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中洲の葉陰で



秋になってツマグロヒョウモンをたくさん見かけるようになりました。
セイダカアワダチソウやヤナギハナガサでさかんに吸蜜しています。中
洲で2匹がくっついて飛んでいるのを発見。すぐに茂みの奥の葉っぱに
下りました。手前の枝や葉のすき間から2匹が見えるアングルを探し、
何とか写真を撮りました。
シジミチョウの交尾は目の前で見たことがありますが、ツマグロヒョウ
モンは初めて。調べてみたら、産卵から羽化まで1カ月足らず。今産み
付けられた卵は10月後半には蝶になる勘定です。

タカサゴユリ(高砂百合)

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川面ちかくの石垣にタカサゴユリが咲いています。辺りをみても他にはなく
1輪だけです。夏にはこの上の堤防の高いところにシンテッポウユリが咲い
ていました。ユリの中では地味な花ですが、秋草に混ざって風に揺れている
様子は風情があっていい感じです。
Category: 植物

「C」と「L」と「く」

IMG_0464-裏

中洲で吸蜜中の蝶の裏翅の白い斑紋(右の写真の中)、何の字に見えますか? シータテハはアルファベッ
トの「C」。エルタテハは「L」。キタテハならひらがなの「く」だそうです。
キタテハは川辺でよく見かけていますが、もっと全体が丸っこくて裏の「く」の字もそんなクッキリしていな
かったはず…。当ブログ初見のシーかエルか、と色めきたったけれど表翅の模様が違うからエルは除外。シー
とキタテハは表もよく似ている。違いは後翅の黒い紋の中の色。キタテハは青色が入りますが、シーは真っ黒。
写真の蝶には黒の中に青い点があるから、キタテハみたいね。
キタテハには春型と秋型があり、秋型は表のオレンジ色が濃くなり、翅の縁の切れ込みも深くなるとか。秋型
キタテハで一件落着ですが、「C」と「L」と「く」では見分けがつかないよぉ。どれにでも見えてしまうんだ
けど…。

ミヤマアカネも参入

               アキアカネ♀ 9.25 アキアカネ♀ - コピー

9.25 ミヤマアカネ♀ - コピー  ミヤマアカネ♀

               アキアカネ♂ 9.25 アキアカネ♂⑤ - コピー

流れに沿う崖地の上に赤とんぼの小さな群れがあった。浅野川にもようやく秋色が訪れたような…。ミヤマアカネは袖(翅)に帯状の茶褐色が入った♀。帯の先に着いた白い縁紋が鮮やかだ。アキアカネは♀♂ともいた。
昨年はミヤマアカネの♂が7月にはもう姿を現していた。アキアカネも多く、川面は羽虫を追って行き交う小型のトンボたちでにぎわった。大空を覆うほどでなくとも、橋の手すりにズラリ並ぶほどでなくてもいいから、赤とんぼの習性の一つという“群れを成す”もう少し大きな光景を早く見たい。


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「キチョウ」改め「キタキチョウ」

9.25 キタキチョウ② - コピー 9.25 キタキチョウ① - コピー

卯辰山から流れ込む水路の周りに数匹いた。吸蜜、吸水に忙しそうに飛び回っていたが、このチョウ、古くは「キチョウ」と紹介(2005年以前に刊行の図鑑)されていて、新しくは「キタキチョウ」と呼ぶそうな。
研究者らの厳密な調査の結果、南西諸島にだけ生息するタイプは別種とされ、キチョウorミナミキチョウと呼ぶ。これと区別して南西諸島~本州に分布するタイプはキタキチョウと新たな名が付いた。識別は素人には難しいようだ。当ブログの観察記録「川辺の生きものたち❶」もこれに倣い修正する。昆虫すごい、奥が深いぜ!
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秋の気配

 IMG_0402.jpg IMG_0397_20210925130743ae2.jpg
      ミゾソバ           セイダカアワダチソウ          ゴキヅル

中洲に秋の花が咲きだしました。ミゾソバ、セイダカアワダチソウ、ゴキヅル。まだチラホラです。一面の花盛り
になると、タテハチョウやハチの仲間がたくさん集まります。セミに代わって虫の合唱がにぎやか。秋の気配が濃
くなってきました。



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土と水と空気

9.23 アキアカネ♀①(宝達) - コピー  9.23 ナツアカネ♂(宝達) - コピー
          アキアカネ♀                     ナツアカネ♂

9.23 ノシメトンボ♀(宝達) - コピー  9.23 ノシメトンボ♂(宝達) - コピー
         ノシメトンボ♀                     ノシメトンボ♂

秋分の日のきのう、能登・宝達山のふもと宝達志水町宝達に義妹夫婦を訪ねた。昨年末に移住して10ヵ月、山に面した庭は生きものの楽園と化していた。写真はわずか10分ほどの間に撮ったものである。
アキアカネ♀は近づいても両眼を動かすだけで逃げようとしなかった。ナツアカネ♂は顔面まで赤い。下から見上げた透き通った翅に縁紋がくっきり浮かび上がった。ムギワラトンボの翅に熨斗目(のしめ)模様をつけたようなノシメトンボの♀。♂は胴の赤褐色が鈍い光を放っていた。「土と水と空気がいいから」と夫婦は短く解説した。
 


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老成の秋

9.18 ハグロトンボ②▽ - コピー  8.31 ムギワラトンボ▽ - コピー
          ハグロトンボ                    ムギワラトンボ
          
秋めいて、トンボの世界にも老熟個体が多くなった。あらためて「ご苦労さまでした」。
ムギワラトンボとも呼ばれるシオカラトンボの♀は、麦を焦がしたように黒っぽく。かつて「黒いトンボがいる!」と胸を躍らせたのはたいがいこのトンボだったようだ。
めっきり少なくなったハグロトンボは、それでもかろうじて群れをつくっている。なかに1匹、翅の黒色が薄いのがいる。胴もまだら模様だ。別のカワトンボのように見えたが、もとは翅も胴ももっと黒かった♀だと思われる。


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怒るナガコガネグモ

  8.30 ナガコガネグモ① - コピー   8.30 ナガコガネグモ② - コピー
             背中                        腹

もういいだろう、ということで網戸をしまった。夏場以外は一部を片づけることにしている。しまう前にちりを払っていたら、1匹の家グモがスーッと目の前に下りてきた。「なんで外すんだ」と言っている。
背戸に出たら、風もないのに激しく揺れているクモの巣がある。案の定、白い巣の真ん中に黄金色に光るナガコガネグモ♀がいた。巣を揺すってこちらを威嚇している。そんなに怒らなくても…。昔から、クモは家の守り神とか神様の使いというではないか。なんにもしないよ。

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若松橋の赤とんぼ

9.20 アキアカネ - コピー

橋の欄干の礎石にとまった。懐かしい赤。風物詩ともなった「赤とんぼ」のアキアカネ(トンボ科)だ。「撮れた!」というより「やっぱりきてくれたか」という安堵のほうが強かった。
この辺りでも少し前から見かけてはいたのだが、なかなかとまってくれなかった。ウスバキトンボの見間違いかもしれない、という気もしていた。2000年ごろから急激に数を減らしている。原因は環境にやさしい農薬の一種、というところまで追究は進んでいるらしい。子どものころのような大群をもう一度見たい。
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