市街地を抜け、目についたスーパーで昼ご飯を調達し、名水100選の轟水源近くの公園でランチタイムとした。ルート上にはいろいろ美味しそうなお店があったのだが、本日の宿の夕飯が期待できるため簡単にすませたのだ。再スタートして島原湾沿いのR57を天草へ向けて走る。天草へは何度か行っているはずなのに、未だ距離感が掴めず、宇土半島の付け根から最奥の牛深まで100 km近くあるのに今更ながら驚く。
半島の先端から天草列島へ渡る。山中の農道はとりあえず自重し、島原湾側のR324を走る。有料+無料のバイパスができているため、旧道の交通量は少ないと踏んで、より海寄りの旧道を選んでみた。交通量皆無ではないが、かなり快適な流れで順調に走った。いつの間にか本渡への橋が一本増えていた。確かにここを走ったとき渋滞に遭った記憶があり、それを解消するものだろう。まだ橋ができただけであり、本渡側の終端がかなり中途半端のように思えた。今回はこの新しい橋は渡らずに従来の橋で本渡へ。
今まで走った記憶がないベタなR266で牛深を目指す。車は少ないが、どうしてもペースメーカーに追いついてしまうのは仕方ない。淡々と牛深を目指して走った。牛深は天草列島の最深部にあり、そこにハイヤ大橋が架かっていて、下須島に渡ることができる。この橋が只者ではないのは大きく湾曲しているだけでなく、橋の真ん中に交差点があり、そこから分岐して島に渡るというかなりトリッキー?な構造をしていることだ。もしかしたら、橋の途中の信号付き交差点は初体験かもしれない。
本日の宿はその下須島にあるさつき荘。ネット環境にはほぼ対応しておらず、当然宿のHPも存在しない。今の時代としてはかなりひっそりと営業している宿である。Googleマップで見つけて、電話して予約を取ったのだ。予約方法が電話だけだからなのか、連休初日にもかかわらずすんなり部屋が確保できた。建物は昭和時代そのまんまのVCなものだが、夕飯は期待以上であり、魚好きの私には最高の食事だった。しかも1泊2食で5000円ポッキリとか、いい意味で価格設定がおかしいと思う。こりゃ、天草に泊まるならここだな。
夏場は海水浴客が、それ以外の時期は釣り客、それもおそらく固定客が主のようだ。建物の構造も彼ら用に特化しているので、一般観光客はちょっと面食らうかもしれない。トイレを除いて洗面所や風呂場は外にある。海水浴で砂だらけになって戻ってきた子どもがすぐに風呂に入ったり、釣具をガシガシ洗ったりするのに便利な構造である。冒頭に書いたようにこの日は大荒れの天気だったため、私以外の客(全て釣り客)は全てキャンセルになったので、一人で悠々だった。私だけキャンセルの電話がなかったので、一体何をしに来る人なんだろうと訝しんだと女将さんは笑っていた。
本日の走行:339 km、燃費:11.6 km/L