2008年06月05日

テクモと板垣伴信氏による全面戦争のまとめ


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テクモ株式会社と、同社社員である板垣伴信氏がそれぞれマスコミに向けて声明を発表し、「訴えた!」「事実無根だ!」と大げんかを始めてしまた。いったいどうしてこんな事になったのか、同社のプレスリリースなどを元にまとめてみた。

長いのでお急ぎの方は最下部のまとめ年表だけ見て欲しい。

まずは基礎知識から。

テクモ株式会社
格闘ゲーム「デッドオアアライブ」、3Dアクション「NINJA GAIDEN」、モンスター育成ゲーム「モンスターファーム」、競馬レースゲーム「ギャロップレーサー」などの作品で知られるゲーム会社。東証一部上場。
現在、ゲームの開発部門は「Team NINJA」「Team TACHYON」「Lievo Studio」の3つの部署がある。

簡単な歴史(会社沿革およびWikipediaからの引用)
1967年 日本ヨットとして設立、のちに帝国管財と合併。当時はヨットや不動産の管理を行っていた。
1975年 株式会社テーカンに社名を変更
1981年 アーケード用ソフト「プレアデス」を発売。同社のゲームソフト第1作目
1986年 テクモ株式会社に社名変更。同年、ファミコンに参入し「マイティボンジャック」を発売。
1988年 「忍者龍剣伝」を発売。海外でのタイトルは「NINJA GAIDEN」
1996年 PS用ソフト「ギャロップレーサー」、アーケード用ソフト「デッドオアアライブ」を発売
1997年 PS用ソフト「モンスターファーム」を発売
2001年 東証一部上場
2004年 Xbox用ソフト「NINJA GAIDEN」を発売
2005年 Xbox360用ソフト「DEAD OR ALIVE 4」を発売。

このあともいろいろあるのだが、後ほど解説するので省略

板垣伴信氏
板垣伴伸(いたがき・とものぶ)氏はテクモに1992年にグラフィックプログラマーとして入社、以来「デッドオアアライブ」シリーズや「NINJA GAIDEN」シリーズを手がけた。テクモ社内の開発チーム「Team NINJA」の部長。
最近は黒い長髪と、黒いサングラスがトレードマーク。


ここまでが基礎知識。
さて、いま現在、なにが起きているのだろうか?

板垣氏は何をしたのか?
2008年6月3日に板垣伴信氏が各報道機関向けにFAXで声明文を送った。
内容は各ゲーム系マスコミに全文転載されている。(GAME Watch/ITmedia/ファミ通)
※ITmediaは送られてきたFAXをそのまま掲載している。
内容は後ほど細かく触れるが、概要を書き出すと

  • 「DEAD OR ALIVE4」の成功報酬が支払われていない
  • 精神的苦痛を受け退職せざるをえなくなった
  • 未払いの成功報酬と慰謝料、1億4800万円を求める訴えを起こした

    テクモはどう反応したか?
    板垣氏の声明を受け、翌日の6月4日にテクモはニュースリリースを出した。(pdfファイル)
    こちらの概要は以下の通り

  • 板垣氏に対するセクハラ訴訟が終わり、板垣氏に社内で説明と職務への専念を促した
  • 成功報酬は社内規定に則って支払っている
  • それ以外の成功報酬に関しては決議決定がない、前経営者時代の話である

    セクハラ訴訟ってなに?
    テクモのニュースリリースに「セクハラ訴訟」というインパクトのあるキーワードがこれ見よがしに入れられている。いったいこれは何だろうか?
    テクモのニュースリリースをさかのぼってみるとそれが分かる。

    2006年8月4日付ニュースリリース(pdfファイル)で人事異動が発表された。
    板垣伴信氏が常務執行役員ハイエンドプロダクション本部長から執行役員ハイエンドプロダクション本部長に、つまり常務からヒラの役員に降格する内容だ。理由は明記されていない。

    2006年11月17日付ニュースリリース(pdfファイル)では、元社員がテクモおよび同社社員に対して、セクハラされたと訴訟を起こしており、一部報道でセクハラに関する記事が掲載されたが、そのような事実はないと記載されている。なお、ここであげられている執行役員とは板垣氏のことだ。

    その記事はWeb版のZAKZAKでも掲載されていたが、現在は期限切れで直接読むことは出来ない。Webarchive経由で読むことが出来たので、一部転載する。(Webarchiveの該当記事はこちら。文字エンコードをシフトJISにすると文字化けが解消される。)

     東証一部のゲームメーカー「テクモ」と、同社で世界的に人気の対戦格闘ゲーム「デッド オア アライブ」(以下DOA)シリーズの開発責任者をしている執行役員の板垣伴信氏(39)が、女性の元社員(31)から「セクハラされた」と東京地裁に1000万円の損害賠償請求訴訟を起こされていたことが7日分かった。板垣氏はゲーム雑誌などに頻繁に登場する業界の有名人。同社は今年8月、板垣氏を常務執行役員からヒラの執行役員に降格したが、理由を公表せず「謎の降格」と話題になっていた。

     「板垣のセクハラで私は会社に行けなくなったりもしましたが、会社は話を聞いても十分な対応をしなかった。もう和解をするつもりは全くありません」

    (中略)

     彼女は9月8日に同社を退職すると、10日に板垣氏と同社を提訴。10月4日に第1回の口頭弁論が開かれた。

    (中略)

     訴状や本人の話によれば、元社員が最初にセクハラ行為の“被害”にあったのは、平成15年9月9日だったという。

     板垣氏が超大手IT企業の幹部と雑誌の対談で会食した後、二次会のカラオケも同席した元社員は、自宅が同方向だったため深夜に板垣氏と一緒のタクシーに乗った。

     板垣氏は車内で、「おまえ結婚したんだよな」と話しかけ、「俺はお前が好きなんだよ」といいながら抱きつくと、右手で元社員のあごを押さえて強引に唇を奪い、「口の中に舌まで入れてきたんです」という。板垣氏は子供もいる妻帯者だ。

    (中略)
     今年に入ると、彼女は精神的にも不安定となり、会社を休みがちに。直属の上司に打ち明けたが、「自分でなんとかしろ」といわれたという。そして7月、同社の新任人事部長がセクハラ相談を始めたので相談した。

     社内調査に板垣氏は、キスなどしたことは認めながら「同意の上の恋愛だった」と主張。会社側は「不適切な行為があった」と板垣氏を降格処分にしたが、仕事は全く同じままで、社内外に理由も説明しなかった。

     会社を休んでいた元社員には「セクハラとは認定できない」として、あと2週間以上休んだら「解雇する」と通告。会社の対応に納得できなかった元社員は退職した。

     同社経営管理部の担当者は夕刊フジの取材に、「そのことについては見解の違いがあり、今後の裁判で明確にしてゆくつもりです」と、コメントした。

    ここで気をつけていただきたいのだが、裁判を起こしている原告がマスコミに向けて話した内容にさらに記者の主観が入っているものなので、この記事がすべて事実であるとは限らない。

    以上が原告側の主張。では先ほどのニュースリリースに戻って被告側の主張を見ていきたい。

    元社員は、2006 年6 月30 日に当社に対し依願退職の申し出をしましたが、7 月4 日になって、セクハラを理由とする会社都合の退職にして欲しいと態度を一変し、さらに執行役員の解雇と複数の社員の処分を要求しました。

    その後も、元社員が要求を次々と変化させる中、元社員から執行役員に対するセクハラの訴えがあったことから、当社は即日調査を開始し、約1ヶ月にわたる公正かつ厳正な調査を行いました。その結果、本件は元社員が私情をはらす目的で行った行為であり、セクハラではないとの結論に至りました。

    しかし、執行役員と元社員ならびにその関係者にも公私を混同した行為があったことと、本件のため同人らが社内に無用の混乱を招き業務に支障をきたしたことから、同人らの反省を促すため同人らを降格ならびに減給処分にいたしました。当社は、元社員に対し不当な解雇通知をするどころか、環境に配慮した新しい職場を提供し出社を促したのが真相です。

    こちらも当事者の意見なので100%事実とは限らないが、「執行役員と元社員ならびにその関係者にも公私を混同した行為があったことと」との記載は、セクハラではないが、何かがあったことを伺わせる。

    双方の見解から日付の分かる部分をまとめると、このような流れになる

    2003年09月09日 板垣氏が女性社員に対しセクハラ行為を行い、セクハラ行為は、その後継続して行われた(女性社員談)
    2006年06月30日 女性社員が依願退職を申し出る
    2006年07月 女性社員が人事部長に対し、セクハラ相談をする
    2006年07月04日 女性社員が「セクハラを理由とする会社都合の退職にして欲しい」と申し出る。テクモ、セクハラの調査を開始(~約1ヶ月)
    2006年08月04日 板垣氏が常務執行役員から執行役員に降格
    2006年09月08日 女性社員が退職(以下、「元社員」と表記)
    2006年09月10日 元社員がテクモおよび板垣氏を提訴
    2006年10月04日 第一回口頭弁論
    2006年11月07日 ZAKZAKに記事掲載。(夕刊フジにも同様の記事が掲載されたものと思われる)
    2006年11月17日 テクモが反論のニュースリリースを掲載

    セクハラ訴訟はその後どうなった?
    2007年12月5日付ニュースリリース(pdfファイル)では、「セクハラを行った事実はないことが明らかになり、弊社に対する使用者責任の訴えも含め、元社員の本訴請求は棄却となりました。」としている。
    要するに元社員の敗訴、テクモおよび板垣氏側の勝訴だ。

    そして、2008年2月8日付のニュースリリース(pdfファイル)で、元社員が控訴行い、争いの場が地方裁判所から高等裁判所に移ったことが分かる。

    そして、その高裁判決もすでに出ている。
    2008年5月23日付のニュースリリース(pdfファイル)、高裁でも「セクハラにはあたらないとの認定され」たと発表された。
    2007年12月5日付けのニュースリリースでは、棄却された事実だけを簡潔に記載していたが、今回のプレスリリースはさらに踏み込んだ内容になっている。

    本事案は、2003 年から2005 年の3 年間において当社社員が元社員に対し行なった一定の行為について、当社社員のセクハラを理由とする不法行為責任と当社の使用者責任が問われた事案ですが、昨日、東京高等裁判所の控訴判決が出て、当社社員の行為は、セクハラにはあたらないとの認定がなされました。

    一方で、裁判を通じ、当時、職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていたことが明らかになりました。

    当社は、訴訟提起以前に当社社員及び元社員に対し懲戒処分を行うと共に、職業人としての倫理・モラルに関する啓蒙活動を行い再発防止策を講じて参りましたが、今後もこのような事態の発生を防ぐ為職場に於けるコンプライアンスの強化に一層注力していく所存です。

    「2003 年から2005 年の3 年間において当社社員が元社員に対し行なった一定の行為」および「職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていた」という記載。これは、そのまま受け取ると「セクハラではないが、板垣氏と元社員が社内で何らかの良くない行為をしてましたよ」と言うことを意味するのではないだろうか?いろいろと想像は出来るが、どうしても板垣氏が携わったゲームの女性キャラが思い浮かんでしまう。揺れ具合を実物と比較などしたのだろうか?

    2008年3月3日付のニュースリリース(pdfファイル)では板垣氏が4月1日付で執行役員から「クリエイティブオフィサー」という謎の役職に異動することが発表されている。事実上の降格と見て良いだろう。あくまで推測だが、裁判の過程で明らかになった板垣氏の社内での行いに対して、裁判の期間中に上層部から何らかの締め付けがあり、板垣氏がそれに反発したのではないだろうか?

    まるで子供のけんか

    「社会通念上容認しがたい行為が繰り返し行われていた」などと、必要以上に板垣氏の評判をおとしめる内容のニュースリリースもそうだが、今回出された板垣氏の声明文とテクモのニュースリリースを読むと、どうも違和感を覚える。重箱の隅をつつくようだが、どうも稚拙なのだ。

    板垣氏の「ゲームファンのみなさまへ」と題された最後の「しかし、守れる約束を守ろうともしない安田善巳社長と、一緒に仕事をすることはできないのです。今後、このようなことが二度と起きぬことを、心から願っています。」というコメントはいかにも大人げない印象を受ける。そんなことをファンに伝えてどうするんだ?

    そもそも冒頭から間違いがある。「報道関係者各位殿」と書かれているが、これは二重敬語となるので「殿」は不要だ。この手の文章を書き慣れていない証拠。おそらく弁護士などを経由せずに板垣氏が一人で書いたのだろう。

    板垣氏の文章が多少稚拙でも、それはまあ仕方がないかなとも思えるが、それに対するテクモのニュースリリースが解せない。どう考えても東証一部上場企業が会社名で出している文章には見えない。

    弊社は同社員が提起したこの訴訟を重要な問題ととらえておりましたが、他方でこの訴訟は、個人的事由によるものであることから、対外発表を控えてまいりました。

    「発表を控えてまいりました」とあるが、先日高裁の判決をニュースリリースを掲載したばかりである。
    改めて日付を確認すると5月14日に板垣氏が提訴、5月22日にテクモに訴状が送達されている。ニュースリリースの掲載はその翌日23日だ。
    …うわっ。大人げない!発表を控えていたのに訴状を受け取ったとたんに、わざわざ板垣氏を必要以上におとしめる内容でニュースリリースを出したのか!

    同社員の当該行為は極めて遺憾でありますが、いずれにせよ、今次声明文が何を意図していたのかは、時の経過とともに明らかになります。

    ここもよく分からない、解読が難しい文章だ。板垣氏が告訴や退職の公表以外の別の意図を持って声明文を出していて、その意図をテクモが把握しているということだろうか?まだ隠していることがあるのか?読んだ人が理解できないニュースリリースの一文は、いったい誰に向けて書いたものなのか。

    書いている内容が非常に攻撃的であることのほかにも細かい指摘をすると「お取引先様」と「お取引様」が混在していたり「言わんがばかり」(正しくは、「言わんばかり」)といった一般的ではない表現があったり、「DEAD OR ALIVE 4」を説明なく「DOA4」と省略したり、ニュースリリースとして非常に質の悪いものとなっている。発表を急ぎすぎて推敲するヒマがなかったのだろうか?それともこのニュースリリースも、「何を意図していたのかは、時の経過とともに明らかに」なるのか?

    3つめの裁判
    さらに気になる一文がある。

    同社員が主張する成功報酬は、前述の成功報酬制度とは別のもので、このような内容を認める決議決定がなく、また、そもそもこれは、前経営者時代の話であり、一方的な言い分です。

    「前経営者との約束だったから、経営者が変わった今ではその約束は無効ですよ」ということか。そんな馬鹿な話はない。いったい何事だろうか?現在の社長は安田善巳氏だが、「DEAD OR ALIVE 4」発売当時の社長は中村純司氏だ。

    ここでまたニュースリリースを見る。
    2008年4月3日付のニュースリリース(pdfファイル)で、「前代表取締役社長中村純司氏より提訴されていた訴訟の和解」が発表されている。

    ニュースリリースによると、2007年2月14日に中村純司氏がテクモに対し、自身の役員退職慰労金の請求を求めて係争していたようだ。どのような和解になったのかはニュースリリースでは分からないが、係争していたことから前社長が円満退職ではなかったことがうかがい知れる。また、中村氏は2006年1月1日に社長退陣後、副会長に就いたが、翌2月1日にわずか1ヶ月で退陣している。

    2007年2月14日付のニュースリリース(pdfファイル)では中村純司氏が1億6600万円の役員退職慰労金(いわゆる退職金)を要求していることがわかる。これに対し、テクモは2006年3月29日の取締役会で慰労金および功労金を「0円」とする決議を出している。任期途中の辞任で、中村純司氏本人が辞退したとされているが、それにしても0円って…。

    裁判沙汰になったことから考えても、新旧体制間に何らかの軋轢があったことは想像に難くない。

    中村前社長に関する記事が2002年の日経産業新聞に掲載されていた。(日経B2Oがすでに閉鎖されているため、Webarchiveから引用)

     テクモの国際化戦略を支えるのが中村流の合理主義経営だ。

     「天才はいらない。欲しいのは努力する社員」
     「作品ではなく商品を作れ」

     物流会社の山九からテクモに転じたというゲーム業界で異色の経歴を持つ中村社長はこんな言葉で社内の意識を改革。制作者をクリエーターともてはやす同業界の風潮と一線を画す。

     ゲーム開発費は大半が人件費。開発期間を抑えればコストは減る。新卒社員を自ら研修で鍛え、コスト意識を植え付けた。開発が大幅に遅れるものは中止も辞さない。DOAの制作責任者、板垣伴信執行役員も“中村学校”の一期生だ。

     「このままではコストが予算を超える」「この部分を仕上げないと先に進まない。ほかは後回しでいい」――。

     デザイナーやプログラマーを含む開発チームの打ち合わせでもコストや進ちょく状況を徹底的に議論する。コストや納期より、作品の出来栄えを優先しがちな業界の中では異色。制作責任者はコスト管理の責任も負い、「プロジェクトマネジャーに近い」(佐々木憲太郎経営企画室長)。

    中村前社長がゲーム会社の経営者としては異質であったが、「デッドオアアライブ」という「商品」が生み出されたのも、彼の功績といえるだろう。また、この記事からは板垣氏が前社長と深いつながりがあったこともうかがい知れる。これはあくまで想像だが、板垣氏は旧体制派として、現経営陣と対立していたのではないだろうか?

    成功報酬未払いを不服とした造反劇と見られていたが、セクハラ訴訟の遺恨、そして旧体制と新体制の対立の構図が見えてきた。この騒動の根は深い。

    断片的な情報なので何とも言い難いが、板垣氏がわざわざ裁判を起こすぐらいなので成功報酬の約束が口約束だったということはないだろう。何らかの書面はあるはず。ただ、決議決定なしということは、契約書を社長の独断で交わしていたということか。それでも契約は有効だと思うが、テクモはけんか別れした前社長とセクハラ訴訟で会社の信頼を落とした社員が交わした約束など、守る必要がないと言うことだろうか。まあ、分からなくもないが、このあたりは裁判ではっきりさせて欲しいものだ。

    まとめ年表

    まだ始まっていないものも含めると、裁判が3つもあり、複雑な構図となっている。時系列順にまとめてみた。

    セクハラ訴訟関連は、セクハラ以外の板垣氏関連は、社長関連は、それ以外は黒で示した。太字は提訴

    1992年 板垣伴信氏がテクモに入社
    1997年 デッドオアアライブ発売
    2000年4月 板垣氏、執行役員就任
    2001年10月 創業者の柿原彬人氏が会長就任、中村純司氏が社長就任
    2003年09月09日 板垣氏が女性社員に対しセクハラ行為を行い、セクハラ行為は、その後継続して行われた(女性社員談)
    2004年06月29日 板垣氏、執行役員から常務執行役員に昇格
    2005年12月29日 「DEAD OR ALIVE 4」発売
    2006年01月01日 日本興業銀行出身の安田善巳氏が社長就任、中村純司氏が副会長就任
    2006年02月01日 中村純司氏退任
    2006年03月29日 テクモ取締役会が中村純司氏の退職金を0円とする決議
    2006年06月30日 女性社員が依願退職を申し出る
    2006年07月ごろ 女性社員が人事部長に対し、セクハラ相談をする
    2006年07月04日 女性社員が「セクハラを理由とする会社都合の退職にして欲しい」と申し出る。テクモ、セクハラの調査を開始(~約1ヶ月)
    2006年08月04日 板垣氏が常務執行役員から執行役員に降格
    2006年09月08日 女性社員が退職(以下、「元社員」と表記)
    2006年09月10日 元社員がテクモおよび板垣氏を提訴
    2006年10月04日 セクハラ訴訟第一回口頭弁論
    2006年11月07日 ZAKZAKに記事掲載。(夕刊フジにも同様の記事が掲載されたものと思われる)
    2006年11月17日 テクモが反論のニュースリリースを掲載
    2007年02月14日 前社長中村純司氏が役員退職慰労金の請求を求めて提訴
    2007年12月05日 セクハラ訴訟の棄却
    2008年02月08日 元社員がセクハラ訴訟で控訴
    2008年03月28日 前社長中村純司氏とテクモが和解
    2008年04月01日 板垣氏、執行役員からクリエイティブオフィサーに降格
    2008年05月14日 板垣氏、成功報酬と慰謝料を求めて提訴
    2008年05月22日 東京地方裁判所からテクモに訴状が送達
    2008年05月23日 テクモ、セクハラ訴訟の高裁でセクハラではないと判決が出たことを発表
    2008年06月03日 板垣氏、テクモを提訴したこと、退職することをマスコミに発表
    2008年06月04日 テクモ、ニュースリリースで板垣氏に反論


    結局のところ、「どっちもどっち」という感想しか出てこない。

    板垣氏は社内でセクハラまがいの行為を行い、ちょうどその期間に開発を行っていたソフトの成功報酬を要求している。
    テクモは2年間で3回も(元)社員から訴えられている上に、ニュースリリースを使って個人攻撃をしている。

    裁判の結果と、その結果に対してテクモがどのようなニュースリリースを出してくれるのか非常に楽しみである。


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    コメント

    まとめ乙!

    とにかく思うのは、約束しとるんならそれは守らなければならないだろ、って事ですね。
    というのもうちの会社も似たような事が起きてるんでね・・・

    会長の柿原彬人氏は2006年7月18日に亡くなられています。
    新体制旧体制をすりあわせられる人間が居なくなったのも大きな原因なのかもしれませんね。

    Tecmoの5月23日付ニュースリリースによればセクハラ控訴審の判決が出たのは「昨日」つまり5月22日で、板垣氏の起こした訴訟の訴状がTecmoに届いたのと同日。

    これって結構重要なことかと思うんですけど、ここのまとめには明記されてないね。追加きぼん。

    まとめ乙。わかりやすかった。個人的にはテクモ(と経営陣)が悪いようにしか見えん。
    上にもあるが「セクハラまがい」は明らかに間違った書き方だろう、違うと裁判で結論が出ているわけで。もし判決を越えて勘ぐるなら、何もかも永遠に結論は出ないし。

    今までの流れが非常にわかりやすく
    とても参考になりました。
    ありがとうございます。
    今後の展開の分析にも多いに期待してます。

    火の無い所に煙は立たないっていうし・・・。

    口約束も、実際に交わされたと認定されれば有功だったような?

    前社長が「当時約束した」って言えば、勝てる、のかな?

    ファミコン時代のゲーム業界はよちよち歩きの赤ん坊みたいなもんだと思っていた。
    時は移り、業界もそれを取り巻く環境も随分成熟したと感じていたのだが・・・
    まだまだお子ちゃまですた

    セクハラについては、判決が出てる以上、
    変な言い草してしまうのは、
    すでに公平な物の見方ではないですね。

    報酬の約束については果たして証明できるのか。
    もし口約束だと、証明難しそうですね。
    前経営陣が証言してくれるのだろうか。

    ガッシュ裁判といい、クリエイターと会社の紛争が続きますね。

    「※無記名投稿またはそれに準じる名前での投稿は、内容にかかわらず削除することがあります」と記載しておりますが、該当するコメントが数件あったので削除しました。

    まあ、不利になると消すっつー事だな。

    0円はないな
    業績悪化の原因とかならまだしも
    現経営陣が仕込んでるバスタードオンラインとかどーなってんの?

    セクハラには至らないという裁判結果になったのに
    やけにセクハラがクローズアップされているのは
    まとめ人の恣意的なものような気がする

    確かに。半ば自分の趣味で記事書いてるよな

    セクハラではないって判決が出たつっても

    社会通念上容認し難い行為が
    繰り返し行なわれていたことが
    明らかになりました

    つってんだから
    無視はできんだろ

    やっぱ痴漢は性犯罪に甘いんだなw

    無罪ってのは、その「社会通念上容認し難い行為」が
    「双方の同意のもとに」行われていましたってだけのことだからな。

    法的にはなんら問題ないという結論でも、日本の
    会社とか社会はそういう「容認し難い行為」に厳しい。

    そもそもこういう事件を起こした段階で普通は会社に
    いられなくなるよ。2度に渡る降格も、

    「辞めろってか」

    と察してね、っていう意図だったんだろうと。
    それでも辞めなかった板垣は根性があったとも言える。
    もちろん異常にKYだったともいえるが。

    まあ日本の社会には適合できないね。アメリカにでも
    行って会社起こせばいいんだよ。大好きな箱の市場も
    日本では小さいことだし。

    つまりセクハラではなかったけど、会社の中で
    「社会通念上容認し難い行為」を行っていたってことだからね。
    板垣氏は結婚してるから合意のもとでも不倫に当たるし、
    普通の会社なら辞めるだろ。

    テクモは正直自分から辞めてほしかったんだろうな。
    会社のイメージ的に大ダメージだろうし。
    それで冷たい扱いしてたら訴訟沙汰になってしまったと。
    やっぱどっちもどっちじゃね?

    元社員。

    >任期途中の辞任で、中村純司氏本人が辞退したとされているが

    だって会社の金(数千万)着服してたのがばれたんだもん。柿原元会長が即時解任したさ。
    本人辞任としたのも会長が気を利かせてやっただけのこと。
    一応、中村は会長の秘蔵っ子だったからかな。
    それなのに退職金よこせって訴えたんだ?うーわー。ひいたよ、さすがに。
    柿原会長が浮かばれねえ。

    でも和解したんだ。どんな条件だったんだろう。

    最後のコメにビックリ→納得。
    そういや、そういうウワサがネットでも流れてた。火の無いところには…ってわけだ。
    成功報酬の有効性は裁判で専門家が判断してくれるだろうけど、そんなこと(不倫)して堂々と会社にいられる根性の方がどうかしてる。こういうヤツが会社にいるとモチベーション下がるよ。辞めて正解。せめて去り際は潔くあれば漢だったのに…

    何で裁判で無罪になったのに
    セクハラしてた男、みたいな扱いになってんだか

    >一方で、裁判を通じ、当時、職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていたことが明らかになりました。

    「だれが」主語がないぞ。
    行為を行ったのは「セクハラを偽装した経営陣」であって板垣氏ではないんじゃないの?

    >一方で、裁判を通じ、当時、職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていたことが明らかになりました。

    単に不倫関係が有って別れ話の縺れから
    女の方がセクハラだったと言い出して訴えたんじゃないのかね?

    >一方で、裁判を通じ、当時、職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていたことが明らかになりました。
    セクハラではなく、不倫。
    原告は、板垣だけでなく別の社員とも不倫していた。
    しかも原告は、自身の結婚前からその別の社員と不倫をしており、自身の結婚後も不倫を続けていた。
    不倫相手から別れを切り出されたため、不倫相手を逆恨み、ことを大きくするためにテクモ及び板垣を提訴。
    これが真相。裁判でも明らかにされたよ。

    判決でセクハラとは別離したが通念上の不純行為が明るみに出て、
    中村氏の騒動と同じく退任金ゼロのように、
    旧体制で約束された?成功報酬が降格と共に白紙、
    降格されたし金貰えないし中村氏は勝ったしで雪合戦って感じか。
    ただ今回、テクモと板垣氏は円満和解したんだよな。
    よく分からんが。
    何やってんだテクモ、そろそろ潰れるけど・・・。

    >一方で、裁判を通じ、当時、職場において社会通念上容認し難い行為が繰り返し行なわれていたことが明らかになりました。

    これって、テクモが板垣伴信を攻撃したプレスリリースにしか読めない。


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