クリエイターへの挑戦状でありSCEとしての決意　PlayStation Vita、ローンチ26タイトル：SCEJ Press Conference

9月14日、PlayStation Vitaの発売日とキャリアが発表。カンファレンスに登壇したSCEJプレジデント河野弘氏

　ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは9月14日、SCEJ Press ConferenceにおいてPlayStation Vita（以下、PS Vita）を日本国内で12月17日（土）から発売すると発表した。10月15日からはPS Vita取扱店で予約も受け付ける。Wi-Fiモデルが2万4980円、3G/Wi-Fi対応モデルが2万9980円。

　3G/Wi-FiモデルにおいてはNTTドコモが提供するデータ専用プリペイドプランに対応。「プリペイドデータプラン20h」（980円）と「プリペイドデータプラン100ｈ」（4980円）が用意される。ドコモユーザー対象に、そのケータイによる支払いも可能。定額データプランも利用できる。

　カンファレンスではSCEJプレジデントの河野弘氏により、PS Vitaにあらかじめ初回分の利用料金（初回限定版の50万台には「プリペイドデータプラン100ｈ」、限定版には「プリペイドデータプラン20h」）および契約事務手数料の2100円が契約されたドコモUIMカードがそれぞれ同梱されたキャンペーンを実施することも発表。実機による起動デモを行い、本体を購入してすぐに簡単に遊べることを強調した。

　PS Vitaと同時発売されるソフトウェアは26タイトル。現在、74タイトルの制作も進行しており、合計100タイトル以上のソフトウェアが順次提供される。東京ゲームショウ2011では31タイトルがプレイアブルで出展され、80台以上の試遊台を用意される。全国キャラバンなども実施予定で、河野氏は過去最大規模のローンチプランでユーザーへの訴求に努めるとしている。

PS Vitaでニコニコ動画およびニコニコ生放送を利用できるように、アプリ「ニコニコ」を提供するとニワンゴの代表取締役杉本誠司氏

　河野氏は「PS Vitaはクリエイターへの挑戦状」だと位置づけている。それは、クリエイターの想像性への挑戦なのはもちろんのこと、SCE側のゲームに対する考え方やマーケティング手法に関して果敢に変革を促す自分たちの決意の表れにほかならない。

　一部、日本の産業が低迷しているとする声を聞く。だが、そこから抜け出す活性化の担い手こそ日本が誇るゲーム産業だと信じていると河野氏。PS Vitaは転換期を迎えた今だからこそチャンスとなりえるという意思を感じる。カンファレンスではニワンゴが運営する動画コミュニティサービス「ニコニコ動画」および「ニコニコ生放送」を利用できる専用アプリケーション「ニコニコ」の提供も発表された。すでにfacebookやTwitterといったSNSとの連携も発表されているように、プラットフォームを超えた提携も積極的に行っていくという。

先日、SCE代表取締役社長兼グループCEOに就任したアンドリュー・ハウス氏も登壇。流暢な日本語で、「15年ぶりに日本に戻ってきてわくわくしている。大事な時期に就任し、身が引き締まる思い」と、さらなる普及拡大に努力すると挨拶した

PS Networkの利用者は事件前の水準に戻りつつあるとSCEJプレジデント河野弘氏（左）とがっちり握手。Vitaが3G回線でつながることに大きな可能性を感じるとNTTドコモ代表取締役副社長 辻村清行氏（右）。利用パターンについて情報とアドバイスをもらい今回のプランを用意した

　ゲームタイトルもPS Vitaの特徴をよくとらえたものが多い。コアなユーザーからカジュアルなユーザーまで訴求できるユニークなものをそろえた。カンファレンスではカプコンの「アルティメットマーヴル VS. カプコン3」をはじめ、スクウェア・エニックスの「地獄の軍団」「ロードオブアポカリプス」「ファイナルファンタジーX」、KONAMIの「ZONE OF THE ENDERS HD EDITION」「METAL GEAR SOLID HD EDITION」、そしてSCEJの「みんなのGOLF 6」「みんなといっしょ」「勇者のきろく（仮）」など各タイトルのクリエイターを招いて紹介した。

カプコンCS開発 副統括 小野義徳氏

スクウェア・エニックス・ホールディングス専務執行役員 橋本真司氏

コナミデジタルエンタテインメント 執行役員 副社長 小島プロダクション監督 小島秀夫氏

PlayStation Vita 本体同時発売ソフトウェアラインアップ（発売元/タイトル名 50音順) 計26タイトル

PlayStation Vita 国内開発中ソフトウェアラインアップ（発売元/タイトル名 50音順） 計74タイトル

　PlayStation Vitaのゲームタイトルには、セーブデータ等のデータをメモリーカードに保存するタイプと、PlayStation Vitaカードに保存するタイプがある。メモリーカードに保存するタイプの場合、遊ぶにはメモリーカード（別売）が必要となる。カンファレンスでは周辺機器の豊富さにも触れていた。

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　ちなみに、バッテリー持続時間の目安としてはゲーム（ネットワーク機能不使用時）であれば約3〜5時間。動画再生ならば約5時間、音楽再生 （スタンバイ時）ならば約9時間とのこと。スクリーンの明るさやネットワーク機能（モバイルネットワーク/ワイヤレスLAN）の利用状況、コンテンツによっては持続時間が異なる。バッテリー残量がなくなった状態から充電したとすると、ACアダプターからの充電で約2時間40分ほどでフルとなるようだ。

　カンファレンスでは320GバイトHDD搭載のプレイステーション 3の新色も発表。11月17日から数量限定で販売する。価格は2万9980円。また、PSP-3000に数量限定モデルのツートンカラー「レッド/ブラック」も加わる。PSP「レッド/ブラック」は11月17日発売。