北海道で初雪観測なし 132年ぶりの遅さ
今日(11日)の道内は日本海側でぐずついた天気が続き、所々で弱い雨が降っています。
しかし、今シーズンは未だに北海道内の観測地点での「初雪」の観測がなく、記録的な雪の遅さとなっています。
11月上旬までに、北海道内のいずれの観測地点でも初雪の観測がされなかったのは、1886年以来、実に“132年ぶり"のこととなります。
例年なら少なくとも1地点は既に初雪
10月頃から大陸で南に偏西風が蛇行している影響で、北海道には例年に比べて南からの暖かい空気が入りやすくなっています。そのため、気温が下がらず、平地での雪が各地で遅くなっています。
現在、北海道内で初雪の観測をしているのは、稚内、旭川、札幌、網走、室蘭、函館、帯広、釧路の8地点ありますが、今シーズンはその8地点いずれも未だに初雪の観測がされていません。
「そのシーズンに北海道内の観測地点で最初に初雪が観測される日」が11月中旬以降となるのは、1886年以来132年ぶりになります。
1886年は気象観測が始まってまだ間もない頃で、札幌と函館の2地点しか観測を行っておらず、その両地点で11月18日に初雪を観測しました。
最近では2012年に8地点中7地点の初雪が11月中旬に観測されたことがありましたが、その年も稚内では10月19日に初雪となっており、道内最初の初雪は10月中に観測されました。
年によって、現在よりも観測地点数が多かった時期、少なかった時期はありますが、道内の観測地点すべての初雪が遅くなるのは極めて珍しいことなのです。
今シーズンの初雪はいつ?
今日も引き続き冷え込みは弱く、平地で雪になる所はなさそうな北海道。今シーズンの初雪はいつ頃になるのでしょうか?
明日にかけても上空の気温は平年並みか平年より高い状態で経過しそうで、平地で雪を降らせるくらいの寒気が流れ込んでくるのは明後日(13日)頃からとなる見込みです。
明後日には道北の内陸などで平地でも雪がまじり始め、14日には日本海側を中心にさらに雪の降る範囲が広がります。遅れていた初雪の便りもあと数日のうちには届きそうです。
記録的に雪が遅い今シーズンですが、初雪が遅いからと言って、根雪(長期積雪)の始まりが遅かったり、冬場の雪の量が少なかったりするとは限りません。
昨年(2017年)は札幌や稚内、帯広でその冬初めて積もった雪がそのまま根雪となるなど、一気に季節が加速することもあります。
そろそろ本格的な冬の到来に向けて備えと心構えをしておいた方が良さそうです。