NASAの高度食品技術プロジェクトは宇宙に人を送るようになった50年間で劇的に進化しています。最初期はマズイマズイと言われながらも改良を重ね、現代では可能な限り、地上に近い食事や味の向上がされています。
NASAが50年かけて開発・進化させた宇宙食の歴史を見てみましょう。
1.1961年から1966年にかけてジェミニ計画で使用。保存性を優先したチューブ、固形状の食品。美味しくなく同じような食事が続いたため、不満をもった宇宙飛行士が自前の食事を船内に持ち込んだという逸話がある。
2.1968年から1972年にかけてアポロ計画で使用。ジェミニ計画時代とは違い、透明のパッケージになりカロリーも計算されている。お湯で戻すことで温かい食事が楽しめるよう進化。
3.1973年から1974年にかけてスカイラブ計画で使用された食品セットと食品の加熱ができるトレイ。温かい食事は宇宙飛行士の士気につながる。また、ナイフやフォークがつくようになった。
4.ここから現代に近い宇宙食。こちらはパッケージ開ければ食べれる菓子類や香辛料、野菜や果物。宇宙飛行士の精神面を考え地上と同じような食生活が送れるようになっている。
5.急速冷凍、減圧することで水分を昇華させるフリーズドライ製法で乾燥させた肉や魚介類。食べる時はお湯を入れて戻す。
6.スペースシャトルのクルーが食事の時に使用するトレー。ゴムバンド、磁石などで食品やカトラリーを固定する。
7.水を入れて飲む粉末になった飲料。無重力空間では水分が飛び散らないようパックになっている。宇宙に物資を送るには莫大なコストがかかるため可能な限りコンパクトな形状で宇宙に送られる。
8.アルミのパックに入ったレトルト食品。宇宙飛行士の出身国の料理などが詰められている。
9.食品を収納するコンテナ。無駄なスペースがないように収められていて、これだけでもかなりの日数分の食事が入っている。
10.食事を楽しむ国際宇宙ステーションSTS-110のクルー。毎日の食事は大切な栄養補給であるとともに貴重な娯楽の機会でもある。
ソース:
50 years of NASA's space food packaging documented
ビー・シー・シー
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