連載! とことん VC++プログラミング言語の奥深さを楽しく理解するための達人による連載記事です。 この一連のシリーズの記事では、今後、Visual C++ プログラミングで利用できる様々なテクノロジを有効活用するためにも、普段何気なく使用しているこれら機能の基本を振り返り足元固めするほか、 Windows 7 の新機能に関わる API など、比較的新しい機能についてもいくつか取り上げていきます。 1993 年に Visual C++ 1.0 が登場して以来、Visual C++ がバージョン アップする過程で、Visual C++ におけるプログラミング環境には、様々なテクノロジやライブラリが導入されてきました。また、1 つ 1 つのライブラリ (たとえば、MFC や ATL など) にしても、その量は膨大です。そのような状況の中では、改めて基本機能や最新の機能を再確認する機会が少なかったり、また、曖昧に理解したまま機能を使い続けたりすることもあるのではないでしょうか。 たとえば、最近のテクノロジの API は、COM (Component Object Model) に基づくものが多くあります。Windows 7 のタスク バー関連の API や DirectX にしても COM であり、COM に準拠したオブジェクトを提供しています。ATL (Active Template Library) で作成したコンポーネントも COM ベースです。これらのテクノロジやライブラリを活用するには、COM の知識が必要になりますが、あまり COM 自身については理解されないまま、利用されている場合もあるようです。 また、MFC を用いたアプリケーション開発では、ウィザードでアプリケーションのひな形が作成できることもあるので、その根底にある仕組み (たとえば、ドキュメント ビュー アーキテクチャ) の基本について、改めて目を向ける機会も少ないかもしれません。 さらに、Windows 7 のタスクバー や、Direct2D などの新しいグラフィックスなど新機能についても、取り組かかるきっかけとなる機会が少ないのではないでしょうか。 そこでこの一連のシリーズの記事では、今後、Visual C++ プログラミングで利用できる様々なテクノロジを有効活用するためにも、普段何気なく使用しているこれら機能の基本を振り返り足元固めするほか、Windows 7 の新機能に関わる API など、比較的新しい機能についてもいくつか取り上げていきます。 この記事のプログラミング環境としては、Visual C++ 2010 を前提にしており、できるだけ手軽に取り組めるように、可能な限り Express エディションを使用するようにしています。また、Visual C++ をより有効活用することを目指すため、既に Visual C++ を使用されている方を対象としています。この後の記事をお読みになる上での前提知識として、C++ の言語文法の知識や、Visual C++ 2010 の IDE の基本操作に関する知識が必要です。初心者の方は、先ずこちらを参照してください。
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