2014年にプレイした作品で各部門(新作・旧作・同人)ごとに10選
エロゲ(雑記) - 2015年01月01日 (木)
去年一回しかブログ更新してないのは流石にまずいと思ったので、今年は気持ちを新たにして元旦から更新していきます。これがいつまで続くかは分からない。
記念すべき一回目の更新は昨年のエロゲ振り返り記事でも。それにしても一昨年のブログ熱は一体何だったんでしょう…。(Twitterが快適過ぎるのがいけない。)
という訳で去年自分がプレイした作品の中で特にお気に入りなものを新作・旧作・同人の三つの部門に分けて10本選んでみました。ランキングではないので順番に意味はないです。作品名・ブランド・軽い感想という形で紹介していきます。
それでは早速どうぞ。
※FDはどの部門も除く、同じブランドの作品を何本も選ばないように心持ち配慮
【新作部門】
・Bradyon Veda 暁WORKS
今までプレイした作品の中でも一、ニを争うほど濃い作品。重厚な設定・世界観を基にした本格派ハードSF。読んでいて軽く勉強してる気分になりました。理系の人にオススメしたい。OPは2014年の作品の中でもかなり好きな方。同ライターの過去作『STEEL』も積んでるので今年中にやりたいですね。
・アストラエアの白き永遠 FAVORITE
なかひろ作品の一つの集大成(のような気がする)。やり口やテーマはこれまでと同じなんですがやっぱ好きなんですよね。りんね先生可愛い。雪のエルフィンリートは今でもよく聞いてます。なかひろ氏の最新作はアス永遠じゃなくて桜花学園ゆーれい部だーなんて言ってたのが懐かしい。(早く出ないかな…。)
・魔女こいにっき Qoo brand
仲良いフォロワーからの評判が悪くて密かに肩身の狭い思いをしてました。批評空間に感想書こうとしたけど没になった背景もあり上手く言えませんが、物語(エロゲー)に対するメタ的テーマを扱った作品って好きなんですよね。このままじゃ悔しいのでそのうち再プして感想書きたい。
・VenusBlood -HYPNO- DualTail
最初はシステムごちゃごちゃして分かりづらいなーと思ってたんですけど気付いたらVBシリーズの中でも一番長くプレイしてました。(今現在で120時間ほど。)師団編成で頭を悩ませている間に数時間飛ぶなんてよくあること。第一印象でぐっとくるヒロインがいなかったのだけが惜しい。ルキフェルは顔も見たくない敵。
・あの晴れわたる空より高く Chuablesoft
王道青春物としての面白さとロケット制作という専門的な分野を一から追っていくことで知識欲も満たしてくれる一粒で二度美味しい作品。ビャッコの面々の目標に向かって最後まで諦めない姿は非常に眩しく、元気を与えてくれました。一昔前のエロゲを彷彿とさせるクセの強いヒロインだったりあとは絵が良ければもっと注目されてたんだろうなーと思います。
・紙の上の魔法使い ウグイスカグラ
現実と空想の中で語られる、残酷で悲しくも輝かしい恋物語。楽しい楽しくないでいえば楽しくないし、面白い面白くないでいっても素直に面白かったとはならないけれど、このストーリーにはガツンとやられました。何言ってもネタバレになりそうなので興味のある方は是非プレイしてみてください。間違いなく人を選ぶのでまずは先に体験版をやった方が良いかも。
・星織ユメミライ tone work’s
主人公とヒロイン二人の等身大の恋愛を描いたお手本のような作品。ヒロインとの馴れ初め、恋人、結婚までをじっくりたっぷり描いてくれるので満足度の高い一作でした。ストーリーは平々凡々かもしれないけどそういう日常の積み重ねが良いんですよね。アフター編は順風満帆過ぎて自分自身と比べてしまうと鬱になってしまう恐れも。
・Love Sweets MOONSTONE
SMEE作品に近い雰囲気を持ったイチャラブゲー。テンポの良い会話の応酬と甘いイチャラブが存分に楽しめます。中でも特筆したいのはヒロインとの二人だけの世界の演出。段階を一つ一つ丁寧に踏んでいくのでプレイヤーも安心してその世界に没頭できます。服装差分やHシーン以外のCGももう少しあれば更に良かった。
・相州戦神館學園 八命陣 light
完成度の高い作品だなとまず思いました。戦闘に関しては相手の能力に呼応して戦う詰め将棋的な面が強くて、乱戦が見れなかったり組み合わせがほぼ固定されているのが残念でしたが、それでも計算され尽くした構成の巧さには舌を巻きました。あとやっぱり正田卿は魅力的な男キャラ、悪役を描くのが上手いですね。4月発売予定の続編も楽しみです。
・駄作 CYCLET
CYCLETクラスタ(自称)としてはこれを挙げない訳にはいきません。化け物同士の歪な繋がり、傍目には理解できない愛の形を描いた作品。スプラッタ要素強めですが描写そのものはあっさりというかB級的な感じなのでそこまで構えなくても良いかも。ちなみに批評空間で前作『異種相姦』のデータ数が1なのが凄く寂しいので誰かプレイして下さい(懇願)。
・惜しくも入らなかった作品
ひこうき雲の向こう側 FLAT
どうして、そんなに黒い髪が好きなの? ファイヤワークス
なないろリンカネーション シルキーズプラス
蒼の彼方のフォーリズム sprite
PRIMAL×HEARTS ま~まれぇど
【旧作部門】
・マブラヴ オルタナティブ age
説明不要の名作。今まで何でやってないんだと散々言われ続けてましたがようやくプレイしました。君望の時もそうだったけどこれだけの作品をネタバレとか全く触れていないまっさらな状態でプレイできたのは本当に幸せですね。まりもちゃんうわあああってなった次の日がまりもちゃんの誕生日で二重にうわあああってなったのは今では良い思い出。
・Magical Charming! Lump of Sugar
萌え要素の強い作品ながらも、それに留まらない幅広い面白さを持った意欲作。自分は選択肢が一つでもあればそれは(広義的には)ゲーム性があると解釈する人間なので、本作のような選択の楽しさ・面白さを追求した作品はそれだけで評価したくなります。他にも体験版に重要な伏線を仕込んだり共通ルートが殆どない構成だったりと、一言に萌えゲーと括ってしまうには勿体ない作品です。
・仰せのままに★ご主人様! 桜月
個別ルートよりハーレムルートの方に重きが置かれている珍しい作品。ハーレム関係を真面目に描く上で避けられない倫理的な問題を、プレイヤーにも納得させる形で上手く乗り越えています。一人の男性が多数の女性と付き合う歪な関係で終わるハーレムエンドを、素直に祝福の気持ちで迎えられたのは貴重な体験でした。あとはキャストがかなり豪華。
・戦女神VERITA エウシュリー
戦女神と幻燐シリーズのクロスオーバー作品。どちらの陣営も好きなので余すところなく楽しめました。純粋なシナリオの面白さは『戦女神ZERO』に劣りますが、こちらは周回プレイによるやり込み要素もあるのでその分長く遊べます。ナベリタコンビはほんと最高ですね。 「くらきみちへ、ごしょうたい」←この必殺ボイス大好き。戦女神無印がリメイクされたのでⅡもして欲しいです。
・サナララ ~SA・NA・RA・RA~ ねこねこソフト
ほんのり苦くも、それ以上に心温まる4つの短編シナリオから成る作品。どの章も甲乙つけがたいですが3章>4章>1章>2章の順で好きです。サナララの由来は今でもしっかり言えますよ。Rは未プレイですが追加シナリオについてあまり良い話を聞かない…。本作が好きな方は『120円の春』も是非。
・こいとれ ~REN-AI TRAINING~ 銀時計
本気の恋愛を求めて真剣に向き合い考えていく作品。エロゲで恋愛は必ずと言っていいほど描かれますが、恋愛そのものが主題になることはそこまで多くないですよね。恋愛についての雑学知識は興味深く読めましたし、登場人物それぞれの恋愛観とそれに触れて成長していく主人公も良かったです。海ちゃん可愛かったけど声は最後まで慣れなかったな…。
・パンドラの夢 ぱじゃまソフト
学園∞(ループ)アドベンチャー。エロゲのループ物の本格的な流行りは2003年の某作品以降と認識していますが、その2年前にこんな作品が発売されていたんですね。繰り返すごとに徐々に世界が崩壊していく姿にはぐっと引き込まれました。VENUSystemも当時はかなり画期的だったのではないでしょうか。最終シナリオがやや冗長で間延びしてしまったのが残念。ちなみに2001年は『Kasumisan# -真夏のリフレイン-』というこちらも良作ループ物が発売されています。オススメ!
・操心術∞ Studio 邪恋
操心術シリーズの集大成に相応しい一作。単体で見れば3の方がストーリーの出来は良いんですが、∞では過去作で分からなかった謎が次から次へと解き明かされていくので、過去作をプレイしている人ほど満足するのではないでしょうか。自分は3→0→∞の順で一気にプレイしました。催眠を利用したバリエーション豊かで実用性も十二分のエロ、尚且つサスペンス調のストーリーも面白い。操心術シリーズはこれぞエロゲーという感じです。
・時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時- UNiSONSHIFT:Blossom
大晦日にクリア。おかげで2014年のエロゲライフの最後を良い作品で締め括ることができました。終盤は怒涛の展開過ぎて鳥肌が止まらなかったです。今でこそ三作目の発売が迫っているので良いものの、これを発売直後にやってたら絶対やばかったですね…。学園が舞台ながらも遺品が引き起こす普通の学園物では味わえない奇想天外な展開も魅力的。先が気になってすらすら読めました。モー子可愛いよ。
・コミュ -黒い竜と優しい王国- 暁WORKS
日野亘・衆堂ジョオコンビの作品だとこれが一番好きです。『るいは智を呼ぶ』『ハロー・レディ!』と比べると粗は多いし纏まり切れてない感じはあるけどそれでも一番好きです。利害の一致で結びついた生存共同体という関係や、街の裏側で血気盛んな若者たちが奮闘している雑多な感じに惹かれました。主人公も好きなんですけどクリア後に評判見たらすこぶる悪くて驚いた記憶。「どこへ行きたい?」
・惜しくも入らなかった作品
あの、素晴らしい をもう一度/再装版 自転車創業
太陽のプロミア SEVEN WONDER
ティンクル☆くるせいだーす Lillian
夏めろ AcaciaSoft
百鬼 ~淫黙された廃墟~ elf
【同人部門】
・ファタモルガーナの館 Novectacle
大分前にやった気がしますがプレイしたのは去年の1月。去年は新年早々良い作品やってましたね…。一切の隙がない見事なストーリー構成、ノベルゲームならではの特性を存分に活かした演出と、欠点らしい欠点を見つけるのが難しい作品です。プレイ中は舞台でも見ているような心地でした。関連作品の『霧上のエラスムス』『セブンスコート』も面白いし、しかも無料配布という太っ腹っぷり。FDの完成が待ち遠しいです。
・キトゥンフィリア ミューカス
美麗な絵と耽美で退廃的な世界観が魅力の作品。最近…いや正確には『もんむす・くえすと!』プレイ以降から女性上位の作品も悪くないなーと思い始めてますがこれは素晴らしいですね。主人公は徹底的に弄ばれ最後は彼女たちの愛欲の奴隷となります。僕もルカ様の前で服を脱がされ虐め抜かれたい。物語としてはまだまだ広がる余地もあり、そこは近々発売予定の続編に期待が持たれます。
・図書室のネヴァジスタ TARHS
一人の少年の死を題材にしたミステリーノベル。ジャンルはBLですが全年齢だしそこまであれなシーンもないのでご安心を。それにしても読むのが辛くなるほど重いシナリオでした…。一周目を終えて個別ルートで各々の事情が明らかになっていくにつれて、如何に幽霊塔にいる5人の笑顔が尊いもので、あの結末が奇跡的なものであるかが身に沁みて分かります。重苦しい内容やBLに抵抗がなければ是非プレイして欲しい作品ですね。
・ひまわり ぶらんくのーと
ロリっ娘宇宙人同棲ADV(迫真)。アリエスはほんと可愛いなぁ…。それはともかく内容はかなり緻密に練られた宇宙SF。加えてヒューマンドラマ的な面白さもあり非常によくできた作品だと思います。明香ルートがどうもいまいちだったのでアクアで終わってれば更に良くなった気も。アクアアフターも好きですよ。アクアの性格を考えればあの展開も納得がいきます。……ファンサービスの欠片もない内容ではありますが。
・僕はキミだけを見つめる ~I gaze at only you~ れいんどっぐ
『ChuSingura46+1』で一躍有名になったインレの同人時代の処女作。荒削りな作品ながらもシナリオは一級品。完璧にお膳立てされた、とても綺麗で清々しいハッピーエンド。表情差分の多さもこの頃からその片鱗を見せています。そしてこの度リメイクが決定したようで…めちゃくちゃ嬉しい。プレイしていた時も歌が大きな鍵になってるのでボイス有りでやりたいと常々思ってました。今の演出レベルだとライブのシーンとかもどうなるんでしょうね。楽しみです。
・PULSE クレナイブック
世界構造に迫る物語。5~6時間程度で終わる短編ですが内容はとても壮大です。最初はよく分からないまま始まってよく分からないまま終わりますが、いざ仕切りなおして始めるとそこには強烈な違和感が。展開にプレイヤーを引き込む吸引力があり、最初から最後まで一気にプレイしてしまいました。小さく纏まっている感じは否めないけれど、それでも全体がよく練られた良い作品だったと思います。グレアさんの方が一段落したらまたこういう作品出さないかな。
・滅び朽ちる世界に追憶の花束を 郷愁花屋
八つの異なる時代・人物の独立した物語。だけどそれはどこかで繋がっていて、プレイしていく過程で推理して徐々に関連性を掴んでいくのが楽しい。各物語では永遠、正義、死生観といった普遍的なテーマを、近未来ならではの世界観や問題で描いています。複数の物語が一つの物語系を形成する様はまさに花束のようでした。後日談含めとても面白かったですしこれから先もずっと覚えていたい物語ですね。
・スターズ★ピース|恋愛応援⇒友達獲得ケーカク 平星高校ゲーム制作部
現在はフリー配布。そしてプレイ時間は20時間超とやりごたえ抜群。主人公を含めた一クラス30人全員に立ち絵を用意し個性を持たせており、「このクラスで学園生活を送ってみたい」と思わせるだけの場の形成に成功しています。自分もすっと2年F組の空間に入りこむことができました。他にも場面を効果的に盛り上げる漫画的なエフェクトや情報を集め推理して戦う論戦バトルとしての要素など、プレイヤーを楽しませる工夫が幾つも盛り込まれています。今では幻となった修学旅行編もプレイしてみたかった…。
・マジカルアイズ red is for anguish Pomeranian Swingers
今現在進行している同人ゲーの連作で一番楽しみにしているといっても過言ではないのがこのシリーズです。何と言っても作品の完成度が高い。フルボイスは勿論のこと作品世界を感じられるMAP選択や時系列が一目で分かるフローチャート、推理モードにクリア後のおまけも充実しており、プレイヤーが『マジカルアイズ』という作品をより深く味わう為の妥協しない作りに好感が持てます。肝心のシナリオも面白いですよ。このクオリティを維持したまま完結できたら凄いことになると思います。公式サイトが定期的にしっかり更新されるのもポイント高いです。
・幼馴染の心が読めたらどうするか? 夜のひつじ
夜のひつじ作品は去年3本プレイしましたがその中でも本作が一番好きです。porori氏は商業同人関係なく、今のエロゲ業界で一番情緒豊かな文章を書く人だと思います。本作では特にその良さが発揮されていました。終盤の主人公と杞沙が向い合って想いを口にする場面とかもう凄くてやばかったです。ああ自分の貧弱な語彙力がもどかしい…。相手の目を見て「好き」と言葉にするのがこんなにも美しいものだと心を打たれました。新作『相思相愛ロリータ』も委託開始されたら速攻買いに行ってプレイしますよ。
・惜しくも入らなかった作品
-堕ちモノRPG- 聖騎士ルヴィリアス ダイジョビ研究所
少年と痴女おねえさん達の幸せHなアパート暮らし 青水庵
魔物っ娘ディフェンス とま団
ラブだくしょんっ! 銀河の恋愛ガイドブック US8
私のリアルは充実しすぎている TetraScope
・まとめ
如何だったでしょうか。短評といえど30本も書くと流石に疲れますね…。後半になればなるほど文量が増えてる気がする。そして到底10本に絞りきれなかったので追加で5本選ぶという優柔不断っぷり。
こうして振り返ると去年も面白い作品いっぱい出ましたね。旧作もマブラヴ関連やりましたし同人はかなり面白い作品やれた気がします。
2015年は1~3月から既に期待作が目白押しで豊作待ったなしの予感ですね。今年も元気に新作と積みゲ崩しに勤しんでいきます。それではまた。
記念すべき一回目の更新は昨年のエロゲ振り返り記事でも。それにしても一昨年のブログ熱は一体何だったんでしょう…。(Twitterが快適過ぎるのがいけない。)
という訳で去年自分がプレイした作品の中で特にお気に入りなものを新作・旧作・同人の三つの部門に分けて10本選んでみました。ランキングではないので順番に意味はないです。作品名・ブランド・軽い感想という形で紹介していきます。
それでは早速どうぞ。
※FDはどの部門も除く、同じブランドの作品を何本も選ばないように心持ち配慮
【新作部門】
・Bradyon Veda 暁WORKS
今までプレイした作品の中でも一、ニを争うほど濃い作品。重厚な設定・世界観を基にした本格派ハードSF。読んでいて軽く勉強してる気分になりました。理系の人にオススメしたい。OPは2014年の作品の中でもかなり好きな方。同ライターの過去作『STEEL』も積んでるので今年中にやりたいですね。
・アストラエアの白き永遠 FAVORITE
なかひろ作品の一つの集大成(のような気がする)。やり口やテーマはこれまでと同じなんですがやっぱ好きなんですよね。りんね先生可愛い。雪のエルフィンリートは今でもよく聞いてます。なかひろ氏の最新作はアス永遠じゃなくて桜花学園ゆーれい部だーなんて言ってたのが懐かしい。(早く出ないかな…。)
・魔女こいにっき Qoo brand
仲良いフォロワーからの評判が悪くて密かに肩身の狭い思いをしてました。批評空間に感想書こうとしたけど没になった背景もあり上手く言えませんが、物語(エロゲー)に対するメタ的テーマを扱った作品って好きなんですよね。このままじゃ悔しいのでそのうち再プして感想書きたい。
・VenusBlood -HYPNO- DualTail
最初はシステムごちゃごちゃして分かりづらいなーと思ってたんですけど気付いたらVBシリーズの中でも一番長くプレイしてました。(今現在で120時間ほど。)師団編成で頭を悩ませている間に数時間飛ぶなんてよくあること。第一印象でぐっとくるヒロインがいなかったのだけが惜しい。ルキフェルは顔も見たくない敵。
・あの晴れわたる空より高く Chuablesoft
王道青春物としての面白さとロケット制作という専門的な分野を一から追っていくことで知識欲も満たしてくれる一粒で二度美味しい作品。ビャッコの面々の目標に向かって最後まで諦めない姿は非常に眩しく、元気を与えてくれました。一昔前のエロゲを彷彿とさせるクセの強いヒロインだったりあとは絵が良ければもっと注目されてたんだろうなーと思います。
・紙の上の魔法使い ウグイスカグラ
現実と空想の中で語られる、残酷で悲しくも輝かしい恋物語。楽しい楽しくないでいえば楽しくないし、面白い面白くないでいっても素直に面白かったとはならないけれど、このストーリーにはガツンとやられました。何言ってもネタバレになりそうなので興味のある方は是非プレイしてみてください。間違いなく人を選ぶのでまずは先に体験版をやった方が良いかも。
・星織ユメミライ tone work’s
主人公とヒロイン二人の等身大の恋愛を描いたお手本のような作品。ヒロインとの馴れ初め、恋人、結婚までをじっくりたっぷり描いてくれるので満足度の高い一作でした。ストーリーは平々凡々かもしれないけどそういう日常の積み重ねが良いんですよね。アフター編は順風満帆過ぎて自分自身と比べてしまうと鬱になってしまう恐れも。
・Love Sweets MOONSTONE
SMEE作品に近い雰囲気を持ったイチャラブゲー。テンポの良い会話の応酬と甘いイチャラブが存分に楽しめます。中でも特筆したいのはヒロインとの二人だけの世界の演出。段階を一つ一つ丁寧に踏んでいくのでプレイヤーも安心してその世界に没頭できます。服装差分やHシーン以外のCGももう少しあれば更に良かった。
・相州戦神館學園 八命陣 light
完成度の高い作品だなとまず思いました。戦闘に関しては相手の能力に呼応して戦う詰め将棋的な面が強くて、乱戦が見れなかったり組み合わせがほぼ固定されているのが残念でしたが、それでも計算され尽くした構成の巧さには舌を巻きました。あとやっぱり正田卿は魅力的な男キャラ、悪役を描くのが上手いですね。4月発売予定の続編も楽しみです。
・駄作 CYCLET
CYCLETクラスタ(自称)としてはこれを挙げない訳にはいきません。化け物同士の歪な繋がり、傍目には理解できない愛の形を描いた作品。スプラッタ要素強めですが描写そのものはあっさりというかB級的な感じなのでそこまで構えなくても良いかも。ちなみに批評空間で前作『異種相姦』のデータ数が1なのが凄く寂しいので誰かプレイして下さい(懇願)。
・惜しくも入らなかった作品
ひこうき雲の向こう側 FLAT
どうして、そんなに黒い髪が好きなの? ファイヤワークス
なないろリンカネーション シルキーズプラス
蒼の彼方のフォーリズム sprite
PRIMAL×HEARTS ま~まれぇど
【旧作部門】
・マブラヴ オルタナティブ age
説明不要の名作。今まで何でやってないんだと散々言われ続けてましたがようやくプレイしました。君望の時もそうだったけどこれだけの作品をネタバレとか全く触れていないまっさらな状態でプレイできたのは本当に幸せですね。まりもちゃんうわあああってなった次の日がまりもちゃんの誕生日で二重にうわあああってなったのは今では良い思い出。
・Magical Charming! Lump of Sugar
萌え要素の強い作品ながらも、それに留まらない幅広い面白さを持った意欲作。自分は選択肢が一つでもあればそれは(広義的には)ゲーム性があると解釈する人間なので、本作のような選択の楽しさ・面白さを追求した作品はそれだけで評価したくなります。他にも体験版に重要な伏線を仕込んだり共通ルートが殆どない構成だったりと、一言に萌えゲーと括ってしまうには勿体ない作品です。
・仰せのままに★ご主人様! 桜月
個別ルートよりハーレムルートの方に重きが置かれている珍しい作品。ハーレム関係を真面目に描く上で避けられない倫理的な問題を、プレイヤーにも納得させる形で上手く乗り越えています。一人の男性が多数の女性と付き合う歪な関係で終わるハーレムエンドを、素直に祝福の気持ちで迎えられたのは貴重な体験でした。あとはキャストがかなり豪華。
・戦女神VERITA エウシュリー
戦女神と幻燐シリーズのクロスオーバー作品。どちらの陣営も好きなので余すところなく楽しめました。純粋なシナリオの面白さは『戦女神ZERO』に劣りますが、こちらは周回プレイによるやり込み要素もあるのでその分長く遊べます。ナベリタコンビはほんと最高ですね。 「くらきみちへ、ごしょうたい」←この必殺ボイス大好き。戦女神無印がリメイクされたのでⅡもして欲しいです。
・サナララ ~SA・NA・RA・RA~ ねこねこソフト
ほんのり苦くも、それ以上に心温まる4つの短編シナリオから成る作品。どの章も甲乙つけがたいですが3章>4章>1章>2章の順で好きです。サナララの由来は今でもしっかり言えますよ。Rは未プレイですが追加シナリオについてあまり良い話を聞かない…。本作が好きな方は『120円の春』も是非。
・こいとれ ~REN-AI TRAINING~ 銀時計
本気の恋愛を求めて真剣に向き合い考えていく作品。エロゲで恋愛は必ずと言っていいほど描かれますが、恋愛そのものが主題になることはそこまで多くないですよね。恋愛についての雑学知識は興味深く読めましたし、登場人物それぞれの恋愛観とそれに触れて成長していく主人公も良かったです。海ちゃん可愛かったけど声は最後まで慣れなかったな…。
・パンドラの夢 ぱじゃまソフト
学園∞(ループ)アドベンチャー。エロゲのループ物の本格的な流行りは2003年の某作品以降と認識していますが、その2年前にこんな作品が発売されていたんですね。繰り返すごとに徐々に世界が崩壊していく姿にはぐっと引き込まれました。VENUSystemも当時はかなり画期的だったのではないでしょうか。最終シナリオがやや冗長で間延びしてしまったのが残念。ちなみに2001年は『Kasumisan# -真夏のリフレイン-』というこちらも良作ループ物が発売されています。オススメ!
・操心術∞ Studio 邪恋
操心術シリーズの集大成に相応しい一作。単体で見れば3の方がストーリーの出来は良いんですが、∞では過去作で分からなかった謎が次から次へと解き明かされていくので、過去作をプレイしている人ほど満足するのではないでしょうか。自分は3→0→∞の順で一気にプレイしました。催眠を利用したバリエーション豊かで実用性も十二分のエロ、尚且つサスペンス調のストーリーも面白い。操心術シリーズはこれぞエロゲーという感じです。
・時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時- UNiSONSHIFT:Blossom
大晦日にクリア。おかげで2014年のエロゲライフの最後を良い作品で締め括ることができました。終盤は怒涛の展開過ぎて鳥肌が止まらなかったです。今でこそ三作目の発売が迫っているので良いものの、これを発売直後にやってたら絶対やばかったですね…。学園が舞台ながらも遺品が引き起こす普通の学園物では味わえない奇想天外な展開も魅力的。先が気になってすらすら読めました。モー子可愛いよ。
・コミュ -黒い竜と優しい王国- 暁WORKS
日野亘・衆堂ジョオコンビの作品だとこれが一番好きです。『るいは智を呼ぶ』『ハロー・レディ!』と比べると粗は多いし纏まり切れてない感じはあるけどそれでも一番好きです。利害の一致で結びついた生存共同体という関係や、街の裏側で血気盛んな若者たちが奮闘している雑多な感じに惹かれました。主人公も好きなんですけどクリア後に評判見たらすこぶる悪くて驚いた記憶。「どこへ行きたい?」
・惜しくも入らなかった作品
あの、素晴らしい をもう一度/再装版 自転車創業
太陽のプロミア SEVEN WONDER
ティンクル☆くるせいだーす Lillian
夏めろ AcaciaSoft
百鬼 ~淫黙された廃墟~ elf
【同人部門】
・ファタモルガーナの館 Novectacle
大分前にやった気がしますがプレイしたのは去年の1月。去年は新年早々良い作品やってましたね…。一切の隙がない見事なストーリー構成、ノベルゲームならではの特性を存分に活かした演出と、欠点らしい欠点を見つけるのが難しい作品です。プレイ中は舞台でも見ているような心地でした。関連作品の『霧上のエラスムス』『セブンスコート』も面白いし、しかも無料配布という太っ腹っぷり。FDの完成が待ち遠しいです。
・キトゥンフィリア ミューカス
美麗な絵と耽美で退廃的な世界観が魅力の作品。最近…いや正確には『もんむす・くえすと!』プレイ以降から女性上位の作品も悪くないなーと思い始めてますがこれは素晴らしいですね。主人公は徹底的に弄ばれ最後は彼女たちの愛欲の奴隷となります。
・図書室のネヴァジスタ TARHS
一人の少年の死を題材にしたミステリーノベル。ジャンルはBLですが全年齢だしそこまであれなシーンもないのでご安心を。それにしても読むのが辛くなるほど重いシナリオでした…。一周目を終えて個別ルートで各々の事情が明らかになっていくにつれて、如何に幽霊塔にいる5人の笑顔が尊いもので、あの結末が奇跡的なものであるかが身に沁みて分かります。重苦しい内容やBLに抵抗がなければ是非プレイして欲しい作品ですね。
・ひまわり ぶらんくのーと
ロリっ娘宇宙人同棲ADV(迫真)。アリエスはほんと可愛いなぁ…。それはともかく内容はかなり緻密に練られた宇宙SF。加えてヒューマンドラマ的な面白さもあり非常によくできた作品だと思います。明香ルートがどうもいまいちだったのでアクアで終わってれば更に良くなった気も。アクアアフターも好きですよ。アクアの性格を考えればあの展開も納得がいきます。……ファンサービスの欠片もない内容ではありますが。
・僕はキミだけを見つめる ~I gaze at only you~ れいんどっぐ
『ChuSingura46+1』で一躍有名になったインレの同人時代の処女作。荒削りな作品ながらもシナリオは一級品。完璧にお膳立てされた、とても綺麗で清々しいハッピーエンド。表情差分の多さもこの頃からその片鱗を見せています。そしてこの度リメイクが決定したようで…めちゃくちゃ嬉しい。プレイしていた時も歌が大きな鍵になってるのでボイス有りでやりたいと常々思ってました。今の演出レベルだとライブのシーンとかもどうなるんでしょうね。楽しみです。
・PULSE クレナイブック
世界構造に迫る物語。5~6時間程度で終わる短編ですが内容はとても壮大です。最初はよく分からないまま始まってよく分からないまま終わりますが、いざ仕切りなおして始めるとそこには強烈な違和感が。展開にプレイヤーを引き込む吸引力があり、最初から最後まで一気にプレイしてしまいました。小さく纏まっている感じは否めないけれど、それでも全体がよく練られた良い作品だったと思います。グレアさんの方が一段落したらまたこういう作品出さないかな。
・滅び朽ちる世界に追憶の花束を 郷愁花屋
八つの異なる時代・人物の独立した物語。だけどそれはどこかで繋がっていて、プレイしていく過程で推理して徐々に関連性を掴んでいくのが楽しい。各物語では永遠、正義、死生観といった普遍的なテーマを、近未来ならではの世界観や問題で描いています。複数の物語が一つの物語系を形成する様はまさに花束のようでした。後日談含めとても面白かったですしこれから先もずっと覚えていたい物語ですね。
・スターズ★ピース|恋愛応援⇒友達獲得ケーカク 平星高校ゲーム制作部
現在はフリー配布。そしてプレイ時間は20時間超とやりごたえ抜群。主人公を含めた一クラス30人全員に立ち絵を用意し個性を持たせており、「このクラスで学園生活を送ってみたい」と思わせるだけの場の形成に成功しています。自分もすっと2年F組の空間に入りこむことができました。他にも場面を効果的に盛り上げる漫画的なエフェクトや情報を集め推理して戦う論戦バトルとしての要素など、プレイヤーを楽しませる工夫が幾つも盛り込まれています。今では幻となった修学旅行編もプレイしてみたかった…。
・マジカルアイズ red is for anguish Pomeranian Swingers
今現在進行している同人ゲーの連作で一番楽しみにしているといっても過言ではないのがこのシリーズです。何と言っても作品の完成度が高い。フルボイスは勿論のこと作品世界を感じられるMAP選択や時系列が一目で分かるフローチャート、推理モードにクリア後のおまけも充実しており、プレイヤーが『マジカルアイズ』という作品をより深く味わう為の妥協しない作りに好感が持てます。肝心のシナリオも面白いですよ。このクオリティを維持したまま完結できたら凄いことになると思います。公式サイトが定期的にしっかり更新されるのもポイント高いです。
・幼馴染の心が読めたらどうするか? 夜のひつじ
夜のひつじ作品は去年3本プレイしましたがその中でも本作が一番好きです。porori氏は商業同人関係なく、今のエロゲ業界で一番情緒豊かな文章を書く人だと思います。本作では特にその良さが発揮されていました。終盤の主人公と杞沙が向い合って想いを口にする場面とかもう凄くてやばかったです。ああ自分の貧弱な語彙力がもどかしい…。相手の目を見て「好き」と言葉にするのがこんなにも美しいものだと心を打たれました。新作『相思相愛ロリータ』も委託開始されたら速攻買いに行ってプレイしますよ。
・惜しくも入らなかった作品
-堕ちモノRPG- 聖騎士ルヴィリアス ダイジョビ研究所
少年と痴女おねえさん達の幸せHなアパート暮らし 青水庵
魔物っ娘ディフェンス とま団
ラブだくしょんっ! 銀河の恋愛ガイドブック US8
私のリアルは充実しすぎている TetraScope
・まとめ
如何だったでしょうか。短評といえど30本も書くと流石に疲れますね…。後半になればなるほど文量が増えてる気がする。そして到底10本に絞りきれなかったので追加で5本選ぶという優柔不断っぷり。
こうして振り返ると去年も面白い作品いっぱい出ましたね。旧作もマブラヴ関連やりましたし同人はかなり面白い作品やれた気がします。
2015年は1~3月から既に期待作が目白押しで豊作待ったなしの予感ですね。今年も元気に新作と積みゲ崩しに勤しんでいきます。それではまた。