1: :2016/01/23(土) 19:44:05.97 ID:
穂乃果「はむ!」
穂乃果「いやー、今日もパンがうまいっ!」
穂乃果「……ん、どしたの? ほのかに用?」
穂乃果「あ、ほのかじゃなくて? このパン?」
穂乃果「えぇっ、今日一日なーんにも食べてないのっ!?」
穂乃果「そんなのほのかだったら……。ムリムリ、考えられないよ!」
穂乃果「というワケで、はいコレ! 食べてもいいよ!」
穂乃果「ううん、たくさんあるから気にしないで! ……え、そうじゃない?」
穂乃果「あ! ソレほのかの食べかけだったよね! ゴメンねっ、新しいのあげるから、って……」
穂乃果「あはは、良い食べっぷりだねっ」
穂乃果「いいよいいよ、お腹すいてたんだよね?」
穂乃果「ねね、せっかくだから隣に座ってさ、一緒に食べない?」
穂乃果「ほらほら遠慮しないで、座って?」
穂乃果「ふふんっ、恥ずかしがり屋さんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ、」
穂乃果「──間接キスだとか、考えてたりしない?」
穂乃果「いやー、今日もパンがうまいっ!」
穂乃果「……ん、どしたの? ほのかに用?」
穂乃果「あ、ほのかじゃなくて? このパン?」
穂乃果「えぇっ、今日一日なーんにも食べてないのっ!?」
穂乃果「そんなのほのかだったら……。ムリムリ、考えられないよ!」
穂乃果「というワケで、はいコレ! 食べてもいいよ!」
穂乃果「ううん、たくさんあるから気にしないで! ……え、そうじゃない?」
穂乃果「あ! ソレほのかの食べかけだったよね! ゴメンねっ、新しいのあげるから、って……」
穂乃果「あはは、良い食べっぷりだねっ」
穂乃果「いいよいいよ、お腹すいてたんだよね?」
穂乃果「ねね、せっかくだから隣に座ってさ、一緒に食べない?」
穂乃果「ほらほら遠慮しないで、座って?」
穂乃果「ふふんっ、恥ずかしがり屋さんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ、」
穂乃果「──間接キスだとか、考えてたりしない?」
2: :2016/01/23(土) 19:45:12.06 ID:
穂乃果「ねえ、考えてるでしょ?」
穂乃果「ぜったい考えてるよおー。だってキミの目」
穂乃果「ほのかのくちびるばかり見てるもん」
穂乃果「あはっ! 逸らすの、わかりやすくっていいね」
穂乃果「ほのかがスクールアイドルだってコト、知ってるでしょ?」
穂乃果「そんなスクールアイドルとしちゃったんだね、キミは」
穂乃果「──間接キス」
穂乃果「あっ、ここはアイドルらしい反応した方が良かったのかなあ?」
穂乃果「……うわわわ!? か、か、か、き、きす」
穂乃果「かっ、間接キスっ、しちゃったよおおおーーー!!?」
穂乃果「……なんてね」
穂乃果「そっちの方がキミは好きだった?」
穂乃果「くふふ、そりゃそうだよね。こんなコト聞かれても、戸惑っちゃうよね」
穂乃果「──わたしは、間接キスとか気にしないっていうか」
穂乃果「心の底からどうでもいいって考えてるんだ」
穂乃果「ぜったい考えてるよおー。だってキミの目」
穂乃果「ほのかのくちびるばかり見てるもん」
穂乃果「あはっ! 逸らすの、わかりやすくっていいね」
穂乃果「ほのかがスクールアイドルだってコト、知ってるでしょ?」
穂乃果「そんなスクールアイドルとしちゃったんだね、キミは」
穂乃果「──間接キス」
穂乃果「あっ、ここはアイドルらしい反応した方が良かったのかなあ?」
穂乃果「……うわわわ!? か、か、か、き、きす」
穂乃果「かっ、間接キスっ、しちゃったよおおおーーー!!?」
穂乃果「……なんてね」
穂乃果「そっちの方がキミは好きだった?」
穂乃果「くふふ、そりゃそうだよね。こんなコト聞かれても、戸惑っちゃうよね」
穂乃果「──わたしは、間接キスとか気にしないっていうか」
穂乃果「心の底からどうでもいいって考えてるんだ」
3: :2016/01/23(土) 19:46:22.71 ID:
穂乃果「キミはそういうの、明らかに気にするタイプだよね」
穂乃果「でもね、わたしはそんなのどうだっていい」
穂乃果「だってさー冷静に考えてみてよ」
穂乃果「わたし、スクールアイドルなんだよ?」
穂乃果「そしてキミは? キミはなに?」
穂乃果「……うん、そうだよっ、キミは一般人! スクールアイドルとは別次元にいる一般人!」
穂乃果「そんな一般人代表のキミとの間接キスを、気にすると思う?」
穂乃果「顔を赤くして、ファーストキスを奪われたかのように錯乱して、」
穂乃果「それからただの一般人であるキミを意識してみちゃったり、」
穂乃果「するワケないよね」
穂乃果「どこかで期待してたんじゃない? してたよね?」
穂乃果「ざーんねんっ! ありえませーんっ!」
穂乃果「えへへ、どう足掻いてもほのかには届きませーんっ!」
穂乃果「あ、でも」
穂乃果「ほんの少し手を伸ばせば、ほのかのくちびるに届くかもしれないね?」
穂乃果「でもね、わたしはそんなのどうだっていい」
穂乃果「だってさー冷静に考えてみてよ」
穂乃果「わたし、スクールアイドルなんだよ?」
穂乃果「そしてキミは? キミはなに?」
穂乃果「……うん、そうだよっ、キミは一般人! スクールアイドルとは別次元にいる一般人!」
穂乃果「そんな一般人代表のキミとの間接キスを、気にすると思う?」
穂乃果「顔を赤くして、ファーストキスを奪われたかのように錯乱して、」
穂乃果「それからただの一般人であるキミを意識してみちゃったり、」
穂乃果「するワケないよね」
穂乃果「どこかで期待してたんじゃない? してたよね?」
穂乃果「ざーんねんっ! ありえませーんっ!」
穂乃果「えへへ、どう足掻いてもほのかには届きませーんっ!」
穂乃果「あ、でも」
穂乃果「ほんの少し手を伸ばせば、ほのかのくちびるに届くかもしれないね?」
4: :2016/01/23(土) 19:47:30.92 ID:
穂乃果「やってみる?」
穂乃果「キミのコトをイジメたほのかを、コレでもかって言うくらい」
穂乃果「めちゃめちゃにしてみる?」
穂乃果「……」
穂乃果「……うん、知ってるよ」
穂乃果「そんなコト出来ないよね」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「──さーてとっ、ちょっと移動しよっかなー」
穂乃果「あ、そのパン? いいよ、ぜんぜん気にしないで食べちゃって!」
穂乃果「ほのかね、いーっつもお饅頭とかお団子とか、飽きるほど和菓子ばっかり食べさせられて」
穂乃果「パンが新鮮に思えて大好きなの!」
穂乃果「そんな大好きなパンだけど、キミにあげちゃう!」
穂乃果「わたしが口付けた大好きなパンを、ごく普通の人のキミにあげるよ」
穂乃果「今はもうキミにかじられた普通のパンを、スクールアイドルのほのかがあげるね?」
穂乃果「じゃあねっ、ばいばーい!」
穂乃果「キミのコトをイジメたほのかを、コレでもかって言うくらい」
穂乃果「めちゃめちゃにしてみる?」
穂乃果「……」
穂乃果「……うん、知ってるよ」
穂乃果「そんなコト出来ないよね」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「──さーてとっ、ちょっと移動しよっかなー」
穂乃果「あ、そのパン? いいよ、ぜんぜん気にしないで食べちゃって!」
穂乃果「ほのかね、いーっつもお饅頭とかお団子とか、飽きるほど和菓子ばっかり食べさせられて」
穂乃果「パンが新鮮に思えて大好きなの!」
穂乃果「そんな大好きなパンだけど、キミにあげちゃう!」
穂乃果「わたしが口付けた大好きなパンを、ごく普通の人のキミにあげるよ」
穂乃果「今はもうキミにかじられた普通のパンを、スクールアイドルのほのかがあげるね?」
穂乃果「じゃあねっ、ばいばーい!」
5: :2016/01/23(土) 19:48:29.02 ID:
穂乃果「──ととっ、もひとつだけっ!」
穂乃果「なーに? そんなに怯えないでよー、ほのかだって傷ついちゃうんだからねー?」
穂乃果「……キミがいま持ってるパン」
穂乃果「ほのかのくちびるが触れたパン」
穂乃果「キミのくちびるが付いたパン」
穂乃果「わたしは十秒くらいで忘れちゃうけど、キミはこれから」
穂乃果「ずっと、ずぅーっと気にしちゃうよね」
穂乃果「明日になっても、明後日になっても」
穂乃果「一人きりでも気になるの」
穂乃果「ソレを思い出して、キミはどんなコトをしても構わないけど」
穂乃果「わたしはいつまでも、ただのキミを見ていないから」
穂乃果「──うん、それだけだよっ! 長くなってゴメンね?」
穂乃果「じゃあほのか行くね!」
穂乃果「これからもスクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
穂乃果「なーに? そんなに怯えないでよー、ほのかだって傷ついちゃうんだからねー?」
穂乃果「……キミがいま持ってるパン」
穂乃果「ほのかのくちびるが触れたパン」
穂乃果「キミのくちびるが付いたパン」
穂乃果「わたしは十秒くらいで忘れちゃうけど、キミはこれから」
穂乃果「ずっと、ずぅーっと気にしちゃうよね」
穂乃果「明日になっても、明後日になっても」
穂乃果「一人きりでも気になるの」
穂乃果「ソレを思い出して、キミはどんなコトをしても構わないけど」
穂乃果「わたしはいつまでも、ただのキミを見ていないから」
穂乃果「──うん、それだけだよっ! 長くなってゴメンね?」
穂乃果「じゃあほのか行くね!」
穂乃果「これからもスクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
6: :2016/01/23(土) 19:49:32.70 ID:
穂乃果「──! ────」
穂乃果「……?」
穂乃果「──っ」
穂乃果「──ミ──」
穂乃果「……キミだよっ、キミのコト!」
穂乃果「おおーい、聞こえてるー?」
穂乃果「ほらあー、やっぱり寝たフリしてた」
穂乃果「ほのかも授業中はよく眠るから、本当に寝てるかどうかくらい判断つくんだよー?」
穂乃果「ほのかを甘く見ないでよねっ──じゃなくて!」
穂乃果「最近、こっちのコト、よく見てこない?」
穂乃果「今だって、ほのかが友達と話してる時にチラチラーってさ」
穂乃果「……ひっひっひ、ほのかはぜーんぶお見通しだよ?」
穂乃果「ほのか達と一緒にお話したいんでしょ! ほのかを甘く見ないで──えっ、違うの?」
穂乃果「だって以前から見てたし……? ううーん……?」
穂乃果「あーわかった! 今話してた子達、あの二人のどっちかが気になるんじゃない? もしかしてそうなんじゃないー?」
穂乃果「……?」
穂乃果「──っ」
穂乃果「──ミ──」
穂乃果「……キミだよっ、キミのコト!」
穂乃果「おおーい、聞こえてるー?」
穂乃果「ほらあー、やっぱり寝たフリしてた」
穂乃果「ほのかも授業中はよく眠るから、本当に寝てるかどうかくらい判断つくんだよー?」
穂乃果「ほのかを甘く見ないでよねっ──じゃなくて!」
穂乃果「最近、こっちのコト、よく見てこない?」
穂乃果「今だって、ほのかが友達と話してる時にチラチラーってさ」
穂乃果「……ひっひっひ、ほのかはぜーんぶお見通しだよ?」
穂乃果「ほのか達と一緒にお話したいんでしょ! ほのかを甘く見ないで──えっ、違うの?」
穂乃果「だって以前から見てたし……? ううーん……?」
穂乃果「あーわかった! 今話してた子達、あの二人のどっちかが気になるんじゃない? もしかしてそうなんじゃないー?」
7: :2016/01/23(土) 19:50:44.20 ID:
穂乃果「ほら! やっぱりそうだよー、ちょっとビクッてなったもん」
穂乃果「あの二人ね、ほのかの幼馴染で、一緒にスクールアイドルをやってくれてるの」
穂乃果「ふっふっふ、そりゃあ気になっちゃうよねー。アイドルだもん……?」
穂乃果「……ってコトは、同じスクールアイドルのほのかは眼中にないってコトー!?」
穂乃果「うううーっ、ほのかだけ不人気だあ……」
穂乃果「……まっ、ソレはソレでいっか!」
穂乃果「で、どっちが気になるのー? ねえねえー、教えてー?」
穂乃果「だいじょぶ! ほのかはこう見えても顎の力がよく出来ててね、まるで恐竜みたいに獲物を逃さない──あれ、何か違う?」
穂乃果「と、とにかくっ。誰にも喋らないから、ほのかとキミだけのヒミツにするから!」
穂乃果「ひひっ、素直に吐き出しちゃえば楽になるよ」
穂乃果「……言う気になった? 勇気出た?」
穂乃果「よっし、この高坂穂乃果が聞いてしんぜよー!」
穂乃果「はいっ、耳貸したげる! 教えて教えてー」
穂乃果「……うんうん」
穂乃果「……」
穂乃果「あの二人ね、ほのかの幼馴染で、一緒にスクールアイドルをやってくれてるの」
穂乃果「ふっふっふ、そりゃあ気になっちゃうよねー。アイドルだもん……?」
穂乃果「……ってコトは、同じスクールアイドルのほのかは眼中にないってコトー!?」
穂乃果「うううーっ、ほのかだけ不人気だあ……」
穂乃果「……まっ、ソレはソレでいっか!」
穂乃果「で、どっちが気になるのー? ねえねえー、教えてー?」
穂乃果「だいじょぶ! ほのかはこう見えても顎の力がよく出来ててね、まるで恐竜みたいに獲物を逃さない──あれ、何か違う?」
穂乃果「と、とにかくっ。誰にも喋らないから、ほのかとキミだけのヒミツにするから!」
穂乃果「ひひっ、素直に吐き出しちゃえば楽になるよ」
穂乃果「……言う気になった? 勇気出た?」
穂乃果「よっし、この高坂穂乃果が聞いてしんぜよー!」
穂乃果「はいっ、耳貸したげる! 教えて教えてー」
穂乃果「……うんうん」
穂乃果「……」
9: :2016/01/23(土) 19:51:52.99 ID:
穂乃果「……」
穂乃果「……そっか」
穂乃果「ココは騒がしいからねっ、たしかにキミの言うとおり!」
穂乃果「また落ち着いた場所で聞くからね! 約束だよっ、キミが言ったんだからねー?」
穂乃果「ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーら」
穂乃果「針千本飲ーますっ」
穂乃果「ゆーびきーった! えへ、忘れないからね!」
穂乃果「そうそう、わたしを好きになってもムダだよ」
穂乃果「じゃあまたね──んっ、聞こえなかった?」
穂乃果「仕方ないなぁ、もう一度言うよ」
穂乃果「……あの二人じゃなくて、仮にわたしが気になってるんだとしたら」
穂乃果「そういうのはいらないからやめてね」
穂乃果「まず無いと思うけど、一応ね?」
穂乃果「ではではっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
穂乃果「……そっか」
穂乃果「ココは騒がしいからねっ、たしかにキミの言うとおり!」
穂乃果「また落ち着いた場所で聞くからね! 約束だよっ、キミが言ったんだからねー?」
穂乃果「ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーら」
穂乃果「針千本飲ーますっ」
穂乃果「ゆーびきーった! えへ、忘れないからね!」
穂乃果「そうそう、わたしを好きになってもムダだよ」
穂乃果「じゃあまたね──んっ、聞こえなかった?」
穂乃果「仕方ないなぁ、もう一度言うよ」
穂乃果「……あの二人じゃなくて、仮にわたしが気になってるんだとしたら」
穂乃果「そういうのはいらないからやめてね」
穂乃果「まず無いと思うけど、一応ね?」
穂乃果「ではではっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
10: :2016/01/23(土) 19:53:07.10 ID:
穂乃果「ありがとうございましたーっ。……ふぃ、もう疲れたよお……」
穂乃果「あっ、いらっしゃいませー……っ?」
穂乃果「あれ、キミって? ええと、うーんと」
穂乃果「ここまで出てるんだよー、待っててね、もすこし……」
穂乃果「──そうだっ! 隣のクラスの人! 合ってる? 合ってる?」
穂乃果「だよねーぇ、見覚えあったもん」
穂乃果「でも珍しいなあ、隣のクラスのキミが来るなんて」
穂乃果「へへ、アイドル活動やってて良かったっ」
穂乃果「それで、何か買ってくれるの?」
穂乃果「おっ、ほむまんですか! 良い眼をお持ちだねー」
穂乃果「コレ、人気は人気なんだけどさ、結構高くってね」
穂乃果「学生だとなかなか手が出しづらい代物なんだよー。はい、お釣り!」
穂乃果「キミって和菓子が好きなんだ? ほのかとは真逆だねぇ……」
穂乃果「──って、あれれっ、ただのお使いだったんだ。たはは、ソレが普通だよね」
穂乃果「じゃあさ、わたしが好きなの?」
穂乃果「あっ、いらっしゃいませー……っ?」
穂乃果「あれ、キミって? ええと、うーんと」
穂乃果「ここまで出てるんだよー、待っててね、もすこし……」
穂乃果「──そうだっ! 隣のクラスの人! 合ってる? 合ってる?」
穂乃果「だよねーぇ、見覚えあったもん」
穂乃果「でも珍しいなあ、隣のクラスのキミが来るなんて」
穂乃果「へへ、アイドル活動やってて良かったっ」
穂乃果「それで、何か買ってくれるの?」
穂乃果「おっ、ほむまんですか! 良い眼をお持ちだねー」
穂乃果「コレ、人気は人気なんだけどさ、結構高くってね」
穂乃果「学生だとなかなか手が出しづらい代物なんだよー。はい、お釣り!」
穂乃果「キミって和菓子が好きなんだ? ほのかとは真逆だねぇ……」
穂乃果「──って、あれれっ、ただのお使いだったんだ。たはは、ソレが普通だよね」
穂乃果「じゃあさ、わたしが好きなの?」
11: :2016/01/23(土) 19:54:10.26 ID:
穂乃果「あ、図星でしょっ。えへ、わかっちゃうんだからね、そういうの」
穂乃果「だってね、キミ、隠れるのヘタだもん」
穂乃果「……ん? うん、ここ最近、穂むらの前でうろちょろしてたのキミでしょ?」
穂乃果「そうだよ、わたしはキミのコトを知らないフリしてた」
穂乃果「だけどキミもお使いってウソついたから、おあいこだよねっ?」
穂乃果「わかるよ、キミの気持ち」
穂乃果「同じ学校のスクールアイドルが和菓子屋の看板娘だったんだよ、こんなの誰もが狙うに決まってる」
穂乃果「でもキミはクラスメイトじゃないし、接点もロクにない」
穂乃果「個人的な繋がりが作れる場所は──穂むらしかなかった」
穂乃果「くふふ、そんなトコじゃない?」
穂乃果「あとね、キミはわたしのコトしか見えてなくって、気付かなかったみたいだけど」
穂乃果「キミと同じコトしてる人、大体20人くらいいたんだよ」
穂乃果「まさかほのかもそんなにいるとは思わなかったけどねーっ、妹が教えてくれたの!」
穂乃果「キミと同じ、遠くからほのかだけを見てる人がね、たーっくさん!」
穂乃果「キミはその中で、ほのかに近付けた第一人者でーすっ。うむうむ、おめでとーっ」
穂乃果「だってね、キミ、隠れるのヘタだもん」
穂乃果「……ん? うん、ここ最近、穂むらの前でうろちょろしてたのキミでしょ?」
穂乃果「そうだよ、わたしはキミのコトを知らないフリしてた」
穂乃果「だけどキミもお使いってウソついたから、おあいこだよねっ?」
穂乃果「わかるよ、キミの気持ち」
穂乃果「同じ学校のスクールアイドルが和菓子屋の看板娘だったんだよ、こんなの誰もが狙うに決まってる」
穂乃果「でもキミはクラスメイトじゃないし、接点もロクにない」
穂乃果「個人的な繋がりが作れる場所は──穂むらしかなかった」
穂乃果「くふふ、そんなトコじゃない?」
穂乃果「あとね、キミはわたしのコトしか見えてなくって、気付かなかったみたいだけど」
穂乃果「キミと同じコトしてる人、大体20人くらいいたんだよ」
穂乃果「まさかほのかもそんなにいるとは思わなかったけどねーっ、妹が教えてくれたの!」
穂乃果「キミと同じ、遠くからほのかだけを見てる人がね、たーっくさん!」
穂乃果「キミはその中で、ほのかに近付けた第一人者でーすっ。うむうむ、おめでとーっ」
12: :2016/01/23(土) 19:55:14.33 ID:
穂乃果「スゴいよね、話したコトのない20人もの誰かさんが、ほのかのために鼻息を鳴らしてる」
穂乃果「そして、キミもその1人だった」
穂乃果「ほのかを見ていると動悸が止まらなかった」
穂乃果「ほのかを考えてると興奮が止まらなかった」
穂乃果「ほのかを思い出すと刺激が止まらなかった」
穂乃果「キミはすべてを経験したよね」
穂乃果「だけどソレらは20人もの誰かさんと共有してたの」
穂乃果「もちろん妄想のほのかは千差万別、十人十色なのかもしれないけど」
穂乃果「ねえ、キミのほのかはどうだった? 目の前のほのかと一緒だった?」
穂乃果「わたしと話すまでは、キミにとって都合の良いほのかだったんじゃない?」
穂乃果「そういう意味では、20人の誰かさんのほのかは、みんな同じ成分で出来ているのかもしれないね」
穂乃果「こういう場合、一種一様っていうのかな?」
穂乃果「……うーん、そんな言葉はありません!って友達に言われそう……」
穂乃果「ダメだっ、難しいコト考えてると眠くなっちゃう!」
穂乃果「──あ、もう行くの? もっとお話しててもいいのになあ」
穂乃果「そして、キミもその1人だった」
穂乃果「ほのかを見ていると動悸が止まらなかった」
穂乃果「ほのかを考えてると興奮が止まらなかった」
穂乃果「ほのかを思い出すと刺激が止まらなかった」
穂乃果「キミはすべてを経験したよね」
穂乃果「だけどソレらは20人もの誰かさんと共有してたの」
穂乃果「もちろん妄想のほのかは千差万別、十人十色なのかもしれないけど」
穂乃果「ねえ、キミのほのかはどうだった? 目の前のほのかと一緒だった?」
穂乃果「わたしと話すまでは、キミにとって都合の良いほのかだったんじゃない?」
穂乃果「そういう意味では、20人の誰かさんのほのかは、みんな同じ成分で出来ているのかもしれないね」
穂乃果「こういう場合、一種一様っていうのかな?」
穂乃果「……うーん、そんな言葉はありません!って友達に言われそう……」
穂乃果「ダメだっ、難しいコト考えてると眠くなっちゃう!」
穂乃果「──あ、もう行くの? もっとお話しててもいいのになあ」
14: :2016/01/23(土) 19:56:07.31 ID:
穂乃果「ふふ、キミを引き止めるワケにはいかないよねっ」
穂乃果「何はともかく! 買ってくれてありがとね?」
穂乃果「キミの勇気はほのかのお小遣いアップに繋がるよ!」
穂乃果「お客様はやっぱり神様だねっ」
穂乃果「邪な神様は別にいらないけどね?」
穂乃果「──そだ、ほのかに近付くコトが出来た神様のキミに、一生の神頼み!」
穂乃果「次元が違う」
穂乃果「って伝えといて? キミの次元にいる20人もの神様達に!」
穂乃果「ばいばーいっ、また買いに来てねーっ」
穂乃果「あ、次のライブもよろしくねーっ」
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に──うわぁいた゛っ!?」
穂乃果「いったぁーーい!! もおっ、お母さんなんで叩くのー!?」
穂乃果「ちゃ、ちゃんと店番してたよお。宣伝だってバッチリ──」
穂乃果「……うぅ、甘味処、穂むらをこれからもご贔屓にー……」
───
穂乃果「何はともかく! 買ってくれてありがとね?」
穂乃果「キミの勇気はほのかのお小遣いアップに繋がるよ!」
穂乃果「お客様はやっぱり神様だねっ」
穂乃果「邪な神様は別にいらないけどね?」
穂乃果「──そだ、ほのかに近付くコトが出来た神様のキミに、一生の神頼み!」
穂乃果「次元が違う」
穂乃果「って伝えといて? キミの次元にいる20人もの神様達に!」
穂乃果「ばいばーいっ、また買いに来てねーっ」
穂乃果「あ、次のライブもよろしくねーっ」
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に──うわぁいた゛っ!?」
穂乃果「いったぁーーい!! もおっ、お母さんなんで叩くのー!?」
穂乃果「ちゃ、ちゃんと店番してたよお。宣伝だってバッチリ──」
穂乃果「……うぅ、甘味処、穂むらをこれからもご贔屓にー……」
───
17: :2016/01/23(土) 19:57:07.31 ID:
穂乃果「ふっ、ふっ、はっ、はっ」
穂乃果「ふっ、ふっ、はっ、はっ」
穂乃果「もすこし、もすこし──ぁうっ!?」
穂乃果「ごっ、ゴメンなさいっ! 急に──」
穂乃果「あああああっ!! キミ! 陸上部のエースの!!」
穂乃果「……あはは、なんて名前だっけ?」
穂乃果「もしかしてキミも走り込み? だよねだよねっ、ほのかもなんだー」
穂乃果「そうそう、スクールアイドル活動の一環でね?」
穂乃果「……まあ、こんなに汗かくほど走ってるの、ほのかだけなんだけど」
穂乃果「うん、またお肉付いちゃってさあ、減量中なの。トホホだよ……」
穂乃果「ほら見て、ちょっと摘んだだけでたるんでるってわかっちゃう」
穂乃果「このお肉だけでも無くすためにココまでするなんてさ、アイドルっていうか、ボクシング選手か何かだよねぇ」
穂乃果「キミはどう? 陸上部のエースなんだから、まさかほのかみたいに──うっひひ──スキありっ」
穂乃果「あっ、か、かわされたっ! さすがに運動神経はいいみたいだね……。あの子と同等か、ソレ以上……!」
穂乃果「……もー、そんなに警戒しなくたっていいじゃんっ。摘めるお肉を探すだけなのにっ」
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
穂乃果「ふっ、ふっ、はっ、はっ」
穂乃果「もすこし、もすこし──ぁうっ!?」
穂乃果「ごっ、ゴメンなさいっ! 急に──」
穂乃果「あああああっ!! キミ! 陸上部のエースの!!」
穂乃果「……あはは、なんて名前だっけ?」
穂乃果「もしかしてキミも走り込み? だよねだよねっ、ほのかもなんだー」
穂乃果「そうそう、スクールアイドル活動の一環でね?」
穂乃果「……まあ、こんなに汗かくほど走ってるの、ほのかだけなんだけど」
穂乃果「うん、またお肉付いちゃってさあ、減量中なの。トホホだよ……」
穂乃果「ほら見て、ちょっと摘んだだけでたるんでるってわかっちゃう」
穂乃果「このお肉だけでも無くすためにココまでするなんてさ、アイドルっていうか、ボクシング選手か何かだよねぇ」
穂乃果「キミはどう? 陸上部のエースなんだから、まさかほのかみたいに──うっひひ──スキありっ」
穂乃果「あっ、か、かわされたっ! さすがに運動神経はいいみたいだね……。あの子と同等か、ソレ以上……!」
穂乃果「……もー、そんなに警戒しなくたっていいじゃんっ。摘めるお肉を探すだけなのにっ」
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
18: :2016/01/23(土) 19:58:11.57 ID:
穂乃果「んっ? かわすというコトは、触られたくないというコト……?」
穂乃果「触られたくないというコトは、理由がある……?」
穂乃果「その理由は……──!」
穂乃果「キミもダイエットしてるんだっ! そうでしょーっ?」
穂乃果「うふふっ、なーんで顔を赤くしてるのかなぁー? 当たりなのかなぁー?」
穂乃果「……ああ、そういえば」
穂乃果「キミってスクールアイドルに興味はない?」
穂乃果「え? 返答はやっ!? す、少しは考えてくれたって!」
穂乃果「……や、ううん、予想通りだったから気にしないで?」
穂乃果「私もね、スクールアイドルを始めてから、それ以外のコトが見えなくなったんだ」
穂乃果「元々穂乃果はそうなんだけど。スクールアイドルはね、なんか、全力で向き合いたくなったの」
穂乃果「だから他の部活動の──エースのキミも、同じ気持ちなのかなって」
穂乃果「……うん」
穂乃果「さすがエースっ、ほのかの気持ちをわかってくれて嬉しいよっ!」
穂乃果「陸上もアイドルも、一点集中、中央突破が大事だよねーっ?」
穂乃果「触られたくないというコトは、理由がある……?」
穂乃果「その理由は……──!」
穂乃果「キミもダイエットしてるんだっ! そうでしょーっ?」
穂乃果「うふふっ、なーんで顔を赤くしてるのかなぁー? 当たりなのかなぁー?」
穂乃果「……ああ、そういえば」
穂乃果「キミってスクールアイドルに興味はない?」
穂乃果「え? 返答はやっ!? す、少しは考えてくれたって!」
穂乃果「……や、ううん、予想通りだったから気にしないで?」
穂乃果「私もね、スクールアイドルを始めてから、それ以外のコトが見えなくなったんだ」
穂乃果「元々穂乃果はそうなんだけど。スクールアイドルはね、なんか、全力で向き合いたくなったの」
穂乃果「だから他の部活動の──エースのキミも、同じ気持ちなのかなって」
穂乃果「……うん」
穂乃果「さすがエースっ、ほのかの気持ちをわかってくれて嬉しいよっ!」
穂乃果「陸上もアイドルも、一点集中、中央突破が大事だよねーっ?」
19: :2016/01/23(土) 19:59:15.62 ID:
穂乃果「キミと話せたからかな? いつもよりも爽やかな感じ!」
穂乃果「えへへっ、お互いにがんばろーねっ! はいっ!」
穂乃果「……はいっ」
穂乃果「……え、この手? 握手だよ?」
穂乃果「なんでって──なんとなく?」
穂乃果「もおっ、キミはマジメすぎ! はい握手っ!」
穂乃果「あは、また赤くなってる」
穂乃果「まるではじめてアイドルを目の当たりにしたような反応だねっ」
穂乃果「って、ほのかはスクールアイドルだったっけ、ふふ」
穂乃果「ホントに、キミはスクールアイドルを知らないし、興味もないんだ?」
穂乃果「んーん、貶してるんじゃないよ、反応でわかるの」
穂乃果「さっき、キミに触れようとしたけど、避けられちゃったよね」
穂乃果「わたしは触れられなかったけど、キミはスクールアイドルの匂いに触れた」
穂乃果「初体験でしょ? どんなに走って、どんなに汗をかいたって、キミの匂いはそうならない」
穂乃果「でも、わたしの匂いはそうなっちゃうんだ。クラクラしちゃうよね? ドキドキしちゃうよね?」
穂乃果「えへへっ、お互いにがんばろーねっ! はいっ!」
穂乃果「……はいっ」
穂乃果「……え、この手? 握手だよ?」
穂乃果「なんでって──なんとなく?」
穂乃果「もおっ、キミはマジメすぎ! はい握手っ!」
穂乃果「あは、また赤くなってる」
穂乃果「まるではじめてアイドルを目の当たりにしたような反応だねっ」
穂乃果「って、ほのかはスクールアイドルだったっけ、ふふ」
穂乃果「ホントに、キミはスクールアイドルを知らないし、興味もないんだ?」
穂乃果「んーん、貶してるんじゃないよ、反応でわかるの」
穂乃果「さっき、キミに触れようとしたけど、避けられちゃったよね」
穂乃果「わたしは触れられなかったけど、キミはスクールアイドルの匂いに触れた」
穂乃果「初体験でしょ? どんなに走って、どんなに汗をかいたって、キミの匂いはそうならない」
穂乃果「でも、わたしの匂いはそうなっちゃうんだ。クラクラしちゃうよね? ドキドキしちゃうよね?」
20: :2016/01/23(土) 20:00:16.32 ID:
穂乃果「コレはね、何も練習やダイエットだけじゃないよ。ライブをする時だってそうなの」
穂乃果「歌って、踊って、私達は必ず汗を流す。ソレがハッキリとわかるほど、匂いになっているかはわからない」
穂乃果「だけど、みんなに届いているコトだけはわかるんだ」
穂乃果「ライブが終わったあとにね、私達も、私達に関わったすべての人達も、」
穂乃果「クラクラしちゃうし、ドキドキしちゃう」
穂乃果「スクールアイドルの──変な言い方をすると」
穂乃果「フェロモン。そう、スクールアイドルのフェロモンに、みんながあてられちゃうの」
穂乃果「さっきキミが感じていた正体はソレなんだよ」
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
穂乃果「──を、」
穂乃果「……覚えておいてね?」
穂乃果「……」
穂乃果「……ね、ねえ? あれ? 固まっちゃった?」
穂乃果「そろそろ握手、いいかなー」
穂乃果「放してくれても、いいかなー……」
穂乃果「歌って、踊って、私達は必ず汗を流す。ソレがハッキリとわかるほど、匂いになっているかはわからない」
穂乃果「だけど、みんなに届いているコトだけはわかるんだ」
穂乃果「ライブが終わったあとにね、私達も、私達に関わったすべての人達も、」
穂乃果「クラクラしちゃうし、ドキドキしちゃう」
穂乃果「スクールアイドルの──変な言い方をすると」
穂乃果「フェロモン。そう、スクールアイドルのフェロモンに、みんながあてられちゃうの」
穂乃果「さっきキミが感じていた正体はソレなんだよ」
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
穂乃果「──を、」
穂乃果「……覚えておいてね?」
穂乃果「……」
穂乃果「……ね、ねえ? あれ? 固まっちゃった?」
穂乃果「そろそろ握手、いいかなー」
穂乃果「放してくれても、いいかなー……」
21: :2016/01/23(土) 20:01:10.36 ID:
穂乃果「あ、やっと放してくれた!」
穂乃果「まったく、ほのかは握力測定器じゃないんだからねっ」
穂乃果「──キミは『ほのかの手のひらが握力測定器だったら良いのに』と考えている」
穂乃果「なんてね、マンガのマネしてみたりっ。えへへへ」
穂乃果「……長く話しすぎちゃった! 早く戻らないと、いつかみたいに追跡されて──あわわわ」
穂乃果「そ、それじゃあね! ほのかもがんばるからキミもがんばって!」
穂乃果「次に会う時は、引き締まったほのかボディーを見せてあげるよっ。ばいばいーっ」
穂乃果「ごめんごめん、言い忘れっ、ほわああぁ!?」
穂乃果「な、なんでまだ固まってるの? ほわーとか変な声出しちゃったよ……」
穂乃果「えっとね、ちゃんと聞いてくれてるかわからないけど」
穂乃果「キミが精一杯がんばって、クラクラして、ドキドキしたあと」
穂乃果「少しでも興味があったら、穂乃果達のライブを見に来てね? もっともっとクラクラドキドキさせちゃうから!」
穂乃果「以上だよっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
穂乃果「まったく、ほのかは握力測定器じゃないんだからねっ」
穂乃果「──キミは『ほのかの手のひらが握力測定器だったら良いのに』と考えている」
穂乃果「なんてね、マンガのマネしてみたりっ。えへへへ」
穂乃果「……長く話しすぎちゃった! 早く戻らないと、いつかみたいに追跡されて──あわわわ」
穂乃果「そ、それじゃあね! ほのかもがんばるからキミもがんばって!」
穂乃果「次に会う時は、引き締まったほのかボディーを見せてあげるよっ。ばいばいーっ」
穂乃果「ごめんごめん、言い忘れっ、ほわああぁ!?」
穂乃果「な、なんでまだ固まってるの? ほわーとか変な声出しちゃったよ……」
穂乃果「えっとね、ちゃんと聞いてくれてるかわからないけど」
穂乃果「キミが精一杯がんばって、クラクラして、ドキドキしたあと」
穂乃果「少しでも興味があったら、穂乃果達のライブを見に来てね? もっともっとクラクラドキドキさせちゃうから!」
穂乃果「以上だよっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
22: :2016/01/23(土) 20:02:11.68 ID:
穂乃果「──せーのっ」
穂乃果「ありがとうございましたーっ!!」
穂乃果「──やっほー、お疲れさまっ! 今回のライブも盛り上がったねーぇ」
穂乃果「今日はほのかもちゃんと手伝うよ! コレ、あっちに運べばいいのー?」
穂乃果「だいじょぶだよっ。こういう裏方作業も、元々μ'sのみんなでやってきたコトなんだから」
穂乃果「キミや、キミの他にも協力してくれる人が増えたのは、もちろん嬉しいけど……」
穂乃果「出来る限り、自分達のやれるコトをやらなきゃねっ」
穂乃果「よいしょおーっと。……あはは、結構重いや」
穂乃果「みんなスゴいよね。何の見返りもないのに、ほぼボランティア状態で手伝ってくれてる」
穂乃果「ステージセットや、照明だったり小道具も、下手したらほのか達よりも気配りしてくれてさ……」
穂乃果「なんかおかしいよね、悪い意味じゃなくて、胸の奥から笑っちゃう」
穂乃果「──みんなで叶える物語、か……」
穂乃果「……ねえねぇ、ひとつ聞いてもいいかな?」
穂乃果「キミにとって、μ'sはどういう存在?」
穂乃果「ありがとうございましたーっ!!」
穂乃果「──やっほー、お疲れさまっ! 今回のライブも盛り上がったねーぇ」
穂乃果「今日はほのかもちゃんと手伝うよ! コレ、あっちに運べばいいのー?」
穂乃果「だいじょぶだよっ。こういう裏方作業も、元々μ'sのみんなでやってきたコトなんだから」
穂乃果「キミや、キミの他にも協力してくれる人が増えたのは、もちろん嬉しいけど……」
穂乃果「出来る限り、自分達のやれるコトをやらなきゃねっ」
穂乃果「よいしょおーっと。……あはは、結構重いや」
穂乃果「みんなスゴいよね。何の見返りもないのに、ほぼボランティア状態で手伝ってくれてる」
穂乃果「ステージセットや、照明だったり小道具も、下手したらほのか達よりも気配りしてくれてさ……」
穂乃果「なんかおかしいよね、悪い意味じゃなくて、胸の奥から笑っちゃう」
穂乃果「──みんなで叶える物語、か……」
穂乃果「……ねえねぇ、ひとつ聞いてもいいかな?」
穂乃果「キミにとって、μ'sはどういう存在?」
24: :2016/01/23(土) 20:03:13.72 ID:
穂乃果「うんうん、元気を貰える……」
穂乃果「なんだかほっとけない……」
穂乃果「かわいい……」
穂乃果「あははは、恥ずかしがらなくてもいいよっ。それだけ想ってくれてるってコトだもんね?」
穂乃果「うん、全部聞かせて? それと……?」
穂乃果「──昔からの、ファンだったから──?」
穂乃果「……」
穂乃果「そっかぁ、昔から応援していると、ずっとずっと見ていたくなるよね」
穂乃果「……うん? 新しいアイドルグループが出来たの?」
穂乃果「へ、へぇー、そうなんだ。ごめんね、あまり知らなくって」
穂乃果「いや、ううん、引いてるワケじゃないよ。キミがそこまでアイドル好きだって、知らなかったから……」
穂乃果「そのグループも応援するけど、今まで通りμ'sも応援してくれるってコトだよね?」
穂乃果「ふふふ、ありがとっ! でもね、ほのか思うんだ」
穂乃果「走るのは楽だけど、追いかけるのって疲れない?」
穂乃果「わたしはいっつも走ってばかりだから、尚更そう思うの」
穂乃果「なんだかほっとけない……」
穂乃果「かわいい……」
穂乃果「あははは、恥ずかしがらなくてもいいよっ。それだけ想ってくれてるってコトだもんね?」
穂乃果「うん、全部聞かせて? それと……?」
穂乃果「──昔からの、ファンだったから──?」
穂乃果「……」
穂乃果「そっかぁ、昔から応援していると、ずっとずっと見ていたくなるよね」
穂乃果「……うん? 新しいアイドルグループが出来たの?」
穂乃果「へ、へぇー、そうなんだ。ごめんね、あまり知らなくって」
穂乃果「いや、ううん、引いてるワケじゃないよ。キミがそこまでアイドル好きだって、知らなかったから……」
穂乃果「そのグループも応援するけど、今まで通りμ'sも応援してくれるってコトだよね?」
穂乃果「ふふふ、ありがとっ! でもね、ほのか思うんだ」
穂乃果「走るのは楽だけど、追いかけるのって疲れない?」
穂乃果「わたしはいっつも走ってばかりだから、尚更そう思うの」
25: :2016/01/23(土) 20:04:06.04 ID:
穂乃果「最初から追いかけるのも、途中から追いかけるのも」
穂乃果「大して変わらない気がするよ」
穂乃果「スタートダッシュが一緒だからって、優越感を覚える意味なんてどこにもない」
穂乃果「スタートダッシュが別々だからって、劣等感を覚える意味なんてどこにもない」
穂乃果「……意味、わかるかな」
穂乃果「はじまりを知っていれば偉いんだ──って」
穂乃果「そう思いこんでる人がね、たくさんいるんだよ」
穂乃果「もしかすると、キミもそうなんじゃないかな?」
穂乃果「後ろの人達を得意げに見てたりしない?」
穂乃果「前の人達を憎らしく見てたりしない?」
穂乃果「見えない何かと戦ってたりしない?」
穂乃果「……きっとその、新しいグループの人達も、こんな風に投げかけてくるよ」
穂乃果「君のこころは輝いてるかい?って」
穂乃果「曇っている人達は、何を追いかけてるんだろうね……?」
穂乃果「……まっ、ソレをどうにかしなきゃいけないのが、ほのか達なんだけどねっ! へへっ」
穂乃果「大して変わらない気がするよ」
穂乃果「スタートダッシュが一緒だからって、優越感を覚える意味なんてどこにもない」
穂乃果「スタートダッシュが別々だからって、劣等感を覚える意味なんてどこにもない」
穂乃果「……意味、わかるかな」
穂乃果「はじまりを知っていれば偉いんだ──って」
穂乃果「そう思いこんでる人がね、たくさんいるんだよ」
穂乃果「もしかすると、キミもそうなんじゃないかな?」
穂乃果「後ろの人達を得意げに見てたりしない?」
穂乃果「前の人達を憎らしく見てたりしない?」
穂乃果「見えない何かと戦ってたりしない?」
穂乃果「……きっとその、新しいグループの人達も、こんな風に投げかけてくるよ」
穂乃果「君のこころは輝いてるかい?って」
穂乃果「曇っている人達は、何を追いかけてるんだろうね……?」
穂乃果「……まっ、ソレをどうにかしなきゃいけないのが、ほのか達なんだけどねっ! へへっ」
26: :2016/01/23(土) 20:05:14.39 ID:
穂乃果「だからさっ、たまにはゆっくりキミのペースで追いかけてみて?」
穂乃果「そしたら周りを気にすることもなく、疲れることもなくなるよっ」
穂乃果「ただ、走り続けるスクールアイドルに」
穂乃果「追いつけるかは保証しないけど──ね」
穂乃果「……あれ? 『ウサギとカメ』のお話してたんだっけ?」
穂乃果「あっ、間違えた。そうソレ『アキレスとカメ』ってヤツ!」
穂乃果「最近ねー、スピリチュアルな人がこんな話ばっかりしてるから、頭のネジが飛んじゃってるのかも……」
穂乃果「んしょっと、ココに置けばいいんだよね? ふうっ、ひと仕事終えたねっ!」
穂乃果「……って、あははー、コレだけで終わるワケないか……」
穂乃果「よっし、まだまだ運ぶよ──うぇぇっ?」
穂乃果「も、もういいの? ぶぅ、そんな厄介払いみたいにー!」
穂乃果「……ライブでクタクタなのは事実だけど……」
穂乃果「じゃあ、厚意に甘えちゃうからねーっ。後になって呼んだって、ほのかはもういないからねーっ?」
穂乃果「片付けはお任せしましたっ! スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
穂乃果「そしたら周りを気にすることもなく、疲れることもなくなるよっ」
穂乃果「ただ、走り続けるスクールアイドルに」
穂乃果「追いつけるかは保証しないけど──ね」
穂乃果「……あれ? 『ウサギとカメ』のお話してたんだっけ?」
穂乃果「あっ、間違えた。そうソレ『アキレスとカメ』ってヤツ!」
穂乃果「最近ねー、スピリチュアルな人がこんな話ばっかりしてるから、頭のネジが飛んじゃってるのかも……」
穂乃果「んしょっと、ココに置けばいいんだよね? ふうっ、ひと仕事終えたねっ!」
穂乃果「……って、あははー、コレだけで終わるワケないか……」
穂乃果「よっし、まだまだ運ぶよ──うぇぇっ?」
穂乃果「も、もういいの? ぶぅ、そんな厄介払いみたいにー!」
穂乃果「……ライブでクタクタなのは事実だけど……」
穂乃果「じゃあ、厚意に甘えちゃうからねーっ。後になって呼んだって、ほのかはもういないからねーっ?」
穂乃果「片付けはお任せしましたっ! スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
27: :2016/01/23(土) 20:06:17.45 ID:
穂乃果「おっはよーっ! 今日もがんばろーねっ!」
穂乃果「おっはよーっ! 今日の朝ご飯はパンでしたっ!」
穂乃果「おっはよーっ! 今日は太陽が眩しいなっ!」
穂乃果「────」
穂乃果「──おはよっ、起きた?」
穂乃果「もう下校時間だよー? キミ、お昼の授業から今までずっと寝てて──あ!」
穂乃果「待ってよぉ! 待ってったら!」
穂乃果「キミと話したかったから、ほのかはココにいるんだよ」
穂乃果「いっつもいっつも挨拶返してくれないし、ほのか怒ってるんだからねっ」
穂乃果「ほのかのコト、気に入らない?」
穂乃果「……それは、どうして?」
穂乃果「……黙ったままだと伝わらないよ」
穂乃果「おっはよーっ! 今日の朝ご飯はパンでしたっ!」
穂乃果「おっはよーっ! 今日は太陽が眩しいなっ!」
穂乃果「────」
穂乃果「──おはよっ、起きた?」
穂乃果「もう下校時間だよー? キミ、お昼の授業から今までずっと寝てて──あ!」
穂乃果「待ってよぉ! 待ってったら!」
穂乃果「キミと話したかったから、ほのかはココにいるんだよ」
穂乃果「いっつもいっつも挨拶返してくれないし、ほのか怒ってるんだからねっ」
穂乃果「ほのかのコト、気に入らない?」
穂乃果「……それは、どうして?」
穂乃果「……黙ったままだと伝わらないよ」
28: :2016/01/23(土) 20:07:12.59 ID:
穂乃果「……」
穂乃果「ねえ、当ててあげる」
穂乃果「キミはわたしが羨ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、明るい性格の人気者だから」
穂乃果「キミはわたしが妬ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、人気者のスクールアイドルだから」
穂乃果「キミはわたしが疎ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、スクールアイドルの光だから」
穂乃果「たぶんね、自分でもどうなってるのか、よくわかってないんだよ」
穂乃果「タイミングを見失った、とも言うのかな」
穂乃果「わたしへの近づき方を考えてる内に、時間も心もぐちゃぐちゃになっちゃって」
穂乃果「もう気取ってみるしかなくなったんでしょ?」
穂乃果「……なぁに? わたしはほのかだよ? 夢なんかじゃないよ?」
穂乃果「あはははっ、ヨダレの跡が付いちゃってるよ、おマヌケさんっ」
穂乃果「私も、人のコトは言えないけどさ」
穂乃果「ねえ、当ててあげる」
穂乃果「キミはわたしが羨ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、明るい性格の人気者だから」
穂乃果「キミはわたしが妬ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、人気者のスクールアイドルだから」
穂乃果「キミはわたしが疎ましいんだ」
穂乃果「自分と違って、スクールアイドルの光だから」
穂乃果「たぶんね、自分でもどうなってるのか、よくわかってないんだよ」
穂乃果「タイミングを見失った、とも言うのかな」
穂乃果「わたしへの近づき方を考えてる内に、時間も心もぐちゃぐちゃになっちゃって」
穂乃果「もう気取ってみるしかなくなったんでしょ?」
穂乃果「……なぁに? わたしはほのかだよ? 夢なんかじゃないよ?」
穂乃果「あはははっ、ヨダレの跡が付いちゃってるよ、おマヌケさんっ」
穂乃果「私も、人のコトは言えないけどさ」
29: :2016/01/23(土) 20:08:17.58 ID:
穂乃果「わたしってね、みんなに優しいらしくて」
穂乃果「みんなに勘違いされちゃうらしくて、みんなに好かれちゃうらしいの」
穂乃果「……キミはそんな風になりたくなくて、わたしを避けてたんだよね?」
穂乃果「ほのかを好きになっちゃうもんね?」
穂乃果「くふふふっ、今だってそうなのに、ほのかに心の中を弄られてるのに」
穂乃果「ほのかがこんな近くにいるだけで、クリームまみれにされちゃってる感じなのに」
穂乃果「ソレがクセになって、ほのかを好きになっちゃってるのに」
穂乃果「キミはキミを必死に押し殺すの、見ててスゴく苦しそう」
穂乃果「今のキミなら言えるはずだよ。挨拶だって返せるし、何を食べたかなんてお話も出来ちゃう」
穂乃果「太陽よりも、ほのかの方が眩しいって──そんなコトも言えちゃうんだよ」
穂乃果「孤高を気取っているより、そっちの方が楽しいよ、絶対に」
穂乃果「ねっ、どおかな。オマケでほむまんも付けちゃうから、素直になってみて?」
穂乃果「屈しても大丈夫だよ、溶けても何も言わない、落ちても誰も気にしないよ」
穂乃果「はい、手始めに言ってみよう?」
穂乃果「おはよーっ」
穂乃果「みんなに勘違いされちゃうらしくて、みんなに好かれちゃうらしいの」
穂乃果「……キミはそんな風になりたくなくて、わたしを避けてたんだよね?」
穂乃果「ほのかを好きになっちゃうもんね?」
穂乃果「くふふふっ、今だってそうなのに、ほのかに心の中を弄られてるのに」
穂乃果「ほのかがこんな近くにいるだけで、クリームまみれにされちゃってる感じなのに」
穂乃果「ソレがクセになって、ほのかを好きになっちゃってるのに」
穂乃果「キミはキミを必死に押し殺すの、見ててスゴく苦しそう」
穂乃果「今のキミなら言えるはずだよ。挨拶だって返せるし、何を食べたかなんてお話も出来ちゃう」
穂乃果「太陽よりも、ほのかの方が眩しいって──そんなコトも言えちゃうんだよ」
穂乃果「孤高を気取っているより、そっちの方が楽しいよ、絶対に」
穂乃果「ねっ、どおかな。オマケでほむまんも付けちゃうから、素直になってみて?」
穂乃果「屈しても大丈夫だよ、溶けても何も言わない、落ちても誰も気にしないよ」
穂乃果「はい、手始めに言ってみよう?」
穂乃果「おはよーっ」
30: :2016/01/23(土) 20:09:11.99 ID:
穂乃果「……」
穂乃果「……むぅー」
穂乃果「ほのかはキミと仲良くしたいだけなのになあ……」
穂乃果「とりあえず、キミを起こせただけでもじゅーぶんかぁ」
穂乃果「──もしもねっ」
穂乃果「本当の自分を見せつけて、ほのかに嫌われたくないとか考えてるなら」
穂乃果「ソレは大きな勘違いだよ?」
穂乃果「だってほのかは誰も嫌いにならないもん」
穂乃果「……わかりやすく言おっか」
穂乃果「わたしは誰も好きになったりしないよ」
穂乃果「だからキミの課題はたったひとつ!」
穂乃果「恐れないで、自分をもっと正直に出すことっ!」
穂乃果「おはようって、返せるようになるまで待ってるからねー? またねっ」
穂乃果「あ、二度寝はダメだよ! スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
穂乃果「……むぅー」
穂乃果「ほのかはキミと仲良くしたいだけなのになあ……」
穂乃果「とりあえず、キミを起こせただけでもじゅーぶんかぁ」
穂乃果「──もしもねっ」
穂乃果「本当の自分を見せつけて、ほのかに嫌われたくないとか考えてるなら」
穂乃果「ソレは大きな勘違いだよ?」
穂乃果「だってほのかは誰も嫌いにならないもん」
穂乃果「……わかりやすく言おっか」
穂乃果「わたしは誰も好きになったりしないよ」
穂乃果「だからキミの課題はたったひとつ!」
穂乃果「恐れないで、自分をもっと正直に出すことっ!」
穂乃果「おはようって、返せるようになるまで待ってるからねー? またねっ」
穂乃果「あ、二度寝はダメだよ! スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ!」
───
31: :2016/01/23(土) 20:10:21.82 ID:
穂乃果「……ん……」
穂乃果「……ぁ、おはよ。ふあー……」
穂乃果「にひ、ほのかが一番乗りだよー」
穂乃果「あのねあのね、いつも早朝の走り込みを済ませてから学校に来てるんだけど」
穂乃果「今日はその予定がなかったみたいなの。どうりでみんなの連絡が遅いワケだよね……」
穂乃果「それでさ、ヒドいんだよ。あの子ったらね」
穂乃果「──『たとえ予定と食い違っていても、早起きは良い事です。先に出て行ってしまったのなら仕方がありませんね』」
穂乃果「『あ、くれぐれも家に戻らないように。貴女は休める場所を見つけた途端、すぐに眠ってしまうのですから』」
穂乃果「『私もすぐに向かいます。それまで学校で勉強をしていてはどうですか?』──」
穂乃果「……って言うんだよー。そう、その子のマネっ、へへ、上手でしょ」
穂乃果「身体を動かすコトなら起きていられるけど、勉強なんてムリだよぉー……」
穂乃果「だからちょっとココで寝てたんだ。あは、驚いたっ?」
穂乃果「なんか、朝の誰もいない教室って新鮮だねえ。コレが最初で最後の体験になるかも……」
穂乃果「キミは毎日この時間に来てるの? スゴいなあ、ほのかの睡眠欲がある限り出来っこないや」
穂乃果「ふぁ……。そんなコト言ってたら、また眠くなってきちゃった」
穂乃果「……ぁ、おはよ。ふあー……」
穂乃果「にひ、ほのかが一番乗りだよー」
穂乃果「あのねあのね、いつも早朝の走り込みを済ませてから学校に来てるんだけど」
穂乃果「今日はその予定がなかったみたいなの。どうりでみんなの連絡が遅いワケだよね……」
穂乃果「それでさ、ヒドいんだよ。あの子ったらね」
穂乃果「──『たとえ予定と食い違っていても、早起きは良い事です。先に出て行ってしまったのなら仕方がありませんね』」
穂乃果「『あ、くれぐれも家に戻らないように。貴女は休める場所を見つけた途端、すぐに眠ってしまうのですから』」
穂乃果「『私もすぐに向かいます。それまで学校で勉強をしていてはどうですか?』──」
穂乃果「……って言うんだよー。そう、その子のマネっ、へへ、上手でしょ」
穂乃果「身体を動かすコトなら起きていられるけど、勉強なんてムリだよぉー……」
穂乃果「だからちょっとココで寝てたんだ。あは、驚いたっ?」
穂乃果「なんか、朝の誰もいない教室って新鮮だねえ。コレが最初で最後の体験になるかも……」
穂乃果「キミは毎日この時間に来てるの? スゴいなあ、ほのかの睡眠欲がある限り出来っこないや」
穂乃果「ふぁ……。そんなコト言ってたら、また眠くなってきちゃった」
32: :2016/01/23(土) 20:11:15.92 ID:
穂乃果「うーん、授業中もどうせ眠たくなっちゃうし……」
穂乃果「……とりあえず、もいちど寝よっかな」
穂乃果「何か用があったら起こしてね? じゃっ、ほのかはおやすみしまぁす……」
穂乃果「……すぅ」
穂乃果「……すぅ」
穂乃果「……」
穂乃果「……」
穂乃果「……もっとお話していたかった?」
穂乃果「それとも、眠るわたしを見て、もっとやきもきしていたい?」
穂乃果「キミにだけ語りかけるほのかが良い?」
穂乃果「キミにだけ無防備なほのかが良い?」
穂乃果「……コレが最初で最後の体験になるかもしれない」
穂乃果「μ'sの女神様はね、キミに微笑んでるの」
穂乃果「他の誰かがやってくるまでの数分間、キミとわたししかいない数分間」
穂乃果「今のキミは、数分間だけおそろいの時間を好きに扱える権利があるんだよ」
穂乃果「……とりあえず、もいちど寝よっかな」
穂乃果「何か用があったら起こしてね? じゃっ、ほのかはおやすみしまぁす……」
穂乃果「……すぅ」
穂乃果「……すぅ」
穂乃果「……」
穂乃果「……」
穂乃果「……もっとお話していたかった?」
穂乃果「それとも、眠るわたしを見て、もっとやきもきしていたい?」
穂乃果「キミにだけ語りかけるほのかが良い?」
穂乃果「キミにだけ無防備なほのかが良い?」
穂乃果「……コレが最初で最後の体験になるかもしれない」
穂乃果「μ'sの女神様はね、キミに微笑んでるの」
穂乃果「他の誰かがやってくるまでの数分間、キミとわたししかいない数分間」
穂乃果「今のキミは、数分間だけおそろいの時間を好きに扱える権利があるんだよ」
33: :2016/01/23(土) 20:12:27.42 ID:
穂乃果「たった今、キミは間違いなく、高坂穂乃果と二人きり」
穂乃果「イチゴよりも、マカロンよりも、チョコレートパフェよりもあまい」
穂乃果「あまくてあまくてたまらない、キミを虫歯にしちゃう高坂穂乃果と二人きり」
穂乃果「明るい高坂穂乃果と話していたい──ソレがキミの答え?」
穂乃果「ううん、違うよね」
穂乃果「キミの耳をくすぐる寝息、キミの目がくすぶる姿」
穂乃果「本能のままに従っているだけで、キミを微熱にしちゃう高坂穂乃果と二人きり」
穂乃果「眠る高坂穂乃果を見つめていたい──ソレがキミの答え?」
穂乃果「ううん、違うよね」
穂乃果「キミは欲張りなんだ」
穂乃果「どっちのわたしも欲しくって、自分のモノにしたいって願ってる」
穂乃果「……そんな欲張りさんっていうのはね、二匹のウサギを追いかけている内に」
穂乃果「ぷわぷわに耐えきれなくなっちゃうんだよ」
穂乃果「ふふ、キミもおやすみっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に……」
───
穂乃果「イチゴよりも、マカロンよりも、チョコレートパフェよりもあまい」
穂乃果「あまくてあまくてたまらない、キミを虫歯にしちゃう高坂穂乃果と二人きり」
穂乃果「明るい高坂穂乃果と話していたい──ソレがキミの答え?」
穂乃果「ううん、違うよね」
穂乃果「キミの耳をくすぐる寝息、キミの目がくすぶる姿」
穂乃果「本能のままに従っているだけで、キミを微熱にしちゃう高坂穂乃果と二人きり」
穂乃果「眠る高坂穂乃果を見つめていたい──ソレがキミの答え?」
穂乃果「ううん、違うよね」
穂乃果「キミは欲張りなんだ」
穂乃果「どっちのわたしも欲しくって、自分のモノにしたいって願ってる」
穂乃果「……そんな欲張りさんっていうのはね、二匹のウサギを追いかけている内に」
穂乃果「ぷわぷわに耐えきれなくなっちゃうんだよ」
穂乃果「ふふ、キミもおやすみっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に……」
───
34: :2016/01/23(土) 20:13:15.37 ID:
穂乃果「……」
穂乃果「……一見、ドラマチックかもしれないね」
穂乃果「夕陽が差し込む教室に、二人きり」
穂乃果「重なるキミとわたし」
穂乃果「押し倒したキミと押し倒されたわたし」
穂乃果「キミの伝えたいコトって、こんな酷いコトだったんだ」
穂乃果「ねえ、どいてくれないかな」
穂乃果「……」
穂乃果「穂乃果だったらムリヤリ押し通せるとか、勘違いしちゃったんでしょ?」
穂乃果「穂乃果だったら好きになってくれるとか、勘違いしちゃったんでしょ?」
穂乃果「穂乃果だったら自分のコトをわかってくれる────っ」
穂乃果「……すごーくみっともないよ、今のキミ」
穂乃果「みんなの偶像を独占しようとして、偶像本体から否定されて」
穂乃果「子どもみたいに言葉にならない声で喚いて、それでも偶像を腕の中に入れようとする」
穂乃果「いま、どんな気持ちなの?」
穂乃果「……一見、ドラマチックかもしれないね」
穂乃果「夕陽が差し込む教室に、二人きり」
穂乃果「重なるキミとわたし」
穂乃果「押し倒したキミと押し倒されたわたし」
穂乃果「キミの伝えたいコトって、こんな酷いコトだったんだ」
穂乃果「ねえ、どいてくれないかな」
穂乃果「……」
穂乃果「穂乃果だったらムリヤリ押し通せるとか、勘違いしちゃったんでしょ?」
穂乃果「穂乃果だったら好きになってくれるとか、勘違いしちゃったんでしょ?」
穂乃果「穂乃果だったら自分のコトをわかってくれる────っ」
穂乃果「……すごーくみっともないよ、今のキミ」
穂乃果「みんなの偶像を独占しようとして、偶像本体から否定されて」
穂乃果「子どもみたいに言葉にならない声で喚いて、それでも偶像を腕の中に入れようとする」
穂乃果「いま、どんな気持ちなの?」
35: :2016/01/23(土) 20:14:12.44 ID:
穂乃果「恥ずかしいよね、自分なら掴めるって思ったんだもん」
穂乃果「辛いよね、自分じゃ掴めないって解ったんだもん」
穂乃果「それがね、スクールアイドルなんだよ」
穂乃果「キミみたいな人、何人も見てきた」
穂乃果「だからわたしはこんな風に、ほのかを殺してきたのに」
穂乃果「キミみたいな人はなりふり構わず突っ込んでくるの」
穂乃果「わたしの気持ち、わかる?」
穂乃果「ほのかの気持ち、わからない?」
穂乃果「最初から穂乃果はわかってたよ」
穂乃果「キミは私の気持ちを理解できないだろうな──って」
穂乃果「ねえ、どいて」
穂乃果「……」
穂乃果「──『も、もうやめよう? こんなコトしても良いコトなんてないよっ』」
穂乃果「『今なら許してあげるっ! 大丈夫、これからでもきっと良い友達になれるよ! うんうんっ』──」
穂乃果「……コレでいい?」
穂乃果「辛いよね、自分じゃ掴めないって解ったんだもん」
穂乃果「それがね、スクールアイドルなんだよ」
穂乃果「キミみたいな人、何人も見てきた」
穂乃果「だからわたしはこんな風に、ほのかを殺してきたのに」
穂乃果「キミみたいな人はなりふり構わず突っ込んでくるの」
穂乃果「わたしの気持ち、わかる?」
穂乃果「ほのかの気持ち、わからない?」
穂乃果「最初から穂乃果はわかってたよ」
穂乃果「キミは私の気持ちを理解できないだろうな──って」
穂乃果「ねえ、どいて」
穂乃果「……」
穂乃果「──『も、もうやめよう? こんなコトしても良いコトなんてないよっ』」
穂乃果「『今なら許してあげるっ! 大丈夫、これからでもきっと良い友達になれるよ! うんうんっ』──」
穂乃果「……コレでいい?」
36: :2016/01/23(土) 20:15:09.75 ID:
穂乃果「……ふぅん、そう」
穂乃果「引くつもりはないんだね」
穂乃果「やれるトコまでやっちゃおうってコトでしょ?」
穂乃果「ソレもすべて知ってるよ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果を目の前にして、今更止まるワケないよ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「それでも、その先に届かないんだ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「ねえ」
穂乃果「コレで三度目の正直だよ」
穂乃果「わたしはココに来る前にね、」
穂乃果「二人の友達にこう伝えたんだ」
穂乃果「五分以内に戻ってこなかったら、ココに来てね、って」
穂乃果「……キミはどうなっちゃうのかなあ?」
穂乃果「引くつもりはないんだね」
穂乃果「やれるトコまでやっちゃおうってコトでしょ?」
穂乃果「ソレもすべて知ってるよ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果を目の前にして、今更止まるワケないよ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「それでも、その先に届かないんだ」
穂乃果「だってキミだもん」
穂乃果「ねえ」
穂乃果「コレで三度目の正直だよ」
穂乃果「わたしはココに来る前にね、」
穂乃果「二人の友達にこう伝えたんだ」
穂乃果「五分以内に戻ってこなかったら、ココに来てね、って」
穂乃果「……キミはどうなっちゃうのかなあ?」
37: :2016/01/23(土) 20:16:08.59 ID:
穂乃果「ふふ、ふふふっ」
穂乃果「くくくくっ、あは、あはははははは」
穂乃果「ははは、なにソレ」
穂乃果「なんでそんなに震えてるの? やめてよ、笑っちゃうよ」
穂乃果「ほらほら、逃げるなら今だよ? 早くしないと見つかっちゃうよ?」
穂乃果「くすくす、今のキミ、本当にバカみたいだね」
穂乃果「今になって、ようやく自分の行為に理性が追いついたの」
穂乃果「だけどキミはその場から離れられないんだよね」
穂乃果「結局、スクールアイドル高坂穂乃果をどうするコトも出来なくて」
穂乃果「最後の最後で後悔がやってきたのに、ムダなプライドがソレをせき止めてる」
穂乃果「そして逃げたところでキミの行為がねじ曲がるコトはないから」
穂乃果「ただひたすら絶望するだけ」
穂乃果「ふくく、私っ、ふふ、穂乃果はね」
穂乃果「今この瞬間だけキミのコトが好き」
穂乃果「だから最後に名前で呼んであげる」
穂乃果「くくくくっ、あは、あはははははは」
穂乃果「ははは、なにソレ」
穂乃果「なんでそんなに震えてるの? やめてよ、笑っちゃうよ」
穂乃果「ほらほら、逃げるなら今だよ? 早くしないと見つかっちゃうよ?」
穂乃果「くすくす、今のキミ、本当にバカみたいだね」
穂乃果「今になって、ようやく自分の行為に理性が追いついたの」
穂乃果「だけどキミはその場から離れられないんだよね」
穂乃果「結局、スクールアイドル高坂穂乃果をどうするコトも出来なくて」
穂乃果「最後の最後で後悔がやってきたのに、ムダなプライドがソレをせき止めてる」
穂乃果「そして逃げたところでキミの行為がねじ曲がるコトはないから」
穂乃果「ただひたすら絶望するだけ」
穂乃果「ふくく、私っ、ふふ、穂乃果はね」
穂乃果「今この瞬間だけキミのコトが好き」
穂乃果「だから最後に名前で呼んであげる」
38: :2016/01/23(土) 20:17:29.55 ID:
穂乃果「そうだよ、今気付いたの? 穂乃果はね、まともにキミの相手をしたコトなんかないの」
穂乃果「名前を呼ぶ必要なんかね、ぜーんぜんないのっ!」
穂乃果「悔しい? みんなのスクールアイドルに直接バカにされて悔しくないの?」
穂乃果「ひょっとして嬉しかったり? あっははははっ、気持ち悪いねーっ!」
穂乃果「アレでしょ、キミ達の業界ではご褒美なんだよねっ?」
穂乃果「いくらでもほのかが言ってあげるから、ご褒美を噛みしめなよ!」
穂乃果「キミは────」
穂乃果「────」
穂乃果「────にひ。ウソでーすっ、ご褒美はあげませーんっ」
穂乃果「……足音が聴こえるね、いよいよキミは終わりだよ」
穂乃果「なんて呼んでほしい?」
穂乃果「……うん、いいよ」
穂乃果「これからも、スクールアイドルをご贔屓に」
穂乃果「じゃあね、ばいばい」
───
穂乃果「名前を呼ぶ必要なんかね、ぜーんぜんないのっ!」
穂乃果「悔しい? みんなのスクールアイドルに直接バカにされて悔しくないの?」
穂乃果「ひょっとして嬉しかったり? あっははははっ、気持ち悪いねーっ!」
穂乃果「アレでしょ、キミ達の業界ではご褒美なんだよねっ?」
穂乃果「いくらでもほのかが言ってあげるから、ご褒美を噛みしめなよ!」
穂乃果「キミは────」
穂乃果「────」
穂乃果「────にひ。ウソでーすっ、ご褒美はあげませーんっ」
穂乃果「……足音が聴こえるね、いよいよキミは終わりだよ」
穂乃果「なんて呼んでほしい?」
穂乃果「……うん、いいよ」
穂乃果「これからも、スクールアイドルをご贔屓に」
穂乃果「じゃあね、ばいばい」
───
39: :2016/01/23(土) 20:20:08.21 ID:
【NGシーン 1/15】
穂乃果「──ねね、せっかくだから隣に座ってさ、一緒に食べない?」
穂乃果「ほらほら遠慮しないで、座って?」
穂乃果「ふふんっ、海未ちゃんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ──」
にこ「カット!! セリフが違う!」
穂乃果「ええーっ!? ま、間違ってないよ! ちゃんと言えたってば!」
絵里「まあ、穂乃果なら絶対ミスすると思ってたわ……」
真姫「完全にいつもの穂乃果よね」
にこ「ほら、よく見なさい。『恥ずかしがり屋さん』って書いてあるでしょうが!」
穂乃果「でもでも、コレって海未ちゃんのコトじゃないのっ!? どう考えても海未ちゃんだよおっ!!」
ことり「あはは、穂乃果ちゃんの気持ちもわからないコトはないけど……」
海未「……そもそも、穂乃果を主演にする事自体が間違っているのです。どんなに頑張っても完成度が低くなる事は目に見えていますし、この企画そのものが破廉恥極まりない物でぶつぶつぶつ……」
凛「穂乃果ちゃんの言うコトも間違ってないんじゃないのー? それくらいでカットしなくたって……」
花陽「あ、あのね凛ちゃん、台本っていうのはね、感覚で捉えるモノじゃなくって、理屈で覚えるモノなんだよ」
希(……たった一日のみで撮るのはムリやろなあ)
穂乃果「──ねね、せっかくだから隣に座ってさ、一緒に食べない?」
穂乃果「ほらほら遠慮しないで、座って?」
穂乃果「ふふんっ、海未ちゃんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ──」
にこ「カット!! セリフが違う!」
穂乃果「ええーっ!? ま、間違ってないよ! ちゃんと言えたってば!」
絵里「まあ、穂乃果なら絶対ミスすると思ってたわ……」
真姫「完全にいつもの穂乃果よね」
にこ「ほら、よく見なさい。『恥ずかしがり屋さん』って書いてあるでしょうが!」
穂乃果「でもでも、コレって海未ちゃんのコトじゃないのっ!? どう考えても海未ちゃんだよおっ!!」
ことり「あはは、穂乃果ちゃんの気持ちもわからないコトはないけど……」
海未「……そもそも、穂乃果を主演にする事自体が間違っているのです。どんなに頑張っても完成度が低くなる事は目に見えていますし、この企画そのものが破廉恥極まりない物でぶつぶつぶつ……」
凛「穂乃果ちゃんの言うコトも間違ってないんじゃないのー? それくらいでカットしなくたって……」
花陽「あ、あのね凛ちゃん、台本っていうのはね、感覚で捉えるモノじゃなくって、理屈で覚えるモノなんだよ」
希(……たった一日のみで撮るのはムリやろなあ)
40: :2016/01/23(土) 20:21:07.11 ID:
【TAKE2】
穂乃果「──ふふんっ、恥ずかしがり屋さんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ、」
穂乃果「……ところで、ね」
穂乃果「……うぅぅ、かん、関節──」
にこ「はいカット!! 恥ずかしがらない!」
海未「穂乃果だって私の事を言えないじゃないですか!!」
絵里「あら、意外ね? いつもの穂乃果だったら全く気にしてないのに」
穂乃果「ちっ、ちがうもん! 演技だから逆に意識しちゃうの!! みんなもやってみればわかるよおー!」
海未「……どの口が言いますかっ!」
ことり「いつもなら、穂乃果ちゃんの関節キスを受けてるのは海未ちゃんだもんね?」
海未「ここっ……、こ、ここことこことりとりこ……っ!!」
真姫「……はぁ、いつまでもこんなことしてたら終わらないでしょ」
凛「だって撮影おーわらないー♪」
希「だって撮影おーわらないー♪ はい、花陽ちゃんっ」
花陽「ひゃい!? ま、まだまだみんなで、思いきり──と、撮っちゃうのぉ……?」
穂乃果「──ふふんっ、恥ずかしがり屋さんの相手は慣れっこなんだから! ところでさ、」
穂乃果「……ところで、ね」
穂乃果「……うぅぅ、かん、関節──」
にこ「はいカット!! 恥ずかしがらない!」
海未「穂乃果だって私の事を言えないじゃないですか!!」
絵里「あら、意外ね? いつもの穂乃果だったら全く気にしてないのに」
穂乃果「ちっ、ちがうもん! 演技だから逆に意識しちゃうの!! みんなもやってみればわかるよおー!」
海未「……どの口が言いますかっ!」
ことり「いつもなら、穂乃果ちゃんの関節キスを受けてるのは海未ちゃんだもんね?」
海未「ここっ……、こ、ここことこことりとりこ……っ!!」
真姫「……はぁ、いつまでもこんなことしてたら終わらないでしょ」
凛「だって撮影おーわらないー♪」
希「だって撮影おーわらないー♪ はい、花陽ちゃんっ」
花陽「ひゃい!? ま、まだまだみんなで、思いきり──と、撮っちゃうのぉ……?」
41: :2016/01/23(土) 20:22:07.69 ID:
【NGシーン 2/15】
穂乃果「──ねえ、考えてるでしょ?」
穂乃果「ぜったい考えてるよー。だってキミの目」
穂乃果「ほのかのくちびるばかり見てるもん」
凛「……にゃ、にゃあぁ……」
花陽「……ぴゃ、ぴゃあぁ……」
海未「……は、破廉恥ですぅ!」
にこ「カットカット!! ちょっとアンタ達ぃ! 音声入っちゃってるから!!」
真姫「お子さま達には刺激が強すぎるのよ……」
希「そういう真姫ちゃんも顔がトマトになっとるよー?」
真姫「ちょ、なにカメラ向けてんのよ! 撮らないで!!」
希「……ん、エリち?」
絵里「──え、ほ、ほのっ、ほのかのくちびるなんか見てないわよ!? だ、誰なのっ、穂乃果をあんなにやらしくしたのはっ」
希「……穂乃果ちゃんが好演なのはわかるけど、ああいう風に指導したのはエリちやん?」
穂乃果「あれっ、ほのか間違えてないよね? え? なんで?」
穂乃果「──ねえ、考えてるでしょ?」
穂乃果「ぜったい考えてるよー。だってキミの目」
穂乃果「ほのかのくちびるばかり見てるもん」
凛「……にゃ、にゃあぁ……」
花陽「……ぴゃ、ぴゃあぁ……」
海未「……は、破廉恥ですぅ!」
にこ「カットカット!! ちょっとアンタ達ぃ! 音声入っちゃってるから!!」
真姫「お子さま達には刺激が強すぎるのよ……」
希「そういう真姫ちゃんも顔がトマトになっとるよー?」
真姫「ちょ、なにカメラ向けてんのよ! 撮らないで!!」
希「……ん、エリち?」
絵里「──え、ほ、ほのっ、ほのかのくちびるなんか見てないわよ!? だ、誰なのっ、穂乃果をあんなにやらしくしたのはっ」
希「……穂乃果ちゃんが好演なのはわかるけど、ああいう風に指導したのはエリちやん?」
穂乃果「あれっ、ほのか間違えてないよね? え? なんで?」
42: :2016/01/23(土) 20:23:08.39 ID:
【NGシーン 3/15】
穂乃果「──やってみる?」
穂乃果「キミのコトをイジメたほのかを、これでもかって言うくらい」
穂乃果「めちゃめちゃにしてみる?」
真姫「……」
海未「……っ」
ことり「……♪」
凛「……う──」
花陽(凛ちゃんこらえてっ!? うん、って言いたくなるけども!! あれは演技だから、演技だからねっ!?)
絵里(……沈黙が長いけれど、セリフを忘れた、という顔ではないわね。あれは──)
にこ「カットォ!! いったい誰の返事を待ってんのよ! 誰のっ!! 数秒経ったら次に移りなさいよ!」
穂乃果「ま、待ってたワケじゃないよー。タイミングを外しちゃっただけっ」
にこ「まったく、台本に書いてあるでしょ? 大体何秒くらいで次のセリフって──」
希「ううん、書かれてないみたいよ。にこっちがお手本してあげたら?」
にこ「え」
穂乃果「──やってみる?」
穂乃果「キミのコトをイジメたほのかを、これでもかって言うくらい」
穂乃果「めちゃめちゃにしてみる?」
真姫「……」
海未「……っ」
ことり「……♪」
凛「……う──」
花陽(凛ちゃんこらえてっ!? うん、って言いたくなるけども!! あれは演技だから、演技だからねっ!?)
絵里(……沈黙が長いけれど、セリフを忘れた、という顔ではないわね。あれは──)
にこ「カットォ!! いったい誰の返事を待ってんのよ! 誰のっ!! 数秒経ったら次に移りなさいよ!」
穂乃果「ま、待ってたワケじゃないよー。タイミングを外しちゃっただけっ」
にこ「まったく、台本に書いてあるでしょ? 大体何秒くらいで次のセリフって──」
希「ううん、書かれてないみたいよ。にこっちがお手本してあげたら?」
にこ「え」
43: :2016/01/23(土) 20:24:10.74 ID:
【TAKE NICO】
にこ「──ねぇ、やってみる?」
にこ「キミのことをイジメたニコニーをぉ、これでもかって言うくらい~」
にこ「め・ちゃ・め・ちゃ・にっ」
にこ「して、みる──?」
希「カットやね」
真姫「気持ち悪い」
にこ「ぬぁんでよっ!?」
凛「脚色しすぎじゃないかニャ……」
花陽「い、いいえ、わたしはカンペキだと思いますっ! にこちゃんのアドリブはスゴいですっ! 花陽にはマネできませんっ!」
にこ「……花陽。ううっ、花陽だけはニコニーの味方ニコっ!」
海未「捉えようによっては、皮肉にも思えるのですが……」
ことり「う、海未ちゃん! 水を差すようなコト言っちゃダメっ」
絵里「私がサインを送るから、その後に続けばいいのよ。それならわかりやすいでしょ?」
穂乃果「おぉっ、さっすが絵里ちゃんっ! よぉーし、ほのかがんばる!」
にこ「──ねぇ、やってみる?」
にこ「キミのことをイジメたニコニーをぉ、これでもかって言うくらい~」
にこ「め・ちゃ・め・ちゃ・にっ」
にこ「して、みる──?」
希「カットやね」
真姫「気持ち悪い」
にこ「ぬぁんでよっ!?」
凛「脚色しすぎじゃないかニャ……」
花陽「い、いいえ、わたしはカンペキだと思いますっ! にこちゃんのアドリブはスゴいですっ! 花陽にはマネできませんっ!」
にこ「……花陽。ううっ、花陽だけはニコニーの味方ニコっ!」
海未「捉えようによっては、皮肉にも思えるのですが……」
ことり「う、海未ちゃん! 水を差すようなコト言っちゃダメっ」
絵里「私がサインを送るから、その後に続けばいいのよ。それならわかりやすいでしょ?」
穂乃果「おぉっ、さっすが絵里ちゃんっ! よぉーし、ほのかがんばる!」
44: :2016/01/23(土) 20:25:14.98 ID:
【NGシーン 4/15】
穂乃果「──ほら! やっぱりそうだよー、ちょっとビクッてなったもん」
穂乃果「あの二人ね、ほのかの幼馴染で、一緒にスクールアイドルをやってくれてるの」
穂乃果「髪が長い方の子はね、ああ見えて一人で笑顔の練習しちゃうかわいい子なんだ!」
海未(ちょっと、穂乃果ぁ!? にこ、カットですカット!)
にこ「……」
花陽(……花陽にはわかります。にこちゃんは、穂乃果ちゃんのアドリブ?を吟味しているんですよね……)
穂乃果「もう一人のぽわぽわした女の子は、とーってもかわいらしくって、抱き締める度にあまーい匂いがするの!」
絵里(……どんな香りなのかしら。まさかチョコとか……?)
凛(……はっ! り、凛にも少しだけ、女の子っぽい匂い、分けてほしいかも……)
ことり(……え、絵里ちゃん、凛ちゃん? あの、いきなり無言で、その、腕組みされると、は、恥ずかし……)
真姫(……私も気になったけど、抱きつく場所がないし……。ってなに考えてるの私!)
希(撮影対象、こっちにした方が面白そうやん)
にこ「んー、カットね。悪くないアドリブだったけど、少しくどいわ」
穂乃果「へ? 今の台本通りじゃなかった? ごめんごめーん」
穂乃果「──ほら! やっぱりそうだよー、ちょっとビクッてなったもん」
穂乃果「あの二人ね、ほのかの幼馴染で、一緒にスクールアイドルをやってくれてるの」
穂乃果「髪が長い方の子はね、ああ見えて一人で笑顔の練習しちゃうかわいい子なんだ!」
海未(ちょっと、穂乃果ぁ!? にこ、カットですカット!)
にこ「……」
花陽(……花陽にはわかります。にこちゃんは、穂乃果ちゃんのアドリブ?を吟味しているんですよね……)
穂乃果「もう一人のぽわぽわした女の子は、とーってもかわいらしくって、抱き締める度にあまーい匂いがするの!」
絵里(……どんな香りなのかしら。まさかチョコとか……?)
凛(……はっ! り、凛にも少しだけ、女の子っぽい匂い、分けてほしいかも……)
ことり(……え、絵里ちゃん、凛ちゃん? あの、いきなり無言で、その、腕組みされると、は、恥ずかし……)
真姫(……私も気になったけど、抱きつく場所がないし……。ってなに考えてるの私!)
希(撮影対象、こっちにした方が面白そうやん)
にこ「んー、カットね。悪くないアドリブだったけど、少しくどいわ」
穂乃果「へ? 今の台本通りじゃなかった? ごめんごめーん」
45: :2016/01/23(土) 20:26:10.30 ID:
【NGシーン 5/15】
穂乃果「──ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーら」
穂乃果「針千本飲ーますっ。──ふふっ、ふ」
にこ「カットよカット! なによ急に、笑う所じゃなかったでしょ?」
穂乃果「くくっ、やっ、ちがくてね、海未ちゃんがっ」
穂乃果「ち、ちいさい頃ね、海未ちゃんと指切りしたコトがあって」
穂乃果「針千本飲ますって部分でね、くっふふ、スゴい顔してたのっ、思い出しちゃって……!」
凛「あっ、ソレって海未ちゃんがトランプで負けちゃう時みたいな?」
ことり「う゛ぁぁー!?って感じの?」
穂乃果「あーっはっははははっ! ひひ、やめっ、やめてことりちゃ、くひひっ、あはははははははっ!」
真姫「なにバカ笑いしてんのよ、ほんと──っふ、ふふ」
絵里「そうね、人の表情で笑うのは失礼よ──っ、くっ」
希「二人とも隠すのヘタやね……」
花陽(あ、う、海未ちゃん……。ごめんね穂乃果ちゃん、花陽はっ、花陽は助けてあげられない……っ)
海未「穂乃果、少し良いですか? すぐ済みますので──」
穂乃果「──ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーら」
穂乃果「針千本飲ーますっ。──ふふっ、ふ」
にこ「カットよカット! なによ急に、笑う所じゃなかったでしょ?」
穂乃果「くくっ、やっ、ちがくてね、海未ちゃんがっ」
穂乃果「ち、ちいさい頃ね、海未ちゃんと指切りしたコトがあって」
穂乃果「針千本飲ますって部分でね、くっふふ、スゴい顔してたのっ、思い出しちゃって……!」
凛「あっ、ソレって海未ちゃんがトランプで負けちゃう時みたいな?」
ことり「う゛ぁぁー!?って感じの?」
穂乃果「あーっはっははははっ! ひひ、やめっ、やめてことりちゃ、くひひっ、あはははははははっ!」
真姫「なにバカ笑いしてんのよ、ほんと──っふ、ふふ」
絵里「そうね、人の表情で笑うのは失礼よ──っ、くっ」
希「二人とも隠すのヘタやね……」
花陽(あ、う、海未ちゃん……。ごめんね穂乃果ちゃん、花陽はっ、花陽は助けてあげられない……っ)
海未「穂乃果、少し良いですか? すぐ済みますので──」
46: :2016/01/23(土) 20:27:09.33 ID:
【NGシーン 6/15】
穂乃果「──あの二人じゃなくて、仮にわたしが気になってるんだとしたら」
穂乃果「そういうのはいらないからやめてね」
花陽(ひゃあっ。……穂乃果ちゃん、スゴい目つきだよぉ)
絵里(ハラショー! さすが穂乃果ねっ、やれば出来るじゃない)
穂乃果「まず無いと思うけど、一応ね?」
ことり(穂乃果ちゃんのあんな鋭い表情、見たコトない……。やっぱり穂乃果ちゃんってスゴいなぁ~♪)
真姫(板に付いてきた感じね。でも、ちょっと口の動きが速いような……)
海未(穂乃果、次で最後のセリフですよ……!)
穂乃果「ではではっ。スクールアイドりゅっ」
凛「……どりゅ?」
希「……あいどりゅ?」
穂乃果「──ではではっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ! えへへへーっ、おしまーいっ」
にこ「なに言い直してんの、ダメよダメよ! カットに決まってるニコ!」
穂乃果「うわあああんっ! がんばったのに! がんばったのにーっ!!」
穂乃果「──あの二人じゃなくて、仮にわたしが気になってるんだとしたら」
穂乃果「そういうのはいらないからやめてね」
花陽(ひゃあっ。……穂乃果ちゃん、スゴい目つきだよぉ)
絵里(ハラショー! さすが穂乃果ねっ、やれば出来るじゃない)
穂乃果「まず無いと思うけど、一応ね?」
ことり(穂乃果ちゃんのあんな鋭い表情、見たコトない……。やっぱり穂乃果ちゃんってスゴいなぁ~♪)
真姫(板に付いてきた感じね。でも、ちょっと口の動きが速いような……)
海未(穂乃果、次で最後のセリフですよ……!)
穂乃果「ではではっ。スクールアイドりゅっ」
凛「……どりゅ?」
希「……あいどりゅ?」
穂乃果「──ではではっ。スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓にーっ! えへへへーっ、おしまーいっ」
にこ「なに言い直してんの、ダメよダメよ! カットに決まってるニコ!」
穂乃果「うわあああんっ! がんばったのに! がんばったのにーっ!!」
47: :2016/01/23(土) 20:28:14.63 ID:
【NGシーン 7/15】
穂乃果「──おっ、ほむまんですか! 良い眼をお持ちだねー」
穂乃果「コレ、人気は人気なんだけどさ、結構高くってね」
穂乃果「学生だとなかなか手が出しづらい代物なんだよー。はい、お釣り!」
にこ「カーット!! 釣銭を渡す時の音が響きすぎ! なるべく音を立てないようにしなさい!」
穂乃果「ええぇーっ!? に、にこちゃん監督厳しすぎだよおーっ」
雪穂「……詳しいことはわからないけど、お姉ちゃんがあんなんでゴメンなさい……」
海未「いえ、雪穂が謝る事はありませんよ。私達と、主に穂乃果の責任なのですから」
花陽「穂むらさんを撮影場所として使わせてもらってるんだから、むしろ謝るのはこっちだよっ」
雪穂「うぅ、妹として情けない……。あ、そういえば亜里沙もあとで見にくるそうです」
絵里「あら、どこにいるのかと思ったら。──ん、ほむまんは相変わらず美味しいわ、とてもハラショーよ」
ことり「うんっ、おいし~♪ そうそう雪穂ちゃん、マカロン作ってきたの! お返しにプレゼントですっ!」
海未「絵里もことりも、何をやっているのですか……。んっ、凛と真姫がいませんね?」
希「凛ちゃんなら『この前の続きを読みに行くニャー!』って穂乃果ちゃんの部屋に向かってったよ?」
海未「……そして真姫は、凛を連れ戻しに向かったのですね。余所様のお家を借りているというのに、まったく……」
穂乃果「──おっ、ほむまんですか! 良い眼をお持ちだねー」
穂乃果「コレ、人気は人気なんだけどさ、結構高くってね」
穂乃果「学生だとなかなか手が出しづらい代物なんだよー。はい、お釣り!」
にこ「カーット!! 釣銭を渡す時の音が響きすぎ! なるべく音を立てないようにしなさい!」
穂乃果「ええぇーっ!? に、にこちゃん監督厳しすぎだよおーっ」
雪穂「……詳しいことはわからないけど、お姉ちゃんがあんなんでゴメンなさい……」
海未「いえ、雪穂が謝る事はありませんよ。私達と、主に穂乃果の責任なのですから」
花陽「穂むらさんを撮影場所として使わせてもらってるんだから、むしろ謝るのはこっちだよっ」
雪穂「うぅ、妹として情けない……。あ、そういえば亜里沙もあとで見にくるそうです」
絵里「あら、どこにいるのかと思ったら。──ん、ほむまんは相変わらず美味しいわ、とてもハラショーよ」
ことり「うんっ、おいし~♪ そうそう雪穂ちゃん、マカロン作ってきたの! お返しにプレゼントですっ!」
海未「絵里もことりも、何をやっているのですか……。んっ、凛と真姫がいませんね?」
希「凛ちゃんなら『この前の続きを読みに行くニャー!』って穂乃果ちゃんの部屋に向かってったよ?」
海未「……そして真姫は、凛を連れ戻しに向かったのですね。余所様のお家を借りているというのに、まったく……」
48: :2016/01/23(土) 20:29:13.97 ID:
【NGシーン 8/15】
穂乃果「──キミと同じコトしてる人、大体20人くらいいたんだよ」
穂乃果「まさかほのかもそんなにいるとは思わなかったけどねーっ、妹が教えてくれたの!」
雪穂(えっ、このお話わたしもいる設定なんだ。ま、まあいいや)
海未(申し訳ありません、脚本の都合で……)
穂乃果「キミと同じ、遠くからほのかだけを見てる人がね、たーっくさん!」
亜里沙「ハイハイっ! アリサも見てます! ガンバってくださいねーっ、ホノカさーんっ!」
にこ「にこぉっ!?」
花陽「ぴゃあっ!?」
穂乃果「あは、あはははっ、お、応援ありがとーっ」
雪穂「……あ、亜里沙。ちょっとこっち、こっち来て」
絵里「……亜里沙、よく聞いて? 今は撮影中なの。声を出してはいけないのよ」
ことり「はいっ、亜里沙ちゃんもマカロンどうぞっ♪」
亜里沙「わあっ、ありがとうございます! ここからホノカさんの勇姿を見ていればいいのね! ──ふわわ、とっても甘い! まかろん、ハラショー……」
希「ふふ、賑やかになってきたねっ」
穂乃果「──キミと同じコトしてる人、大体20人くらいいたんだよ」
穂乃果「まさかほのかもそんなにいるとは思わなかったけどねーっ、妹が教えてくれたの!」
雪穂(えっ、このお話わたしもいる設定なんだ。ま、まあいいや)
海未(申し訳ありません、脚本の都合で……)
穂乃果「キミと同じ、遠くからほのかだけを見てる人がね、たーっくさん!」
亜里沙「ハイハイっ! アリサも見てます! ガンバってくださいねーっ、ホノカさーんっ!」
にこ「にこぉっ!?」
花陽「ぴゃあっ!?」
穂乃果「あは、あはははっ、お、応援ありがとーっ」
雪穂「……あ、亜里沙。ちょっとこっち、こっち来て」
絵里「……亜里沙、よく聞いて? 今は撮影中なの。声を出してはいけないのよ」
ことり「はいっ、亜里沙ちゃんもマカロンどうぞっ♪」
亜里沙「わあっ、ありがとうございます! ここからホノカさんの勇姿を見ていればいいのね! ──ふわわ、とっても甘い! まかろん、ハラショー……」
希「ふふ、賑やかになってきたねっ」
49: :2016/01/23(土) 20:30:11.06 ID:
【NGシーン?】
穂乃果「──あ、次のライブもよろしくねーっ」
絵里(自分の家だからかしら。今回は目立った失敗もなさそうね)
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に──うわぁいた゛っ!?」
ほの母「ちょっと! さっきからなに一人で喋ってるの!?」
にこ「!?」
海未「!?」
花陽「!?」
絵里「!?」
ことり「!?」
凛「!?」
真姫「!?」
雪穂「お、おかっ……!?」
亜里沙「?」
希(え、これどうするん?)
穂乃果「──あ、次のライブもよろしくねーっ」
絵里(自分の家だからかしら。今回は目立った失敗もなさそうね)
穂乃果「スクールアイドル高坂穂乃果をご贔屓に──うわぁいた゛っ!?」
ほの母「ちょっと! さっきからなに一人で喋ってるの!?」
にこ「!?」
海未「!?」
花陽「!?」
絵里「!?」
ことり「!?」
凛「!?」
真姫「!?」
雪穂「お、おかっ……!?」
亜里沙「?」
希(え、これどうするん?)
50: :2016/01/23(土) 20:31:14.57 ID:
穂乃果「いったぁーーい!! もおっ、お母さんなんで叩くのー!?」
ほの母「アンタの独り言がうるさいからよ! 店番もロクにしてないんじゃ──ハッ!!」
雪穂(お、おかーさん、いま気づいたー!!)
穂乃果「ちゃ、ちゃんと店番してたよお。宣伝だってバッチリ──」
希(あ、穂乃果ちゃんのお母さん、フレームから自然に外れてくの上手いなあ……)
穂乃果「……うぅ、甘味処、穂むらをこれからもご贔屓にー……」
ほの母「ほんっとーーーにごめんなさい!! 今日が撮影日だって忘れちゃってたの!!」
絵里「い、いえ。大丈夫です」
穂乃果「もーっ! お母さんが昼寝なんかしてるから、お父さんが代わりに対応してくれたんだよっ!?」
ほの父「……」
凛(えっ、どうやって対応してたんだろう。マンガ読んでたから気付かなかった)
希「にこっち、一応カメラ回しておいたけど──もしかしてこれ」
にこ「……ええ、使うわ。ハプニングとはいえ、あれ以上の完成度は叩き出せないもの。ありったけの編集技術でなんとかしてみせる……っ!」
亜里沙「ハラショーっ! これが親子のキズナ……!」
ほの母「アンタの独り言がうるさいからよ! 店番もロクにしてないんじゃ──ハッ!!」
雪穂(お、おかーさん、いま気づいたー!!)
穂乃果「ちゃ、ちゃんと店番してたよお。宣伝だってバッチリ──」
希(あ、穂乃果ちゃんのお母さん、フレームから自然に外れてくの上手いなあ……)
穂乃果「……うぅ、甘味処、穂むらをこれからもご贔屓にー……」
ほの母「ほんっとーーーにごめんなさい!! 今日が撮影日だって忘れちゃってたの!!」
絵里「い、いえ。大丈夫です」
穂乃果「もーっ! お母さんが昼寝なんかしてるから、お父さんが代わりに対応してくれたんだよっ!?」
ほの父「……」
凛(えっ、どうやって対応してたんだろう。マンガ読んでたから気付かなかった)
希「にこっち、一応カメラ回しておいたけど──もしかしてこれ」
にこ「……ええ、使うわ。ハプニングとはいえ、あれ以上の完成度は叩き出せないもの。ありったけの編集技術でなんとかしてみせる……っ!」
亜里沙「ハラショーっ! これが親子のキズナ……!」
51: :2016/01/23(土) 20:32:14.84 ID:
【NGシーン 9/15】
穂乃果「──うん、またお肉付いちゃってさあ、減量中なの。トホホだよ……」
海未(……ふむ、確かに脂肪が目立ってきたかもしれません。練習量を増やす必要がありますね)
凛(──なんて考えてる目つきだよ絶対。穂乃果ちゃん、今は演技で精一杯なのにご愁傷様ニャ)
穂乃果「ほら見て、ちょっと摘んだだけでたるんでるってわかっちゃう──」
ことり「穂乃果ちゃ!?」
にこ「カットカットカット! こんのあほのかっ、服はめくらなくていいのよ!!」
穂乃果「あ、そっか! えへへ、ごめんねーっ」
真姫「──ねえ、エリー。このお話の穂乃果は無防備を演じてるようだけど、あの穂乃果はどっちだと思う?」
絵里「見ればわかるでしょ、穂乃果は穂乃果よ。真姫は、穂乃果が無防備を演じているように見えるの?」
真姫「……いいえ。むしろ、装っていてほしいと心配になるくらい」
希「花陽ちゃんもお腹摘んだりして、どしたん?」
花陽「ひいっ!? ななななんでもないですなんでもっ!」
海未「む、花陽。ひょっとすると、貴方も少し脂肪が──」
花陽「やめてえっ海未ちゃん! そんなコトないよ!? そんなコトないからあぁぁぁ──!!」
穂乃果「──うん、またお肉付いちゃってさあ、減量中なの。トホホだよ……」
海未(……ふむ、確かに脂肪が目立ってきたかもしれません。練習量を増やす必要がありますね)
凛(──なんて考えてる目つきだよ絶対。穂乃果ちゃん、今は演技で精一杯なのにご愁傷様ニャ)
穂乃果「ほら見て、ちょっと摘んだだけでたるんでるってわかっちゃう──」
ことり「穂乃果ちゃ!?」
にこ「カットカットカット! こんのあほのかっ、服はめくらなくていいのよ!!」
穂乃果「あ、そっか! えへへ、ごめんねーっ」
真姫「──ねえ、エリー。このお話の穂乃果は無防備を演じてるようだけど、あの穂乃果はどっちだと思う?」
絵里「見ればわかるでしょ、穂乃果は穂乃果よ。真姫は、穂乃果が無防備を演じているように見えるの?」
真姫「……いいえ。むしろ、装っていてほしいと心配になるくらい」
希「花陽ちゃんもお腹摘んだりして、どしたん?」
花陽「ひいっ!? ななななんでもないですなんでもっ!」
海未「む、花陽。ひょっとすると、貴方も少し脂肪が──」
花陽「やめてえっ海未ちゃん! そんなコトないよ!? そんなコトないからあぁぁぁ──!!」
52: :2016/01/23(土) 20:33:11.23 ID:
【NGシーン 10/15】
穂乃果「──ライブが終わったあとにね、私達も、私達に関わったすべての人達も、」
海未(……この辺りは、私の脚本ですね)
穂乃果「クラクラしちゃうし、ドキドキしちゃう」
海未(──んん? くらくらどきどき? そ、そんな表現、入れた覚えは……)
穂乃果「スクールアイドルの──変な言い方をすると」
海未「すす、ストップです! ちょっと待ってください!」
にこ「はぁ? どうしたのよ海未、気に入らない箇所でもあった?」
海未「すみません。あの、今の流れなのですが、もう少し色気を落とした言葉に変えた方が良いと思いまして──」
ことり「あ……。やっぱりダメだった、かな……」
海未「こ、ことり? ことりが何故?」
にこ「何故って。この脚本、アンタ達の合作じゃなかったの?」
海未「合作? ──ああっ! し、失念していましたっ、ことりから助言を受けていた部分ですね……」
にこ「今更、大幅な修正は利かないわよ? はいはいっ、気を取り直してテイクツー!」
海未「申し訳ありません、続けてください」
穂乃果「──ライブが終わったあとにね、私達も、私達に関わったすべての人達も、」
海未(……この辺りは、私の脚本ですね)
穂乃果「クラクラしちゃうし、ドキドキしちゃう」
海未(──んん? くらくらどきどき? そ、そんな表現、入れた覚えは……)
穂乃果「スクールアイドルの──変な言い方をすると」
海未「すす、ストップです! ちょっと待ってください!」
にこ「はぁ? どうしたのよ海未、気に入らない箇所でもあった?」
海未「すみません。あの、今の流れなのですが、もう少し色気を落とした言葉に変えた方が良いと思いまして──」
ことり「あ……。やっぱりダメだった、かな……」
海未「こ、ことり? ことりが何故?」
にこ「何故って。この脚本、アンタ達の合作じゃなかったの?」
海未「合作? ──ああっ! し、失念していましたっ、ことりから助言を受けていた部分ですね……」
にこ「今更、大幅な修正は利かないわよ? はいはいっ、気を取り直してテイクツー!」
海未「申し訳ありません、続けてください」
53: :2016/01/23(土) 20:34:06.74 ID:
【TAKE2】
穂乃果「──スクールアイドルの──変な言い方をすると」
穂乃果「フェロモン。そう、スクールアイドルのフェロモンに、みんながあてられちゃうの」
ことり(うんうんっ♪)
凛(わ、わぁ。……なんだろ、ちょっとえっちぃかも、海未ちゃん……)
花陽(はっ、恥ずかしいけど、アイドルを上手に観察できてるよね、海未ちゃん)
真姫(良いセリフじゃない。かなり的を得てると思うわ、海未)
海未(何故私を見るのですっ!? 違いますっ、これはことりの案ですし、いやらしく見えるのは穂乃果のせいですっ!!)
穂乃果「さっきキミが感じていた正体はソレなんだよ」
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
海未「ままままま待ってくださいっ!! 異議を申し立てますっ!」
にこ「はぁ!? 今度は何!」
海未「破廉恥です! 破廉恥すぎます!! どうか脚本の変更をっ!!!」
にこ「却下!! この子をどうにかしなさいことりぃ!!」
ことり「あはは、海未ちゃん……。ちょっと遠くで見てよう? ね?」
穂乃果「──スクールアイドルの──変な言い方をすると」
穂乃果「フェロモン。そう、スクールアイドルのフェロモンに、みんながあてられちゃうの」
ことり(うんうんっ♪)
凛(わ、わぁ。……なんだろ、ちょっとえっちぃかも、海未ちゃん……)
花陽(はっ、恥ずかしいけど、アイドルを上手に観察できてるよね、海未ちゃん)
真姫(良いセリフじゃない。かなり的を得てると思うわ、海未)
海未(何故私を見るのですっ!? 違いますっ、これはことりの案ですし、いやらしく見えるのは穂乃果のせいですっ!!)
穂乃果「さっきキミが感じていた正体はソレなんだよ」
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
海未「ままままま待ってくださいっ!! 異議を申し立てますっ!」
にこ「はぁ!? 今度は何!」
海未「破廉恥です! 破廉恥すぎます!! どうか脚本の変更をっ!!!」
にこ「却下!! この子をどうにかしなさいことりぃ!!」
ことり「あはは、海未ちゃん……。ちょっと遠くで見てよう? ね?」
54: :2016/01/23(土) 20:35:11.32 ID:
【TAKE3】
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
ことり「ね、海未ちゃん」
海未「ううっ、うっ、なんですかことり……? も、もう終わりましたか……?」
ことり「ううん。あのね──海未ちゃん、ゴメンね」
海未「ことり……?」
ことり「わたしのせいで、たしかにアレは海未ちゃんらしくない脚本になっちゃったかもしれない」
ことり「だから海未ちゃんはね、悪くないよ、恥ずかしくもない、責任を感じるコトもないの」
絵里「そうよ、だけどそれは少し間違っているわ」
ことり「絵里ちゃんっ?」
海未「え、絵里」
絵里「はい、エリチカお姉さんの奢りっ。ジュースで頭を落ち着かせましょ?」
海未「……ありがとうございます」
絵里「ことりも海未も気負いすぎなのよ。これもみんなで叶える物語なんだから、一人で気にしなくたっていいの」
穂乃果「生の、生中の、生々しい、ほのかの──」
ことり「ね、海未ちゃん」
海未「ううっ、うっ、なんですかことり……? も、もう終わりましたか……?」
ことり「ううん。あのね──海未ちゃん、ゴメンね」
海未「ことり……?」
ことり「わたしのせいで、たしかにアレは海未ちゃんらしくない脚本になっちゃったかもしれない」
ことり「だから海未ちゃんはね、悪くないよ、恥ずかしくもない、責任を感じるコトもないの」
絵里「そうよ、だけどそれは少し間違っているわ」
ことり「絵里ちゃんっ?」
海未「え、絵里」
絵里「はい、エリチカお姉さんの奢りっ。ジュースで頭を落ち着かせましょ?」
海未「……ありがとうございます」
絵里「ことりも海未も気負いすぎなのよ。これもみんなで叶える物語なんだから、一人で気にしなくたっていいの」
55: :2016/01/23(土) 20:36:08.76 ID:
絵里「穂乃果だって、最初はものすごく恥ずかしがってたじゃない」
ことり「……うん」
絵里「それでも今はああやって、真剣な姿勢で取り組んでくれてる」
絵里「にこもそう。あの脚本をしっかり読み込んだ上で決断してくれた」
海未「……そう、ですね。私が勝手に騒いでは、穂乃果達に失礼ですよね」
絵里「まあ正直言うと、当初は馬鹿馬鹿しい企画だと感じていたけれど──」
絵里「とにかく、最後までやり遂げてみましょう?」
ことり「うんっ!」
海未「はいっ!」
「──こうして、賢い可愛いエリーチカは名実共に本物となったのだ」
絵里「……希、あなた撮影はどうしたのよ。それと、そのハンディカメラはなんなのかしら」
希「これは2カメ。撮影は凛ちゃんに任せとるよー」
ことり「2カメ……? 希ちゃんの、個人用カメラじゃなくて?」
希「うん。ウチのじゃなくて、NGシーン用のカメラ」
海未「はいっ!? え、NGシーンって……!? なんのことですか希っ、こらっ希────」
ことり「……うん」
絵里「それでも今はああやって、真剣な姿勢で取り組んでくれてる」
絵里「にこもそう。あの脚本をしっかり読み込んだ上で決断してくれた」
海未「……そう、ですね。私が勝手に騒いでは、穂乃果達に失礼ですよね」
絵里「まあ正直言うと、当初は馬鹿馬鹿しい企画だと感じていたけれど──」
絵里「とにかく、最後までやり遂げてみましょう?」
ことり「うんっ!」
海未「はいっ!」
「──こうして、賢い可愛いエリーチカは名実共に本物となったのだ」
絵里「……希、あなた撮影はどうしたのよ。それと、そのハンディカメラはなんなのかしら」
希「これは2カメ。撮影は凛ちゃんに任せとるよー」
ことり「2カメ……? 希ちゃんの、個人用カメラじゃなくて?」
希「うん。ウチのじゃなくて、NGシーン用のカメラ」
海未「はいっ!? え、NGシーンって……!? なんのことですか希っ、こらっ希────」
56: :2016/01/23(土) 20:37:11.38 ID:
【NGシーン 11/15】
穂乃果「──大して変わらない気がするよ」
穂乃果「スタートダッシュが一緒だからって、優越感を覚える意味なんてどこにもない──」
ことり(うぶ毛の小鳥たちも……)
穂乃果「スタートダッシュが別々だからって、劣等感を覚える意味なんてどこにもない──」
海未(いつか空に羽ばたく……)
穂乃果「……」
穂乃果(大きな強い翼で────)
絵里(……穂乃果)
穂乃果「──っ。ごめんにこちゃん、やり直しさせて? へへっ」
にこ「……いいわよ、何度でもやんなさい」
凛「あれっ、穂乃果ちゃん少し泣いてた?」
真姫「凛、貴方たまには察することを覚えたら? 穂乃果はね、泣くだけの穂乃果じゃないのよ」
花陽(……今回の脚本は誰が製作したか、名前がなくても花陽にはわかるよ。ほんとは、誰よりも優しい真姫ちゃんと)
希(にこっちも、なんだかんだで最初から見てきたもんね)
穂乃果「──大して変わらない気がするよ」
穂乃果「スタートダッシュが一緒だからって、優越感を覚える意味なんてどこにもない──」
ことり(うぶ毛の小鳥たちも……)
穂乃果「スタートダッシュが別々だからって、劣等感を覚える意味なんてどこにもない──」
海未(いつか空に羽ばたく……)
穂乃果「……」
穂乃果(大きな強い翼で────)
絵里(……穂乃果)
穂乃果「──っ。ごめんにこちゃん、やり直しさせて? へへっ」
にこ「……いいわよ、何度でもやんなさい」
凛「あれっ、穂乃果ちゃん少し泣いてた?」
真姫「凛、貴方たまには察することを覚えたら? 穂乃果はね、泣くだけの穂乃果じゃないのよ」
花陽(……今回の脚本は誰が製作したか、名前がなくても花陽にはわかるよ。ほんとは、誰よりも優しい真姫ちゃんと)
希(にこっちも、なんだかんだで最初から見てきたもんね)
57: :2016/01/23(土) 20:38:12.72 ID:
【NGシーン 12/15】
穂乃果「──だってほのかは誰も嫌いにならないもん」
穂乃果「……わかりやすく言おっか」
にこ(さすがにこれだけやってると演技も極まってくるわね。まさかここまでやれるなんて……)
穂乃果「わたしは誰も好きになったりしないよ」
にこ(あとはトントン拍子で進みそうね、外野もおとなしくなってきたことだし──)
海未(なぜ、ですっ。ほ、穂乃果ぁ……)
ことり(うぇぇっ、ぇっ、ほのかちゃぁ……)
花陽(穂乃果ちゃんっ、冷たいよっ、冷たすぎて花陽はぁ……)
絵里(穂乃果、あなたに教えられることはもうないわ。あなたの演技は──ハラショーよっ!)
にこ「って、なぁに泣いてんのよアンタらっ!?」
希「にこっち、アウトー」
真姫「もう、みんな揃って感情移入しちゃってどうすんのよ、意味わかんないっ」
凛「あははっ、真姫ちゃんがいちばん涙出てるニャー!」
穂乃果「……最近、置いてけぼりだよぉ……」
穂乃果「──だってほのかは誰も嫌いにならないもん」
穂乃果「……わかりやすく言おっか」
にこ(さすがにこれだけやってると演技も極まってくるわね。まさかここまでやれるなんて……)
穂乃果「わたしは誰も好きになったりしないよ」
にこ(あとはトントン拍子で進みそうね、外野もおとなしくなってきたことだし──)
海未(なぜ、ですっ。ほ、穂乃果ぁ……)
ことり(うぇぇっ、ぇっ、ほのかちゃぁ……)
花陽(穂乃果ちゃんっ、冷たいよっ、冷たすぎて花陽はぁ……)
絵里(穂乃果、あなたに教えられることはもうないわ。あなたの演技は──ハラショーよっ!)
にこ「って、なぁに泣いてんのよアンタらっ!?」
希「にこっち、アウトー」
真姫「もう、みんな揃って感情移入しちゃってどうすんのよ、意味わかんないっ」
凛「あははっ、真姫ちゃんがいちばん涙出てるニャー!」
穂乃果「……最近、置いてけぼりだよぉ……」
58: :2016/01/23(土) 20:39:14.52 ID:
【NGシーン 13/15】
穂乃果「──『たとえ予定と食い違っていても、早起きは良い事です。先に出て行ってしまったのなら仕方がありませんね』」
ことり(海未ちゃんのマネ、上手だなぁ。ちょっと──ちょっとだけ、妬けちゃうかな……)
凛(! ねーねーことりちゃん、見てみてっ。真姫ちゃんのマネっ)
ことり(真姫ちゃんの? ふふっ、凛ちゃん、毛先がちっちゃいからくるくるできてないよ~?)
凛(あはっ、ちゃんと伝わってるニャ。じゃあじゃあっ、次は海未ちゃんのマネ!)
ことり(うふふっ、この前の顔だね♪ でもね凛ちゃん、あの顔はもっと勢いよく────う゛ぁぁー!?って)
穂乃果「『あ、くれぐれも家に戻らないように。貴女は休める──ぶふぉおっ!?」
にこ「ちょっ!? か、カット! なんなのっ、また思い出し笑い!?」
穂乃果「いひひひっ、ちが、うみちゃん、くふ、うみちゃ、じゃなくてぇっ……!」
海未「また、私のせいですか!? 穂乃果、貴女はいつもいつも……っ!」
真姫「……見てたわよ。ことり、凛」
ことり「ご、ゴメンね穂乃果ちゃん……。後で謝らなくっちゃ……」
凛「にししっ、ことりちゃんの海未ちゃんはやっぱりおもしろいニャー!」
ことり「──うん、ありがとっ♪」
穂乃果「──『たとえ予定と食い違っていても、早起きは良い事です。先に出て行ってしまったのなら仕方がありませんね』」
ことり(海未ちゃんのマネ、上手だなぁ。ちょっと──ちょっとだけ、妬けちゃうかな……)
凛(! ねーねーことりちゃん、見てみてっ。真姫ちゃんのマネっ)
ことり(真姫ちゃんの? ふふっ、凛ちゃん、毛先がちっちゃいからくるくるできてないよ~?)
凛(あはっ、ちゃんと伝わってるニャ。じゃあじゃあっ、次は海未ちゃんのマネ!)
ことり(うふふっ、この前の顔だね♪ でもね凛ちゃん、あの顔はもっと勢いよく────う゛ぁぁー!?って)
穂乃果「『あ、くれぐれも家に戻らないように。貴女は休める──ぶふぉおっ!?」
にこ「ちょっ!? か、カット! なんなのっ、また思い出し笑い!?」
穂乃果「いひひひっ、ちが、うみちゃん、くふ、うみちゃ、じゃなくてぇっ……!」
海未「また、私のせいですか!? 穂乃果、貴女はいつもいつも……っ!」
真姫「……見てたわよ。ことり、凛」
ことり「ご、ゴメンね穂乃果ちゃん……。後で謝らなくっちゃ……」
凛「にししっ、ことりちゃんの海未ちゃんはやっぱりおもしろいニャー!」
ことり「──うん、ありがとっ♪」
59: :2016/01/23(土) 20:40:23.01 ID:
【NGシーン 14/15】
穂乃果「──とりあえず、もいちど寝よっかな」
海未(このシーンは……!)
にこ(わかってるわよね、穂乃果!?)
絵里(あなたは今、試されているのよ!)
穂乃果「何か用があったら起こしてね? じゃっ、ほのかはおやすみしまぁす……」
花陽(今の穂乃果ちゃんなら大丈夫ですっ、花陽は信じてますっ!)
ことり(あっ、もう目がとろ~んってなってる……。穂乃果ちゃんっ……)
穂乃果「……すぅ」
凛(真姫ちゃん、凛が勝ったらラーメン奢るニャ!)
真姫(勝手に賭けないでよ! 穂乃果は絶対大丈夫、大丈夫に決まってるわ……っ!)
希(カードが告げなくても運命は切り開ける──そうやろ? 穂乃果ちゃん──)
穂乃果「……」
穂乃果「……寝てないよ!? 寝てないんだからねっ!? どーしてみんなでお祈りしてるのーっ!?」
にこ「はいカット」
穂乃果「──とりあえず、もいちど寝よっかな」
海未(このシーンは……!)
にこ(わかってるわよね、穂乃果!?)
絵里(あなたは今、試されているのよ!)
穂乃果「何か用があったら起こしてね? じゃっ、ほのかはおやすみしまぁす……」
花陽(今の穂乃果ちゃんなら大丈夫ですっ、花陽は信じてますっ!)
ことり(あっ、もう目がとろ~んってなってる……。穂乃果ちゃんっ……)
穂乃果「……すぅ」
凛(真姫ちゃん、凛が勝ったらラーメン奢るニャ!)
真姫(勝手に賭けないでよ! 穂乃果は絶対大丈夫、大丈夫に決まってるわ……っ!)
希(カードが告げなくても運命は切り開ける──そうやろ? 穂乃果ちゃん──)
穂乃果「……」
穂乃果「……寝てないよ!? 寝てないんだからねっ!? どーしてみんなでお祈りしてるのーっ!?」
にこ「はいカット」
60: :2016/01/23(土) 20:41:20.17 ID:
【NGシーン 15/15】
穂乃果「──重なるキミと──わたし」
海未(さあ、最後の脚本ですよ! やり遂げましょうねっ)
穂乃果「押し倒したキミと、押し倒された──わたし」
凛(……ちょっとぎこちなくないかニャー?)
絵里(ふむ、そうね)
絵里「ごめんなさい、カットしてもらえる?」
にこ「ん、何かおかしい所でもあった?」
絵里「おかしいと言うより──穂乃果、もう一度今みたく横になってくれる?」
穂乃果「は、はーいっ。これでいいかな?」
真姫「……なるほどね」
海未「表情は真剣そのものでしたが……。ああ、そういう事ですか」
穂乃果「ええっ、なになに、どーゆーコト? コレ間違ってるのっ?」
絵里「押し倒されているというより、寝そべっているように見えるのよ。穂乃果あなた、押し倒された経験が無いんでしょう」
穂乃果「あるワケないよおーっ!?」
穂乃果「──重なるキミと──わたし」
海未(さあ、最後の脚本ですよ! やり遂げましょうねっ)
穂乃果「押し倒したキミと、押し倒された──わたし」
凛(……ちょっとぎこちなくないかニャー?)
絵里(ふむ、そうね)
絵里「ごめんなさい、カットしてもらえる?」
にこ「ん、何かおかしい所でもあった?」
絵里「おかしいと言うより──穂乃果、もう一度今みたく横になってくれる?」
穂乃果「は、はーいっ。これでいいかな?」
真姫「……なるほどね」
海未「表情は真剣そのものでしたが……。ああ、そういう事ですか」
穂乃果「ええっ、なになに、どーゆーコト? コレ間違ってるのっ?」
絵里「押し倒されているというより、寝そべっているように見えるのよ。穂乃果あなた、押し倒された経験が無いんでしょう」
穂乃果「あるワケないよおーっ!?」
61: :2016/01/23(土) 20:42:12.11 ID:
【TAKE 絵里ちゃんと】
絵里「確かに、このシーンを一人でこなすのは難しいわね。指導が足りなかったわ」
絵里「──という訳で重なっててあげるから。ほら穂乃果、この場面のセリフ」
穂乃果「……ま、待ってよ、近いよっ、ぅえりちゃぁん……っ」
花陽「ぴゃぁぁっ、刺激的すぎるよぉっ!」
ことり「きゃあぁっ、ドラマのワンシーンみたい……♪」
海未「えええっえ絵里っ!! ほほ、穂乃果ぁ!! もっと離れるべきではないですかっ!? もっと離れるべきですっ!!」
絵里「そしたら練習にならないじゃないのっ。本番は一人なんだから、緊迫感を植え付けさせないと!」
にこ「……肝心の穂乃果がアンタのせいで再起不能になってるじゃない」
希「みんな一緒にいるから忘れがちやけど、エリちは普通に美人さんやからなあ」
凛「真姫ちゃんっ、凛達も対抗するしかないね! りんまきを見せつけるニャー!」
真姫「はいはい、一人でやってなさい」
絵里「もうっ、どうしてここまでやってきて急に恥ずかしがるのよ! 穂乃果のバカっ!」
穂乃果「絵里ちゃんがすっごくキレイなのがいけないんでしょおーっ!? 絵里ちゃんのバカーっ!」
希「バカップルのお二人さんには厳しいみたいやね。他の誰かが代わってあげたらー?」
絵里「確かに、このシーンを一人でこなすのは難しいわね。指導が足りなかったわ」
絵里「──という訳で重なっててあげるから。ほら穂乃果、この場面のセリフ」
穂乃果「……ま、待ってよ、近いよっ、ぅえりちゃぁん……っ」
花陽「ぴゃぁぁっ、刺激的すぎるよぉっ!」
ことり「きゃあぁっ、ドラマのワンシーンみたい……♪」
海未「えええっえ絵里っ!! ほほ、穂乃果ぁ!! もっと離れるべきではないですかっ!? もっと離れるべきですっ!!」
絵里「そしたら練習にならないじゃないのっ。本番は一人なんだから、緊迫感を植え付けさせないと!」
にこ「……肝心の穂乃果がアンタのせいで再起不能になってるじゃない」
希「みんな一緒にいるから忘れがちやけど、エリちは普通に美人さんやからなあ」
凛「真姫ちゃんっ、凛達も対抗するしかないね! りんまきを見せつけるニャー!」
真姫「はいはい、一人でやってなさい」
絵里「もうっ、どうしてここまでやってきて急に恥ずかしがるのよ! 穂乃果のバカっ!」
穂乃果「絵里ちゃんがすっごくキレイなのがいけないんでしょおーっ!? 絵里ちゃんのバカーっ!」
希「バカップルのお二人さんには厳しいみたいやね。他の誰かが代わってあげたらー?」
62: :2016/01/23(土) 20:43:14.87 ID:
【TAKE 希ちゃんと】
希「そっかー、言い出しっぺの法則かー。裏方のウチが駆り出されるとはなぁ」
希「たはは、ごめんな穂乃果ちゃん。こんな感じでええ?」
絵里「……は、ハラショー」
にこ「わかったでしょ。アンタの時もあんな感じだったのよ」
凛「でも希ちゃんの場合は、なんかボリューム違いっていうか……」
真姫「あれ、希が上になっててちゃんと喋れるのかしら?」
海未「貴方達!? なっ、なんて失礼な事を言うのですかっ!!」
ことり「たぶん、そういう意味じゃないと思うな……」
穂乃果「えっと、えと、あのね、希ちゃん。む、胸がねっ、ほのかに乗っかってぇ、あぅぅ」
希「んー、気になるん? これでも離れてる方なんよ? んふふ、かわええなあ、うりうりー」
花陽「穂乃果ちゃん、また真っ赤になっちゃってるよぉ……」
にこ「そこまでにしなさいワシワシお化けっ、アンタはもういい! 他に演技の指導が出来て、無駄に接触しない人はいないの!?」
絵里「演技が出来て、接触しない人……?」
にこ「……な、なによ」
希「そっかー、言い出しっぺの法則かー。裏方のウチが駆り出されるとはなぁ」
希「たはは、ごめんな穂乃果ちゃん。こんな感じでええ?」
絵里「……は、ハラショー」
にこ「わかったでしょ。アンタの時もあんな感じだったのよ」
凛「でも希ちゃんの場合は、なんかボリューム違いっていうか……」
真姫「あれ、希が上になっててちゃんと喋れるのかしら?」
海未「貴方達!? なっ、なんて失礼な事を言うのですかっ!!」
ことり「たぶん、そういう意味じゃないと思うな……」
穂乃果「えっと、えと、あのね、希ちゃん。む、胸がねっ、ほのかに乗っかってぇ、あぅぅ」
希「んー、気になるん? これでも離れてる方なんよ? んふふ、かわええなあ、うりうりー」
花陽「穂乃果ちゃん、また真っ赤になっちゃってるよぉ……」
にこ「そこまでにしなさいワシワシお化けっ、アンタはもういい! 他に演技の指導が出来て、無駄に接触しない人はいないの!?」
絵里「演技が出来て、接触しない人……?」
にこ「……な、なによ」
63: :2016/01/23(土) 20:44:18.20 ID:
【TAKE にこちゃんと】
にこ「……不本意だけど、しょうがないわねっ。……不本意だけど!!」
にこ「穂乃果、ビシッと決めちゃいなさい。今のニコニーはアンタを押し倒してる憎い相手なんだから」
穂乃果「うんっ、にこちゃんなら力が入る気がするよ! えへへへっ」
にこ「な、撫でなくていいっ! 表情も引き締める!」
凛「ぷぷっ、じゃれ合ってるようにしか見えないニャー」
花陽「ふふ、なんだか微笑ましい光景になっちゃったね」
海未「やはり、にこも適任ではないような気がします……」
絵里「絵面がどうか──というのは大した問題ではないのよ。穂乃果が感覚を掴むことが大事なの」
真姫「……だけど、穂乃果も穂乃果だし、にこちゃんもにこちゃんよ?」
ことり「ううん、二人ともやってくれるよ。まっすぐ向き合ってきた仲だもん♪」
希「真姫ちゃんも素直になれば、にこっちなら受け止めてくれるかもしれんよー?」
真姫「なっ……! なによソレっ?! 意味わかんない!!」
にこ「──今のニコは、アンタを襲う人形に過ぎないの。淡々と吐き捨てて、冷酷に言い渡す──それだけよ」
穂乃果「……うん!」
にこ「……不本意だけど、しょうがないわねっ。……不本意だけど!!」
にこ「穂乃果、ビシッと決めちゃいなさい。今のニコニーはアンタを押し倒してる憎い相手なんだから」
穂乃果「うんっ、にこちゃんなら力が入る気がするよ! えへへへっ」
にこ「な、撫でなくていいっ! 表情も引き締める!」
凛「ぷぷっ、じゃれ合ってるようにしか見えないニャー」
花陽「ふふ、なんだか微笑ましい光景になっちゃったね」
海未「やはり、にこも適任ではないような気がします……」
絵里「絵面がどうか──というのは大した問題ではないのよ。穂乃果が感覚を掴むことが大事なの」
真姫「……だけど、穂乃果も穂乃果だし、にこちゃんもにこちゃんよ?」
ことり「ううん、二人ともやってくれるよ。まっすぐ向き合ってきた仲だもん♪」
希「真姫ちゃんも素直になれば、にこっちなら受け止めてくれるかもしれんよー?」
真姫「なっ……! なによソレっ?! 意味わかんない!!」
にこ「──今のニコは、アンタを襲う人形に過ぎないの。淡々と吐き捨てて、冷酷に言い渡す──それだけよ」
穂乃果「……うん!」
64: :2016/01/23(土) 20:45:12.64 ID:
穂乃果「──押し倒したキミと押し倒されたわたし」
穂乃果「キミの伝えたいコトって、こんな酷いコトだったんだ」
凛「ああっ、いつの間にか始まってたニャ!」
花陽「凛ちゃん、テレビ番組じゃないんだから……」
穂乃果「ねえ、どいてくれないかな」
にこ「……っ!」
にこ(これよ、これなのよ、これを待ってたの! 穂乃果──侮れないヤツね!)
絵里「今の! 今のはハラショーだわ! 穂乃果、その感覚を忘れちゃダメよ?」
穂乃果「ええっと、う、うんっ。今なら一人でも出来るかも──うぇあ!? にこちゃん重っ、くはないけどどしたのっ!?」
にこ「……穂乃果、アンタは本当に凄いわ。免許皆伝ニコっ!」
海未「でででですからっ! 貴方達はくっつきすぎなのです!! もう終わりです終わりっ、離れなさい!!」
ことり「ねっ、真姫ちゃん? やってくれたでしょ?」
真姫「ま、まぁ……。穂乃果も凄いけど、私でもやれそうだし……」
希「あらー真姫ちゃん、にこっちとラブラブ中の穂乃果ちゃんに妬いとるんー?」
真姫「なぁっ……!!? いっ、い────意味わかんないっっ!!!!」
穂乃果「キミの伝えたいコトって、こんな酷いコトだったんだ」
凛「ああっ、いつの間にか始まってたニャ!」
花陽「凛ちゃん、テレビ番組じゃないんだから……」
穂乃果「ねえ、どいてくれないかな」
にこ「……っ!」
にこ(これよ、これなのよ、これを待ってたの! 穂乃果──侮れないヤツね!)
絵里「今の! 今のはハラショーだわ! 穂乃果、その感覚を忘れちゃダメよ?」
穂乃果「ええっと、う、うんっ。今なら一人でも出来るかも──うぇあ!? にこちゃん重っ、くはないけどどしたのっ!?」
にこ「……穂乃果、アンタは本当に凄いわ。免許皆伝ニコっ!」
海未「でででですからっ! 貴方達はくっつきすぎなのです!! もう終わりです終わりっ、離れなさい!!」
ことり「ねっ、真姫ちゃん? やってくれたでしょ?」
真姫「ま、まぁ……。穂乃果も凄いけど、私でもやれそうだし……」
希「あらー真姫ちゃん、にこっちとラブラブ中の穂乃果ちゃんに妬いとるんー?」
真姫「なぁっ……!!? いっ、い────意味わかんないっっ!!!!」
65: :2016/01/23(土) 20:46:14.01 ID:
【ラストシーン】
穂乃果「──これからも、スクールアイドルをご贔屓に」
穂乃果「じゃあね、ばいばい──」
にこ「──ぃよし! 完成ニコっ!」
穂乃果「……っあーーーーーーー!! 長かったよおーーーーーーっ!!」
凛「ほーのーかーちゃーんっ! スゴい演技だったよー!」
絵里「こら凛、飛び付かないの。しっかり拍手で締めましょう?」
ことり「お疲れさまっ穂乃果ちゃん! 最後の方はずっとゾクゾクしちゃってたよっ♪」
花陽「わ、わたしもっ! 穂乃果ちゃん、すっごく素敵でした……!」
穂乃果「えへー、そう言ってくれると嬉しいなあ。恐がられないかって、少し不安だったんだー」
海未「お疲れ様です、穂乃果。よくやり切りましたね」
穂乃果「うんっ。ハレンチだとかなんだかんだ言っても、最後まで見守ってくれるのが海未ちゃんだよねー!」
海未「はっ、破廉恥なのは事実でしょう! 私だって好きで見守っていた訳ではなく、μ's全員の貞操観念が一時の感情に乱されないよう、あくまでも保護者の視点で見ていたのであって本当は堪らなく恥ずかしくて見ていられないほど」
穂乃果「ううう……。せっかく終わったのに海未ちゃんうるさいよおー! 説教やめーっ!!」
穂乃果「──これからも、スクールアイドルをご贔屓に」
穂乃果「じゃあね、ばいばい──」
にこ「──ぃよし! 完成ニコっ!」
穂乃果「……っあーーーーーーー!! 長かったよおーーーーーーっ!!」
凛「ほーのーかーちゃーんっ! スゴい演技だったよー!」
絵里「こら凛、飛び付かないの。しっかり拍手で締めましょう?」
ことり「お疲れさまっ穂乃果ちゃん! 最後の方はずっとゾクゾクしちゃってたよっ♪」
花陽「わ、わたしもっ! 穂乃果ちゃん、すっごく素敵でした……!」
穂乃果「えへー、そう言ってくれると嬉しいなあ。恐がられないかって、少し不安だったんだー」
海未「お疲れ様です、穂乃果。よくやり切りましたね」
穂乃果「うんっ。ハレンチだとかなんだかんだ言っても、最後まで見守ってくれるのが海未ちゃんだよねー!」
海未「はっ、破廉恥なのは事実でしょう! 私だって好きで見守っていた訳ではなく、μ's全員の貞操観念が一時の感情に乱されないよう、あくまでも保護者の視点で見ていたのであって本当は堪らなく恥ずかしくて見ていられないほど」
穂乃果「ううう……。せっかく終わったのに海未ちゃんうるさいよおー! 説教やめーっ!!」
66: :2016/01/23(土) 20:47:24.71 ID:
真姫「内容はどうであれ、最後までやれたのはやっぱり──ほ、穂乃果だからこそだと思う」
穂乃果「ふふっ、ありがとー真姫ちゃん! わたしだけじゃなくて、みんなの力だよっ!」
真姫「とっ、とにかくお疲れ様っ。さす」
絵里「さすが穂乃果ね! そう、あなたはずっと一人で撮られていたけど、それでも一人きりじゃなかったわ!」
真姫「……な、なんなのよエリー!! 取らないでっ!!!」
絵里「ぅえっ!? とるって、えっ、何もとってないわよ!?」
穂乃果「あはは……」
希「お疲れさまー穂乃果ちゃん。いいものたくさん撮らしてもらったよー?」
穂乃果「えっと、一応聞きたいんだけど。その、下着とか映っちゃってるシーン──ない、よね?」
希「それはどうやろなあ? ──凛二等兵っ、2カメの状況を報告せよ!」
凛「希隊長っ、バッチリですニャ!」
穂乃果「バッチリって、何がバッチリなの!? ていうか、凛ちゃんいつの間にカメラ持ってたの!?」
凛「大抵はテキトーな場所に置きっぱなしだったけどね! ふふんっ、極秘で撮らせてもらったよ!」
希「あ、さっき海未ちゃんにバレちゃったんやけど。南無三……」
凛「にゃあああ!? 鬼軍曹が恐いから隠してたんじゃなかったのーっ!? 凛はっ、凛のコトは喋ってないよね希隊長!?」
穂乃果「ふふっ、ありがとー真姫ちゃん! わたしだけじゃなくて、みんなの力だよっ!」
真姫「とっ、とにかくお疲れ様っ。さす」
絵里「さすが穂乃果ね! そう、あなたはずっと一人で撮られていたけど、それでも一人きりじゃなかったわ!」
真姫「……な、なんなのよエリー!! 取らないでっ!!!」
絵里「ぅえっ!? とるって、えっ、何もとってないわよ!?」
穂乃果「あはは……」
希「お疲れさまー穂乃果ちゃん。いいものたくさん撮らしてもらったよー?」
穂乃果「えっと、一応聞きたいんだけど。その、下着とか映っちゃってるシーン──ない、よね?」
希「それはどうやろなあ? ──凛二等兵っ、2カメの状況を報告せよ!」
凛「希隊長っ、バッチリですニャ!」
穂乃果「バッチリって、何がバッチリなの!? ていうか、凛ちゃんいつの間にカメラ持ってたの!?」
凛「大抵はテキトーな場所に置きっぱなしだったけどね! ふふんっ、極秘で撮らせてもらったよ!」
希「あ、さっき海未ちゃんにバレちゃったんやけど。南無三……」
凛「にゃあああ!? 鬼軍曹が恐いから隠してたんじゃなかったのーっ!? 凛はっ、凛のコトは喋ってないよね希隊長!?」
67: :2016/01/23(土) 20:48:28.52 ID:
穂乃果「あれ……? あっ、にこちゃんそんな所に!」
にこ「……なに? 完成とは言ったけどね、まだまだ監督としての作業が残ってるのよ。わたしは忙しいの」
凛「あははっ、真姫ちゃんみたいなコト言ってる!」
にこ「だぁれがツンデレよっ!」
真姫「ちょっと! ツンデレってなによ!」
花陽「凛ちゃん、真姫ちゃん。今は──ね?」
真姫「……もう。わかったわよっ」
凛「くふふ、かよちんには逆らえない真姫ちゃんも好きだニャー」
にこ(……花陽ったら。お膳立てなんてしなくていいのに)
穂乃果「……あのね、にこちゃん」
にこ「忙しいって言ってるでしょー? アンタの役目は終わったけども、わたしの役目は終わってないの」
穂乃果「ううん、終わってないよ。言ってないコトがある」
にこ「ああ、言い忘れてたわね。──撮影お疲れさまでしたニコっ! ニコニーはぁ、まだまだやることがあるからぁ、」
穂乃果「ほんとに、本当に、ありがとう」
にこ「……なに? 完成とは言ったけどね、まだまだ監督としての作業が残ってるのよ。わたしは忙しいの」
凛「あははっ、真姫ちゃんみたいなコト言ってる!」
にこ「だぁれがツンデレよっ!」
真姫「ちょっと! ツンデレってなによ!」
花陽「凛ちゃん、真姫ちゃん。今は──ね?」
真姫「……もう。わかったわよっ」
凛「くふふ、かよちんには逆らえない真姫ちゃんも好きだニャー」
にこ(……花陽ったら。お膳立てなんてしなくていいのに)
穂乃果「……あのね、にこちゃん」
にこ「忙しいって言ってるでしょー? アンタの役目は終わったけども、わたしの役目は終わってないの」
穂乃果「ううん、終わってないよ。言ってないコトがある」
にこ「ああ、言い忘れてたわね。──撮影お疲れさまでしたニコっ! ニコニーはぁ、まだまだやることがあるからぁ、」
穂乃果「ほんとに、本当に、ありがとう」
68: :2016/01/23(土) 20:49:28.67 ID:
にこ「……」
穂乃果「最初はね、真姫ちゃんじゃないけど、意味わかんなかった」
穂乃果「ほのかは──べ、別にSとかじゃないと思うし、無自覚なんかでもないと思うし」
穂乃果「……ほのかだって普通の女の子なんだから、気にするトコは気にするもん」
にこ「なに、文句が言いたかったの?」
穂乃果「──にこちゃんがわたしを深く掘り下げてくれてるコトに気が付いた時、素直に嬉しかったんだ」
にこ「考えすぎよ。ニコはただ、イメージビデオが作りたくてアンタを利用しただけ」
穂乃果「それでも、にこちゃんがほのかの可能性を感じてくれたコトに変わりはないでしょ?」
にこ「……そんなの知らないわよ、穂乃果が勝手にそう思ってるだけじゃない」
穂乃果「じゃあ、勝手に感謝しちゃうよ」
穂乃果「にこちゃん。穂乃果のコトを見てくれて、考えてくれて、使ってくれて、頼ってくれて、」
穂乃果「──ありがとうっ!」
にこ「……アンタは、そういう根っこの部分が無自覚ドSなのよっ!!」
穂乃果「ええっ!? ありがとうっていう気持ちがSなの!?」
にこ(穂乃果は、ずっと輝いてるから眩しすぎるのよ。構わず誰にも無差別に──)
穂乃果「最初はね、真姫ちゃんじゃないけど、意味わかんなかった」
穂乃果「ほのかは──べ、別にSとかじゃないと思うし、無自覚なんかでもないと思うし」
穂乃果「……ほのかだって普通の女の子なんだから、気にするトコは気にするもん」
にこ「なに、文句が言いたかったの?」
穂乃果「──にこちゃんがわたしを深く掘り下げてくれてるコトに気が付いた時、素直に嬉しかったんだ」
にこ「考えすぎよ。ニコはただ、イメージビデオが作りたくてアンタを利用しただけ」
穂乃果「それでも、にこちゃんがほのかの可能性を感じてくれたコトに変わりはないでしょ?」
にこ「……そんなの知らないわよ、穂乃果が勝手にそう思ってるだけじゃない」
穂乃果「じゃあ、勝手に感謝しちゃうよ」
穂乃果「にこちゃん。穂乃果のコトを見てくれて、考えてくれて、使ってくれて、頼ってくれて、」
穂乃果「──ありがとうっ!」
にこ「……アンタは、そういう根っこの部分が無自覚ドSなのよっ!!」
穂乃果「ええっ!? ありがとうっていう気持ちがSなの!?」
にこ(穂乃果は、ずっと輝いてるから眩しすぎるのよ。構わず誰にも無差別に──)
71: :2016/01/23(土) 20:50:38.10 ID:
海未「──この映像、本当に公開するのですか? そもそも、誰向けなのですか?」
絵里「そりゃあ、男性向けじゃないかしら」
海未「い、いえ、そうではなく」
ことり「え~? ことりは女の子の目線で見てたよぉ?」
花陽「ぴゃあぅ……。そ、そんな見方もあるのぉ……?」
にこ「極力そういった部分は省いてあるはずよ」
希「ふふっ、そこはさすがに女子校出身の限界やね」
真姫「……別にどっちだっていいじゃない、そんなこと」
凛「あー真姫ちゃん、ダンセー経験がないからって話を逸らした──ふにゃっ!? い、いったぁーいっ!」
絵里「穂乃果、まだ準備出来ないのー? このままだと凛の頭が陥没しちゃうわよー?」
穂乃果「いま終わったトコ!」
穂乃果「──よしよしっ、それじゃあみんないくよー!」
穂乃果「せーのっ」
「ありがとうございましたっ!」
───
絵里「そりゃあ、男性向けじゃないかしら」
海未「い、いえ、そうではなく」
ことり「え~? ことりは女の子の目線で見てたよぉ?」
花陽「ぴゃあぅ……。そ、そんな見方もあるのぉ……?」
にこ「極力そういった部分は省いてあるはずよ」
希「ふふっ、そこはさすがに女子校出身の限界やね」
真姫「……別にどっちだっていいじゃない、そんなこと」
凛「あー真姫ちゃん、ダンセー経験がないからって話を逸らした──ふにゃっ!? い、いったぁーいっ!」
絵里「穂乃果、まだ準備出来ないのー? このままだと凛の頭が陥没しちゃうわよー?」
穂乃果「いま終わったトコ!」
穂乃果「──よしよしっ、それじゃあみんないくよー!」
穂乃果「せーのっ」
「ありがとうございましたっ!」
───
72: :2016/01/23(土) 20:53:18.41 ID:
監督
・ニッコニコ☆ニコニー
主演
・高坂 穂乃果!
脚本
・ニッコニコ☆ニコニー
・園田 海未
・♪みなみ ことり♪
・Maki N.
・小泉 花陽
撮影
・音ノ木坂大隊長 ノゾミ
・音ノ木坂二とうへい リン
・かよちん小泉 花陽
編集
・ニッコニコ☆ニコニー
・小泉 花陽
音響
・Maki N.
演技指導
・ニッコニコ☆ニコニー
・AYASE EяI
・園田 海未
Special Thanks
・キミ
───
・ニッコニコ☆ニコニー
主演
・高坂 穂乃果!
脚本
・ニッコニコ☆ニコニー
・園田 海未
・♪みなみ ことり♪
・Maki N.
・小泉 花陽
撮影
・音ノ木坂大隊長 ノゾミ
・音ノ木坂二とうへい リン
・かよちん小泉 花陽
編集
・ニッコニコ☆ニコニー
・小泉 花陽
音響
・Maki N.
演技指導
・ニッコニコ☆ニコニー
・AYASE EяI
・園田 海未
Special Thanks
・キミ
───
73: :2016/01/23(土) 20:55:23.16 ID:
【オマケ】
「──凛ちゃん、2カメ見つかったん?」
「んーん。ここらへんに置いといたはずなんだけどなー……」
「もしかして無くなっちゃったんかな、スピリチュアルやねえ」
「希ーっ! そろそろ始めるから撮影お願い! 穂乃果っ、アンタも気合い入れなさいよー?」
「はいはーいっ。まあ気にすることないやん、そのうちひょっこり出てくるって」
「……いや、凛は探す! このまま探すよっ!」
「別に後ででもいいんよ?」
「だって希ちゃんっ、2カメがないと思い出作りにならな──」
「凛二等兵! ……それは、口にしない約束やよ」
「と、とにかくすぐに見つけるからっ、先に行ってて!」
「はぁ、仕方ないなあ。では、健闘を祈るっ!」
「了解ニャっ、希隊長!」
おしまい
「──凛ちゃん、2カメ見つかったん?」
「んーん。ここらへんに置いといたはずなんだけどなー……」
「もしかして無くなっちゃったんかな、スピリチュアルやねえ」
「希ーっ! そろそろ始めるから撮影お願い! 穂乃果っ、アンタも気合い入れなさいよー?」
「はいはーいっ。まあ気にすることないやん、そのうちひょっこり出てくるって」
「……いや、凛は探す! このまま探すよっ!」
「別に後ででもいいんよ?」
「だって希ちゃんっ、2カメがないと思い出作りにならな──」
「凛二等兵! ……それは、口にしない約束やよ」
「と、とにかくすぐに見つけるからっ、先に行ってて!」
「はぁ、仕方ないなあ。では、健闘を祈るっ!」
「了解ニャっ、希隊長!」
おしまい
74: :2016/01/23(土) 20:56:19.60 ID:
詰め込みすぎた
お付き合いありがとう
お疲れさまでした
お付き合いありがとう
お疲れさまでした
80: :2016/01/24(日) 05:10:29.66 ID:
乙
ドキドキさせて
笑わせて
最後はホロリと見事な三段攻撃のうまさに泣いた
ドキドキさせて
笑わせて
最後はホロリと見事な三段攻撃のうまさに泣いた
81: :2016/01/24(日) 05:16:05.56 ID:
おつ
>>1はSなのかMなのか
こんな台詞を言いたいのか言われたいのかどっちなんだろう
>>1はSなのかMなのか
こんな台詞を言いたいのか言われたいのかどっちなんだろう
82: :2016/01/24(日) 05:19:20.97 ID:
まだやれるはずだ
83: :2016/01/24(日) 07:05:22.41 ID:
ことりちゃん編はよ
84: :2016/01/24(日) 09:36:44.93 ID:
読んだあとの動悸がすごい 良かった
85: :2016/01/24(日) 12:22:12.97 ID:
めちゃくちゃにしてやりたくなる穂乃果ちゃんイイネ!!
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コメント一覧 (1)
メンバーのイチャイチャがなければもっといい
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