消費税100%で「持続可能な未来」実現?

小川淳也・元総務政務官
小川淳也氏=長谷川直亮撮影
小川淳也氏=長谷川直亮撮影

産業革命以降の後始末

 最後にこのような変革を超長期にわたって続け、100年の危機を乗り越えた先の日本が、いったいどのようになっているか。その見通しを共有して一連の原稿を終えたいと思います。ただし、今から見るとかなり極端な話になります。もはやSF?との批判も十分受け止めたいと思います。

 しかし、今後、約100年にわたって、人口減少と超高齢化という下方圧力と格闘し続けなければならない現実からは逃れられません。従って、この100年をどうしのぐかが、今後の日本にとって死活的に重要であり、逆に言えば100年先の遠い未来は、人口減少も止まり、超高齢化も落ち着き、エネルギー、資源、食糧、水、空気、土地、あらゆるものとの均衡を前提に定常状態が訪れ、安定するとの希望を持っています。同時に今とは比較にならないほどの超長寿社会が実現し、極めて先進的かつ持続可能な未来が訪れていると信じて疑わないのです。従って、この先100年は、いわば産業革命以降の100年がもたらした、急激な変化と膨張(成長)の後始末をつける100年である。その覚悟と希望を持って、この時代に船出したいのです。

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元総務政務官

1971年生まれ。94年自治省入省。2005年衆院初当選。総務政務官、地方制度調査会委員、立憲民主党政調会長などを歴任。初出馬以降の半生を追ったドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」が話題になった。衆院香川1区、当選6回。立憲民主党。