 今とは価値観が違うんだよ……。
そしてこういう事は世界中で起きてた。
今の価値観にそぐわないからって理由で、
削除したり編集したりするのはよくない。
もっとよく知って、今後絶対起きないように努力しなきゃ。
過去に対して全ての人類が謝罪するべきなんだ。
+14 アメリカ■ 正直、あの登場人物が作品の品格を落としてる。
日本人役の人物にもっといい台詞を改めて与えて、
うまく編集出来たら作品にとって利益になるはず。
+12 イギリス■ 考慮すべき点は、このキャラクターやシーンが、
映画のストーリーに不可欠だったかどうかだろう。
もし不可欠なものならそのまま残すべきだし、
そうでないなら編集で消してもいいと思う。
アジア系アメリカ人の自分としては、
このキャラクターを不快に思ってるけど、
同時に絶対消して欲しくないとも思ってる。
エンターテインメントの名の下に、
特定のグループが笑い者にされてきたという事実を、
現代と未来の世代の全ての人たちが忘れず、
その事に眉をしかめる事は必要だと思うから。
こういった映画の存在によって、意識が高まるし、
問題について話し合う事が出来るという事実に、
個人的には感謝したいと思ってるよ。
+35 アメリカ
ここでは「戒めとして残しておこう」
という内容の意見がかなり多かったです。
また「時代が違うのだから仕方がない」という意見も目立ちました。
個人的には「戒め」とかは関係なしに、また好悪は別に、
昔の作品はただありのままであっていいと考えていますが、
放送局側の自主規制にも全く反対しません。
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