保坂新区政は翼賛と包摂を超えよ 「世田谷区議会だより」の発行に寄せて |


本日、4月29日になって2月3月に開催された世田谷区議会平成27年第1回定例議会の論戦を掲載した「区議会だより」が発行されました。 (コチラから参照)
選挙前に発行すべきで、このような対応は民主主義にもとります。任期中、私は選挙戦前発行を主張してきたが実現されませんでした。
2月3月に開催の第1回定例議会では予算が審議されます。区長が27年度予算を提出し、これを巡って論戦が行われるわけです。今回選挙で、対抗馬を推薦した自民党・公明党はともに保坂区長提示の予算に全部賛成しました。
共産党は前年度までは反対してきた一般予算に賛成にまわりました。区議会便りを見れば、保坂区政が自公政策に取り入った翼賛体制となり、これに最後には共産党も追随したという対応です。この構図は2期目からオール与党体制となり、28年続いた大場啓二区政の構図によく似ています。
区議の任期は選挙戦後も続き4月30日までとなっています。区議最後に雑事を含めて多くの仕事をこなしていますので、きちんとした選挙総括はさておき、今回の選挙を考えるにあたっては保坂区長が一期目になした翼賛体制を問題にしていかなければならないと考ええています。
すでにネットでは私製議事録等によってお伝えしていますが、2月25日の一般質問では、下北沢の再開発計画問題、障がい者グループホーム建設を巡る倫理不適格業者参入の区長の責任問題、川場移動教室からの撤退を訴えました。世田谷区議会では予算への意見表明を各会派10分の割り当てで本会議で行うことになっています。
保坂氏が当選直後に大規模公共事業見直しの公約を裏切り、前熊本区政からの95%を継承として自公に寄り添い、翼賛体制となってしまった状況に抗議をしたうえで、保坂区長を担いだ責任を問って私が辞める理由を説明し、「裏切りの政治責任は重い。不信任で全予算反対。区長推挙の責任をとり私は議会を去る。さようなら。」と演説しました。
議会が終了し選挙戦での新たな展開については、既に、報告してきたとおりです。
私は一度目の保坂氏の選挙公約に裏切られたにもかかわらず、今回2度目の選挙戦最中に異例の発表となった公約「下北沢まちづくりビジョン」を支持すると表明しました。
保坂区長は自ら進めた2期3期道路事業の優先整備政策を戻そうとしているのですから、4年間の自公との翼賛政治を捨て、新たな地平に立たなければ、いわばこれまでの翼賛型、包摂型政策の「自己否定」無くしては実現できない政策です。
区議では自公が多数派になりましたが、政策転換の効果も与って区長選では道路推進を訴えた久保田氏に対して事実上の凍結を選挙戦終盤で訴えた保坂氏が勝った構図になっています。
翼賛と包摂ではなく、意見の違いを徹底的に吟味し、止揚する本物の民主主義が求められています。
2度目の保坂氏の公約「下北沢まちづくりビジョン」が守られるかどうかは重要な問題です。日本の民主主義の質が問われているのです。
保坂区政誕生から1期目の4年間の一連の流れについては、これまで、このブログで報告してきましたので、ご覧頂ければ幸甚です。