妹「ガタンゴトンガタンゴトン」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 01:51:49.30 ID:9NCefAXC0
妹「ガタンゴトンガタンゴトン」
兄「……」
妹「ガタンゴトンガタンゴトン」
兄「…おい」
妹「ガタ…何?」
兄「うるさいから止めなさい」
妹「他にお客さんいないからいいじゃん」
兄「駄目だ」
妹「はーい…」
ガタンゴトンガタンゴトン
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 01:56:07.27 ID:9NCefAXC0
妹「…ひまー」
兄「……」
妹「ねーねー何かないのー?」
兄「何が」
妹「ひまつぶしの何か」
兄「…俺のカバンの中に本が何冊か入ってる」
妹「おにぃの本て…ま、いいや。借りるよー」
兄「好きにしろ」
妹「やっぱ古い本ばっかだし…もっとさー新しいの読んだらー?」
兄「俺の勝手だろ」
妹「そうだけどさ…」
ガタンゴトンガタンゴトン
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 01:58:36.19 ID:9NCefAXC0
妹「文章かったいなぁ…」
兄「……」
妹「ダメだこりゃ。読んでて疲れちゃう」
兄「寝てろ」
妹「そんなに眠くなーい」
兄「…外でも見てろ」
妹「相手してよおにぃ」
兄「……」
妹「これだよ…」
ガタンゴトンガタンゴトン
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:02:27.95 ID:9NCefAXC0
妹「そういえばさ」
兄「なんだ」
妹「ワンマン列車乗るの初めてだよね。おにぃと私」
兄「まあな」
妹「いつもは迎えに来てくれたのにねー」
兄「文句言うな。用事があるっていうから仕方ないだろ」
妹「別に文句のつもりじゃ…それにけっこう楽しんでたり」
兄「…ただの列車だろうが」
妹「でも楽しいの。何か新鮮でさ、いろいろ」
ガタンゴトンガタンゴトン
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:07:10.93 ID:9NCefAXC0
妹「…前にこっち来たのっていつだっけ」
兄「三年前だな」
妹「そっかもうそんなにたつんだ…変わってるかな?」
兄「田舎なんてそうそう変わらん」
妹「でもさーこの前来たとき私中学生だよ?みっちゃんとか大介もみんな大きくなってるだろうし」
兄「そりゃあな」
妹「みんな何してるかなぁ…」
兄「着けば分かるだろ」
妹「うー楽しみ!」
ガタンゴトンガタンゴトン
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:08:56.44 ID:Jweb7p+m0
帰省中なのか
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:15:28.75 ID:9NCefAXC0
妹「あ、また無人駅だ」
兄「……」
妹「だーれも乗ってこないね…」
兄「田舎だからな」
妹「…何か恐いな」
兄「…寂しいの間違いだろ」
妹「あ、そっか寂しいのか…」
兄「誰もいないからな」
妹「どうしてここにあるんだろ…」
兄「今は誰もいなくたって、必要にしてくれる人はいる。どの駅にだって」
妹「うん…そうなんだよね。必ず駅には使う人がいるんだよね」
兄「…動くぞ」
妹「あ、うん…」
ガタンゴトンガタンゴトン
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:21:30.75 ID:9NCefAXC0
妹「どこまで行っても緑だらけ…」
兄「…飽きてきたか?」
妹「ううん、そんなことないよ。あっちじゃ見れないもん。こんな景色」
兄「まあな」
妹「何かこうね…別世界だなぁって」
兄「向こうとか」
妹「ここまで何も無いとすがすがしいなー」
兄「……」
妹「ありがちだけどさ、都会に無い安らぎを求めたり…なんてね」
兄「田舎には田舎のせちがらさがあるがな」
妹「知ってるよ。……よく、知ってる」
兄「……そうだったな」
ガタンゴトンガタンゴトン
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:26:47.86 ID:9NCefAXC0
妹「あ!鹿の群れ!」
兄「……」
妹「…もうちょっとリアクションとってくれたっていいじゃん」
兄「こっちにいたころはよく見ただろ」
妹「そうだけどさー…何か味気ないじゃんかー」
兄「…俺にそういうのを求めるな」
妹「はいはいおにぃはいっつもそうだもんね」
兄「…ふん」
ガタン
妹「あれ?止まっちゃった…」
『ただいま鹿が列車の前を横切っておりますので、少々停車いたします』
妹「…さすが田舎」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:31:20.08 ID:9NCefAXC0
妹「おにぃまだ本読んでんの?」
兄「ああ」
妹「…気持ち悪くなんないのー?」
兄「ならん」
妹「あたしまだダメなんだよねー乗り物で本読むの」
兄「子どもの証拠だ」
妹「むー…否定できないけどさー…もうちょっと言い方ってものがあるじゃんか」
兄「知らん。…むきにならないだけまだマシだがな」
妹「…ほめた?」
兄「……」
妹「えへへ~」
ガタンゴトンガタンゴトン
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:40:33.41 ID:9NCefAXC0
ガタン プシュー
妹「あ!ねえおにぃおにぃ!」ボソボソ
兄「なんだ」
妹「お客さん乗ってきたよ!あたしたち以外の!」
兄「だからどうした」
妹「やっぱ乗る人はちゃんといるんだよねー…」
兄「当たり前だろうが」
妹「だってさー…このまま二人きりだと何かこう…」
兄「何か?」
妹「世界にあたし達だけしかいないー…みたいなさ」
兄「くだらん」
妹「で、でも!そう考えると…不安になっちゃって…」
兄「そんなことないから心配すんな」
妹「う、うん…」
ガタンゴトンガタンゴトン
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:41:24.67 ID:d/2NMky/0
ガトンゴトンオジンオカンオトンアカン…みたいなのを思い出した
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:48:36.93 ID:9NCefAXC0
prrrrrr
妹「わっ!あ、あたしのだ…」
兄「…おい」
妹「ご、ごめんなさい」
兄「……」
妹「あ、おばあちゃんからだ…えっと『まだ少しかかりそうだよ』っと」
兄「何だって?」
妹「駅まで迎えに来てくれるってさ。それで…」
兄「そうか」
妹「みっちゃんも一緒だって」
兄「そうか」
妹「ね、みっちゃんておにぃのこと…」
兄「……」
妹「ごめん、なんでもない…」
ガタンゴトンガタンゴトン
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:06:57.65 ID:9NCefAXC0
妹「また駅だ」
兄「……」
妹「あとどれくらいかなぁ」
兄「…二時間半くらいだろ」
妹「うぇー…まだそんだけあるんだ…」
兄「退屈か?」
妹「だって何にも無いんだもん…」
兄「田舎だからな」
妹「そーいうことじゃなくてさー…ゲーム持ってくればよかったな」
兄「持ってくればいいだろ」
妹「忘れちゃったの!もう…」
兄「少し寝ろ」
妹「そーする…」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:16:47.92 ID:9NCefAXC0
妹「すー…すー…」
兄「……」ペラ
妹「…っくし!…すー」
兄「……」バサッ
妹「うーん……」
兄「……」ペラ
妹「おにぃ……ありがと…すー…」
兄「……どういたしまして」
ガタンゴトンガタンゴトン
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:30:28.79 ID:9NCefAXC0
老人「もし…」
兄「はい?あ、さっきの…」
老人「お二人はご兄妹ですかな?」
兄「そうですが…何か?」
老人「いえたいしたことではないのですが…珍しいですからね」
兄「珍しい?」
老人「滅多に若い人は利用せんのですよ。この列車は」
兄「ああ、そういうことですか」
老人「このとうり利用客もまばら。いるといったら私のような老いぼればかりで」
兄「そんな…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:31:27.90 ID:9NCefAXC0
老人「はは、ところでお二人はどうしてこちらへ?」
兄「母方の実家がこちらにあるもので…今日は遊びに来たということです」
老人「なるほど…まああなた達のような若い人が田舎に来る理由としてはそれがほとんどでしょうな」
兄「あなたは…?」
老人「私ですか?私は…古い友人に会いに行くもので」
兄「古い友人?」
老人「何十年ぶりか…はもう覚えておりませんがね」
兄「それはいい旅行ですね」
老人「あなたがたも。…おや私の降りる駅のようだ」
兄「それじゃここで…」
老人「お別れ、ですな。それではよいお旅を」
プシュー
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:41:07.70 ID:9NCefAXC0
妹「…うーん」
兄「起きたか」
妹「あんまり寝れなかったかな…あれ?またあたしたちだけ?」
兄「前に乗ってきた客ならもう降りた」
妹「そっか…また二人きりだね」
兄「そうだな」
妹「さっきね、夢見てたの。こっちに住んでたときの夢」
兄「…それで?」
妹「それだけ。別になんでもない夢だった」
兄「本当か?」
妹「どうしてそんなこと聞くの?」
兄「泣いてるからだ」
妹「あ……」
ガタンゴトンガタンゴトン
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:46:35.48 ID:9NCefAXC0
妹「何でだろ…何で泣いてんだろ…」
兄「悲しかったか?」
妹「そういうのじゃなくて…分かんないや」
兄「そうか」
妹「はー…ね、隣行っていい?」
兄「…好きにしろ」
妹「荷物こっちに置いとくね。…よいしょ」
兄「……」
妹「ほっとするな…」
兄「…疲れてんだよ。お前」
妹「そう、かもね…」
ガタンゴトンガタンゴトン
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:57:03.85 ID:9NCefAXC0
妹「お腹減ったなー…」
兄「荷物の中、弁当あるから」
妹「はーい。あ、駅弁だぁ」
兄「乗る前に買っておいた」
妹「ありがとおにぃ。おにぃは食べないの?」
兄「…食べる」
妹「はい、おにぃの分。わ、海鮮ばっかりだ。さすが」
兄「……」モグモグ
妹「先食べてるし…いいやあたしも食べよ」
兄「……」モグ
妹「おいし~やっぱ駅弁は旅の醍醐味だよね
兄「…ごちそうさまでした」
妹「おにぃ食べるの早いよ~…もう」
ガタンゴトンガタンゴトン
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:00:12.17 ID:mlgGlcf6O
ほのぼの
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします メェル:sage 投稿日:2008/09/23(火) 04:01:24.08 ID:85AP9l5sO
いいなこれ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:06:50.28 ID:z49JSAauO
真夜中に迷い込んだスレだからか、静かさが余計に伝わってくる
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:07:38.63 ID:pysCyhsS0
銀河鉄道の夜かね。否定してるわけじゃない
支援したいだけだ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:07:44.94 ID:9NCefAXC0
妹「はー…お腹いっぱい」コテン
兄「肩に頭乗せるな」
妹「い~じゃんか~…たまには甘えさせてよ」
兄「…たまには?」
妹「う……ふんだ!おにぃのケチ!」
兄「結局どかさないのか」
妹「どかしてあげなーい。……迷惑、だったかな?」
兄「…別に」
妹「おにぃのそういうとこ、好きだよ」
ガタンゴトンガタンゴトン
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:11:04.87 ID:vFmynQg+0
銀河鉄道だったりしてなって俺もオモタ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:14:45.76 ID:z49JSAauO
言われてみれば銀河鉄道
支援
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:15:22.10 ID:8weNNwwC0
なんか知らんがキノの旅のエルメスとの会話みたいだ
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:21:35.40 ID:pysCyhsS0
分かるww
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:26:29.23 ID:9NCefAXC0
妹「……恥ずかしいこと言っちゃった」
兄「……」
妹「慣れないことはするもんじゃないね」
兄「そうか」
妹「はぁ…飲み物ある?」
兄「弁当と一緒に買ってきといた」
妹「さすがおにぃ。ありがたくいただくね」
兄「カバンにお茶が入ってるはずだ。出して飲め」
妹「あったあった…ぷはぁ、潤うなー」
兄「……」
妹「まだ、着かないね」
ガタンゴトンガタンゴトン
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:28:56.99 ID:pysCyhsS0
ガタンゴトン
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:39:34.65 ID:8weNNwwC0
ガタンゴトン
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:39:58.75 ID:9NCefAXC0
妹「あとどれくらいかな」
兄「一時間…ぐらいだな」
妹「けっこうたったんだね。もう少しだ」
兄「ああ」
妹「着いたら何しよっかなー…何も考えてないや」
兄「温泉連れてってくれるらしいな」
妹「あ、そっかそんなこと言ってたね。久し振りだな、あそこの温泉」
兄「村自体が久し振りだからな」
妹「うん…とりあえずあたりゆっくり周ってみよっかな」
兄「そうするといい」
妹「…おにぃも付き合ってよ」
兄「……分かった」
妹「よかった」
ガタンゴトンガタンゴトン
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:40:26.58 ID:z49JSAauO
ガタンゴトン
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:44:23.38 ID:f9W+Hd0I0
ガタンゴトン
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:48:31.74 ID:9NCefAXC0
妹「ね、こっちに住んでたときのこと覚えてる?」
兄「…一応はな」
妹「みんなで一緒に雪合戦とかしたよね。子どもの数少ないからさ、みんな仲良しだった」
兄「そうだったな」
妹「こっちに残ってる子はもう少ないかもなー…」
兄「大体が小学生までだからな。あとは地元のやつだけだろ」
妹「みっちゃんも、ね」
兄「……」
妹「会ってどうするの?」
兄「どうもしない。ただの昔の友達だ」
妹「ふーん……」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:58:42.54 ID:9NCefAXC0
妹「だんだん見覚えのある風景が見えてきたね」
兄「ん…本当だ」
妹「もうすぐだ」
兄「ちゃんと準備しとけ」
妹「大丈夫だよー…子どもじゃないんだから」
兄「そうか。そうだったな」
妹「そうだよ。おにぃだって大人になったばっかじゃん」
兄「年齢は関係ない。子どもな奴はいつまでたっても子どもだ」
妹「そっかぁ…そうだよね」
ガタンゴトンガタンゴトン
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:59:48.85 ID:9NCefAXC0
妹「おにぃは大人?」
兄「…さあな。自分で決めることじゃない」
妹「そうかなー…じゃ、あたしが決めてあげる!おにぃはねー…子ども!」
兄「…そうか」
妹「今ちょっとイラっとしたでしょ?」
兄「してない」
妹「えへへ~かわいいやつめ」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:13:13.12 ID:EQ46HIJ6O
好きな雰囲気。欝にならなければ。
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:13:55.67 ID:9NCefAXC0
妹「ね、小学校も行ってみようよ」
兄「あそこはもう」
妹「分かってるよ。でも行きたいの。校舎自体はまだ残ってるでしょ?」
兄「確かな」
妹「せっかくだし見ときたいじゃん。あたしは6年、おにぃは2年通ってたわけだしさ」
兄「……」
妹「…乗り気じゃない?」
兄「いや、そんなことはない」
妹「じゃ、決定ね?あとは…ま、ぶらぶら周ってれば大丈夫でしょ。せまい村だし」
兄「…俺は堤防に行きたい」
妹「堤防?あ、あそこかぁ…いいね、行ってみよっか」
兄「ああ」
ガタンゴトンガタンゴトン
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:27:59.55 ID:9NCefAXC0
妹「また眠くなってきた…」
兄「無理するな。まだ時間あるから少し寝ろ」
妹「ううん大丈夫…」
兄「着きそうになったら起こしてやる」
妹「じゃ少し寝る…ありがとおにぃ…」コテン
兄「……」
妹「……」
兄「……」ナデ…
妹「ん……」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:40:21.16 ID:9NCefAXC0
『次は~美深~美深~』
兄「おい…おい…」
妹「…ん~?あ、着いた?」
兄「いや、次の次の駅だ」
妹「そっか~…ふわぁ…」
兄「すぐ降りられるよう準備しとけ」
妹「はぁ~い…」
兄「……懐かしいな」
妹「おにぃもそう思う?」
兄「当たり前だ」
妹「懐かしくて…それだけ?」
兄「それだけだ」
妹「おにぃさ、無理、してない?」
兄「…大丈夫だ」
ガタンゴトンガタンゴトン
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:48:44.69 ID:r06Q9zeuO
静かだな
VIPじゃないみたいだ…
保守
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:59:55.88 ID:9NCefAXC0
『咲来~咲来~』
妹「お、いよいよ次の駅だね」
兄「やっとだな」
妹「本当にね。長かった~」
兄「連絡は入れたのか?」
妹「あ、まだだ。メールしとかなきゃ」
兄「頼むぞ」
妹「えへへ、ごめんごめん。今しといたから」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:01:05.85 ID:9NCefAXC0
妹「けっきょくほとんど二人きりだったね」
兄「…ああ」
妹「でもさ、こういうのも悪くないよね?」
兄「そう…だな」
妹「…ガタンゴトンガタンゴトン」
兄「……」
妹「ガタ…怒らないの?」
兄「もういいだろ」
妹「ふ~ん…ガタンゴトンガタンゴトン」
ガタンゴトンガタンゴトン
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:07:13.28 ID:9NCefAXC0
プシュー
妹「…着いたね」
兄「ああ。降りるぞ」
妹「あ、待って…」
兄「迎えは…と」
妹「列車行っちゃった…」
兄「おい、荷物乗せるから早く来いだってよ」
妹「え?あ、はーい!」
妹「……また、乗れるかな」
ガタンゴトンガタンゴトン
ガタンゴトンガタンゴトン
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:12:24.13 ID:9NCefAXC0
おわりー
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:10.39 ID:vnoYOG0wO
>>68
なん…だと?
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:21.02 ID:xEqZT3iMO
終わったのか!
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:57.72 ID:9NCefAXC0
続きないしオチないし色々ごめん
ま、それだけのお話ということで……
ではまた
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:14:32.88 ID:pbxfstOE0
終わりかよ! みっちゃんと妹の兄争奪戦はどうなったんだ!
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:15.97 ID:3SJVo6ej0
まぁこういうのも有りな気がしてきた
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:19.50 ID:9NCefAXC0
だって元々兄妹のまったり会話書きたかっただけやし…
人の少ない電車のさ、あの空間が好きなんだよね
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:33.45 ID:3SJVo6ej0
何にせよお疲れ様
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:24:28.40 ID:E2veKbyJ0
こういうのもたまにはありかな。。。
お疲れ様!
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妹「…ひまー」
兄「……」
妹「ねーねー何かないのー?」
兄「何が」
妹「ひまつぶしの何か」
兄「…俺のカバンの中に本が何冊か入ってる」
妹「おにぃの本て…ま、いいや。借りるよー」
兄「好きにしろ」
妹「やっぱ古い本ばっかだし…もっとさー新しいの読んだらー?」
兄「俺の勝手だろ」
妹「そうだけどさ…」
ガタンゴトンガタンゴトン
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 01:58:36.19 ID:9NCefAXC0
妹「文章かったいなぁ…」
兄「……」
妹「ダメだこりゃ。読んでて疲れちゃう」
兄「寝てろ」
妹「そんなに眠くなーい」
兄「…外でも見てろ」
妹「相手してよおにぃ」
兄「……」
妹「これだよ…」
ガタンゴトンガタンゴトン
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:02:27.95 ID:9NCefAXC0
妹「そういえばさ」
兄「なんだ」
妹「ワンマン列車乗るの初めてだよね。おにぃと私」
兄「まあな」
妹「いつもは迎えに来てくれたのにねー」
兄「文句言うな。用事があるっていうから仕方ないだろ」
妹「別に文句のつもりじゃ…それにけっこう楽しんでたり」
兄「…ただの列車だろうが」
妹「でも楽しいの。何か新鮮でさ、いろいろ」
ガタンゴトンガタンゴトン
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:07:10.93 ID:9NCefAXC0
妹「…前にこっち来たのっていつだっけ」
兄「三年前だな」
妹「そっかもうそんなにたつんだ…変わってるかな?」
兄「田舎なんてそうそう変わらん」
妹「でもさーこの前来たとき私中学生だよ?みっちゃんとか大介もみんな大きくなってるだろうし」
兄「そりゃあな」
妹「みんな何してるかなぁ…」
兄「着けば分かるだろ」
妹「うー楽しみ!」
ガタンゴトンガタンゴトン
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:08:56.44 ID:Jweb7p+m0
帰省中なのか
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:15:28.75 ID:9NCefAXC0
妹「あ、また無人駅だ」
兄「……」
妹「だーれも乗ってこないね…」
兄「田舎だからな」
妹「…何か恐いな」
兄「…寂しいの間違いだろ」
妹「あ、そっか寂しいのか…」
兄「誰もいないからな」
妹「どうしてここにあるんだろ…」
兄「今は誰もいなくたって、必要にしてくれる人はいる。どの駅にだって」
妹「うん…そうなんだよね。必ず駅には使う人がいるんだよね」
兄「…動くぞ」
妹「あ、うん…」
ガタンゴトンガタンゴトン
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:21:30.75 ID:9NCefAXC0
妹「どこまで行っても緑だらけ…」
兄「…飽きてきたか?」
妹「ううん、そんなことないよ。あっちじゃ見れないもん。こんな景色」
兄「まあな」
妹「何かこうね…別世界だなぁって」
兄「向こうとか」
妹「ここまで何も無いとすがすがしいなー」
兄「……」
妹「ありがちだけどさ、都会に無い安らぎを求めたり…なんてね」
兄「田舎には田舎のせちがらさがあるがな」
妹「知ってるよ。……よく、知ってる」
兄「……そうだったな」
ガタンゴトンガタンゴトン
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:26:47.86 ID:9NCefAXC0
妹「あ!鹿の群れ!」
兄「……」
妹「…もうちょっとリアクションとってくれたっていいじゃん」
兄「こっちにいたころはよく見ただろ」
妹「そうだけどさー…何か味気ないじゃんかー」
兄「…俺にそういうのを求めるな」
妹「はいはいおにぃはいっつもそうだもんね」
兄「…ふん」
ガタン
妹「あれ?止まっちゃった…」
『ただいま鹿が列車の前を横切っておりますので、少々停車いたします』
妹「…さすが田舎」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:31:20.08 ID:9NCefAXC0
妹「おにぃまだ本読んでんの?」
兄「ああ」
妹「…気持ち悪くなんないのー?」
兄「ならん」
妹「あたしまだダメなんだよねー乗り物で本読むの」
兄「子どもの証拠だ」
妹「むー…否定できないけどさー…もうちょっと言い方ってものがあるじゃんか」
兄「知らん。…むきにならないだけまだマシだがな」
妹「…ほめた?」
兄「……」
妹「えへへ~」
ガタンゴトンガタンゴトン
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:40:33.41 ID:9NCefAXC0
ガタン プシュー
妹「あ!ねえおにぃおにぃ!」ボソボソ
兄「なんだ」
妹「お客さん乗ってきたよ!あたしたち以外の!」
兄「だからどうした」
妹「やっぱ乗る人はちゃんといるんだよねー…」
兄「当たり前だろうが」
妹「だってさー…このまま二人きりだと何かこう…」
兄「何か?」
妹「世界にあたし達だけしかいないー…みたいなさ」
兄「くだらん」
妹「で、でも!そう考えると…不安になっちゃって…」
兄「そんなことないから心配すんな」
妹「う、うん…」
ガタンゴトンガタンゴトン
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:41:24.67 ID:d/2NMky/0
ガトンゴトンオジンオカンオトンアカン…みたいなのを思い出した
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 02:48:36.93 ID:9NCefAXC0
prrrrrr
妹「わっ!あ、あたしのだ…」
兄「…おい」
妹「ご、ごめんなさい」
兄「……」
妹「あ、おばあちゃんからだ…えっと『まだ少しかかりそうだよ』っと」
兄「何だって?」
妹「駅まで迎えに来てくれるってさ。それで…」
兄「そうか」
妹「みっちゃんも一緒だって」
兄「そうか」
妹「ね、みっちゃんておにぃのこと…」
兄「……」
妹「ごめん、なんでもない…」
ガタンゴトンガタンゴトン
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:06:57.65 ID:9NCefAXC0
妹「また駅だ」
兄「……」
妹「あとどれくらいかなぁ」
兄「…二時間半くらいだろ」
妹「うぇー…まだそんだけあるんだ…」
兄「退屈か?」
妹「だって何にも無いんだもん…」
兄「田舎だからな」
妹「そーいうことじゃなくてさー…ゲーム持ってくればよかったな」
兄「持ってくればいいだろ」
妹「忘れちゃったの!もう…」
兄「少し寝ろ」
妹「そーする…」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:16:47.92 ID:9NCefAXC0
妹「すー…すー…」
兄「……」ペラ
妹「…っくし!…すー」
兄「……」バサッ
妹「うーん……」
兄「……」ペラ
妹「おにぃ……ありがと…すー…」
兄「……どういたしまして」
ガタンゴトンガタンゴトン
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:30:28.79 ID:9NCefAXC0
老人「もし…」
兄「はい?あ、さっきの…」
老人「お二人はご兄妹ですかな?」
兄「そうですが…何か?」
老人「いえたいしたことではないのですが…珍しいですからね」
兄「珍しい?」
老人「滅多に若い人は利用せんのですよ。この列車は」
兄「ああ、そういうことですか」
老人「このとうり利用客もまばら。いるといったら私のような老いぼればかりで」
兄「そんな…」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:31:27.90 ID:9NCefAXC0
老人「はは、ところでお二人はどうしてこちらへ?」
兄「母方の実家がこちらにあるもので…今日は遊びに来たということです」
老人「なるほど…まああなた達のような若い人が田舎に来る理由としてはそれがほとんどでしょうな」
兄「あなたは…?」
老人「私ですか?私は…古い友人に会いに行くもので」
兄「古い友人?」
老人「何十年ぶりか…はもう覚えておりませんがね」
兄「それはいい旅行ですね」
老人「あなたがたも。…おや私の降りる駅のようだ」
兄「それじゃここで…」
老人「お別れ、ですな。それではよいお旅を」
プシュー
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:41:07.70 ID:9NCefAXC0
妹「…うーん」
兄「起きたか」
妹「あんまり寝れなかったかな…あれ?またあたしたちだけ?」
兄「前に乗ってきた客ならもう降りた」
妹「そっか…また二人きりだね」
兄「そうだな」
妹「さっきね、夢見てたの。こっちに住んでたときの夢」
兄「…それで?」
妹「それだけ。別になんでもない夢だった」
兄「本当か?」
妹「どうしてそんなこと聞くの?」
兄「泣いてるからだ」
妹「あ……」
ガタンゴトンガタンゴトン
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:46:35.48 ID:9NCefAXC0
妹「何でだろ…何で泣いてんだろ…」
兄「悲しかったか?」
妹「そういうのじゃなくて…分かんないや」
兄「そうか」
妹「はー…ね、隣行っていい?」
兄「…好きにしろ」
妹「荷物こっちに置いとくね。…よいしょ」
兄「……」
妹「ほっとするな…」
兄「…疲れてんだよ。お前」
妹「そう、かもね…」
ガタンゴトンガタンゴトン
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 03:57:03.85 ID:9NCefAXC0
妹「お腹減ったなー…」
兄「荷物の中、弁当あるから」
妹「はーい。あ、駅弁だぁ」
兄「乗る前に買っておいた」
妹「ありがとおにぃ。おにぃは食べないの?」
兄「…食べる」
妹「はい、おにぃの分。わ、海鮮ばっかりだ。さすが」
兄「……」モグモグ
妹「先食べてるし…いいやあたしも食べよ」
兄「……」モグ
妹「おいし~やっぱ駅弁は旅の醍醐味だよね
兄「…ごちそうさまでした」
妹「おにぃ食べるの早いよ~…もう」
ガタンゴトンガタンゴトン
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:00:12.17 ID:mlgGlcf6O
ほのぼの
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします メェル:sage 投稿日:2008/09/23(火) 04:01:24.08 ID:85AP9l5sO
いいなこれ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:06:50.28 ID:z49JSAauO
真夜中に迷い込んだスレだからか、静かさが余計に伝わってくる
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:07:38.63 ID:pysCyhsS0
銀河鉄道の夜かね。否定してるわけじゃない
支援したいだけだ
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:07:44.94 ID:9NCefAXC0
妹「はー…お腹いっぱい」コテン
兄「肩に頭乗せるな」
妹「い~じゃんか~…たまには甘えさせてよ」
兄「…たまには?」
妹「う……ふんだ!おにぃのケチ!」
兄「結局どかさないのか」
妹「どかしてあげなーい。……迷惑、だったかな?」
兄「…別に」
妹「おにぃのそういうとこ、好きだよ」
ガタンゴトンガタンゴトン
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:11:04.87 ID:vFmynQg+0
銀河鉄道だったりしてなって俺もオモタ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:14:45.76 ID:z49JSAauO
言われてみれば銀河鉄道
支援
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:15:22.10 ID:8weNNwwC0
なんか知らんがキノの旅のエルメスとの会話みたいだ
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:21:35.40 ID:pysCyhsS0
分かるww
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:26:29.23 ID:9NCefAXC0
妹「……恥ずかしいこと言っちゃった」
兄「……」
妹「慣れないことはするもんじゃないね」
兄「そうか」
妹「はぁ…飲み物ある?」
兄「弁当と一緒に買ってきといた」
妹「さすがおにぃ。ありがたくいただくね」
兄「カバンにお茶が入ってるはずだ。出して飲め」
妹「あったあった…ぷはぁ、潤うなー」
兄「……」
妹「まだ、着かないね」
ガタンゴトンガタンゴトン
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:28:56.99 ID:pysCyhsS0
ガタンゴトン
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:39:34.65 ID:8weNNwwC0
ガタンゴトン
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:39:58.75 ID:9NCefAXC0
妹「あとどれくらいかな」
兄「一時間…ぐらいだな」
妹「けっこうたったんだね。もう少しだ」
兄「ああ」
妹「着いたら何しよっかなー…何も考えてないや」
兄「温泉連れてってくれるらしいな」
妹「あ、そっかそんなこと言ってたね。久し振りだな、あそこの温泉」
兄「村自体が久し振りだからな」
妹「うん…とりあえずあたりゆっくり周ってみよっかな」
兄「そうするといい」
妹「…おにぃも付き合ってよ」
兄「……分かった」
妹「よかった」
ガタンゴトンガタンゴトン
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:40:26.58 ID:z49JSAauO
ガタンゴトン
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:44:23.38 ID:f9W+Hd0I0
ガタンゴトン
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:48:31.74 ID:9NCefAXC0
妹「ね、こっちに住んでたときのこと覚えてる?」
兄「…一応はな」
妹「みんなで一緒に雪合戦とかしたよね。子どもの数少ないからさ、みんな仲良しだった」
兄「そうだったな」
妹「こっちに残ってる子はもう少ないかもなー…」
兄「大体が小学生までだからな。あとは地元のやつだけだろ」
妹「みっちゃんも、ね」
兄「……」
妹「会ってどうするの?」
兄「どうもしない。ただの昔の友達だ」
妹「ふーん……」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:58:42.54 ID:9NCefAXC0
妹「だんだん見覚えのある風景が見えてきたね」
兄「ん…本当だ」
妹「もうすぐだ」
兄「ちゃんと準備しとけ」
妹「大丈夫だよー…子どもじゃないんだから」
兄「そうか。そうだったな」
妹「そうだよ。おにぃだって大人になったばっかじゃん」
兄「年齢は関係ない。子どもな奴はいつまでたっても子どもだ」
妹「そっかぁ…そうだよね」
ガタンゴトンガタンゴトン
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 04:59:48.85 ID:9NCefAXC0
妹「おにぃは大人?」
兄「…さあな。自分で決めることじゃない」
妹「そうかなー…じゃ、あたしが決めてあげる!おにぃはねー…子ども!」
兄「…そうか」
妹「今ちょっとイラっとしたでしょ?」
兄「してない」
妹「えへへ~かわいいやつめ」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:13:13.12 ID:EQ46HIJ6O
好きな雰囲気。欝にならなければ。
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:13:55.67 ID:9NCefAXC0
妹「ね、小学校も行ってみようよ」
兄「あそこはもう」
妹「分かってるよ。でも行きたいの。校舎自体はまだ残ってるでしょ?」
兄「確かな」
妹「せっかくだし見ときたいじゃん。あたしは6年、おにぃは2年通ってたわけだしさ」
兄「……」
妹「…乗り気じゃない?」
兄「いや、そんなことはない」
妹「じゃ、決定ね?あとは…ま、ぶらぶら周ってれば大丈夫でしょ。せまい村だし」
兄「…俺は堤防に行きたい」
妹「堤防?あ、あそこかぁ…いいね、行ってみよっか」
兄「ああ」
ガタンゴトンガタンゴトン
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:27:59.55 ID:9NCefAXC0
妹「また眠くなってきた…」
兄「無理するな。まだ時間あるから少し寝ろ」
妹「ううん大丈夫…」
兄「着きそうになったら起こしてやる」
妹「じゃ少し寝る…ありがとおにぃ…」コテン
兄「……」
妹「……」
兄「……」ナデ…
妹「ん……」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:40:21.16 ID:9NCefAXC0
『次は~美深~美深~』
兄「おい…おい…」
妹「…ん~?あ、着いた?」
兄「いや、次の次の駅だ」
妹「そっか~…ふわぁ…」
兄「すぐ降りられるよう準備しとけ」
妹「はぁ~い…」
兄「……懐かしいな」
妹「おにぃもそう思う?」
兄「当たり前だ」
妹「懐かしくて…それだけ?」
兄「それだけだ」
妹「おにぃさ、無理、してない?」
兄「…大丈夫だ」
ガタンゴトンガタンゴトン
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:48:44.69 ID:r06Q9zeuO
静かだな
VIPじゃないみたいだ…
保守
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 05:59:55.88 ID:9NCefAXC0
『咲来~咲来~』
妹「お、いよいよ次の駅だね」
兄「やっとだな」
妹「本当にね。長かった~」
兄「連絡は入れたのか?」
妹「あ、まだだ。メールしとかなきゃ」
兄「頼むぞ」
妹「えへへ、ごめんごめん。今しといたから」
兄「……」
ガタンゴトンガタンゴトン
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:01:05.85 ID:9NCefAXC0
妹「けっきょくほとんど二人きりだったね」
兄「…ああ」
妹「でもさ、こういうのも悪くないよね?」
兄「そう…だな」
妹「…ガタンゴトンガタンゴトン」
兄「……」
妹「ガタ…怒らないの?」
兄「もういいだろ」
妹「ふ~ん…ガタンゴトンガタンゴトン」
ガタンゴトンガタンゴトン
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:07:13.28 ID:9NCefAXC0
プシュー
妹「…着いたね」
兄「ああ。降りるぞ」
妹「あ、待って…」
兄「迎えは…と」
妹「列車行っちゃった…」
兄「おい、荷物乗せるから早く来いだってよ」
妹「え?あ、はーい!」
妹「……また、乗れるかな」
ガタンゴトンガタンゴトン
ガタンゴトンガタンゴトン
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:12:24.13 ID:9NCefAXC0
おわりー
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:10.39 ID:vnoYOG0wO
>>68
なん…だと?
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:21.02 ID:xEqZT3iMO
終わったのか!
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:13:57.72 ID:9NCefAXC0
続きないしオチないし色々ごめん
ま、それだけのお話ということで……
ではまた
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:14:32.88 ID:pbxfstOE0
終わりかよ! みっちゃんと妹の兄争奪戦はどうなったんだ!
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:15.97 ID:3SJVo6ej0
まぁこういうのも有りな気がしてきた
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:19.50 ID:9NCefAXC0
だって元々兄妹のまったり会話書きたかっただけやし…
人の少ない電車のさ、あの空間が好きなんだよね
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:18:33.45 ID:3SJVo6ej0
何にせよお疲れ様
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/09/23(火) 06:24:28.40 ID:E2veKbyJ0
こういうのもたまにはありかな。。。
お疲れ様!
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